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Salesforce、「Agentforce for Manufacturing」を発表 製造業者は新たなAIの労働力を獲得し、生産の最適化、売上の向上、ダウンタイムの削減を実現へ

Salesforce Announces Agentforce for Manufacturing
  • Agentforce for Manufacturingにより、業務最適化、営業チーム支援、サービス向上を実現する役割ベースのAIエージェントの事前作成済みのテンプレートを提供
  • Agentforceは、業界固有のデータ、ワークフロー、ポリシーを実装済みであり、コンテキストを認識するデジタル労働力を提供し、管理負担を軽減
  • Salesforceの顧客であるJPW Industriesは、Agentforceを活用して処理時間を短縮し、差別化された顧客体験を構築

※本記事は2025年8月21日に米国で公開されたManufacturers Gain New AI Workforce: Salesforce’s Agentforce for Manufacturing Optimizes Production, Boosts Sales, and Cuts Downtimeの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。


米国Salesforce(以下、Salesforce)は、「Agentforce for Manufacturing(英語)」を発表しました。これにより、製造業者は従業員や顧客に対する日常的な問い合わせから複雑な業務まであらゆることを支援するAIエージェントを即座に導入できるようになり、人間のチームは人にしかできない業務へ集中することが可能となります。この製造業界向けAIエージェント(英語)は、従業員と協働して、インテリジェントに需要の変動を監視、在庫の効率化、リアルタイムの販売機会の特定、インセンティブプログラムの最適化、アセットのダウンタイムの最小化、技術者の管理業務負担の軽減などのタスクを支援します。

重要な理由

変動の激しい市場、断片化したサプライチェーン、拡大する労働力不足というかつてないプレッシャーに直面し、製造業は重要な転換点に立たされています。これらの課題に加え、製造業の70%は依然として「手動でのデータ入力」という制約を受けており、サービスに従事する技術者は週にほぼ1日分の作業時間を管理業務に費やしています。さらに、2033年までに業界では200万件の仕事が未充足になると予測されています。製造業のリーダーたちは、AIを人間の労働力を補完する解決策として注目しており、80%が「AIは事業の成長や維持に不可欠」と回答しています。

注目ポイント

Agentforce for Manufacturingは、Manufacturing CloudField Serviceなどの SalesforceアプリケーションにエージェンティックAI を導入し、豊富な顧客データと外部ナレッジを活用して複雑なプロセスを自動化します。Agentforce for Manufacturingにより、OEMメーカーから工業用化学製品メーカーまで様々な組織が業界固有のデータ、アプリケーション、プロセスを理解するAIエージェントを導入することができるようになります。Agentforceは、質問への回答や需要の予測的分析、リアルタイムの問題解決など、チームの迅速かつスマートな業務支援を実現します。Data CloudAtlas推論エンジンを基盤として、ERP(英語)、現場のナレッジ、アセットIoTシステム、さらにはウェブサイトからもライブデータを取得し、AIエージェントが即座にアクションを実行し、自然言語で対応します。

顧客の視点:

  • 「以前は手動での注文処理に16時間から24時間を要していましたが、Agentforceを導入することで、その時間を1時間未満に短縮することができました。また、AIエージェントの導入により、作業量を15%増加させるとともにケースの解決時間を40%近く短縮できました」– JPW Industries、カスタマーエクスペリエンスおよびダイレクトセールス担当VP、テリー・エシュルマン(Terri Eshleman)氏

以前は手動での注文処理に16時間から24時間を要していましたが、Agentforceを導入することで、その時間を1時間未満に短縮することができました

JPW Industries、カスタマーエクスペリエンスおよびダイレクトセールス担当VP、テリー・エシュルマン(Terri Eshleman)氏

Agentforce for Manufacturingを活用することで、組織は業界に特化して設計された、AIエージェントのジョブ(AIエージェントの役割)と実行可能なタスク(AIエージェントが実行できる作業)を事前に作成したAIエージェントのテンプレートですぐに利用できます。これらのトピックとアクションは、従業員や部門、組織プロセスごとに迅速に展開および適応させることができ、開発時間を短縮し、効率を向上させ、製造業の従業員の生産性を向上させます。本日より利用可能な新しい事前作成済みのAIエージェントのテンプレート(Agentforce for Manufacturingの一部として提供)により、製造業者は以下が可能となります。

  • 生産量を変化する消費者の需要に合わせる 計画と実際の製品販売に基づいて、製造計画の著しい乖離を監視し、販売および運用担当者に警告するデジタル労働力を提供します。これらの乖離に基づいて、AIエージェントはアカウントチーム向けの提案事項を含む現場訪問のスケジュールを自動的に設定し、生産の整合性とリソースの配分改善を支援します。
  • 在庫管理を簡素化し、アップセル商談を特定:営業およびサービス担当者が顧客と会話しながら、デジタル労働力を利用して在庫を迅速に検索できるようになります。Agentforceは、顧客のニーズに応じて、販売代理店の各拠点に在庫の補充を自動的に依頼することもできます。これにより、企業は推奨されたアクセサリーをアップセルまたはクロスセルしたり、販売不振の在庫の売上をリアルタイムで改善したりすることができます。
  • インセンティブプログラムの管理を改善:製品チームやリベートプログラム管理者に、プログラムの実績、支払、最終的な収益に関する明確なインサイトとフィードバックを提供するデジタル労働力を提供し、インセンティブプログラムの管理を改善します。これにより、チャネル販売チームは、実績の低いインセンティブプログラムを簡単に特定し、利益の大幅な改善につながるインセンティブに注力することができます。
  • アセットのダウンタイムと技術者の管理負担を削減サービス担当者や車両管理者は、メンテナンスが必要な資産の問題をプロアクティブに特定したり、修理見積書の作成、作業指示の作成、メンテナンスの見積もりを含むメールサマリーの作成などの対応を行うデジタル労働力のサポートを受けることができます。これにより、AIエージェントは時間のかかる管理業務を自動化しながら、問題が発生する前に顧客やサービスチームに警告を発し、車両やアセットが稼働停止になることを防ぎ、予想収益の低下を防ぐことができます。

