Skip to Content
フッターにスキップ
0%

Salesforce、MuleSoft Agent Fabricを拡張 あらゆるAIエージェントやツールの自動検出が可能に

MuleSoft Agent Fabric with Automated Discovery for Any AI Agent, Tool

※本記事は2026年1月22日に米国で公開されたSalesforce Expands MuleSoft Agent Fabric with Automated Discovery for Any AI Agent or Toolを日本向けに抄訳・編集したものです。


株式会社セールスフォース・ジャパン(本社:東京都千代田区、代表取締役会長 兼 社長:小出 伸一、以下、Salesforce)は、MuleSoft Agent Fabricの機能拡張を発表しました。 エージェンティック エンタープライズの時代が到来し、CIO、ITリーダー、およびそのチームは、かつてないスピードでAIエージェントのテストを進めています。IDC(英語)は、世界で稼働するAIエージェントの数が2029年までに世界中で10億を超えると予測しており、これは2025年の40倍以上に相当します。

しかし、一方で「AIエージェントの秩序なき増大」という新たな課題が生まれています。特化型のAIエージェントやツールが、可視化やガバナンスが不十分なまま、チームや部門、プラットフォームを横断して導入されており、「シャドーAI(英語)」のリスクを引き起こしています。複数のプラットフォームにまたがるAIエージェントを検索・追跡するためのスケーラブルな手法がなければ、こうしたAIエージェントの乱立により、組織内でのAIエージェント稼働状況のみならず、それらがどのように推論し、何に働きかけ、どのような成果をもたらしているのかを把握することが困難になります。

今回のMuleSoft Agent Fabric(英語)の機能強化は、断片化した環境にガバナンスをもたらし、一貫性のあるAIエージェントのネットワークの構築、簡素化を可能にします。そしてあらゆるAIエージェント、ツール、およびメタデータを単一のコントロールプレーンで管理できるようになります。今回のアップデートの中心となる新しい「Agent Scanner」は、Salesforce Agentforce、Amazon Bedrock、Google CloudのVertex AI、その他のAIエージェントのプラットフォームを横断して、AIエージェントを自動的に検出し、カタログ化する機能です。Model Context Protocol(MCP)サーバーや独自のAIエージェントなどAIエージェント以外のアセットも、追加機能によって登録が同様にシンプルになります。ベンダーを問わず、あらゆるAIエージェントやMCPサーバーの統合を効率化することで、Salesforceは信頼性が高く、オープンで相互運用可能なプラットフォームを提供し、企業がエージェンティック エンタープライズの可能性を最大限に引き出せるよう支援します。

MuleSoftは、当社の長期的なAIロードマップにおける強力な推進力です。AIが急速に進化する中、MuleSoft Agent Fabricはスケールするために必要なフレームワークを提供してくれます

AT&T社 エンタープライズ&インテグレーションアーキテクト、ブラッド・リンガー(Brad Ringer)氏

例えば、AIエンジニアは、在庫、物流、カスタマーサービスなどの各部門で構築されたAIエージェントに対する監査や精査を一人で様々なクラウドを確認しながら実施する必要はありません。代わりに、Agent ScannerがGoogle CloudのVertex AI内の在庫予測エージェントを自動検出し、Agentforceで構築されたカスタマーサポートエージェントと共に登録し、両方のガバナンスと管理を同時に一箇所で実施できます。手動のデータ入力も、可視性の欠如も、想定外の事態も発生しません。

SalesforceのMuleSoft担当SVP兼GM、アンドリュー・コムストック(Andrew Comstock)は次のように述べています。「今後10年で最も成功する組織は、マルチクラウドAI環境の多様性を最大限に活用する組織でしょう。MuleSoft Agent Fabricの機能拡張を通じて、エージェンティックエンタープライズがスケールするに必要な可視性とガバナンスを担保しつつ、あらゆるプラットフォームで自由に革新を続ける自由を提供します」


注目ポイント:AIエージェントとツールの「信頼できる唯一の情報源」

複数のプラットフォームに散在するAIエージェントを手作業で探すのではなく、Agent Scannerが様々なプラットフォームを横断しながらAIエージェントを検出し、可視化し、必要なテクニカルコンテクストを取得します。これによりAIエージェントの信頼を高め、企業での活用を促します。

