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無料CMSの比較ガイド|種類別の選び方や商用利用・運用コストまであわせて解説

無料CMSをオープンソースとクラウド、ヘッドレスの3種類で徹底比較。目的別の選び方や運用コストまで詳しく解説。

無料で使えるCMSは、大きくオープンソース型(WordPress・Drupalなど)・クラウド型(Wix・STUDIOなど)・ヘッドレス型(Contentful・microCMSなど)の3種類に分かれます。「無料」と銘打たれていても、サーバー費用・セキュリティ管理・有料プランへの移行コストまで含めると、実質的な負担は製品ごとに異なります。

この記事では、3タイプ全14製品を比較一覧表で紹介します。そのうえで、自社の目的や技術体制、将来のデータ活用まで見据えた選定基準と運用リスクを整理し、BtoB企業のマーケティング担当者が自社に適したCMSを判断できるよう解説します。

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Key Takeaways

This summary was created with AI and reviewed by an editor.

CMSとは?

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)とは、Webサイトのコンテンツを作成・編集・管理するためのシステムです。

HTMLやCSSの専門知識がなくても、管理画面から文章を書き換えたり画像を追加したりするだけでWebサイトを更新できます。代表例がWordPressで、ブログ感覚で記事を投稿できる操作性が広く普及の理由になっています。

CMSの基本的な仕組みと役割

CMSは、コンテンツ(文章・画像)・テンプレート(デザイン)・ナビゲーション(メニュー構成)の3要素を分離して管理する仕組みを持ちます。この仕組みにより、テキストや画像を変更するだけで、共通デザインを保ったままページ全体に変更が反映されます。デザインとコンテンツが一体化したHTMLファイルを1つずつ手作業で直す必要がありません。

ページの生成方式には、アクセスのたびにサーバーがページを組み立てる動的生成と、あらかじめHTMLを書き出しておく静的生成の2種類に分かれます。それぞれの特徴は以下の通りです。

  • 動的生成:更新の即時反映に強い一方、サーバー負荷や表示速度、セキュリティ面で管理が求められる
  • 静的生成:表示が速く攻撃対象になりにくい反面、更新反映に手順が必要どちらを採用するかは、更新頻度やサイト規模によって異なります。

無料CMSと有料CMSの違い

無料CMSと有料CMSの違いは、ライセンス費用の有無だけではなく、運用・保守・サポートを誰が負担するかにあります。無料CMSはライセンス費用が不要で始められますが、サーバー費用・ドメイン費用・セキュリティ対策・保守管理はすべて自社負担です。

一方、有料CMSは、ベンダーがセキュリティ更新・サーバー管理・サポートを担うため、社内にIT専門人材がいなくても安定運用しやすい設計になっています。

無料CMSと有料CMSの違い

比較項目無料CMS有料CMS
初期費用ライセンス費用は不要導入費用・ライセンス費用が発生
月額費用基本無料(サーバー代など運用費のみ)月額または年額のプラン費用
サポートコミュニティや自己解決が中心ベンダーによる公式サポート
セキュリティ自社で更新・対策を実施ベンダーが更新・対策を担当
カスタマイズ性製品により幅がある(自由度が高い場合も)提供機能の範囲内が中心
メンテナンス自社対応(工数が発生)ベンダー対応が中心

ここで注意したいのが、「無料=コストゼロ」ではないという点です。無料CMSでも、サーバーの費用・独自ドメインの取得費用・トラブル時の保守工数は必ずかかります。金銭コストが低く見えても、人的コスト(工数)が自社に乗ってくると理解しておく必要があります。

とはいえ、予算が限られた小規模サイトや、まず小さく立ち上げて反応を見たいスモールスタートの場面では、無料CMSは有力な選択肢です。運用体制と目的が定まっていれば、無料から始めて、必要に応じて有料のCMSへ移行する進め方も有効です。

