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Salesforce、非営利組織の現場を支える新しいAIエージェント「Agentforce Nonprofit」を提供開始

Salesforce Introduces Agentforce Nonprofit

※本記事は2025年12月2日に米国で公開されたSalesforce Introduces Agentforce Nonprofit with New AI Agents to Empower Staff, Drive Fundraising, and Maximize Mission Deliveryの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。


非営利組織はいま、大きな岐路に立たされています。資金は削減され、多くの団体が今年最大の課題(英語)として、十分な資金調達を挙げています。人材不足とバーンアウトが深刻化するなか、この統計の背景には、限界まで働く現場の人々の姿があります。昼食も取らずに働くファンドレイザー、夜遅くまで対応に追われるケースマネージャー、3つの職務を同時に担うボランティアコーディネーターなどです。一方で、 生活に欠かせない支援サービスへの需要は高まり続け、現場のチームは対応しきれず、何百万人もの人々が頼りとする支援が行き届かないという課題が浮き彫りになっています。

こうした非営利組織の重要な活動を支えるため、Salesforceは「Agentforce Nonprofit(旧称:Nonprofit Cloud)」を発表しました。資金調達、プログラム管理、ボランティア調整、寄付者支援に特化した新しいAIエージェントを通じて、チームの生産性を高め、事務作業にかかる時間を大幅に削減します。これにより、何百時間もの時間が節約され、その分をコミュニティとの関係構築や、必要とする人々への支援強化に再投資することが可能になります。 

Pacific Clinics、Pledge 1%、Blue Star Families、サンディエゴ郡YMCA、America On Techといった非営利組織では、すでにAIエージェントを活用して、チームの手作業を何百時間分も削減しています。これにより、今ではコミュニティへのサービス提供をこれまでよりも迅速に、しかもミッションクリティカルな業務に集中しながら実行できるようになっています。

重要な理由:Salesforceの最新レポート「Nonprofit Trends Report(英語)」によると、非営利組織はプレッシャーの高まりにさらされる一方で、職員たちは、本来ならば支援が必要なクライアントとつながったり重要な寄付者を確保したりするために充てるべき時間を、定型的な事務作業に奪われています。 非営利組織の多くはAIに希望や期待を抱いていますが、どこから始めればよいかわからないという声も少なくありません。Agentforce Nonprofitは、時間のかかる一般的な業務に対応する目的別AIエージェントを備え、迅速かつ簡単にAI導入を進められるよう設計されています。

Agentforce Nonprofitは、私たちが必要としていたものをすべて提供してくれました。クライアントが支援を必要とするタイミングでのアクセス、職員が重要な仕事を遂行するための柔軟性、そして、ポジティブな変化をもたらす支援を届けるための正確なデータです

Pacific Clinics CEO/プレジデント、キャシー・マッカーシー(Kathy McCarthy)氏

新たな機能:4つの新しい事前構築済みAIエージェントが利用可能になります:

  • Prospect Research:Slack内で有力な寄付者とその過去の関与履歴を把握でき、ファンドレイザーは、面談準備のために長時間のリサーチを行う必要がなくなります。
  • Participant Management:プログラム担当者やケースマネージャーを支援し、クライアントの背景や受けているサービスを要約します。クライアントとの会話中に、目標の作成、メモの記録、必要なサービスの紹介のフラグ付けなどを自動で実行できます。
  • Volunteer Capacity & Coverage:空いているシフトを見つけ、適切なボランティアを最適なシフトに割り当てます。これにより、可用性、スキルセット、所在地に基づいたマッチング作業が不要になり、大幅な時間短縮につながります。
  • Donor Support:寄付者からの基本的な問い合わせを処理し、自己解決を支援します。これにより、ファンドレイザーはより重要な関係構築に集中できるようになります。
Participant Managementにより、非営利団体のサービス提供をより効果的に支援できます

顧客の視点:「Agentforce Nonprofitは、私たちが必要としていたものをすべて提供してくれました。クライアントが支援を必要とするタイミングでのアクセス、職員が重要な仕事を遂行するための柔軟性、そして、ポジティブな変化をもたらす支援を届けるための正確なデータです。事務作業を支援することで、私たちのチームは、耳を傾け、つながり、パーソナルな支援を提供するための時間をより多く確保できるようになりました。今後は外部向けAIエージェントの活用によって、さらに多くの人々にリーチし、より健康で実りある生活をサポートできることを期待しています」 — Pacific Clinics CEO/プレジデント、キャシー・マッカーシー(Kathy McCarthy)氏