  • マルチエコシステムにおける継続的なAIエージェント検出: プラットフォームを横断してAIエージェントを人間が探し回る代わりに、Agent Scannerが代行します。Salesforce Agentforce、Amazon Bedrock、Google CloudのVertex AIなどの異なる環境をリンクするだけで、スキャナーが数分で稼働中のAIエージェントの特定を開始します。スキャナーは常にこれらのエコシステムを巡回し、新規または更新されたAIエージェントを検知し、そのエンドポイントを特定し、設計された目的を理解します。
  • 詳細なメタデータの抽出: AIエージェントの存在を知るだけでは不十分です。何にアクセス可能で、どのような行動を取るのかを理解する必要があります。Agent Scannerは、AIエージェントの表面的な情報だけでなく、特定の機能(例:データベースへのクエリ実行や返金処理)、それを動かす大規模言語モデル(LLM)、および利用可能な場合はアクセス許可を持つデータを自動的に抽出します。その後、メタデータを正規化し、Google Cloudの標準的なA2A(AIエージェント間の通信)プロトコルカード仕様にマッピングします。
  • シームレスなカタログ化: スプレッドシートの時代は終わりました。Agent Scannerが見つけたあらゆる情報は、MuleSoft Agent Registryに継続的に同期されます。これはAIエージェント、MCPサーバー、およびAIツールを登録し、開発者や他のAIエージェントが発見できるようにする集約的カタログです。このカタログ化のアプローチにより、セキュリティチームは3ヶ月前のスナップショットではなく、常にリアルタイムのデータを確認できるようになります。
Agent Scanner identifies new agents running in the enterprise.

自動検出できるのは、主要プラットフォーム上のAIエージェントだけではありません。あらゆるAIアセットを漏れなく管理するために、MuleSoft Agent FabricにはURL経由で企業独自のカスタムエージェントやMCPサーバーなど登録できる機能と、公式のMCPレジストリ(英語)から厳選されたパブリックMCPサーバーのリストも含まれています。

すべてのAIエージェントとツールを一元化することで、最適化と管理を容易に行うことができます。MuleSoft Agent Visualizerでは、AIフットプリント全体を俯瞰し、高度なフィルタリングや検索機能を利用できます。Amazon Bedrockで動作しているすべてのAIエージェントと、Google CloudのVertex AIで動作しているAIエージェントを比較したい場合も、数回のクリックで実行可能です。

Filter and search for Amazon Bedrock agents in Agent Visualizer

MuleSoft Agent Fabricがチームを支援する方法

MuleSoft Agent Fabricは、手動による監視という負担を自動的な可視化へと置き換えます。これにより、すべてのチームが運用のサイロ化を解消し、あらゆるAIエージェントがエージェンティック エンタープライズの責任ある生産的な一員として働くことを確実にします。日常業務における新しい機能の活用例は以下の通りです。

  • 手間をかけずに監視を実現: マルチクラウドAIの導入を管理する銀行のセキュリティ・コンプライアンス担当者が担う煩雑な技術的作業はは自動化されます。Amazon Bedrockで新しいローン処理エージェントが登場すると、Agent Scannerが自動的に一元化されたビューに表示します。そのAIエージェントがどのLLMで動いているのか、どの金融データベースへのアクセスが許可されているのかを即座に確認できます。あらゆるプロバイダーのデータをA2A形式に標準化するため、サードパーティ製AIエージェントの検証も自社開発のAIエージェントと同様に簡単です。
  • サイロ化したイノベーションを接続: 物流部門のデータサイエンティストは、独自のデータベース用MCPサーバーなど、強力な社内ツールを構築していることがよくあります。これらのツールのURLをレジストリに貼り付けるだけで、それらを統合できるようになります。これにより、カスタムの物流データや最適化データが社内の他の部門でも発見・再利用可能になり、同時にセキュリティポリシーの下で厳格に管理されます。
  • AIコストの最適化: 多国籍メーカーのリーダーは、強化されたAIエージェントマップによってAI投資の全体像を把握できます。MuleSoft Agent Visualizerを使用して、全体を業務タイプ別にフィルタリングします。もし3つの異なる地域のチームが、別々のAIプラットフォーム上で個別のサマリー作成エージェントに費用を支払っていることに気づいたら、それらを1つの高性能なアセットに統合できます。これは、冗長なコストを削減し、真のイノベーションに予算を再配分するための最も簡単な方法です。