無料CMSの3つの種類と特徴

無料CMSは、オープンソース型・クラウド型・ヘッドレス型の3タイプに分かれ、導入と運用の方法がタイプごとに根本的に異なります。

同じ「無料」でも、どこまで自由に作り込めるか、運用の手間を誰が負うか、外部ツールと連携しやすいかによって、適した利用シーンや運用方法が変わるためです。ここでは3タイプごとの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。

1. オープンソース型|特徴とメリット・デメリット

オープンソース型とは、ソースコードが公開され、誰でも自由に利用・改変できるCMSを指します。WordPressはCMSカテゴリで59.1%のシェアを持ち、全Webサイトの41.2%で利用されているオープンソース型の代表格です

世界規模で採用されているため情報も豊富で、困ったときに調べやすいのも特徴です。

(出典:W3Techs「Usage Statistics and Market Share of Content Management Systems」2026年7月時点

メリット

最大の魅力は、ソフトウェア本体を無料で使いながら、プラグインやテーマで機能を自由に拡張できる点です。ブログ、問い合わせフォーム、多言語対応など、目的に応じて必要な機能を後から足していけます。

コードに手を入れられるため、デザインや動作を細部まで作り込める自由度の高さも、他のタイプにはない強みです。

デメリット

自由度の裏返しとして、セキュリティ管理・サーバー保守・トラブル対応がすべて自社責任になります。脆弱性への対応やバージョンアップを怠ると攻撃の標的になりやすく、安定運用にはHTML・CSSやサーバーに関する一定の技術スキルが必要です。

手軽さよりも作り込みを優先する組織に向いています。

2. クラウド型|特徴とメリット・デメリット

クラウド型とは、インターネット経由で利用するCMSで、アカウント登録をするだけで利用を開始できます。サーバーの用意や管理はベンダー側が担うため、利用者は自分のサイト作りに集中できます。

メリット

導入の手軽さが際立ちます。サーバー構築が不要で、ドラッグ&ドロップの画面操作でページを組み立てられる製品が多く、非エンジニアでも運用できます。

セキュリティ更新やサーバー保守もベンダーが担当するため、社内に技術者がいなくても安定して運用しやすい点が魅力です。

デメリット

反面、カスタマイズはベンダーが用意した機能の範囲内に限られます。無料プランでは、サイト上に広告が表示される・独自ドメインが使えない・ストレージ容量に上限があるといった制約が付く場合が多く、企業サイトの要件に合わないこともあります。

さらに、データや運用がベンダーの仕様に依存するため、後から別サービスへ移す際のハードル(ベンダーロックイン)も考慮が欠かせません。

3. ヘッドレス型|特徴とメリット・デメリット

ヘッドレスCMSとは、表示部分(フロントエンド)と管理部分(バックエンド)を分離し、コンテンツをAPI経由で配信するCMSです。

「頭(表示部分)を持たない」ことからヘッドレスと呼ばれます。管理画面でコンテンツを蓄積し、Webサイト・アプリなど複数のチャネルへ配信する役割に特化しています。

メリット

コンテンツをAPI経由で配信するため、Webサイト・モバイルアプリケーション・デジタルサイネージなど複数チャネルに同じコンテンツを再利用できます。例えばBtoBサイトで、コーポレートサイトと会員向けアプリケーションに同一の製品情報を配信するといった使い方が可能です。

フロントエンドの技術を自由に選べるため表示速度を追求しやすく、MA(マーケティングオートメーションツール)やCRM(顧客管理ツール)など外部システムとの連携にも強みがあります。

デメリット

表示部分を自前で構築する必要があるため、フロントエンド開発のリソースが前提になります。管理画面にプレビュー機能がない製品もあり、公開前の見た目確認に手間がかかることもあります。

