※本記事は2026年5月11日に米国で公開されたSummer ’26 Release: 10 Innovations Bringing the Agentic Enterprise to Life — Plus a Few Extrasの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。
AIの企業活動への導入が進む中、従業員と新たなAIの機能との連携が課題になっています。これを解決すべく、SalesforceはSummer ’26リリースを公開します。人とAIエージェントが企業全体でシームレスに連携できるよう設計された、強力なAI・データ・自動化の革新的な新機能を提供します。(日本での提供状況と時期については、Summer ’26リリースノートを参照ください)
6月15日より提供開始となる本リリースにより、導入企業はエージェンティック エンタープライズというビジョンを現実のものとすることが可能となり、信頼性の高いプラットフォーム上で生産性の向上、顧客との関係深化、そして成長の加速を実現できます。Summer ’26で提供されるマルチAIエージェントのオーケストレーション、Slackファーストのワークフロー、リアルタイムのデータ活用、AIを活用した顧客エンゲージメントにより、企業は試験的な取り組みから本格的なスケールへと移行することが可能となります。
Summer ’26リリース トップ10アップデート
- AgentforceのマルチAIエージェント オーケストレーション — 複雑さを増やさず、AIエージェントをスケール
AgentforceのマルチAIエージェント オーケストレーションにより、複数のAIエージェントが一体となったチームとして連携し、複雑なエンドツーエンドのワークフローを解決できます。あらゆるチャネルで共有されたコンテキスト(文脈)のもと、顧客は単一の窓口を通じてサービスを受けられるため、質問に応答できるAIエージェントを自ら探したり、同じことを繰り返し説明したりする必要がなくなります。
- IT Service Domain Pack Enhancements — すぐに利用可能なAIエージェントでITの課題をより迅速に解決
増大するサポートコストと分断されたチケット管理システムに悩まされているIT部門の負担を軽減するため、Salesforceは50以上の専門AIエージェントをSlack,、Teams、およびITサービスデスクですぐに利用可能な状態で提供します。これにより、専門的な役割ごとに従業員のニーズを先回りして検知・解決できます。
- Tableau MCP — AIを信頼できるデータエキスパートへ
AIモデルは、企業の深い分析データから切り離されているために、有益なインサイトを提供できないことがあります。このギャップを埋めるために、 Salesforce は Tableau MCP を提供します。これは AI を信頼できるデータエキスパートへと変革するための機能です。セキュアでオープンな統合により、AIエージェントが Tableau の分析エンジンに直接クエリを実行でき、Agentforce Trust Layer によってデータを保護しながら、ビジネスコンテキストに根ざした正確な回答を提供します。
- Agentforce Self-Service — シームレスな解決への一本道
今日の顧客は迅速な回答を求めています。しかし多くの場合、つながりのないウェブページ、行き止まりのフォーム、そして汎用的なチャットボットを利用することになります。Agentforce Self-Service の新しいHelp Agent、ポータルエクスペリエンス、シンプルな価格設定により、こうした複雑さが取り除かれ、解決への道が開かれます。Help Agent は 10 回以内のクリックでセットアップが完了し、ウェブサイト、新しいポータルエクスペリエンス、またはWhatsApp上で動作します。Agentforce Self-Service Portal は、エージェントファーストのシンプルな体験で、動的でパーソナライズされた会話型UIにより、エンドカスタマーがナビゲートしやすく、快適に利用できるよう設計されています。
- Customer Engagement Agent — 見込み顧客を逃さず、機会を確実に捉える
多くの業務を抱える営業チームが迅速にフォローアップできないために、質の高いリードの熱が、、冷めてしまうことがよくあります。こうした取りこぼしの機会を確実に捉えるため、新しい Customer Engagement Agent が24時間365日、自律的に購買担当者とやり取りを行い見込み客の選定を行います。ウェブサイトとメールにまたがって、自然で双方向の会話を通じて、質の高いリードを営業へとスムーズに引き渡します。これにより、営業担当者が成約に注力できる一方で、パイプラインには常に質の高い見込み客が確保されます。
- Momentum — あらゆる会話をキャプチャし、エージェンティック セリングを強化する
お客様との会話データの大半 Salesforce に蓄積されることなく失われ、商談前進のためのシグナルが見落とされ、AIエージェントは適切に状況を把握できない状態となっています。Momentumは、営業の働き方を変えず、通話やメール、会議などあらゆる顧客とのやり取りを捉えて構造化し、リアルタイムで Salesforce にデータを記録します。このAgentforce Salesデータ基盤により、営業チームはあらゆる商談を完全かつ信頼性高く把握でき、商談の進行を加速し、売上予測が実態を反映し、機会損失の防止を実現します。
- Scheduling Console — AIを活用したインサイトでスマートにスケジュールし、迅速にディスパッチする
現代の派遣業務は複雑ですが、新しいScheduling Consoleによりその問題は解消されます。予定のリアルタイム更新、地図ルートと並べて表示されるスケジュールでギャップを可視化し、緊急案件の対応には、最適な有資格技術者をAgentforceにより自動的に表示されます。
- Real-Time Offer Management — パーソナライズされたオファーで販促ROIを最大化する
