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Salesforce、「2025年版 接続性ベンチマークレポート」を発表 リソース需要が急増、日本のITリーダー92%がAIエージェントに注目

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日本企業の85%がAI導入の主要課題にデータインテグレーションを指摘、相互運用可能なAIエージェントによる無限のデジタル労働力を生み出すために統合は不可欠

※本記事は2025年1月29日に米国で公開されたIntegration Key as 93% of IT Leaders Turn to AI Agents Amid Soaring Resource Demands – New Researchを元に、日本語版のレポート完成を受け、日本向けに内容を加筆・再編集したものです。


株式会社セールスフォース・ジャパン(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長 小出 伸一、以下 Salesforce)は、「2025年版 接続性ベンチマークレポート」を発表しました。ITリソース需要が急増するなか、日本企業のITリーダーの92%がAIエージェントをすでに導入済み、または今後2年間に導入を計画しているという調査結果が明らかになりました。しかし、インテグレーションの課題が障壁となり、企業はこの技術の潜在的な能力を十分に発揮できず、無限に拡張可能なデジタル労働力の構築によるIT業務の大幅な負担軽減が実現しにくい状況にあります。調査結果では、日本の回答者の97%がシステム間のインテグレーションに苦慮していることがわかりました。さらに組織内で現在接続されているアプリケーションは平均25%に過ぎず、AIエージェントの精度と有用性に影響を与えています。

重要な理由:AIエージェントのアウトプットは、ユーザーのクエリ内のコンテキストとニュアンスの包括的な理解を可能にするコネクテッドデータに依存しています。これらのAIエージェントは、 CRM(英語)、ERP(英語)、HCM、Email、PDF、Slackなどの多様なリソースから構造化データおよび非構造化データを収集し、あらゆるビジネスプロセスの意思決定と実行に活用されます。データ、システム、アプリケーションを統合することで、組織はAIを活用した無限のデジタル労働力を活用することができます。

Adeccoの実例: Adecco Group (英語) は、SalesforceのAgentforceを利用して、採用活動や求職者のサポート体制を再構築している大手人材企業です。Adecco Groupは、MuleSoftおよび Data Cloudを活用して40を超えるシステムのデータを一元化し、採用担当者がAgentforceを使用して、効率性を高め、意思決定を迅速化しながら、より迅速な人材紹介とパーソナライズされたサービスを大規模に提供できるようにしています。

MuleSoft「接続性ベンチマークレポート」(第10版)の主な調査結果:

IT需要の増加により、AIエージェントが効率改善とコスト削減の扉を解放
すでに現行システムの保守を担当しているITチームは、AIソリューションに対する新たな需要に対応するのに苦心しています。

  • 日本のITリーダーの82%は、今後ワークロードが増加すると予想しています。
  • 増加する需要に対応するため、日本の企業のITリーダーは2024年にITの人件費に推定平均810万ドルを費やし、2023年(推定750万ドル)から7%増加します。

AIエージェントと統合ソリューションは、負担の大きいITチームに代わって業務を遂行することで、生産性を向上させ、効率を高め、コストを削減する機会を提供します。

  • 日本のITリーダーの大半(91%)は、「今後3年間でAI(英語)によって開発者の生産性が向上する」と回答しています。また、AIエージェントを利用している企業の98%はさらに自信を持っています。
  • ITチームの平均的な作業時間の約3分の1(32%)は、ビジネス向けのデジタル化やと新たなデジタルソリューションを実現するために、システムとデータ間の新しいカスタムインテグレーションの設計、構築、テストに費やされています。適切なインテグレーション基盤を活用すれば、自動化が可能なものです。

