映画を“観る”だけで終わらせない。データで語れば、もっと深く楽しめる。
「Data+Movies」は、世界最大級の映画データベース「IMDb」と、無料で使えるビジュアライゼーションツール「Tableau Public(タブロー パブリック)」を組み合わせ、誰でも映画データの可視化・分析を楽しめるキャンペーンです。
その連動企画としてX(旧Twitter)で展開しているのが「Tableau Viz投稿キャンペーン」。
映画データをもとに、自分ならではの視点で可視化し、作品として発信できるこの参加型企画は、第1弾「アニメ映画」、第2弾「監督・俳優」と回を重ねるごとに大きな反響を呼びました。
そして今回、第3弾のテーマは「AI・ロボット」。
SFの名作から人間ドラマの名シーンまで、未来と感情が交差する多彩な切り口のVizが集まりました。本記事では、その中でも特に人気を集めた【上位10作品(全11作品)】を、セールスフォース・ジャパンで 「Tableau(タブロー)」 のプロダクトマーケティングマネージャーを務める杉村 麟太郎の講評コメントとともにご紹介します。
さらに、映画インフルエンサーが選んだ【特別賞】も、コメントとあわせてお届け。個性あふれる発想とストーリーが詰まった珠玉のViz作品を、ぜひお楽しみください。
Data + Movie スターターキット
IMDbとの提携により、映画データをTableauで活用可能に。好きな映画データでストーリーを作成し、共有しましょう。本スターターキットは、映画をテーマにしたビジュアライゼーション(Viz)の作成方法を順を追って説明します。

上位作品リスト
- 1位: ジブリ映画の原点 天空の城ラピュタ by Akane Okamoto さん
- 2位: Big Hero 6-Baymax!by GINNYさん
- 3位: The Silent Revolutionary of the Environment by Hideaki Yamamoto さん
- 同率3位: MOBILE SUIT GUNDAM by Tsutomu Ikedaさん
- 5位: Data+Movies_THE MATRIX by Ryo Takahashiさん
- 6位: Her by Kyeongseok MINさん
- 同率6位: First & Z Mobile Suit Gundam by のぞぴぴ(新)さん
- 8位: ドラえもん映画の歴史 by Ryo Hiromoto
- 同率8位: Robot Movie Trends in Japan and the U.S. by c.kumaさん
- 10位: ドラえもんとロボットの映画特集 by Natsumi Gotoさん
- 映画インフルエンサーが選ぶ Tableau Vizはこれ!

今回の講評者:杉村 麟太郎
プロダクトマーケティングマネージャー
プロダクトマーケティングマネージャーとして、Tableauを中心としたプロダクトのマーケティング戦略立案・実行と、企業におけるデータ活用の促進を推進している。
YouTubeでは、累計150本以上・総再生回数30万回超の解説動画を公開中。
本記事では、その専門的な視点から、11の上位作品に対して講評をいただきました。
1位:ジブリ映画の原点 天空の城ラピュタ by Akane Okamoto さん
Xアカウント:@pyonpyon_tab

「天空の城ラピュタ」がジブリ初の長編作品としてその後の礎となった点や、宮崎駿監督作品の受賞歴が制作者の意図としてVizに表現されています。色の統一とシンプルなグラフで、誰にでも伝わるデザインです。
ぜひ他の作品タイトルもクリックしてみてください。選択中のタイトルはフォントサイズが大きくなり、薄紫のハイライトで比較しやすくなっています。Tableau Publicでワークブックをダウンロードすれば、Vizの高い技術も体感できます。
── 杉村
2位:Big Hero 6-Baymax!by GINNYさん
Xアカウント:@dataginnyus

「ベイマックス」の顔は、実はTableauでできている!? このVizでは、2014年に公開された映画、ベイマックス」の情報や数多くのノミネート実績から当時の人気ぶりがうかがえます。そして何より注目なのは、ベイマックスの顔が画像ではなく、Tableauで描かれている点。
ぜひTableau Publicにアクセスして、ベイマックスの顔に触れてみてください。ワークブックをダウンロードすれば、その作り方も確認できます。
── 杉村
3位:The Silent Revolutionary of the Environment by Hideaki Yamamoto さん
Xアカウント:@_Chasoso

