日本のテクノロジーリーダーの77%が、AI戦略の成功にはデータ基盤の見直しが必要と回答
※当資料は、2025年11月4日に米国で発表された資料 Study: 84% of Technical Leaders Need Data Overhaul for AI Strategies to Succeedを元に、日本語版のレポート完成を受け、日本向けに内容を再編集したものです。
株式会社セールスフォース・ジャパン(本社:東京都千代田区、代表取締役会長 兼 社長:小出 伸一、以下、Salesforce)は、「データ&アナリティクス最新事情」(第2版)日本語版を公開しました。全世界の企業のマーケティングマネージャー、マーケティング担当者、マーケティング担当VP、CMO、ならびに事業部門のリーダーを対象に行った2つの調査の結果にもとづいています。
本レポートでは、日本のビジネスリーダーの68%が、データを活用してビジネス価値を創出することに対するプレッシャーの高まりを感じていると回答しています。しかし、その最大の課題は依然として、不完全な、古い、あるいは品質の低いデータであることも明らかになりました。企業が求めるデータ活用と、実際のデータ環境とのギャップは、エージェント型AIの時代においてさらに深刻になりつつあります。ビジネスリーダーが、AIによるインサイトや生産性向上に期待を寄せる一方で、IT部門のリーダーは、AIを活用するにはデータやアナリティクスの新たなアプローチが必要だと考えています。実際に、日本のデータ・アナリティクスのリーダーの77%が、「AIの活用を成功させるためには、自社のデータ戦略を抜本的に見直す必要がある」と回答しています。
このギャップを解消するため、先進的なITリーダーたちは基本に立ち返っています。具体的には、タイムリーで『コンテキスト(文脈)』を伴ったデータ、より強固なガバナンスの確立、そしてデータの所在に関係なく分散したデータを活用できるゼロコピー(英語)アーキテクチャの導入です。また、エージェンティック エンタープライズへの変革を進める中で、業務の流れの中で信頼できるインサイトを組み込むエージェント型アナリティクスのような新しいソリューションの活用も進めています。
これまでのAI導入から得られた教訓は、人間の従業員と高度なAIエージェントが協働する『エージェンティック エンタープライズ』へと進化するための青写真となっています
Salesforce 最高データ責任者、マイケル・アンドリュー(Michael Andrew)
Salesforceの最高データ責任者であるマイケル・アンドリュー(Michael Andrew)は次のように述べています。 「これまでのAI導入から得られた教訓は、人間の従業員と高度なAIエージェントが協働する『エージェンティック エンタープライズ』へと進化するための青写真となっています。全ての鍵となるのは、信頼性が高く、統合され、コンテキストを伴ったデータです。AIの本格導入を見据えている企業にとって、今こそデータ基盤を強化し、AIの可能性を最大限に引き出して、実際のビジネス価値とROIを生み出す好機です」
主なポイント:
企業のビジネス目標を支えるため、既存のデータ基盤には大きな負荷がかかっている
日本のビジネスリーダーの過半数(55%)が、自社を「データドリブンな企業である」と認識しており、これは2023年から29%増加しています。一方で、多くのデータ・アナリティクスのリーダー(78%)が、データを活用して重要な業務を推進することに苦戦していると回答しており、データ活用の成熟度に対する認識と実態との間にギャップがあることが明らかになりました。
- タイムリーなインサイトを信頼性をもって生成できると回答したビジネスリーダーは、43%と半数以下にとどまりました。
- データ・アナリティクスのリーダーの約半数(45%)は、ビジネス上のコンテキストが十分に考慮されていないデータによって、誤った結論を導いてしまうことが時折、あるいは頻繁にあると回答しています。
- 不完全、古い、または品質の低いデータは、企業が真にデータドリブンな組織へと進化するうえで、最大の阻害要因となっています。
低品質なデータがエージェンティック エンタープライズへの道を阻む
AIは急速に、データに関する最優先課題となる一方で、既存のデータ基盤にとって最大のストレステストとなっています。日本の回答者においても、AI機能の拡充はデータ関連の優先事項として順位を上げており、2023年の第4位から、今年は「リアルタイムデータへのアクセスの提供」と「全社的なデータリテラシーの向上」に続く第3位となりました。
- その結果、データ・アナリティクスのリーダーの69%が、AIを迅速に導入することへのプレッシャーを実感していることが明らかになりました。
- 一方で、43%はAIが出力する内容の正確性や関連性に十分な自信を持てていないと回答しており、その背景には、AIが分断された古いデータを参照していることがあると考えられます。
- また、データ・アナリティクスのリーダーの83%が、理論上は「AIの出力は入力データの質に依存する」ことを理解している一方で、実際のデータ環境はそれほど単純ではないことも明らかになりました。実際に、自社組織のデータの15%は信頼できないと回答しています。
企業は、欠陥のあるデータ基盤でAIを学習させたことによる影響を痛感しています。
- AIを本番環境で活用しているデータ・アナリティクスのリーダーの87%が、不正確または誤解を招くAIの出力を経験したと回答
AIモデルのトレーニングや調整を行っている企業のデータ・アナリティクスのリーダーの半数以上(65%)は、不適切なデータを用いたことにより多大なリソースを無駄にしたと報告
データ・アナリティクスのリーダーの84%は、強固なデータ基盤こそがAIを成功させるために最も重要な要素であると考えている
