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Salesforce、新指標「エージェンティック・エンタープライズ インデックス」を公開

Agentic Enterprise Index Insights for H1 2025
2025年上半期、 AIエージェント作成数は119%増、カスタマーサービスにおけるAIエージェント対応件数は22倍に拡大
Agentforceの利用データが、企業によるAIエージェント活用と価値創出の実態を初めて明らかに

※本記事は2025年9月17日に米国で公開されたNew Agentic Enterprise Index Shows 119% Agent Growth in First Half of 2025の抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。


Salesforceは、AIエージェントに関する新しい指標「エージェンティック・エンタープライズ(Agentic Enterprise)インデックス」を公開しました。Agentforceの利用データを通じて、エージェンティック・エンタープライズを形作るトレンドや、企業が顧客の成功を推進しビジネスを再構築するためにAIエージェントをどのように導入しているかが初めて明らかになりました。

エージェンティック・エンタープライズは、既存業務の自動化にとどまらず、AIエージェントを活用してビジネス全体を変革する、世界の働き方の根本的な転換を示しています。無限に拡張可能なデジタル労働力で社員を支援することにより、企業は生産性とスケールを高め、従業員体験を向上させ、コストを削減し、顧客により大きな価値を提供することができます。

Salesforceのエージェンティック・エンタープライズ インデックスは、この変革がすでに始まっていることを示しています。AIエージェントは営業、サービス、社内業務など幅広い領域で成果を上げています。先進的な企業では、2025年1月から6月の間に作成されたAIエージェントの数が119%増加し、カスタマーサービスにおけるAIエージェントによる対応件数は22倍に拡大しました。金融サービス、旅行・ホスピタリティ、小売といった消費者向け産業が導入をリードしており、営業とサービスが主要なユースケースとなっています。

AIエージェントはすでに、企業と消費者にとって驚異的な力を発揮する存在となりつつあります

最高デジタル責任者(CDO)、ジョー・インゼリロ(Joe Inzerillo)

Salesforce 最高デジタル責任者(CDO)のジョー・インゼリロ(Joe Inzerillo)は次のように述べています。「AIエージェントはすでに、企業と消費者にとって驚異的な力を発揮する存在となりつつあります。このインデックスは、エージェントが企業の働き方を根本から変革していることを示しています。企業がこれらのエージェントを活用し、拡大すればするほど、より高い効率性と価値を引き出すことができるのです」

本レポートではまた、従業員によるAIエージェントの利用が急速に広がっていることも示しています。2025年上半期、従業員とAIエージェントのやり取りは月平均65%の割合で増加しました。さらに、従業員はAIエージェントとのより持続的な会話を行うようになり、その結果として生まれるAIエージェントのアクションは月平均76%の伸びを記録しました。

消費者もAIエージェントを積極的に受け入れており、選択肢がある場合には94%がAIエージェントとのやり取りを選びました。しかしこれは、人間が不要になることを意味するわけではありません。企業は人間とAIエージェントの強みを組み合わせ、AIエージェントが初期対応やよくある質問を処理し、人間の担当者がより複雑な課題に対応する体制をとっています。実際、AIエージェントが必要に応じて人間に引き継ぐ精度が高まったことで、人間へのエスカレーション率は2025年第1四半期の22%から第2四半期には32%に上昇しました。

レポートの主要データ:

AIエージェント導入は急速に進んでおり、営業とサービスが主要なユースケースとして台頭しています。

  • 2025年上半期、調査対象企業におけるAIエージェントの作成・導入数は119%増加
    • ユースケース全体で、AIエージェントによるアクション数は月平均80%の伸びを記録
  • AIエージェントが活用されている上位3分野は以下の通り:
    • カスタマーサービス
    • 社内/業務の自動化
    • 営業
  • 営業とサービスの領域では、AIエージェントは単なるタスクの自動化にとどまらず、実際にアクションを起こしている。
    • 営業で最も多いアクションは「メールの作成と送信」、次いで「To-Doの作成」「会議リクエストの送信」
    • サービスでは、2025年1月から6月の間に、AIエージェントによるカスタマーサービス(英語)の1日の平均会話数が月平均70%の割合で増加
  • 最も一般的なAIエージェントのアクションは以下の通り:
    • 記録の検索と特定
    • アウトリーチやフォローアップメールの作成と送信予約
    • ナレッジを活用した質問への対応
    • 記録の要約
    • ケースの作成

消費者向け産業、特に小売、旅行・ホスピタリティ、金融サービスが最も早くAIエージェントを導入

  • 旅行・ホスピタリティ業界では、2025年上半期にAIおよびAIエージェントのアクションが月平均133%増加した。
    • この業界は他業界と比べて最も高い割合のアクティブユーザーを抱えており、従業員教育や導入促進に成功していることを示している。

「当社は、わずか12日で最初のAIエージェントを構築・開発・導入しました。しかし本当の仕事はそこからでした。ローンチ後に新しいアクションを作成・テストし、チームはさらに学んだことを基に機能を拡張し続けています。これが平均処理時間を15%削減するうえで大きな鍵となりました」 – Engine ビジネス開発・クライアントオペレーション シニアディレクター、デメトリ・サルヴァッジョ(Demetri Salvaggio)氏