2008年に公開されたロボット映画「ウォーリー」は、環境問題の解決に向けた「静かなる革命児」。ウォーリーをまだ観たことがなかった私は、このVizのタイトルに心をつかまれました。なぜこの作品が高く評価されているのか、すべてのグラフに驚きと発見があり、次々とデータを見たくなります。
公開当時、Googleで「環境に優しい」という言葉の検索が急増していたというGoogleトレンドのデータも取り入れられており、作品の人気や時代背景とのつながりがまとめられています。
Viz上の言語切り替えボタンで日本語表示にして、ぜひ映画の世界をのぞいてみてください。
── 杉村
同率3位:MOBILE SUIT GUNDAM by Tsutomu Ikedaさん
Xアカウント:@TIkeda93820944

作品への深い愛情があふれるこのVizは、大胆かつ広範囲に描かれたビームのデザインに加え、グラフで表現された「ガンダム映画」のIMDb評価と投票数をさらに知りたくなる工夫が凝らされています。
デザインに惹かれ、自然とデータを見に行きたくなるとともに、制作者の作品への愛情と想いの強さが伝わってきます。
── 杉村
5位:Data+Movies_THE MATRIX by Ryo Takahashiさん
Xアカウント:@R_DATASaber

「マトリックス」の赤い薬と青い薬の選択によって運命が変わる、あの象徴的なシーンを「データ可視化」という手段で表現し、映画ならではの緊張感がViz全体のデザインにも込められています。
初作は、IMDbの評価や投票数、ノミネート数が作品の世界観に沿ったデザインで表現され、シリーズの中で最も高く評価されたことが端的に可視化されています。
── 杉村
6位:Her by Kyeongseok MINさん
Xアカウント:@wxmintab

「her/世界でひとつの彼女」における主人公とAIの感情と関係性を、単なるあらすじの紹介ではなく、126分にわたるストーリーの中での感情の時系列変化と心の揺れ動きとして表現しています。
主人公とAIの間に生まれる感情のギャップとその結末を可視化することで、データから主人公の感情の浮き沈みを読み解く鑑賞体験を提供し、映画を観たくなるきっかけを与えてくれます。
── 杉村
同率6位:First & Z Mobile Suit Gundam by のぞぴぴ(新)さん
Xアカウント:@nozopip

アニメ版と映画版でIMDbの評価が逆転しているという意外なインサイトを教えてくれるViz。なぜそのような評価差が生まれたのか、その理由を深掘りしたくなるきっかけを与えてくれます。
このVizをもとに、映画ファンやガンダムファン同士で語り合えば、きっと楽しい議論が生まれるはずです。
── 杉村
8位:ドラえもん映画の歴史 by Ryo Hiromoto
Xアカウント:@Tab_log_

「ドラえもん」の歴代映画の興行収入推移と、ひみつ道具の登場回数ランキングをまとめたVizは、長年にわたって続いてきた映画シリーズならではの注目ポイントを可視化しています。
ドラえもんの世界観に合わせたグラフデザインも、データを美しく表現し、自然とデータの解釈を助けてくれています。
── 杉村
同率8位:Robot Movie Trends in Japan and the U.S. by c.kumaさん
Xアカウント:@c_kuma4

日本とアメリカが描くロボット映画の世界観の違いをまとめた、興味深いVizです。
日本は「ドラえもん」「ガンダム」「エヴァンゲリオン」、アメリカは「ターミネーター」「ウォーリー」などを取り上げ、それぞれの国が描くロボット像を比較しています。
ジャンル別に映画の本数やIMDb評価を並べており、Vizを通じてその特徴や傾向の違いを見比べてみると、より一層楽しめます。
── 杉村
10位:ドラえもんとロボットの映画特集 by Natsumi Gotoさん
Xアカウント:@Natsumi_gt_data

ロボットをテーマにした作品に絞ってIMDb評価を比較したVizであり、その評価のばらつきがとても興味深い内容となっています。
また、Viz内では声優陣の交代タイミングが示されており、その変化点以降の評価や投票数の増加などから、IMDb評価に影響を与える要素をさらに探りたくなる構成になっています。
映画の背後にある変化や流れを、データを通して読み解きたくなるVizです。
── 杉村
同率10位:BLAME! By The Numbers #DataPlusMoviesJP by YusukeNakanishi
Xアカウント:@YusukeNakanish3

