マーケティングオートメーション(MA)とは?機能・メリットを解説

 
最終更新日:2024.5.16
 
 

カルデラ 久美子

株式会社セールスフォース・ジャパン 常務執行役員
マーケティング統括本部 デマンドジェネレーション本部 本部長

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動を自働化する仕組みやツールを意味し、近年注目されています。MAツールの機能からSFAやCRMとの違い、選び方、B2BとB2Cにおける活用事例まで、わかりやすく解説します。
 
 

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マーケティングオートメーション(MA)とは?

マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動の自動化を意味する概念、またはそのためのツールを指す言葉です。ツールを指す場合は「MAツール」といいますが、縮めて「MA」と表記される場合もあります。

MAが得意とするのは、リード(見込み顧客)獲得から商談に至るまでの効率化です。加えて、営業活動の評価・改善のためのツールとしても活用できます。MAを前提としたPDCAサイクルを組めば、事業のスピーディーなブラッシュアップも期待できます。

さらに、MAによってマーケティング活動が効率化されれば、担当者のリソースをシナリオ作成やリードの精査といった、本当に注力したい部分にリソースを集中できるのです。

MAツールでできること

MAツールの機能を使うと、おもに以下のようなことが可能です。

  • 分析を自動化して、より多くの商談をより短時間で実施
  • 見込み顧客それぞれのカスタマージャーニーを視覚的に管理
  • 興味関心が高いWebページ閲覧者にのみ、特別なオファーをポップアップで表示
  • 見込み顧客の興味関心に合ったパーソナライズド・メールを送信

MAによってできることは、作業の自動化や担当者の判断補助など、マーケティング活動の効率化が中心です。これまで人力で行っていた“作業”が減るため、担当者は施策の判断に注力できるようになり、事業推進に取り組みやすくなります。

 
 

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MAが求められている背景

お客様の購買行動がデジタル中心にシフトした現代において企業が同業他社との競争力の中で存在感を発揮し成長し続けるために、効果的なマーケティング活動は必要不可欠です。しかし、伝統的な手動のマーケティング手法では、膨大な量の顧客、市場データを処理しなければならず、一人ひとりの顧客との接点を最適化することは困難でした。ここに、MAが注目される理由があります。

MAは、技術の進化と共に生まれた革新的なツールであり、デジタルマーケティングの効率性とパーソナライズ化(お客様一人ひとりへの個別化)を実現するために求められています。顧客行動やデータを分析し、自動化されたプロセスを通じてターゲットとなるユーザーに対して的確なコミュニケーションを行うことが可能であるため、効果的な顧客エンゲージメントやリード生成が可能となり、マーケティングの成果を向上させることが可能です。

BtoB事業で求められている背景・理由

BtoB事業では、商談から受注に至るまで、長い購買サイクルや複数の意思決定者が関与することが一般的です。このようなBtoB事業においては、MAを活用することで見込み顧客の行動データを収集から、リードスコアリング(商談確度の判定)やリードナーチャリング(顧客へのフォローアップ)までを行うことが可能となり、営業部門に優先順位の高いリードを提供することが可能です。また、購買プロセスの各段階に合わせ、自動化されたメッセージやタスク管理も可能であるため、一人ひとりの顧客に対して迅速かつ正確なフォローアップが行われ、顧客との関係を強めることができるのです。

BtoC事業で求められている背景・理由

BtoC事業においては、リピートでの購買や顧客ロイヤルティの確保が重要な課題です。デジタル化の影響で顧客の購買行動や顧客接点(タッチポイント)が多様化したことで、企業は顧客ロイヤルティー確保のため、大量の顧客データを処理することが必要になってきました。よって、これまで以上に効果的かつ効率的なマーケティング手法が求められています。

そこで、BtoB事業においてMAを使用することで、顧客の行動データや購買履歴などの大量のデータをMAツールが処理、分析し、顧客の嗜好や行動にパーソナライズ(個別化)されたアプローチを通じて長期的な関係を構築することが可能となります。例えば、優良顧客への特別なオファーやクーポンの送信、顧客の誕生日や記念日のお祝いメッセージなど、顧客を大切にする取り組みをMAツールで自動化することで、現場への負担を増大させずに顧客満足度を向上させることができるのです。

MAとSFA、CRMの違いとは?

