「グループ全体で27,000人の従業員がSlackでつながっている」という見出しの横に、LY CorporationのSlackインターフェースの画像
LINEヤフーのロゴ

100以上のサービスを1つのグローバル企業として運営するLINEヤフーの取り組み

Salesforceのエージェンティック エンタープライズアーキテクチャにより、広範かつグローバルに分散した組織全体で、より迅速かつ効率的な連携が可能になります。

数字が語る成果

27,000
グループ全体でSlackにつながっている従業員数
10,000
Tableauでデータを分析しているユーザー数

一夜にして2万人規模の企業に

LINEヤフー株式会社(以下LINEヤフー)は、日本を代表するデジタルサービスを1つの企業に統合し、ユーザーの日常生活を幅広く支えることを目的として、2023年に設立されました。集約された100以上のサービスには、日本一のコミュニケーションアプリ「LINE」や総合インターネットサービス「Yahoo! JAPAN」も含まれ、従業員数はグループ会社を含めて約27,000人、業務システムは700に達しました。つまり、LINEヤフーは文字通り一夜にして国内最大級の企業になったのです。

各事業がそれぞれ独自のプロセス、システム、膨大なデータを抱えていたため、顧客情報は100以上のサービスに分散していました。その結果、サービスをまたいだユーザーの行動全体を把握することは、ほぼ不可能な状態でした。

カスタマーサポート以外でも、グローバルに分散したリモートチームは、インサイトの共有や業務連携に苦労していました。日本国内外のユーザーへの価値提供を実現するため、LINEヤフーには、チーム、システム、データをより効果的に連携させる仕組みが必要でした。

サイロ化されたデータから信頼できるコンテキストへ

1つの企業として運営するための第一歩は、データの統合でした。LINEヤフーのデータの大部分はすでに自社製データハブであるCSHUB内に存在し、HadoopやTeradataの大規模なデータ環境もありました。その情報をアプリケーションやチームがリアルタイムで使用できる方法で集約するために、LINEヤフーが採用しているのがMuleSoftです。

MuleSoftは、安全なAPIを介してCSHUBとSalesforceを連携させ、リアルタイムのユーザー、注文、決済データが直接Salesforceに流れ込むようにします。これにより、サービスチームとAgentforceは、事業全体で共有されている信頼性の高い情報に即座にアクセスでき、正確かつ最新のデータに基づいて対応できるようになります。

人とAIエージェントが連携して働くために

統合データに加え、LINEヤフーには統合された業務基盤も必要でした。Customer 360により、LINEヤフーの営業、マーケティング、サービスの各チームは、あらゆる顧客接点のデータを同じビューで共有しながら業務を進めています。

  • Agentforce Salesは、企業アカウントエンゲージメントのハブとして機能し、チームが広告主やパートナーとのパイプライン、コンバージョン、アップセルを管理できるように支援します。統合データにより、これらのB2B業務と顧客とのやり取りが結び付けられ、チームは同じワークスペース上で、取引先ごとの状況を把握しながら対応できるようになります。
  • Agentforce Marketingは、ターゲットを絞ったB2Bアウトリーチをサポートしているため、LINEヤフーのチームは価値の高い取引先とさらに深い関係を築くことができます。また、PayPayのグルメサービスキャンペーンやコマースコールセンターのメール配信など、中小企業向けB2Bアウトリーチも可能になり、各ビジネスユニットがオーディエンスに合わせてアウトリーチを調整できるようになります。
  • Tableauは、メディアおよびコマース部門の1万人以上の従業員が広告売上を監視し、キャンペーンをリアルタイムで最適化できるよう支援するため、チームはどの取り組みで成果が上がっており、どの部分に調整が必要かを即座に把握できます。
  • Agentforce Serviceでは、700人以上の担当者が、企業向けB2B広告主アカウントから個人向けB2C顧客プロファイルまで、幅広い顧客情報を日々管理しています。リアルタイムの顧客データと500を超えるナレッジ記事に瞬時にアクセスできるため、担当者は複雑な問題を同じワークスペースですばやく解決できます。アプリの切り替えや複数のサインオンを行う必要はありません。Agentforceを活用した組み込み型AIエージェントは、ヤフーのサービス利用時に欠かせない「Yahoo! JAPAN ID」と「LYPプレミアム」に関する、ログインや機能についてのFAQに対応しています。今後は、対象を現在の2サービスから10以上へ拡大する予定です。