  • 小売業界では、2025年上半期にAIおよびAIエージェントのアクションが月平均128%増加
    • グローバルの2,000人以上の消費者を対象にした調査では、カスタマーサービスAIエージェント(英語)を定期的に利用する人は、利用しない人に比べ、小売業界全体での体験が改善したと答える割合が200%高い

「当社は、AIエージェントの先行導入企業であることに大きな期待を寄せています。なぜなら、これこそがハイパー・パーソナライゼーションされたショッピングの未来だからです。AIエージェントは購入プロセスから製品に関する質問、購入後のサポートまで、常に稼働する顧客とのデジタル接点を提供してくれます。これにより、パーソナライズされた提案を通じてブランドロイヤルティを高められるだけでなく、従業員がより複雑で有意義な顧客対応に集中することもできるようになります。最終的には、自律型AIの力と私たちのチームの専門性を組み合わせることで、真に世界水準の小売体験を実現できるのです」 – SharkNinja デジタルコマース運営・ユーザー体験担当SVP、カルヴィン・アンダーソン(Calvin Anderson)氏

  • 金融サービス業界では、2025年上半期にAIおよびAIエージェントのアクションが月平均105%増加
    • 消費者調査では、カスタマーサービスAIエージェント(英語)を利用する人は、利用しない人に比べ、金融サービス業界における体験が改善したと答える割合が222%高い。
    • 定期的にAIエージェントを利用する消費者の38%は、AIエージェントのような自動化・デジタルシステムでの資金管理を好む。

「Agentforceはまさにゲームチェンジャーであり、繁忙期でも効率的にクライアントサービスを拡大・強化できるようになりました。現在、Agentforceは受信リクエストの最大60%を解決しており、税務申告状況などの定型的な問い合わせはAIに任せることで、チームはより複雑な業務に集中できるようになりました」 – 1-800Accountant CTO、ライアン・ティープルズ(Ryan Teeples)氏

従業員はAIエージェントを利用する頻度を高めているだけでなく、エージェントに行動を促す、より豊かで継続的な対話を行うようになっている

  • 2025年上半期、従業員とAIエージェントのやり取りは月平均65%の割合で増加。
  • 従業員とAIエージェントのやり取りは深まり、双方向の会話量は直近の四半期で35%増加。
  • 従業員とのやり取りをきっかけに発生するAIエージェントアクションの件数は、2025年上半期に月平均76%の割合で増加。
  • Salesforceが公開した最新の「Slack Workforce Index(英語)」によると2024年秋以降、世界全体でAIの導入は233%増。
    • 日常的にAIを使う人は、使わない人と比べて次の傾向がみられる:非常に高い生産性を報告する割合が64%高い、非常に高い集中力を報告する割合が58%高い、非常に高い仕事への満足度を報告する割合が81%高い。

Salesforce 社長兼最高人事責任者、ナタリー・スカルディーノ(Nathalie Scardino)は次のように述べています。「データは、従業員がAIエージェントを導入しているだけではなく、実際により深く有意義なやり取りを行っていることを示しています。従業員がAIエージェントとの協働を学ぶにつれ、大胆で目的を持った仕事を実現し、新たなキャリアパスを切り拓いています」

課題解決の手段としてAIエージェントとのやり取りを選ぶことで、顧客体験はさらに向上

  • 2025年上半期、平均で94%の消費者がAIエージェントとのやり取りを選択し、平均的な企業において、AIエージェントとのカスタマーサービスにおける会話は、6か月間で年平均成長率(CAGR)換算2,199%と急成長。
    • 消費者調査では、カスタマーサービスAIエージェントを定期的に利用する人の約60%が「過去1年間でAIエージェントがより役立つ存在になった」と回答した。
  • 米国の消費者がカスタマーサービスの課題解決に費やす最長時間は、2024年10月以降で3時間短縮。
  • 課題解決が成功する場合でも、必ずしもAIがすべてを担うわけではない。実際、人間へのエスカレーションは2025年第1四半期の22%から第2四半期には32%に増加した。
  • Agentic Enterprise Index Insights for H1 2025
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詳細情報:

  • Salesforceのカスタマーサポートチームの一員としてAgentforceが加わった自社事例からの成果や学びは、こちら(英語)

調査方法:

Salesforceは、Agentforceおよびその他のSalesforce製品を活用し、利用データを分析・集計して労働環境におけるAIエージェントの実態を明らかにしました。過去6か月間のトレンドを対象に、AIエージェントを活用する企業の活動とエンゲージメントを調査しました。データセットの対象となるためには、分析期間中、毎月本番環境でAIエージェントを稼働させている必要がありました。市場全体のマクロ経済的な数値を推定するために複数の係数を適用していますが、これらの結果はSalesforceの業績を示すものではありません。

また、追加データとしてSalesforceが独自に実施したグローバル調査から取得した、2,000件以上の回答データも活用しています。回答者にはAIの専門家、人事責任者、サービス部門のリーダー、一般消費者が含まれます。これらの回答はSalesforceの顧客の行動や意見を直接示すものではなく、代表するものでもありません。

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