業界の声

AT&TCapitar.Potentialなどの企業は、MuleSoft Agent Fabricを使用して、可視化と管理を担保した上で、複数のエコシステムを横断してAIの導入を拡大しています。


「MuleSoftは、当社の長期的なAIロードマップにおける強力な加速装置です。AIが急速に進化する中、MuleSoft Agent Fabricは当社がAI活用を拡張するために必要なフレームワークを提供してくれます。カスタマーサポート、チャット、音声インタラクションで構築しているすべてのAIエージェントやMCPサーバーを統合し、オーケストレーションを支援してくれます。これは単なるツールではなく、私たちが次に行うすべてのことに対する大きなイネーブラーです」—  AT&T社 エンタープライズ&インテグレーションアーキテクト、ブラッド・リンガー(Brad Ringer)氏


「Agent Scannerにより、AIエージェントのインベントリ管理ではなくイノベーションに集中できるようになります。すべてのAIエージェントが自動的に検出・カタログ化されることで、チームはコラボレーションし、成果を再利用し、よりスマートなマルチAIエージェントソリューションを構築できます」— Capita社 AIオペレーション責任者、ジョナサン・ハーヴェイ(Jonathan Harvey)氏

パートナーであるAmazon Web Services(AWS)およびGoogle Cloudも、包括的なAIエージェント管理の重要性を認識しています。Salesforceとの深いコラボレーションを通じて、複数の環境でAIエージェントを運用する顧客が一元化された可視性を維持できるようにし、各社のインフラ上で構築されたAIエージェントが即座にアクセス可能で、ビジネス全体で価値を提供できる準備が整うようにしています。


「Amazon Bedrockは、安全でスケーラブルなAIエージェントや洗練されたマルチAIエージェントワークフローの構築を可能にします。SalesforceおよびMuleSoftとのコラボレーションを通じて、お客様がエージェンティック エンタープライズ全体でAI投資を自信を持って拡大するために必要な、一元化された可視性とガバナンスを提供しています」—  AWS テクノロジーパートナーシップ担当マネージングディレクター、クリス・グルス(Chris Grusz)氏


「メタデータをAgent2Agent(A2A)プロトコルにマッピングすることで、Vertex AIエージェントがMuleSoft Agent Fabric内で即座に発見され、相互運用できるようになります。これにより、企業はこれらのAIエージェントを安全なひとつのエコシステムとしてより簡単に管理するために必要な、統合された可視性とガバナンスを得ることができます」 —Google Cloud社 ビジネスアプリケーションプラットフォーム担当VP兼GM、ラオ・スラパネーニ(Rao Surapaneni)氏


提供時期

  • Salesforce Agentforce、Amazon Bedrock、Google CloudのVertex AI、Microsoft Copilot Studioを含む主要なクラウド環境向けのAgent Scannerは、2026年1月に提供開始しています。
  • MuleSoft Agent Registryにおける厳選されたサードパーティMCPサーバーのセットも、2026年1月に提供開始しています。
  • MuleSoft Agent RegistryへのURLによるMCPサーバーの追加機能は2026年1月に提供予定、URLによる独自のAIエージェントの追加機能は2027年度第1四半期に提供予定です。
  • MuleSoft Agent VisualizerにおけるAIエージェントおよびMCPサーバーの検索機能の強化は、2026年1月に提供開始しています。

詳細情報

  • MuleSoft Agent Fabricの概要は、こちら(英語)。
  • Agent Scannerの詳細は、こちら(英語)。
  • マルチAIエージェントへの準備に関する記事は、こちら(英語)。

本記事、または公式に言及されている未提供のサービスや機能は現在利用できないものであり、予定通りに、または全く提供されない可能性があります。お客様は、現在利用可能な機能に基づいて購入をご判断くださいますようお願いいたします。