手軽さよりも、拡張性とマルチチャネル配信を優先する開発体制のある組織に適しています。

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無料CMS比較一覧表

ここまで見た3タイプのトレードオフは、製品を横並びにすると一目で分かります。

主な種類と用途、そして記事後半で解説するMA・CRMとの連携のしやすさに絞って、14製品を整理しました。

無料CMS14製品の比較一覧

CMS名種類主な用途MA・CRM連携
WordPressオープンソース型コーポレート・ブログ・メディア可(プラグイン連携)
baserCMSオープンソース型国内向けコーポレート限定的(フォーム連携中心)
EC-CUBEオープンソース型ECサイト可(プラグイン連携)
Drupalオープンソース型大規模・多言語サイト可(モジュール連携)
Joomla!オープンソース型ポータル・多言語サイト可(拡張機能連携)
Concrete CMSオープンソース型コーポレート限定的(フォーム連携中心)
Wixクラウド型コーポレート・LP一部可(アプリ・外部連携)
Studio クラウド型コーポレート・LP限定的(外部ツール経由)
ジンドゥークラウド型コーポレート・小規模限定的(外部ツール経由)
Google Sitesクラウド型社内ポータル・簡易LP非対応(外部フォームで代替)
Contentfulヘッドレス型マルチチャネル配信可(API連携)
Strapiヘッドレス型マルチチャネル配信可(API連携)
Sanityヘッドレス型共同編集・配信可(API連携)
microCMSヘッドレス型国内向け配信可(API連携)

タイプ別の傾向を整理すると、オープンソース型の6製品はプラグインやモジュールの追加でMA・CRMと連携できる製品が中心です。

クラウド型の4製品は手軽に始められる一方、MA・CRM連携は外部ツール経由が中心で限定的です。

ヘッドレス型の4製品はAPI経由の配信を前提とするため、MA・CRMとのデータ連携に最も強みがあります。連携のしやすさがタイプごとに違うことが、この表から読み取れます。

まず、自社の技術体制と用途がどのタイプに近いかを把握しておくと、後の絞り込みがスムーズです。無料プランの制限や料金を含む各製品の詳細な特徴・向いている用途は、続くタイプ別のセクションで紹介します。

オープンソース型のおすすめ無料CMS

オープンソース型は、WordPressを筆頭に用途特化の製品が揃い、コーポレートサイトからECサイトまで幅広い要件に対応できます。ただし製品ごとに得意分野と必要なスキルレベルが異なるため、ここでは代表的な6製品を、運営元・特徴・料金・向いている用途の観点で個別に見ていきます。

WordPress

項目内容
運営Automattic / WordPress Foundation
サービス種別オープンソースCMS
主な利用者層ブログ・コーポレート・メディア運営者
主な機能プラグイン・テーマによる拡張、記事投稿、SEO対応
料金本体無料(サーバー・ドメイン費用は別途)

WordPressは、CMSカテゴリで59.1%のシェアを持ち、全Webサイトの41.2%で使用されている世界シェア1位のCMSです。

GPLv2ライセンスのオープンソースで、ソフトウェア本体は無料ですが、別途サーバー費用とドメイン費用が必要です。プラグインとテーマが非常に豊富で、ブログから企業サイト、オウンドメディアまで幅広く対応できます。

一方で、利用者が多い分だけ攻撃対象にもなりやすく、脆弱性の多くはプラグイン経由で生じます。導入後はコアとプラグインの定期的なアップデートを欠かさず、使わないプラグインは削除しておくといった管理が、安全に使い続けるための前提になります。

(参考:WordPress公式サイト

(出典:W3Techs「Usage Statistics and Market Share of Content Management Systems」2026年7月時点

baserCMS

項目内容
運営NPO法人ベーサー・ファウンデーション
サービス種別国産オープンソースCMS
主な利用者層国内中小企業のコーポレートサイト担当者
主な機能お問い合わせ管理、ブログ、固定ページ管理
料金本体無料(サーバー費用は別途)

baserCMSは、無料で使える国産のオープンソース・ソフトウェアとして、直感的な操作性と高いメンテナンス性、安全性を実現しています。日本語のマニュアルやコミュニティが充実しているため、海外製CMSの英語情報に不安がある担当者でも導入しやすい点が強みです。