MAと関連するツールに、SFA(営業支援システム)とCRM(顧客関係管理)があります。MAを含むこれら3つのツールは、いずれも営業分野に用いられますが、それぞれ担当する領域が異なります。ここでは、MA、SFA、CRMの目的と役割について解説します。

MA:マーケティング活動の効率化

MAのおもな目的は、マーケティング活動の自動化および効率化です。担当する領域は、おもにリード獲得から商談に至るまで。効率的なリード獲得やリードナーチャリング(顧客の育成)などを通じて、成約率向上に寄与します。MAの機能には、リード管理機能やスコアリング機能、メールの作成・配信、分析・効果測定などがあります。

SFA:営業活動の効率化

SFAとは、「Sales Force Automation」の略で、日本語では「営業支援システム」と呼ばれています。SFAが担当する領域は営業活動の管理で、メンバー間での情報共有や顧客情報の一元管理を通じて、営業活動の効率化を目的としています。おもな機能には、案件管理機能や活動管理機能、顧客管理機能などがあります。

CRM:顧客情報の管理

CRMとは、「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客関係管理」と呼ばれています。CRMの担当分野は、顧客管理や顧客との関係構築などで、顧客の行動履歴や自社との関係性などを整理・分析して顧客とのより良い関係の構築を目的としています。おもな機能には、顧客情報管理、配信機能、問い合わせ管理、データ分析機能などがあります。

MAツールにはどんな機能があるの?

MAの機能は、ツールの種類やB2B・B2Cの違いで多少異なりますが、ベースはほぼ同じです。ここでは、おもな機能をいくつか解説します。

  • 1)リード管理
  • 2)スコアリング
  • 3)キャンペーン管理
  • 4)One to One メール配信
  • 5)コンテンツ管理
  • 6)分析レポート
  • 7)SFA/CRMとの連携

1)リード管理

リード管理とは、いろいろなコンタクトポイントで得たリード(見込み顧客)の情報を管理する機能です。企業名や氏名、役職などはもちろん、流入のルートや行動履歴など、さまざまな情報を一つのIDに紐づけて一元管理します。リード情報は共有可能なため、マーケティングプロセスの最適化に活用できます。

2)スコアリング

スコアリングとは、管理しているリードの行動をスコアリングし、顧客の成約見込みを推測する機能です。対象となる行動には、メールの開封率や自社サイトへの訪問回数などがあり、スコアが高いほど成約率が高いと推測されます。

3)キャンペーン管理

キャンペーン管理とは、リードを商談へと導くためにマーケティング施策をタイミングよく実施する機能です。実施のタイミングはリードの属性や行動履歴によってフィルタリングされ、条件を満たしたときに実施されます。

4)One to One メール配信

One to Oneメール配信とは、顧客の属性や興味に応じてカスタマイズしたメールを送る機能です。個別に具体的なコンテンツを提供することで、成約率アップが期待できます。配信対象はフィルタリング可能なため、配信タイミングのカスタマイズも可能です。

また、メール作成を補助するテンプレート機能や、フィルタリングを補助する分析レポート機能なども搭載されていて、これらを組み合わせることで、リソースを節約しながら顧客一人ひとりに合わせたメールが作成できます。

5)コンテンツ管理

コンテンツ管理とは、メールやソーシャルメディア、LP(ランディングページ)など、さまざまなプラットフォームのコンテンツをまとめて管理する機能です。

たとえば、複数プラットフォームの同時更新や既存コンテンツの更新作業やリンクチェック、新規コンテンツの作成補助などの機能が搭載されています。

6)分析レポート

分析レポートとは、MAツールによって蓄積したデータを分析し、レポートとして出力する機能です。代表的なレポートの例としては、顧客の行動分析データやスコアリングデータを利用した傾向の分析、複数のデータを掛け合わせた相関の分析などがあります。

データの分析は人力で行うと多くのリソースを必要とするため、これを短縮できるのはデジタルツールならではのメリットと言えます。

7)SFA/CRMとの連携

MA・SFA・CRMはそれぞれ担当する分野が異なりますが、お互いの連携が可能です。営業活動はスタートからゴールまでが長いものです。分野ごとに特化したツールを連携させながらゴールを目指すことで、より効率的かつ効果的な営業活動ができるようになります。