複雑化するインフラストラクチャがAIエージェントの有効性を妨げる

企業で使用されるアプリケーションやAIモデルの数が増えるにつれ、データのサイロ化が進み、AIエージェントの効率的な運用が制限される可能性があります。

  • 日本のITリーダーの平均86%は、データのサイロ化(英語)が組織のビジネス課題を引き起こしていると回答しています。この課題は、AIエージェントを使用していない組織(81%)と比較して、AIエージェントを使用している組織(97%)でより大きくなっています。
  • 日本の組織は現在、平均721のアプリケーションを使用しています。海外では平均897です。
    • 国内外でAIエージェントを使用している組織は、AIエージェントを使用していない組織(582)よりも77%多く、さらに多くのアプリケーション(平均1,029)を使用しています。
  • 日本の組織が使用するAIモデルの平均数は増加していると推定されています(2024年の平均9から2025年には12へ増加)。

APIと接続性がITとAIエージェントのパフォーマンスを向上
インテグレーションとAI戦略を連携させることで、組織はデータのインフラストラクチャを簡素化および統合し、データの可能性を最大限に引き出してAIエージェントを効率的に動かすことができます。これらのツールを使用することで、AIエージェントはビジネスに特化した重要なデータにアクセスして最高の機能を発揮し、企業全体にわたり既存のシステムや自動化と直接対話することができます。

  • AIエージェントを導入している企業のうち、APIを利用している企業は、その機能を以下のように活用しています:
  • チーム間のデータ共有の実現(70%)
  • ITインフラストラクチャの向上(67%)
  • 各種のシステムのインテグレーション(63%)
  • 平均的に企業のソフトウェア資産およびコンポーネントの39%が社内で再利用可能となっています。これは、企業がゼロから構築するのではなく、APIを活用して信頼できるデータや既存の投資を最大限に活用し、信頼性の高いAIエージェントを構築する機会となります。

APIは幅広いビジネス価値を生み出す
AIエージェントがアプリケーションから提供されるサービス、データベース、機能にアクセスできるようにするだけでなく、ITリーダーは、効率性の向上から収益への影響まで、APIの重要なビジネス価値を強調しています。

  • APIを使用している組織は、次のようなメリットを報告しています:
  • ビジネスニーズに対応するスピードの向上(65%)
  • 生産性の向上(60%) 
  • イノベーションの向上(55%)
  • ITチームのほぼ半数(46%)が、アプリケーション開発プロセスの効率を高めるためにAPIを活用しています。
  • ITリーダーは、企業収益の平均21%がAPIとAPI関連の実装から生み出されていると見積もっています。AIエージェントを使用している組織では、この数字はさらに高くなっています(29%)。

MuleSoftの視点:

  • MuleSoftのSVP兼GM、アンドリュー・コムストック(Andrew Comstock)は、次のように述べています。「AIエージェントは、無限のデジタル労働力で企業を変革します。私たちは、人間とAIエージェントの労働力を統合することで、新たなレベルの効率性と生産性が実現すると予測しています。しかし、この新たな能力を引き出すには、AIエージェント活用を可能にする基盤構築が必要であり、そのためインテグレーションとAPIが不可欠です。AIエージェントは、正確で信頼性の高い回答を提供し、複雑なマルチステップタスクを実行するために、インテグレーションと自動化によって強化された統合データとエンタープライズアクションに依存しています」

詳細情報:

  • 2025年版 接続性ベンチマークレポートのダウンロードはこちら
  • MuleSoftのブログでレポートのインサイトを深めるにはこちら
  • インサイトを適用し、AIエージェント型エンタープライズの構築方法を学ぶにはこちら

調査方法 :接続性ベンチマークレポート(第10版)はVanson BourneおよびDeloitte Digitalの協力のもと、世界的な企業のITリーダー1,050人を対象に、インタビューから得られた調査データを元に作成されています。この調査は、2024年10月から11月にかけて、米国、英国、フランス、ドイツ、オランダ、オーストラリア、シンガポール、香港、日本で、二重匿名のオンライン調査で実施されました。厳密かつ複数段階においてスクリーニングを行い、適切な参加者のみが調査回答できるようにしました。回答者はすべてIT部門で管理職以上のITリーダーです。回答者はすべて公共部門または民間部門の企業組織(従業員数1,000人以上と定義)に勤務しています。

本調査のデータは、特に日本のITリーダー100人からの回答に基づいています。

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