コーポレートサイトに必要な機能が最初から備わっており、国内企業の標準的なサイト構築に向いています。

(参考:baserCMS公式サイト

EC-CUBE

項目内容
運営株式会社イーシーキューブ
サービス種別ECサイト特化型オープンソースCMS
主な利用者層ネットショップ運営者
主な機能カート、決済、商品管理、受注管理
料金本体無料(サーバー費用は別途)

EC-CUBEは、GPLと商用のデュアルライセンス(無償利用はGPLv2)のオープンソースCMSで、ECサイト構築に必要なカート・決済・商品管理機能を標準搭載しています。国産のためドキュメントや決済サービスとの連携情報が日本語で揃っており、独自仕様のネットショップを自社で作り込みたい場合に適しています。

ECに特化した機能が最初から揃っている点が、汎用CMSにプラグインを足していく方式との違いです。

(参考:EC-CUBE公式サイト

Drupal

項目内容
運営Drupal Association
サービス種別エンタープライズ向けオープンソースCMS
主な利用者層大規模・多言語サイトの開発者
主な機能多言語対応、権限管理、API-first設計
料金本体無料(サーバー費用は別途)

Drupalは、大規模サイトやエンタープライズ用途に強いオープンソースCMSです。100以上の言語に対応し、細かな権限管理と高いセキュリティ、API-first設計による拡張性を備えています。

その分、構築や運用にはエンジニアのスキルが前提となるため、専任の開発体制がある組織で本領を発揮します。

(参考:Drupal公式サイト

Joomla!

項目内容
運営Open Source Matters, Inc.(ボランティアコミュニティ)
サービス種別オープンソースCMS
主な利用者層ポータル・多言語サイトの運営者
主な機能多言語対応、ユーザー権限管理、拡張機能
料金本体無料(サーバー費用は別途)

Joomla!は、世界中のボランティアが開発する無料で利用できるオープンソースCMSです。

多言語対応と柔軟なユーザー権限管理に強みがあり、会員機能を持つポータルサイトや、複数言語のサイトを1つのシステムで運用したい場合に向いています。WordPressほどの手軽さはありませんが、標準機能の幅広さが特徴です。

(参考:Joomla!公式サイト

Concrete CMS

項目内容
運営Concrete CMS(PortlandLabs, Inc.)
サービス種別オープンソースCMS
主な利用者層非エンジニアの運用担当者
主な機能インラインエディタ(見たまま編集)、ブロック管理
料金本体無料(サーバー費用は別途)

Concrete CMSは、MITライセンスの下で無料・オープンソースとして提供されています。実際のページを見ながら直接編集できるインラインエディタが特徴で、管理画面と表示画面を行き来せずに更新できます。

非エンジニアでも直感的に扱いやすく、MITライセンスによる自由度の高さも魅力です。

(参考:Concrete CMS公式サイト

クラウド型のおすすめ無料CMS

クラウド型は、サーバー管理が不要で即日利用を始められる手軽さが共通の強みです。ただし製品ごとに無料プランの制約(広告表示・独自ドメイン不可・容量上限)が異なるため、自社の要件と照らし合わせて選ぶ必要があります。

ここでは代表的な4製品を個別に見ていきます。

Wix

項目内容
運営Wix.com Ltd.
サービス種別クラウド型CMS
主な利用者層デザイン重視の小規模事業者
主な機能ドラッグ&ドロップ編集、テンプレート、アプリ拡張
料金無料プランあり

Wixは、ドラッグ&ドロップの直感操作で見栄えのするWebサイトを作れるクラウド型CMSです。無料プランでも利用を始められますが、Wixの広告が表示され、独自ドメインは使えない制約があります。

企業サイトとして独自ドメインや広告非表示が必要になる場合は、有料プランへの移行を検討することになります。

(参考:Wix公式サイト

Studio

項目内容
運営Studio株式会社
サービス種別ノーコードWeb制作ツール(クラウド型)
主な利用者層デザイン性を重視する国内事業者
主な機能ノーコード編集、CMS機能、レスポンシブ対応
料金無料プランあり