Salesforceの視点:

  • Salesforceの自動車および消費財部門製造担当SVP兼GMのアチュート・ジャジュー(Achyut Jajoo)は次の様に述べています。「製造企業は、労働力不足、サプライチェーンの混乱、経済的な圧力に苦しみ、危機的な状況に陥っています。こうした企業に必要なのは、理論上のAIではなく導入初日から価値を生み出し始めることができるデジタルのAIエージェントです。Salesforceは、アセットのダウンタイム防止から営業プランニングとオペレーションの整合まで、製造業の具体的な課題を理解した即戦力のAIエージェントを提供し、チームと協力して成果を迅速に実現します」

製造企業もフィールドサービスの技術者を支援する新しいイノベーションの利点を受けることができます。

  • 予約を自律的にスケジュール:顧客は、仕事の理解から技術者のマッチング、最終的なサービス予定まで、すべてを自律的に処理するAIエージェントを通じて、自然言語でサービスの予約、予約の変更、キャンセルを簡単に実行できます。
  • スケジュールのギャップを解決:AIエージェントは、仕事の所要時間、利用可能な部品、技術者のスキルなどのデータポイントに基づいて、スケジュールのギャップを埋める最適なサービス予定をディスパッチャーへ推奨し、自動的にスケジュールを設定することで、スケジュールの最適化を支援します。
  • 書類作成を迅速に完了:技術者はAIエージェントに現場での作業内容をまとめた詳細な報告書を作成させ、自動的に適切な作業指示に保存させることができます。
  • メンテナンス予約の積極的なスケジュール設定:今回発表された新機能により、フィールドサービスチームはAIエージェントを配備し、メンテナンス計画の日程に基づいて顧客に自動的に連絡し、サービス予定をスケジュールできます。これには人間の介入は一切不要です。これにより、重要なアセットの稼働とメンテナンスが確保され、ディスパッチャーは時間のかかるスケジュール調整から解放されます。  

Salesforceの視点:

  • Salesforceのフィールドサービス担当EVP兼GMのタクシナ・エマノ(Taksina Eammano)は次のように述べています。「フィールドサービスチームは、資産集約型産業の陰の英雄と言えるでしょう。世界の工場、車両、インフラの稼働を維持する責任を担っています。しかし、これらのチームはかつてないほど過重な負担にさらされており、管理業務に費やす時間が燃え尽き症候群を引き起こしています。これらの新しいAgentforceのイノベーションは、ディスパッチャーや技術者、設備資産管理者に対して、共に働くインテリジェントなパートナーを提供します。問題の早期発見、より効率的なスケジュール作成、問題が障害となる前の解決を支援します。これにより、サービスチームは単に現状を維持するだけでなく、よりレジリエントでAI駆動の未来を主導することができるようになります」

特長

Agentforce for Manufacturingは、他のソリューションとは異なる以下の機能を提供します。

  • 事前作成済みの構築されたテンプレートによるAIエージェントの迅速な展開:Salesforceは、製造企業の売上、サービス、在庫など、最も影響力の大きい領域の変革に焦点を当てた事前作成済みのテンプレート、トピック、アクションを開発し、高いROIを実現します。これにより、企業の最も貴重なリソースである過重な業務に追われる従業員は、業界標準のプロセスではなく、ビジネスを劇的に差別化する体験の構築に集中できます。
  • 業界の言語で伝える関連性が高く正確な結果: Agentforce for Manufacturingは、業界のデータモデル、アプリ、プロセスに基づいています。これにより、Agentforceが理解し、判断し、自律的に行動して信頼できる正確な回答を提供する「Atlas推論エンジン」は、業界固有のプロセスと顧客の用語のコンテキストで、より正確なアクションを実行できます。
  • 信頼とガードレール、すぐに利用可能:Agentforce for Manufacturingには、データを安全に保護し、不正使用を防止し、ハルシネーションや偏った応答を削減するように設計された強力なローコードのガードレールとセキュリティツールが含まれています。製造業の顧客は、データが安全に保護され、バリューチェーン全体に統合されていることを確信してAIを安心して導入できます。

提供時期:

  • Agentforce for ManufacturingのAIエージェントのテンプレートは、Sales Planning、Inventory Management、Asset Serviceを含むテンプレートは、本日より提供開始しています。
  • Channel ManagementのAIエージェントのテンプレートは、2025年10月に提供開始予定です。
  • メンテナンス予約のプロアクティブなスケジュール設定は、2025年8月に提供開始予定です

詳細情報:

  • Agentforceの詳細は、こちら
  • Salesforceの製造AIソリューションの詳細は、こちら(英語)。
  • SalesforceのフィールドサービスAIソリューションの詳細は、
  • SalesforceがJPW Industriesを支援する方法についての詳細は、こちら。 

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