Slackで実現するAI活用型エンゲージメント

サービス、オフィス、リモートチームを横断してグループ全体で約27,000人の従業員をつないでいるSlackは、LINEヤフーの第一エンゲージメントレイヤーです。執行役員CIOの服部典弘氏は次のように述べています。「Slackがなければ、ビジネスが成り立ちません。私自身、1日中Slackを使用しています。オンライン会議に参加していない時でも、Slackにはつながっています」

SlackでAIを活用している約27,000人の従業員は、会話サマリーやAI検索を活用することで、より迅速に業務をこなせるようになっています。LINEヤフーでは、Slackの「今日」ビューの導入も進めています。この機能により、従業員は毎日の始業時に、重要なメッセージやタスクを同じ画面でまとめて確認できるようになります。

「私は100以上のSlackチャンネルに参加しています。SlackのAI機能は、過去の会話を検索するのに非常に役立ちます」と、カスタマーサービス部門プリンシパルアーキテクトの江川卓秀氏は語ります。「SaaSベンダーには、必ずSlackとの連携について尋ねています。Slackに対応しているかどうかが、従業員の業務効率を測る最もわかりやすい指標になるからです」

LINEヤフーがSalesforceを選定した理由

Salesforce Trust Layer

「決め手となったのはSalesforce Trust Layerでした。これは、データの非保持やデータマスキングといった高度なセキュリティおよびガバナンス機能を備えています」と、執行役員CIOの服部典弘氏は述べています。「これらの機能を社内で開発していた場合、非常に多くのコストと時間がかかっていたはずです」Trust Layerは、顧客データおよび業務データを保護し、またAIによって生成された応答やアクションを追跡する監査証跡も提供します。

調達の合理化

LINEヤフーは、AWS Marketplace経由で購入することで調達を効率化し、これまで1か月かかっていた紙ベースの手続きをデジタルワークフローへ移行しました。AWSとSalesforceの請求を一本化することで、確約利用額を削減するとともに、Salesforce導入を加速し、IT部門によるテクノロジーコストの可視化と管理を実現しました。

柔軟で拡張可能な基盤

MuleSoftにより、LINEヤフーは既存システムを再構築したり移行したりすることなく、Salesforceソリューションと接続できました。その柔軟性により、既存のテクノロジー投資からより多くの価値を引き出し、新しい機能を迅速に導入できました。

Salesforce Professional Service

Salesforce Professional Serviceは、初期段階からLINEヤフーと連携し、Agentforceソリューションの設計および構築を支援しました。チームはオンサイトでの要件整理を実施するとともに、Agentforceが月間30万件以上の問い合わせに対応可能であることを示す概念実証(PoC)を構築しました。また、LINEヤフーのブランドに沿ったカスタムトピック、アクション、UIも構築しました。

Salesforce Signature Success Plan

Salesforce Signature Success Planは、LINEヤフーのAIエージェントをベータ版から本番環境へ移行する支援をしました。チームは、問題のトラブルシューティングや設定変更のガイダンスを行うとともに、オンサイトでの本番稼働開始(Go-Live)を支援し、システムが円滑に稼働するようサポートしました。

LY Corporationのロゴ

会社概要

LINEヤフーは、メッセージングアプリ「LINE」やインターネットポータル「Yahoo! JAPAN」で検索やEコマースなどさまざまなサービスを提供し、世界で1億700万人以上のユーザーにサービスを展開する日本のテクノロジー企業です。