Studioは、日本発のノーコードWeb制作ツールで、デザインの自由度の高さとCMS機能を両立しています。無料プランではstudio.siteのサブドメインでの公開となり、月間の表示数などに上限が設けられています。

国産で日本語のサポート情報が得られる点も、国内の担当者には安心材料です。デザインにこだわりたい小規模サイトに向いています。

(参考:Studio公式サイト

ジンドゥー

項目内容
運営KDDIウェブコミュニケーションズ
サービス種別クラウド型CMS
主な利用者層小規模事業者・個人事業主
主な機能AIビルダー、クリエイターモード、日本語サポート
料金無料プランあり

ジンドゥーは、質問に答えるだけでサイトの骨格を作れるAIビルダーと、自分で細かく編集できるクリエイターの2モードを持つクラウド型CMSです。日本語サポートが受けられる点も特徴です。無料プランではサブドメインでの公開となり、容量に制限がある場合があります。

手早く小規模サイトを立ち上げたい事業者に向いています。

(参考:ジンドゥー公式サイト

Google Sites


項目内容
運営Google LLC
サービス種別Webサイト作成ツール(クラウド型)
主な利用者層社内ポータル・簡易サイトの担当者
主な機能Googleサービス連携、テンプレート、共同編集
料金完全無料(Googleアカウントが必要)

Google Sitesは、Googleアカウントがあれば完全無料で利用できるサイト作成ツールです。ストレージはGoogleドライブ(15GB)と共用になります。操作はシンプルで、社内ポータルや簡易的なランディングページの作成に向いています。

反面、ブログ機能やSEO関連の設定は限定的なため、集客を目的とした本格的なメディア運営には力不足になる場合があります。

(参考:Google Sites公式サイト

ヘッドレス型のおすすめ無料CMS

ヘッドレス型は、無料プランでもAPI配信やマルチチャネル対応が可能な点が共通の強みです。ただし製品ごとにAPI呼び出し数・ユーザー数・データ転送量の上限が異なるため、将来の拡張を見据えて選ぶ必要があります。

ここでは代表的な4製品を個別に見ていきます。

Contentful


項目内容
運営Contentful GmbH
サービス種別ヘッドレスCMS
主な利用者層マルチチャネル配信を行う開発チーム
主な機能API配信、多言語対応、コンテンツモデリング
料金Freeプラン $0/永年、Liteプラン $300/月

Contentfulは、グローバル企業での採用実績が豊富なヘッドレスCMSです。Freeプランは永年無料で利用でき、規模拡大に応じて上位プランへ移行できます。有料のLiteプランは$300/月です。

Webサイトとアプリケーションに同一コンテンツを配信するような、本格的なマルチチャネル運用を想定する開発チームに向いています。管理画面は英語が中心のため、運用にはフロントエンド開発のスキルが前提になります。

なお、Salesforceは2026年6月、Contentfulを買収する最終契約を締結したことを発表しました。買収の完了後は、Salesforce製品と連携するコンテンツ基盤としての強化が見込まれます。

(参考:Salesforce「Salesforce Signs Definitive Agreement to Acquire Contentful」)(参考:Contentful公式サイト

Strapi


項目内容
運営Strapi
サービス種別オープンソースヘッドレスCMS
主な利用者層自前でホスティングする開発チーム
主な機能API自動生成、カスタマイズ、プラグイン
料金セルフホスト版は無料(クラウド版にFreeプランあり)

Strapiは、TypeScriptベースのオープンソースヘッドレスCMSです。自社サーバーで動かすセルフホスト版は無料で利用でき、管理も自分たちの手元に置けます。ホスティングを任せたい場合は、クラウド版のFreeプランから始める選択肢もあります。