これらのツール連携を活用した例に「ザ・モデル」という概念があります。ザ・モデルでは営業プロセスをマーケティング、インサイドセールス、外勤営業、カスタマーサクセスの4フェーズに分け、それぞれのフェーズにおける成績を次のフェーズに引き継ぎながらゴールを目指します。各フェーズの成績が最終的なフェーズに影響するため、MA・SFA・CRMを用いて各フェーズの成績を上げれば、最終的な成績も向上するというわけです。

ザ・モデルは、営業プロセスを可視化し、強みや弱みの発見にも役立ちます。この概念を学んでおくことで、MA・SFA・CRMをより効果的に活用できるようになるでしょう。

MAツールの導入前にしておいたほうがよいこと

MAツールを最大限活用するために、以下の作業を事前に行っておくことが大切です。

<MAツールの導入前にしておいたほうがよいこと>

  • シナリオ設計を行う
  • セグメンテーションを行う
  • コンテンツを制作しておく
  • MAツールの運用体制を整備する

ターゲットとなる見込み顧客が実際に商品・サービスを購入するまでの流れを設計することを「シナリオ」といいます。B2Bの場合は成約までの期間が長いため、見込み顧客とどのようにコミュニケーションを取るか、細かくシナリオを設計しましょう。

また、顧客を属性や行動履歴などによってグループ分けするセグメンテーションを行い、セグメントごとに打つ施策を決めておくと、MAツール運用の効果を高められます。

 
 

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MAツール導入・運用でよくある失敗例

MAツール導入・運用でよくある失敗例は、以下のとおりです。

<MAツール導入・運用でよくある失敗例>

  • シナリオ設計ができておらず、成果が伸びない
  • MAツールを運用できるリソースがない
  • 機能をうまく活用できていない

事前にシナリオ設計をしていないと、マーケティング施策が明確にならず、MAツール活用の目的が不明瞭になってしまいます。導入前にシナリオ設計を行うことが大切です。

またMAツールを運用する人員の確保や、導入前にサポートに機能について質問しやすいか確認を行うことで、MAツールを効果的に活用できます。

 
 

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  • ステップ1:導入検討から製品選択、社内の説得まで
  • ステップ2:人員/リソース、運用の始め方、実際の活用方法
  • ステップ3:活用で重視していること、効果、お気に入りの機能
  • ステップ4:さらにやってみたい「あんなこと」「こんなこと」

MAの必要性とメリット・デメリット

近年、顧客の情報収集ルートが変化するとともに、MAの必要性は高まっています。かつて市場や商品の情報はベンダーが大部分を握っていましたが、いまは顧客がインターネットから容易に情報を収集できるようになりました。

そのため、積極的にリードを引き込むべくマーケティング機能を強化する必要が生じ、変化に対応するためにMAの需要が増えていると考えられるのです。

国内のDMP/MA市場規模推移・予測

MAの必要性は、年々増加している市場規模からも見て取れます。民間の市場調査会社によると、国内のDMP/MA市場規模は、2020年の543億8000万円から2026年には865億5000万円に到達すると予測されていて、6年で約59%の増加見込みとなっています。
※出所:(株)矢野経済研究所「DMP/MA市場に関する調査(2021年)」2021年11月10日発表
注:市場規模には、パブリックDMP、プライベートDMP/CDP、MAを含む。

MAのメリットと効果

MAの特筆すべきメリットには以下のようなものがあります。

  • 見込み顧客管理の効率化
  • リードナーチャリングの効率化
  • One to Oneマーケティングの実現
  • マーケティングと営業活動の連携

MAを使うメリットの本質は、効率化したリソースを他の作業に費やせることです。とくに、One to Oneマーケティングの実現や営業活動との連携は、マーケティングを根本から変える可能性がある大きなメリットと言えます。

ほかにもMAには、さまざまなメリットが内包されています。以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。

MAのデメリットと課題

MA導入時の課題やデメリットには以下のようなものがあります。

  • 人材の確保
  • 運用のためのノウハウ不足
  • 運用コストの確保

MAの導入には人材・ノウハウ・コストなど、複数の課題が生じます。とはいえ、MAの導入にはそれを上回るメリットがあります。MA導入は、マーケティング活動を効率化できるだけでなく、これからの時代に必要なマーケティングの基礎を構築する効果もあるだけに、導入を長い視点で考え、無理のないペースで人材確保や社内体制の整備などに取り組みましょう。

 
 