Salesforceの会長兼CEO、マーク・ベニオフ(Marc Benioff)はDreamforceの基調講演で次のように述べています。「エージェント型AIは単なる次のテクノロジーではなく、次の革命そのものです。AIエージェントが定型業務を担うことで、人間は創造性や関係構築、そしてより大きなインパクトを生みだすことに集中できるようになりました。AIモデル(英語)から真に最大の価値とコンテキストを引き出すためには、データを正しく整備する必要があります。より統合されたソリューションの実現、優先順位の明確化、そして適切なガバナンスの確立が不可欠です」
たとえ高品質なデータであっても、見つからなければ意味がない
データ・アナリティクスのリーダーの約9割が、顧客の期待に応えるためには統合されたデータ(英語)が不可欠であると考えています。一方で、データが分断されていることは依然として大きな課題となっています。日本において、2023年の調査では14位に位置していたこの課題が、現在では課題のトップ3にまで浮上しています。この状況をさらに悪化させているのが、企業内で利用されるアプリケーションの増加です。平均的な企業では897のアプリケーションが使用されていますが、そのうち相互に連携されているのはわずか29%にとどまっています。この深刻な分断により、データはサイロ化して各所に散在し、アクセスや活用が困難、あるいは不可能な状態となっています。その結果が以下の回答に現れています。
- データ・アナリティクスのリーダーは、自社データの13%がサイロ化やアクセス不能、その他の要因によって活用できない状態にあると推定しています。
- さらに懸念すべき点として、データ・アナリティクスのリーダーの70%が、最も価値の高いビジネスインサイトは、このアクセスできない13%のデータの中に存在すると認識しています。
- その影響は広範に及んでおり、データ・アナリティクスのリーダーの8割以上が、データの分断によってAI機能の精度が低下し、顧客理解の可視性が損なわれ、パーソナライゼーションの質が下がるだけでなく、収益機会の損失にもつながっていると指摘しています。
高まるビジネス要件に対応した、データアクセス・活用・セキュリティ戦略の再構築
- データアクセスに関する課題を解消するため、67%の企業がゼロコピー型データ統合を採用。これは、データを移動、コピー、再フォーマットすることなく、複数のデータベースに存在するデータへ同時にアクセスできるアプローチです。こうした取り組みは成果を生みつつあり、ゼロコピーを導入している企業は、そうでない企業と比べ、優れた顧客体験を提供できる可能性が61%高く、AI活用の取り組みでも90%高い成功率を示唆
- エージェント型アナリティクスのような自然言語インターフェースは、データリテラシーやデータアクセスにおけるボトルネックの解消に寄与しています。
- データ・アナリティクスのリーダーの60%が、ビジネス上の問いを技術的なクエリへ変換するプロセスにはエラーが生じやすいと回答しました。
- ビジネスリーダーの95%が、自然言語でデータに関する質問ができれば、より高い成果を上げられると回答しています。
- データ需要の高度化に対応するため、ガバナンスおよびセキュリティの見直しが必要です。
- データ・アナリティクスのリーダーのうち、自社が正式なデータガバナンスの枠組みやポリシーを整備しているとしたものは49%にとどまりました。
- 一方で、データ・アナリティクスのリーダーの84%が、AIの普及によって、ガバナンスやセキュリティには従来とは異なる新しいアプローチが求められると認識しています。
アンドリューは次のように述べています。「企業がエージェンティック エンタープライズへと移行していく中で、真の変革はデータとAIが歩調を合わせて進むときに実現します。強固なデータ基盤はAIに必要なコンテキストを提供し、AIはそのデータの潜在力を最大限に引き出すための支援をします。データとAIを統合された戦略として捉えている企業こそが、実証実験(パイロット)から実運用へと進み、AIによる大きなインパクトを実現できるのです」
詳細情報:
- データ・アナリティクスの最新事情レポートの詳細は、こちら。
- Data 360の詳細は、こちら。
- Tableau Nextの詳細は、こちら。
- Data 360 Zero Copy Partner Networkの詳細は、こちら。
- 2025年のDreamforce基調講演の詳細は、こちら(英語)。
調査方法
本レポートのデータは、2025年6月27日から8月13日にかけて実施された、二重盲検法による調査に基づいています。一つ目の調査では、北米、中南米、アジア太平洋、欧州の18カ国にわたるアナリティクスおよびIT分野の意思決定者から3,800件の回答を得ました。。二つ目の調査では、同じ国々の事業部門のリーダーから3,852件の回答を得ました。詳細についてはレポートをご参照ください。なお、国別の調査結果には文化的なバイアスが影響している可能性があります。
Salesforceについて
Salesforceは、あらゆる規模の企業がエージェンティック エンタープライズへと変革することを支援します。人とAIエージェント、アプリケーション、データを信頼性の高い単一のプラットフォームへ統合することで、これまでにない成長とイノベーションを実現します。詳細は salesforce.com/jp をご覧ください。
Salesforceのコーポレートサイトにある「ニュース&インサイト」では、日本向けの最新情報をご紹介しています。詳細は、salesforce.com/jp/news/ をご覧ください。
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