コードレベルでのカスタマイズ性が高く、エンジニアが主導して構築する体制に向いています。

(参考:Strapi公式サイト

Sanity


項目内容
運営Sanity.io
サービス種別ヘッドレスCMS
主な利用者層共同編集を行う制作チーム
主な機能リアルタイム共同編集、API配信、柔軟なデータ構造
料金Freeプラン $0/永年、Growthプラン $15/seat/月

Sanityは、複数人で同時に編集できるリアルタイム共同編集機能を持つヘッドレスCMSです。Freeプランは永年無料で最大20ユーザーまで利用できます。有料のGrowthプランは$15/seat/月です。

編集者が多いチームでコンテンツを分担して更新する運用に向いています。こちらもフロントエンドの構築が前提となる開発者向けの製品です。

(参考:Sanity公式サイト

microCMS


項目内容
運営株式会社microCMS
サービス種別国産ヘッドレスCMS
主な利用者層国内の開発チーム・Web担当者
主な機能API配信、日本語管理画面、日本語サポート
料金Hobbyプラン 0円/月、Teamプラン 4,900円〜/月

microCMSは、日本製のヘッドレスCMSです。Hobbyプランは0円/月(最大5 API・3名まで)で利用でき、規模に応じて有料プランへ移行できます。有料のTeamプランは4,900円〜/月です。

日本語の管理画面と日本語サポートが整っているため、ヘッドレスCMSを初めて導入する国内チームでも扱いやすく、海外製品の英語情報に不安がある場合の有力な選択肢になります。

(参考:microCMS公式サイト

無料CMSを選ぶ際の4つのポイント

製品の候補が見えてきたら、次は自社に合うかを判断します。無料CMSの選定では、タイプ(オープンソース・クラウド・ヘッドレス)の選択だけでなく、サイトの目的への適合・商用利用の可否・広告表示の有無を確認しないと、導入後に別CMSへの移行コストが発生します。

具体的には、次の4つの観点で順にチェックしていきます。

  • オープンソースかクラウドか
  • サイトの目的に合った機能があるか
  • 商用利用に制限はないか
  • 広告が表示されないか

それぞれを見ていきましょう。

1. オープンソースかクラウドか

最初の分かれ目は、社内の技術リソースです。カスタマイズを重視し、コードに手を入れられるエンジニアがいるならオープンソース型が向いています。反対に、手軽さを優先し、非エンジニアが運用する体制ならクラウド型が適しています。

ここを誤ると、作りたいのに作れない、あるいは運用しきれないというミスマッチが起きます。

なお、ヘッドレス型は表示部分をAPIで自前構築することが前提になるため、オープンソース型よりもさらに上位の開発スキルを要します。フロントエンド開発の体制がないうちは、まずオープンソース型かクラウド型で判断するのが無難です。

2. 作りたいサイトの目的に合った機能の確認

CMSは製品ごとに得意分野が異なるため、サイトの目的と機能を照合しておく必要があります。目的に合わない製品を選ぶと、必要な機能を後付けで補うか、別CMSへ移行することになり、いずれもコストがかかります。

  • コーポレートサイト:WordPress、baserCMS
  • ECサイト:EC-CUBE
  • オウンドメディア・ブログ:WordPress
  • ランディングページ・デザイン重視:Wix、STUDIO
  • マルチチャネル配信:Contentful、microCMS

上の対応はあくまで代表的な組み合わせです。同じコーポレートサイトでも、多言語対応が必要ならDrupalやJoomla!が候補に入るなど、要件次第で最適解は変わります。まず「何のためのサイトか」を明確にしてから機能を確認してください。

3. 商用利用の可否

ビジネス用途で使うなら、商用利用が認められているかを事前に確認しましょう。オープンソース型は、あらかじめ定められた利用ルール(GPLやMITなど)に従えば、原則として商用利用が可能です。企業サイトでも利用できるケースがほとんどです。

一方、クラウド型の無料プランでは、利用規約で商用利用に制限がかかる場合があります。企業サイトとして使う前に、そのプランがビジネス利用を許可しているか、ライセンス条件と利用規約を必ず確認しておくと、後々のトラブルを避けられます。