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B2BとB2C、それぞれのMA活用

ここまでご説明したようにMAは、デジタル時代のマーケティング活動において重要な役割を果たしています。MAを活用することで、テクノロジーを活用してマーケティングのプロセスを自動化し、効率的でお客様一人ひとりに個別化された顧客体験を実現することが可能です。

MAの果たす役割は、BtoBとBtoCとで活用領域が異なっており、それぞれについて分けて紹介します。

BtoBでのMA活用領域

企業が相手となるBtoBでは、MAはリードジェネレーション(見込み顧客創出)において重要な役割を果たします。MAを活用することで、興味を持って自社ウェブサイトを訪れたプロスペクト(見込み顧客)の情報を収集し、メッセージの送信や関連情報の送付など自動化されたフォローアップ活動を行うことができます。リードスコアリングやリードナーチャリングを通じて、優れたリードを特定し、それぞれに優先順位を付けた上で営業部門に引き渡すことができるため、営業部門側も限りあるリソースをより受注確度の高い顧客に集中することが可能になります。

さらに、MAを活用することでカスタマージャーニーを支援することも可能です。ターゲットとなる顧客に対して正確かつタイムリーな情報を提供することが可能となるため、顧客がニーズを満たすために求めている情報をタイミング良く提供することで、顧客の関心を引き、購買意欲を高めることへとつながります。また、自動化されたメッセージ送信やタスク管理により、顧客との関係を追跡し、営業部門との連携を強化することができます。

BtoCでのMA活用領域

一方、個人を相手とするBtoCでは、個人がすべての決定権を有するため、ほぼすべてのフェーズでMAが活用されます。

顧客の購買履歴や行動データなどの大量のデータを活用して、顧客セグメンテーションやパーソナライズされたコミュニケーションを実現することができるため、顧客の興味や好みに基づいて新作のお知らせやクーポンの配信などの特定のオファー、プロモーションを送信することで、顧客の関心を引きつけることができます。また、顧客の誕生日や記念日などの特別なイベントに対して自動的にメッセージを送信することで、顧客の特別感を演出し、顧客のロイヤルティを高めることができます。

さらに、MAは顧客エンゲージメントの効果測定や改善にも役立ちます。MAを活用することで、顧客に送付したメールの開封率やクリック率、コンバージョン率などのデータを収集し、効果的なキャンペーンの評価や改善点の特定が可能となり、マーケティング戦略の最適化に活かすことができます。

ただ、どちらも共通して「リードの特性やニーズに合わせた施策で相手の興味を惹く」ことを目的としています。そのためにも、顧客を分析・理解し、継続的な関係構築につながるシナリオを考えることが重要です。

B2BとB2CにおけるMAの活用事例

ここからは、B2BとB2CそれぞれのMA活用事例を紹介します。現在、自社が抱えている課題や問題と照らし合わせ、ぜひ参考にしてください。

<B2BとB2CにおけるMAの活用事例>

  • B2C事例 お客様の一生モノの買い物 “住宅” の購入タイミングを見逃さない仕組みへ
  • B2B事例 ナーチャリングの強化でウェブ集客数は3.3倍、商談数は4.4倍に
  • B2C事例 MA導入で未フォロー客への手厚いフォローを実現

B2C事例 お客様の一生モノの買い物 “住宅” の購入タイミングを見逃さない仕組みへ

 
会社名:殖産ベスト株式会社
事業内容:不動産

東京、吉祥寺に本店を置く不動産会社の殖産ベスト株式会社では、MAツールのAccount Engagement(旧 Pardot)SFAツールSales Cloudを同時に導入し、営業担当者1人あたりの売上を業界平均の1.6倍まで引き上げることに成功しています。

両ツールはDX化の中心施策として、2017年6月から導入されました。まず、従業員が個人管理していた情報が一元化され、全店舗の情報をリアルタイムで把握することが可能になりました。さらに、物件データの登録もツールを活用し、事務作業は大幅に減少。結果、残業はほぼゼロになり、営業担当者1人あたりの売上平均は約4,000万円と、業界平均の1.6倍まで増加しました。

さらにSales Cloudに蓄積されたデータをAccount Engagement(旧Pardot)で活用し、顧客のフィルタリングやナーチャリングを実施。週に5パターンのメールマガジンを発行し、顧客によってアプローチを変えました。これにより、メール経由の売上貢献額は約1,000万円から4年で約7,500万円まで増加しています。

