自律型AIエージェントが収益を牽引、チームは主力案件に注力可能に

※本記事は2025年6月5日に米国で公開されたAI Sales Agents Drive Revenue, Free Teams for Key Dealsの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

AIの次の波は、文章を生成することではなく、「収益を生み出すこと」にあります。

まさにそれを実現するのが、案件を前進させるために設計された、統合型のAIチームとして機能するAgentforce for Salesです。Agentforceを使えば、営業チームはアプローチ、フォローアップ、リードの見極めといった地道な作業を自動化・拡張できるようになります。このテクノロジーは営業担当者を支援し、人間にしかできない「顧客との関係構築」や「複雑で重要な案件のクロージング」に集中できるようにしてくれます。

重要な理由：この進化は、営業におけるAI（英語）の使い方における根本的な変化を示しています。これまでのように漠然としたデータインサイトを提供するのではなく、Agentforceはリードに関する適切なデータを取り込み、それをもとにAgentforce for Salesが顧客への魅力的なアプローチメールを作成し、クロージングプランを策定し、今後のマーケティング施策を組み込んだ1対1のナーチャリングプロセスを開始することができます。また、これらのステップはすべて、アカウントのアクティビティとして自動で記録されます。

Agentforce for Salesは単なる営業支援ツールではなく、パイプラインや収益に直接的な影響を与える、実際に“チームの一員”として機能する存在です。実際、消費者の3分の1が人間とのやり取りよりもAIエージェントを通じて商品を購入したいと考えている事実（英語）が、このニーズを裏付けています。

注目の成果：

AIエージェント（英語）がアプローチやリードの絞り込みを自動化し、営業プロセスを加速させます。
Agentforce for Sales（英語）は営業チームにリアルタイムでガイダンスを提供し、その効果を高めます。
SalesforceはAgentforce for Sales内に、3つの中核的なエージェントを提供しています。Sales Agent、Agentforce セールスコーチング、Agentforce セールスディベロップメントです。
CentralSquare（英語）、Equinix（英語）、Fisher & Paykel（英語）、Kawasaki Engines（英語）、Precina Health（英語）といった企業が、主要な営業業務の実行にAgentforceを活用しています。

注目ポイント：

CentralSquareは、Agentforceを新たなデジタル労働力プラットフォームとして活用し、営業プロセスを変革します。具体的には、問い合わせへの自律的な対応、リードの絞り込み・優先順位付け、営業担当者のためのフォローアップのスケジューリングなどを実施します。まるでインサイドセールス担当者（SDR）のように、公共機関の規模や目的、所在地、求めているソリューションに関する的確な質問を行い、CentralSquareが提供する製品群の中から最適なものを判断します。このように迅速かつパーソナライズされたコンサルティングにより、リードが適切なチームへと誘導されることで、営業担当者は価値の高い商談に集中できるようになります。
Equinixは、すべてのリードに対してタイムリーでパーソナライズされた対応を行うために、Agentforceを導入します。プロアクティブなエンゲージメントにより、リード管理プロセスが改善され、コンバージョン率の向上が期待されます。Agentforceは、アウトリーチ、フォローアップ、スケジューリングなどの業務を自動化し、マーケティングのSLA（サービスレベル合意）を満たしながらリード管理を効率化します。これにより、営業チームは価値の高い商談の優先順位付けが可能となり、生産性を高め、成長を加速させることができます。また、営業担当者はテレメトリー（使用状況データ）や未開拓領域に関する重要な情報へ即座にアクセスでき、より迅速かつ的確な判断ができるようになります。
Fisher & Paykelは、24時間体制で質の高いサポートを提供するためにAgentforceを活用し、同社のプレミアム家電ブランドにふさわしい顧客体験を実現します。Agentforceは、より簡単で定型的な業務を引き受けることで、Fisher & Paykelの営業担当者が顧客との関係構築により多くの時間を使えるように支援し、売上向上に貢献します。
Kawasaki Enginesは、全国の販売代理店に対するサービスやサポートを行う顧客対応チームの支援にAgentforceを活用します。Agentforceによって、問い合わせの整理、通話内容の要約、アラート対応、サービス返信、メール対応といったルーチンタスクを自動化することで、社員はより複雑な案件に集中できるようになります。
Precina Healthは、医療従事者がより影響力の大きい医療ケアに専念できるようにするため、Agentforceを活用しています。また、事業拡大に伴う事務作業の負担を軽減することも目的としています。Agentforceは、保険者との直接契約に関する会話の一部を自動化することで、より多くの患者がPrecinaのサービスを利用可能になり、患者の受け入れや成長を加速させます。さらに、Agentforceは、実務者や補助スタッフのオンボーディング、トレーニング、継続的なコーチングを迅速に行い、ロールプレイからセラピー対応の電話、臨床訪問まで、営業コーチングの手法を取り入れて一貫して支援します。

顧客の視点：

「1000人規模の営業チームを雇うことはおそらくなかったでしょう。しかし、この種のAIを使えば、電卓やコンピューターのように、私たちの効果を指数関数的に高めることができるのです」
― Precina Health 最高経営責任者、ジョン・オーバーグ（John Oberg）氏
「SalesforceのAgentforceのような統合型AIツールは、その卓越したプラットフォームの力と相まって、単なるパートナーではなく、私たちの変革を加速させる架け橋となっています。Salesforceとともに、私たちは未来に備えるだけでなく、一つひとつの革新的なソリューションを通じて、その未来を自ら形作っているのです」
― CentralSquare 最高イノベーション責任者、ナミタ・ジナル（Namita Jinal）氏

1000人規模の営業チームを雇うことはおそらくなかったでしょう。しかし、この種のAIを使えば、電卓やコンピューターのように、私たちの効果を指数関数的に高めることができるのです
Precina Health 最高経営責任者、ジョン・オーバーグ（John Oberg）氏

今後の展望について知る：Salesforceは、営業プロセスにおけるAgentforceの機能をさらに拡張しています。その中心となるのは、AIエージェントがより複雑な営業活動を担えるように進化させること、そしてAIを営業ワークフローへさらに深く統合することです。具体的には以下のような領域が含まれます：

見積作成（Quoting）：即時かつパーソナライズされた見積により、商談サイクルを加速させます。AIエージェントが、見積の作成・修正・要約を支援し、権限やビジネスルールに基づいた処理を行います。営業担当者は、見積内容を簡単に確認・調整し、顧客にそのまま提示できる見積を作成できます。
パイプライン管理（Pipeline Management）：通話、メール、会議のインサイトをもとに、商談フェーズや次のステップを自動で更新し、パイプラインを正確に保ち、商談を前進させます。営業担当者はCRM入力に追われることなく、本来の営業活動に集中できます。
リード獲得（Lead Generation）：Webサイト上でリードとパーソナライズされた会話を行い、質問に回答し、担当者とのミーティング予約までをサポートします。その情報をもとにリードレコードを自動で作成し、Agentforceや営業チームがフォローアップやナーチャリングができる状態にします。