4. 広告表示の有無

クラウド型CMSの無料プランでは、ベンダーの広告がサイトに強制表示される場合があります。例えばWixやジンドゥーの無料プランでは、サイト上に広告が表示されます。企業の公式サイトに自社と無関係な広告が出ていると、訪問者の信頼を損ねる要因になりかねません。

広告を非表示にするには、有料プランへの移行が必要です。無料のまま企業サイトを運用したい場合は、そもそも広告が表示されないGoogle Sitesや、オープンソース型を検討するのが現実的な回避策になります。

無料CMSを使い続ける際の注意点

無料CMSは導入コストが低い分、運用段階になってからセキュリティ管理・カスタマイズの肥大化・外部連携の不備といった課題が顕在化しやすくなります。無料で始められた安心感が、運用設計の甘さにつながることがあるためです。

導入前に運用目的を決めておき、サイト更新が止まらないようにする

運用目的と更新体制を決めないままCMSを導入すると、初期の熱量が冷めた後にサイトの更新が止まり、放置状態に陥ることがあります。これを防ぐには、導入前に「サイトで何を達成したいか」という運用目的と、更新の担当者や頻度を明確にしておくことが重要です。あらかじめ運用ルールを決めておけば、無理なく更新を続けやすくなります。

セキュリティアップデートを自分で対応する必要がある

オープンソース型CMSでは、セキュリティ管理は自己責任です。特にWordPressのように利用者が多いCMSでは、プラグイン由来の脆弱性が攻撃の入り口になりやすく、コアやプラグインのアップデートを怠ると被害を受けるリスクが高まります。

対策の基本は、CMS本体とプラグインの定期的なアップデート、使っていないプラグインの削除、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)の導入です。これらを運用ルールに組み込んでおけば、脆弱性が放置される状態を避けられます。

カスタマイズが複雑になるほど管理コストが増大する

プラグインやカスタムコードを多用するほど、バージョンアップ時の互換性テストの工数が増えていきます。プラグインの数が増えると互換性の問題が起きやすく、アップデートを後回しにした結果、脆弱性が放置されるリスクがあります。

機能を足すこと自体は悪くありませんが、本当に必要な機能に絞り、追加のたびに保守コストが積み上がる前提で運用を設計しておくと、後から身動きが取れなくなる事態を防げます。

MA・CRMとの連携を考慮せずに導入すると、BtoBマーケティングに活用できなくなる

BtoBサイトでは、問い合わせや資料請求で獲得したリードを取りこぼさず、継続的な営業活動につなげることが重要です。そのため、フォーム送信からリード情報の取得、CRMへの登録、営業アプローチまでをスムーズに連携できる仕組みが求められます。

ところがCMSとCRMが連携していないと、Webサイトで獲得したリードを手作業で管理することになり、放置されて営業機会を逃してしまいます。

こうした連携設計は、CMSを選ぶ段階から意識しておくことが重要です。導入後に「リード情報を営業に渡せない」と気づいても、連携の作り直しには手間がかかります。具体的な連携方法は、次の章で解説します。

CMSとCRMを連携すると、Webサイトで獲得したリード情報を一元管理し、営業活動につなげやすくなります。CRMの基本的な役割については、以下の動画も参考にしてください。

BtoBマーケティングでCMSをMA・CRMと連携させる方法

CMSとMA・CRMを連携させると、Webサイト経由のリード情報を営業プロセスへ自動で引き渡し、さらにコンテンツの閲覧データを基にしたナーチャリング施策まで実行できます。CMS単体では「サイトを作って公開する」ところで止まりますが、連携によってリード獲得から商談化までを一本の流れにできます。

こうした連携を実現するうえで、無料から始められるCRMを選んでおけば、初期投資を抑えながら受け皿を用意できます。中小企業では「CMSのフォームで問い合わせを受け取り、CRMに自動登録する」という最小構成から始めるだけで、リードの取りこぼしを防ぐ仕組みが作れます。