マーケティングチームは、キャンペーン開発サイクルの長さ、大規模なパーソナライゼーションが実現できないこと、プロモーションやオファーの一元管理できないといった課題に直面しています。こうしたボトルネックを解消するため、Real-Time Offer Managementをリリースします。ブランドが顧客の動的な行動に基づいてパーソナライズされたチャネル最適化オファーを提供し、プロモーションのROIを最大化できるようにします。エージェントファーストのオファー管理機能により、マーケターは大規模なオファーの調整と連携が可能となり、インテリジェントなインサイトとアトリビューションを通じてループを完結させることができます。
- Storefront Next — エンタープライズグレードの機能を、そのままの使いやすさで
EC担当者はしばしば、構築・管理が複雑な高機能オンラインストアと、大規模な成長に耐えられないシンプルなサイトのどちらかを選ばざるを得ない状況に置かれています。Salesforceは、このジレンマを解消するStorefront Nextを新たに提供します。これはエンタープライズグレードの機能を複雑さを伴うことなく提供するよう設計された、AIファーストのストアフロントです。柔軟で強力なアーキテクチャと、標準で高速かつ高いコンバージョンを上げられるストアフロントを組み合わせることで、チームはわずかな時間でデジタルストアフロントを立ち上げ・管理できます。これにより、市場トレンドへの迅速な対応、多くの開発リソースを必要としないEC売上の拡大が可能になります。
- AgentforceによるCollections — 入金回収を迅速化
請求の未回収期間が長引くほど、キャッシュ回収は遅れ、収益機会が失われます。しかし多くの回収プロセスは未だに手作業のフォローアップと画一的な督促対応に依存しており、回収を遅らせ、顧客との関係を損なっています。Salesforceは予測AIを活用して請求書を支払い履歴と取引先データに基づいてスコアリングし、各取引先に対して、初期段階から適切なレベルの回収対応を実現します。Agentforceはその後、アウトリーチのアプローチ頻度、エスカレーションのタイミング、手数料やサービス停止などのアクションを含む、リスクに基づいた最適な督促プランを提案します。チームは顧客ランクごとに動的ルールを設定でき、高価値取引先に対してはより慎重な回収アプローチを取ることで、迅速な現金回収と強固な顧客関係の両立を実現します。
さらに注目の7つのアップデート
Summer ’26リリースでは、コンプライアンス、フィールドの生産性、サービス効率、および業種固有のワークフローを改善する新しいイノベーションも導入されます。
- Slack First Sales — 会話を収益に変える
一般的な営業AI機能は営業へのアドバイスで終わります。このギャップを埋めるため、Slack First Salesは現場が使い慣れたSlackへCRMにあるコンテキスト(文脈)を届け、必要な時にいつでも使える対話型AIをSlackbotで提供します。さらにSlack内でAgentforce Salesを組み合わせることで担当者は見込み顧客開拓、エンゲージメント、パイプライン管理を代行する積極的なエージェントの支援を受けられます。これにより、担当者1人でも専属の営業チームを背後に従えているように働くことができ、、人員を増やすことなくスケールが可能になります。
- Process Compliance Navigatorの機能強化 — リアルタイムでコンプライアンスを維持する
規制、ポリシー、リスク、コントロール管理を1つのプラットフォームで結びつけます。事後的な監査とは異なり、Process Compliance Navigatorはライブワークフローを監視し、コンプライアンス違反のアクションを阻止することで、高額な金銭的・評判上の損失を防ぎます。
- Briefings — 適切なインサイトを適切なタイミングで
フィールド営業担当者、キーアカウントマネージャー、メディカルサイエンスリエゾンに、HCP取引先サマリーの毎日の短い音声プレイリストを、オフライン対応の直感的なエクスペリエンスを通じてコンテキストに合わせた形で提供します。
- Warranty Claims Assistance — クレームを自動化し、サービスを加速する
AIで保証管理を変革します。有効性チェックやクレーム状況を自律的に処理することで処理時間を短縮し、チームが複雑なサービス問題に集中できるようにします。
- Retail Execution Dashboards for Tableau Next — インサイトをアクションにつなげる
店舗ごとに分散したデータを、本社と現場チームが共通で活用できる単一の情報源(Single Source of Truth)に変えます。売上トレンドと店頭活動データを統合することで、消費財企業は、店頭施策の実施率低下や訪問頻度の減少などのパフォーマンスギャップを特定し、利益率の維持、売り場シェアの回復、担当者の生産性を最大化するために迅速にアクションを取れるようになります。
- Slack for Education — チームをつなぎ、学生の成功を後押しする
Slackで学生のインサイトとAIによるアラートを教職員と共有することで学生の成功を加速し、チームが早期にリスクを特定して積極的かつ連携した支援を提供できるようにします。
- Security Mesh — シグナルを、対応につながるセキュリティインテリジェンスへ
Security Meshは、分散したさまざまなデータソースを一貫性のある統合データ基盤としてつなぎ、個別に発生していたアラートを意味のあるリスクスコアへと変換します。これにより、異常をより迅速に検知し、従来なら見逃されていた可能性のあるセキュリティ脅威を把握できるようになります。
詳細情報:
本記事、または公式に言及されている未提供のサービスや機能は現在利用できないものであり、予定通りに、または全く提供されない可能性があります。お客様は、現在利用可能な機能に基づいて購入をご判断くださいますようお願いいたします。








