生成AIとは?AIとの違いやデメリット、問題点を簡単にわかりやすく解説

 
2023.12.12
生成AI(ジェネレーティブAI)は新しいテキストや画像を生成できるAIの総称です。従来のAIとの違いや、生成AIでできること、注意点などを解説します。

生成AIとはまったく新しいテキストや画像を生成できるAI

生成AIは、まったく新しいテキストや画像のアウトプットを生み出すAIの総称です。コンテンツやモノについて、データをもとに学習し、まるで人間が作ったかのような新しいデータを生成できることが特徴です。

また、調査会社のガートナージャパンが発表した「戦略的テクノロジのトップ・トレンド」の2022年版にも生成AIがノミネートされ、日本でも一躍注目を集めました。代表的な生成AIには、画像を生成するAIのStable Diffusionや、ユーザーの質問に人間のように自然な会話形式で答えるテキスト作成AIのChatGPTがあります。

Stable Diffusionとは、画像を生成するAI

Stable Diffusionとは、画像を生成するAIです。ユーザーが作成したい画像のイメージをテキストで入力すれば、AIが自動で画像を作成してくれます。膨大なパラメーターと、画像とテキストのセットを使って学習するため、テキストを工夫すれば複雑な画像も生成することができます。

ChatGPTとは、テキストを生成するAI

ChatGPTはテキスト生成AIです。イーロン・マスク氏などの実業家が出資するOpenAI社が開発しました。最大の特徴は、人間とチャットをしているかのような自然な会話が成立することでしょう。2023年3月には、OpenAI社の最新モデルGPT‐4が公開され、生成される文章の精度がさらに向上しています。
 
 

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生成AIと従来のAIの違いは、生成するテキストや画像の創造性などの性能の差

これまでのAIは、インターネットなどにある膨大なデータから特徴をつかんで学び、予測してデータを生成していました。そのため、特徴を把握できるだけの大量かつ質の良いデータを用意する必要がありました。一方、生成AIは、少ない条件からでも、人間と同じようなアウトプットを生み出すことができます。生成するテキストや画像の創造性が従来のAIより格段に高いため、これまで「人間にしかできない」といわれていた領域の作業までカバーできる可能性があります。

■従来のAIと生成AIの違い

生成AIが注目される背景は、生産性の向上が求められるようになったから

生成AIが注目される背景には、働き方の多様化などによって生産性の向上が求められるようになったことが挙げられます。日本の生産年齢人口は、少子高齢化によって1995年をピークとして減少傾向が続いています。また、コロナ禍でテレワークをはじめとした働き方が多様化し、企業には「柔軟な働き方の受け入れ」と「労働生産性の向上」の両立が求められるようになりました。

より少ない労働力、より少ない労働時間でこれまで以上の成果を出すには、テクノロジーの活用が欠かせません。生成AIは、その代表格だといえるでしょう。ゴールドマン・サックス・グループは、世界の半数の企業が生成AIを導入することで、各国の国内総生産が年間7%アップする可能性があると試算しています。

生成AIの活用における3つのメリット

ビジネスの大幅な効率化が期待される生成AIですが、具体的にはどのようなことができるのでしょうか。生成AIができることをみていきましょう。

<生成AIのメリット>

  • 作業の効率化
  • 豊富なバリエーションの作成
  • 革新的なクリエイティブの作成

作業の効率化

生成AIを活用すれば、さまざまな作業を効率化できます。例えば、見込み顧客へのアプローチメールの作成の場合、生成AIは、相手との関係性やコンテンツの内容などを踏まえ、文案の生成が可能です。生成した複数の候補から最もイメージに近いものをピックアップして手直しすればスピーディーに作業が進みます。そのため人間が一から作業するよりも効率的で、作業の飛躍的な効率化が期待されています。

豊富なバリエーションの作成

生成AIは、瞬時に豊富なバリエーションを作成することができます。設計者が指定した制約条件の中で、実用的なアウトプットを自発的、かつ大量に生み出すことができる点が生成AIの特長です。そのため、設計者はその中から最適な案を選んで、それをもとに作業を進めることができるのです。もちろん、制約条件を見直して再検討させることも可能です。

革新的なクリエイティブの作成

生成AIは、革新的なアウトプットを作成できる可能性があります。デザイナーやライターは新たなものを生み出すとき、これまでの経験や知見から思考を展開するため、どうしても「その人らしさ」から抜け出せず、革新的な作品が生まれにくくなります。一方、AIには先入観や固定観念がありません。制約条件の中で自由に可能性を模索する中で、人間の常識やこれまでのアウトプットを超えた創造性を発揮する可能性があります。