B2B事例 ナーチャリングの強化でウェブ集客数は3.3倍、商談数は4.4倍に

 
会社名:株式会社atsumel
事業内容:ウェブマーケティング、集客コンサルティング、インターネットメディア事業

株式会社atsumel(愛知県名古屋市)は、Sales CloudAccount Engagement(旧Pardot)を導入し、2014年に月間1,560万円だった宣伝広告費が、2017年には約半分の800万円まで削減しました。

Web経由での集客数は、同年比で348件から1,178件と3.3倍に急増しています。さらに、商談数は同年比で129件から573件と、4.4倍に増えました。

Sales CloudとAccount Engagement(旧Pardot)を導入して、見込み客のナーチャリングを適切に行ったことが、Web経由の集客数・商談数の増加につながったと言えます。

B2C事例 MA導入で未フォロー客への手厚いフォローを実現

 
会社名:トヨタホーム株式会社
事業内容:住宅販売

住宅メーカーであるトヨタホーム株式会社では、MAツールのMarketing Cloudと自社開発CRMを組み合わせることで、パートナーであるディーラーの顧客をフォローアップするプロセスを実現しました。

同社は元々DX化に取り組んでいて、2020年にはWebサイトをリニューアル。Webサイトから獲得した顧客情報を担当ディーラーに自動で振り分け、各ディーラーが対応する仕組みをとっていました。このプロセスの中で顧客との関係を管理するためにCRMが必要になり、自社でCRMを開発。メーカーとディーラー両方の意見を取り入れたことで、納得感の高いツールに仕上がりました。

しかし、CRMにはMA機能が搭載されておらず、これを補うためにMarketing Cloudを導入。CRMに蓄積された顧客情報をベースに「未フォロー顧客をなくす」という目的を掲げ、リードナーチャリングに取り組みました。その結果、キャンペーンに申し込んだ顧客に対するメールは開封率40%以上、リンククリック率5%以上を実現するに至りました。

MAの選び方・比較のポイント

MAにはさまざまな機能が備わっていますが、詳細な機能はベンダーごとに異なります。また、インターフェースやサポート体制などにも違いがあるため、自社に合うツールを選ぶことが重要です。

MAを選択・比較するときは、以下のポイントについて注意しましょう。

  • BtoBかBtoCか
  • 同業他社の導入実績
  • サポート体制が整っているか
  • 既存システムとの連携が可能か
  • 使い勝手が良いか

まず、MAにはBtoB向けとBtoC向けのものがあるので、自社のビジネスに合うものを選ぶ必要があります。BtoB向けとBtoC向けでは、ツールの目的や手法も変わるため、必ずチェックしましょう。

他社における導入実績やサポート体制は、ツールのポテンシャルを図る重要なポイントです。とくにサポートの手厚さは、ツールのポテンシャルを引き出すためにもしっかり確認しましょう。

また、既存システムとの連携や使い勝手の良さは、自社にシステムを浸透させるために重要です。MAは長く使い続けてこそ成果を発揮するだけに、導入前に必ず試用して使い勝手を確認しましょう。

MAは活用してこそ結果を生む!

MAは、さまざまな機能を備える、高いポテンシャルを秘めたツールです。単体での運用はもちろん、SFAやCRMと連携することで、顧客獲得やLTV(顧客生涯価値)向上などをより効果的に実現できるでしょう。

そのためにも、MAを始めとしたデジタルツールを理解し、知識とノウハウを蓄積することが重要です。MAに何ができるか、何ができないのかをきちんと理解し、マーケティング戦略、営業戦略に役立ててください。

 
 

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監修者

 
 

カルデラ 久美子

株式会社セールスフォース・ジャパン 常務執行役員
マーケティング統括本部 デマンドジェネレーション本部 本部長

経歴:

BtoB領域におけるマーケティング戦略立案・実行を主とし、製造、半導体、IT、化学などさまざまな業種の大手外資系企業のマネジメントに従事した後、2017年Salesforce入社。大手から中小企業、業種別アプローチなどあらゆるキャンペーンモデル生成と販売パイプラインの醸成をミッションとしたセグメントキャンペーン、コーポレートイベント、デジタルマーケティング、マーケティングオペレーション&アナリティクスチームを牽引。

Salesforceのベストプラクティス“The Model”を体現し、営業、マーケティング面での組織体系化による顧客発掘のKPIを担う責任者。

 

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