「BLAME!」という映画の特徴を、大きな数字(指標)を強調したKPIカード形式で可視化しており、映画に関する情報をひと目で把握できます。
さらに、各カードにマウスオーバーすることで詳細な情報が表示され、主人公のセリフ数を他の映画と比較するなど、面白い特徴がまとめられています。
数字から作品のスケールや世界観が伝わり、このVizを通じて映画を観たくなるようなデザインに表現されています。
── 杉村
映画インフルエンサーが選ぶ Tableau Vizはこれ!
DIZさん賞:映画の中のAIはどのような存在として描かれてきたのか by Michiさん
Xアカウント:@michi_TaToTsu


DIZ(@DIZfilms)
Xフォロワー21万人越え。枠にとらわれず新たな映画の楽しみ方を提案し続けるWebライター。
AIはこれまで、映画の中で恐怖の象徴から恋愛や癒しの対象まで、多彩な存在として描かれてきました。このVizでは、AIが映画に初めて登場したのが1977年であるという驚きとともに、変遷が時系列で整理され、時代ごとの社会的関心や価値観が鮮やかに可視化されています。
ジャンルを超えて登場するAIを眺めていると、映画がいかに未来を先取りし、常に私たちに“時代の流れとどう向き合うか”を問いかけてきたかに気づかされます。視覚的にも非常に見やすく、Viz初心者にも優しい設計。映画を通して時代を先読みし、AIとの向き合い方を見つめ直すきっかけをくれる、希望と学びに満ちた作品だと感じました。
柿沼さん賞:Data+Movies_THE MATRIX by Ryo Takahashiさん
Xアカウント:@R_DATASaber


柿沼キヨシ(@bakemonofilm)
登録者数14万人の映画紹介YouTubeチャンネル『おまけの夜』を軸に、映像作家としても活躍する映像クリエイター
今回もたくさんのVizを投稿いただきありがとうございます。すべて拝見し、多くの刺激を受けました。その中でも特に心に残った、こちらのVizを選ばせていただきました。
AIやロボットというと、アニメや「ターミネーター」などが多く挙がる中で、やはり近年のSF映画のクラシックといえば「マトリックス」なのではと思います。
Vizの中で比較されている登場するキャラクターの数を見ると、人間の数が多く、AIや機械の方が少ないことがわかります。規模で考えると全体を支配する機械の方が圧倒的に大きいはずですが、映画のキャラクターとして捉えると人格の個性の数では人間の方が勝っています。よく考えると面白いことですし、ある意味でマトリックスのテーマとも繋がっているように感じました。また、AIの進化が考えさせられる現代において「マトリックス」という作品を改めて取り上げて考えること自体、とても興味深いと思いました。
ありがとうございます。
あんこさん賞:The Silent Revolutionary of the Environment by Hideaki Yamamoto さん
Xアカウント:@_Chasoso


あんこ(@annko_movie)
年間300本鑑賞!自称『映画バカ芸人』。映画好きによる映画好きのためYouTubeチャンネル『シネマンション』のメンバーの一人
どうも、映画大好き芸人あんこです!ぱにゅぱにゅ〜。
「ロボット映画」の増加時期を可視化した切り口がおもしろかったので選ばせていただきました!2011年『リアル・スティール』等、人間とロボットの関係性を描いた作品の評価が高いことも見受けられます!「映画は時代を映す鏡」という言葉がある通り、技術が進歩する中でロボット・AIへの関心が年々高まり、我々と切り離せない存在になっているのではないでしょうか。『WALL・E』のように様々な問題を提起しつつもエンタメとして描き、多くの人の心に届く名作がこれからもたくさん現れるに違いありません!映画をデータ化し可視化するVizも、これからの時代に欠かせない存在になるでしょう!
Data + Movie スターターキット
IMDbとの提携により、映画データをTableauで活用可能に。好きな映画データでストーリーを作成し、共有しましょう。本スターターキットは、映画をテーマにしたビジュアライゼーション(Viz)の作成方法を順を追って説明します。