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生成AIの活用における3つのデメリット

生成AIは大きな可能性がある一方で、人間の社会生活や仕事の脅威となるデメリットもかかえています。ここでは、生成AIの活用において考えられるリスクを紹介します。

<生成AIのデメリット>

  • フェイクコンテンツを生成することがある
  • 悪用されるリスクがある
  • 人間の仕事を奪う可能性がある

フェイクコンテンツを生成することがある

生成AIには、フェイクコンテンツを生成してしまうリスクがあります。生成AIは発展途上の技術です。テキストや画像の処理技術が高く、精巧なコンテンツを生み出しますが、情報の真偽を判断する精度はそれほど高くないこともあります。偽情報や誤情報を選別できず、それらから学習した結果、誤ったコンテンツを作り出してしまう可能性があります。

悪用されるリスクがある

生成AIには悪用のリスクもあります。今は存在しない、まったく新しいテキストや画像を生成できるため、本物のようなテキストや画像を生み出すこともできてしまいます。詐欺やなりすましのほか、偏見に満ちた情報を作り上げたり、対象の尊厳を傷つけるような画像を生成したりすることもあるでしょう。生成AIの活用には、使用者の倫理観やリテラシーの向上が欠かせません。

人間の仕事を奪う可能性がある

生成AIが将来的に人間の仕事を奪ってしまうリスクもあります。単純作業や条件分岐的な作業がいずれAIに代替されても、クリエイティブな仕事や複合的な判断が求められる仕事、型にとらわれない創造性が求められる仕事は人にしかできないといわれてきました。しかし、データの処理や分析にとどまらず、まったく新しいコンテンツを生み出す生成AIの登場で、「将来的にも残る仕事」に分類されていた職種にもAIの影響が及ぶ可能性があります。一定のクオリティのアウトプットは生成AIで生成できるため、広い範囲で雇用や収入が失われる可能性があります。

生成AIを活用する際の3つの注意点

生成AIは幅広い分野での活用が期待されている技術です。生成AIで生成された画像や文章は革新的で、期待が膨らむのは確かでしょう。しかし、生成AIが「まったく何もない無の状態から何かを生み出す魔法の技術」でないことは念頭に置いておかなくてはなりません。生成AIを使って何かを生成するには、人がパラメーターをコントロールしたり、何らかの制約条件を設定したりする必要があるのです。

この指示が適切でなければ、生成AIが生み出すものにはバイアスがかかり、誤情報の流布につながってしまうかもしれません。生成AIは、以下の注意点を踏まえて活用しましょう。

<生成AIの注意点>

  • 優れたコンテンツをつくるために、適切な指示を考える
  • 人間による検証・編集をする
  • 結果を踏まえて効果的な活用方法を検討する

優れたコンテンツをつくるために、適切な指示を考える

生成AIから質の高いアウトプットを得るためには、生成AIへの適切な指示が重要です。生成AIは、人間が与えた制約条件にもとづいて複数のコンテンツを生成します。そのため、独創的で斬新なコンテンツを作るには、精度の高い情報を入力できるプロンプトエンジニアによる適切な指示が必要です。したがって、人間の仕事が完全に代替されて失われるわけではなく、生成AIをうまく活用できる人材が必要となります。

人間による検証・編集をする

生成AIの活用には人間による検証や編集も欠かせません。生成AIは大量かつスピーディーにコンテンツを生成することができます。しかし、その内容が正しいか、人間が目にしたときに不自然でないか、といったことは判別できません。そのため、生成されたコンテンツの内容を人間が検証し、バイアスや誤情報を取り除く作業が必要です。

結果を踏まえて効果的な活用方法を検討する

業務への生成AIの導入を検討する場合、生成AIのアウトプットを踏まえ、効果的な利用方法を検討することが大切です。生成AIの活用には人間の手による作業が必須です。生成AIを導入したからといって、すぐに目の前の作業が効率化できるわけではないことは理解しておきましょう。自社の課題に対する効果的な活用方法について、人的リソースの配分とともに検討しましょう。

目の前の業務効率化にはSales Cloudがおすすめ

生成AIは、人間が従事しているさまざまな業務を飛躍的に効率化させると予測されています。うまく活用すれば、自社のビジネスを大きく進展させる革新的な事業計画を生み出したり、開発工数を大幅に削減したりすることができるでしょう。Salesforceでは生成AI活用の取り組みを進めています。詳細は関連コンテンツをご確認ください。

しかし、今すぐに生成AIがすべての業務を代替してくれるわけではありません。人間との役割分担を検討するとともに、目の前の従業員の業務効率化に向けた取り組みを進めましょう。

 
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