独自のAIエージェント構築を目指す組織向けに、「Agentforce 360」プラットフォームが、AIエージェントの構築・テスト・展開・管理・統合をサポートする強力なツール群を提供します。現在、以下の非営利団体が独自のAIエージェント開発を進めています:

  • Pledge 1%:1万9,000社超のメンバー企業が、社会貢献の誓約を具体的な社会的成果へとつなげられるよう支援する「Pledge Impact Partnerエージェント」の導入を計画しています。初期段階では、パーソナライズされたオンボーディングを通じて、活動の立ち上げや責任あるインパクト創出の実践を支援します。Agentforceの導入により、ウェルカムコール参加率や社会貢献担当者の任命率が最初の45日間で30%増加すると見込まれています。
  • Blue Star Families:150万人の軍関係家族の支援強化に向け、「STAR(Saving Time And Resources)エージェント」の開発が進められています。このAIエージェントは、すべてのSalesforceユーザーがアカウント、商談、インタラクションの記録をガイド付きで簡単に作成できるようにし、記録の正確性と網羅性を高めつつ、組織のデータに基づく意思決定プロセスを効率化します。これにより、重複を減らし、事務作業時間を50%削減できると見込まれています。
  • YMCA of San Diego County:40万人の参加者にタイムリーな支援を提供し、最適なプログラムを案内する「メンバーサービスエージェント」の開発が進められています。このAIエージェントは、ルーチン作業の自動化とセルフサービス対応により、職員の事務作業時間を50%削減し、顧客満足度を20%向上させることが期待されています。こうしたプロセスを簡素化することで、職員やボランティアは関係構築や、地域社会に貢献する質の高いプログラムの提供に注力できるようになります。
  • America On Tech:年間50件以上にのぼる資金提供者向けレポートの作成負担を軽減するため、強力な「助成金レポートエージェント」の開発を進めています。このAIエージェントは、カスタマイズされたデータドリブンなレポートを1時間以内で生成します。職員のプロンプトに基づき、AIエージェントが自律的に学生の成果データを収集・可視化し、報告書にそのまま使用できるチャートやグラフを作成します。これにより、AOTは自団体のプログラムを通じて学生がインターンシップを修了し、テクノロジー分野でのキャリアを前進させている実績を迅速に示すことができ、資金提供者の要件にも対応可能になります。レポート作成によって生まれた時間的余裕を活かし、職員は成長とミッションの成果を持続させるために、より強固な資金提供者との関係構築に注力できるようになります。

Salesforceの視点:「AIによって、非営利組織の関わり方が変わっていくと確信しています。こうした新しいツールを採用することは、団体が現在の業務を拡大していく上で不可欠です。月に数百時間もの時間を節約できるのであれば、それは単なるソフトウェアの更新ではなく、ミッションと支援対象者に対する直接的な投資なのです」 — Salesforce 非営利部門担当VP兼グローバルGM、ローリ・フリーマン(Lori Freeman)

顧客の視点:

  • 「以前は、Salesforce管理者が寄付報告に必要なデータを引き出すのに3〜4日かかっていました。今では、チームの誰もがAIエージェントに質問するだけで、数分で回答が得られます。プロセス全体がスピードアップし、パートナーへの対応も迅速になりました。管理者や他の職員も、より高度な戦略的プロジェクトに注力できるようになっています」 — America On Tech CEO、ジェシカ・サンタナ(Jessica Santana)氏
  • 「AIのプログラム活用は非常に有用で、まさに職員が必要としていたものでした。これによって、若者たちにしっかりと向き合うことができます。それが私たちの原動力なのです」 — XLP Salesforce管理者、デビー・ヘイル(Debbie Haile)氏

提供状況:Agentforce Nonprofit(旧称:Nonprofit Cloud)は一般提供(GA)を開始しており、提供内容は以下のとおりです:

  • Prospect Research Agent — GA提供。Slack対応は2026年夏提供予定
  • Participant Management Agent — GA提供。要約機能は2026年夏提供予定
  • Volunteer Capacity & Coverage Agent — ベータ版提供。GAは2026年初頭を予定
  • Donor Support Agent — 2026年春にベータ版提供、2026年夏にGA提供予定

価格:

  • 新しいテンプレートへのアクセスは、Agentforce Nonprofit 1のSalesまたはService Editionに含まれます(GA提供)。また、Agentforce Nonprofitのアドオンとしても利用可能です。 Agentforce Nonprofit(旧称:Nonprofit Cloud)の価格について詳しくはこちら
  • 非営利団体は「Power of Usプログラム」を通じて、Agentforce Nonprofitを最大10ライセンスまで無償で利用できます。

詳細情報:

  • Agentforce Nonprofitの詳細は、こちら

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