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コマースの未来 – つながりのあるデータ、ヘッドレス、そして・・・

コマースの未来 – つながりのあるデータ、ヘッドレス、そして・・・

Commerce Cloud担当EVP兼GMのLidiane Jonesが、コマースの最新のトレンドを紹介し、そのトレンドに対応するために企業がやるべきことを解説します。

2020年はコマース激動の年でした。そして、その勢いがコマースの未来を形作ろうとしています。

デジタル化が一気に進んだことで、顧客体験が一変し、より多くのチャネルや選択肢が生まれ、柔軟性が高まっています。しかし、新製品が登場するたびに、顧客の期待は少しずつ高くなり、製品投入のペースアップを求めるプレッシャーは次第に大きくなります。

各チームが将来に向けてしっかり準備できるよう、SalesforceのCommerce Cloud担当エグゼクティブバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるLidiane Jonesは、コマースの未来に関する見解を述べています。

コマースは昨年どのように変化したか?

顧客は従来のチャネルプランニングから、より柔軟に対応できるデジタルファーストなアプローチへと移行しています。また、デジタル化により、顧客は物理的な空間をこれまで以上に意識的に活用するようになっています。たとえば、自動車業界(英語)では、実際に店に足を運ぶ前にオンラインで車のことを入念に調べる顧客がいることを、ディーラーならよくご存じのはずです。

Dreamforce 2021(英語)で指摘したように、デジタル変革は今なお進行中であり、コマースチームは顧客中心の体験の実現に全力を注いでいます。B2Bの販売会社も、製品のエンドユーザーの理解に努めています。購入者と良好な関係を築くだけでなく、その顧客のクライアントから寄せられたフィードバックも把握しようとしています。

そのすべての鍵となるのが、データです。企業はデータを完全に保有し、そのデータから、買い物客や購入者が本当に望んでいる製品やサービスのヒントを引き出そうとします。

ブランドの戦略としては、一歩引いて、自らの価値提案を明確にし、適切な戦略を適用して顧客を獲得することをお勧めします。

LIDIANE JONES
COMMERCE CLOUD担当GM,、SALESFORCE

ブランドが2022年に購買体験のレベルアップを図るには?

ブランドの戦略としては、一歩引いて、自らの価値提案を明確にし、適切な戦略を適用して顧客を獲得し、リピーターを増やすことをお勧めします。

どのブランドも優れた顧客ロイヤルティプログラム(英語)を構築しようとしており、それが重要なトレンドになっていますが、その手法はブランドによって異なります。企業によっては、サステナビリティが重要な役割を担います(英語)。顧客は、そのブランドが社会的な責任を果たす企業かどうかに関心があります。プロモーションや他の金銭的なインセンティブに関する戦略が重要な場合もあります。パーソナライズされた体験や、買い物客の友人が検討しているブランドなど、ソーシャルでのつながりも重要です。ブランドの戦略としては、一歩引いて、自らの価値提案を明確にし、適切な戦略を適用して顧客を獲得し、リピーターを増やすことをお勧めします。 

ブランドによってアプローチがまったく異なるのであれば、チームはコマースの未来にどのように備えるべきなのか?

Commerce Cloudの顧客は、選択肢と柔軟性を要求しますが、それらは完全なヘッドレスコマースを実装することで獲得できます。コマースチームは従来のアーキテクチャからヘッドレスに移行する傾向を強めています。すばやく方向転換する自由を獲得し、ソーシャルからモバイルまで、あらゆるエンゲージメントチャネルで魅力的な体験を速やかに提供できるからです。直近の12~18か月では、データをすべての中心に据えて、Trailblazerが一貫性のある体験を構築するためのツールの開発に専念しました。

カスタマージャーニー全体で、こうした高度にパーソナライズされた体験を構築することは容易ではありません。そのため、非常に複雑なやりとりにも有効なSalesforce CDP(英語)をお客様に活用していただくことを楽しみにしています。

>>CDPって何?

プランニングと言えば、まもなくホリデー商戦シーズンを迎えるが、ブランドは需要の急増にどのように備えるべきなのか?

ショッピングのピークシーズンの収益を左右するのは、何よりも準備作業です。お客様が抱えている主な懸念は、次の2点です。1つ目は、需要のピークに達したときに「十分な製品を確保できるのか?つまり、ニーズに合わせて在庫を適切な量に調整できるのか?」という懸念です。多すぎても少なすぎてもいけません。需要にできるだけ近い量を確保する必要があるため、データとツールを駆使した計画が不可欠です。

2つ目は、「消費者が求める納期までに製品を配送できるのか?」という懸念です。

たいていの買い物客はぎりぎりの瞬間まで注文しません。Salesforceの場所にもとづく在庫機能は、お客様が在庫を効果的に計画できるように設計されています。お客様はコストを抑えながら消費者の期待に応えられるよう、需要の推移に合わせて準備し、配送時期を最適化したいというニーズを持っています。

私たちは、2021年の年末商戦に備えてFedEx、Shoprunnerと提携しました。これもエキサイティングなニュースです。Commerce Cloud Order Managementの効果とFedExのロジスティクス機能を組み合わせることで、顧客は、さらに迅速かつ容易でコスト効果の高い体験を提供し、買い物客が期待する2日以内の納期を実現できます。

オンラインで自信を持って販売するには、実体験のような体験が重要になります。

LIDIANE JONES

小売業界だけでなく、他の業界での来年のオンライン購入のトレンドはどのように推移するか?

オンラインで自信を持って販売するには、実体験のような体験が重要になります。そのために、私たちは新たなテクノロジーの急速な発展に注目しています。自動車業界と製造業界では、消費者が候補となる製品を詳しく検討できるように、3D仮想現実(VR)機能の導入が大規模に進んでいます。家具のビデオ販売も同様です。非常に高額な家具を購入する場合は、事前に誰かに相談したいものです。

急速に成長しているもう1つのトレンドは、決済に関するイノベーション(英語)です。高額な製品を購入する場合や大量にB2B購入を行う場合は、クラウドキャッシュフローにおいて、より柔軟な対応が求められます。顧客に新たな決済オプションを提供することで、リピート客と顧客ロイヤルティを効果的に生み出すことができます。

社会的な責任について、ブランドはどのようにサステナビリティを高めることができるか? また、そのサステナビリティを競争における強みとして活かす方法は?

私たちには、サステナビリティの高いビジネスを構築する責任と機会があります。Net Zero Cloud(英語)では、自社ビジネスのサステナビリティを明確に評価できます。

コマースチームは、廃棄物を最小限に抑えることを特に重視しています。在庫を廃棄することは、資源を廃棄することです。財務的な痛手以上の損失です。Salesforceでは、サステナブルなビジネスモデルを導入したいと考える環境意識の高いブランドを積極的に支援しています。

たとえば、小売業界のトレンドとして、製品を買い戻して再販する取り組みがあります。こうした取り組みに顧客が積極的に協力しているブランドもあります。この流れは大きな財源になります。しかし重要なのは、サステナビリティを純粋にサポートする戦略として、この取り組みをビジネスに組み込むことです。

Jon Feldman

Jon Feldmanは、Salesforce Commerce Cloud担当の製品マーケティングシニアマネージャーです。Eコマースの専門家として、Restoration HardwareのIT&Eコマース担当シニアディレクターやAAXIS Commerceの専務取締役などを務めてきました。何事にも積極的に取り組み、仕事ではテクノロジーとビジネスの橋渡しを、プライベートではDJ活動やエクササイズを楽しんでいます。LinkedInでJon Feldmanとつながることができます。

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