Salesforceの場合、Free Suiteは無料(2ユーザーまで)で利用でき、Starter Suiteは月額3,000円/ユーザーから段階的に拡張できます。さらに、AI機能(Agentforce)を活用すると、蓄積されたリード情報や閲覧データをもとに成約確度の高い案件を自動で予測し、優先すべき営業アクションを提案も可能です。

具体的な連携方法は、次の2つの観点で見ていきます。

(参考:Salesforce製品価格・料金ページ

1. リード獲得フォームとCRMを連携させる設計

CMSに設置したフォームからCRMへリード情報を自動連携するには、主に3つの方法があります。API連携、Webhook、そしてフォームツール経由です。

例えばSalesforceのFree Suiteなら、「Web-to-リード機能」を使うことで、フォームからの送信情報をそのままCRMのリードとして自動登録できます。これにより手作業の転記が不要になり、リードの取りこぼしを防げます。

CRMは、顧客情報を一元管理するだけでなく、営業・マーケティング・カスタマーサポートをつなぐ基盤として活用されています。CRMの全体像については、以下の動画をご覧ください。

2. CMSのコンテンツデータをMAで活用する方法

フォームで獲得したリードだけでなく、CMSに蓄積されたコンテンツの閲覧データもマーケティングに活かせます。ページの閲覧履歴や資料のダウンロード履歴をMAツールに連携するには、トラッキングコードをサイトに埋め込む方法と、API連携でデータを渡す方法があります。

これらの閲覧データを連携すると、どのリードがどの製品ページを何回見たかが分かり、関心度合いに応じたリードスコアリングが可能になります。スコアの高いリードには導入事例のメールを送り、情報収集段階のリードには基礎解説のコンテンツを届けるといった、関心度に合わせたナーチャリングメールの配信につなげられます。

Salesforce CRMをずっと無料で使えます。

2ユーザーまでずっと無料。営業・サービス・マーケティングを1つのプラットフォームで管理でき、クレジットカードも不要です。

無料CMSに関するよくある質問

ここでは、無料CMSに関するよくある質問とその回答を紹介します。

WordPressは本当に無料で使えますか

WordPress本体はGPLv2ライセンスで無料ですが、実際に公開するにはレンタルサーバー・独自ドメイン・SSL証明書の費用が別途かかります。

つまりソフトウェアは無料でも、サイトを運用するコストはゼロではありません。とはいえ有料CMSのライセンス費用と比べれば低く抑えられ、小規模サイトなら月数百円程度から始められます。

プログラミングの知識がなくても使える無料CMSはありますか

あります。Wix・STUDIO・ジンドゥーなどのクラウド型CMSはノーコードでサイトを構築できるため、プログラミングの知識がなくても利用できます。ドラッグ&ドロップやテンプレート選択で画面を組み立てられるため、非エンジニアの担当者でも運用しやすい設計です。

まず手を動かして試したい場合は、これらのクラウド型から始めるとよいでしょう。

無料CMSのセキュリティリスクにはどう対策すればよいですか

オープンソース型CMSのセキュリティ対策は、CMS・プラグインの定期アップデート、不要プラグインの削除、WAFの導入、定期バックアップの4点が基本です。この4つを運用ルールに組み込んでおけば、脆弱性を突かれるリスクを大きく下げられます。なお、クラウド型CMSはセキュリティ更新をベンダーが担当するため、自社での対応負担は比較的軽くなります。

※本記事に掲載している各ツールの料金・機能・サービス内容は、記事執筆時点(2026年7月)の情報にもとづいています。最新情報は各社の公式サイトをご確認ください。また、本記事に掲載している他社製品・サービスに関する情報は、各社の公開情報をもとに作成しています。掲載情報の完全性・正確性を保証するものではありません。各製品の詳細・正確な仕様については、各社に直接お問い合わせください。