なぜTableauは顧客から愛されているのか?
Tableauのユーザーが作るコミュニティ、DataFamとは何なのか?なぜ多くの人が参加したいと思うのか、その魅力に迫ります!

Tableau Meet upとは
Tableau Meet upは、Tableauを利用する企業の活用促進とコミュニティ活性化のために開催しているTableauユーザー企業同士の情報交換の場です。消費財業界向けのMeet upは2024年より開始し、今回で3回目となります。
好評につき規模を拡大して開催しましたが、Tableauを導入検討中のお客様を含め、多数のお客様に参加いただきました。お客様アンケートによると、Tableau利用企業の活用状況や実際のダッシュボードを紹介いただけることが魅力で、各社の積極的な参加と情報交換につながっているようです。
本記事では、登壇いただいた各社の情報を要約して紹介します。
ユーザー企業登壇セッション①(ニップン)

はじめに、株式会社ニップンのSDXチームの皆さまに登壇いただきました。
SDXチームは、2022年2月に発足したSalesforceの導入チームが翌年4月にアップデートされた組織で、業務用・家庭用のそれぞれを6人で組織し、「営業の生産性アップ」や「営業活動に専念できる環境構築」をミッションとしています。
Tableauは2022年10月に導入。「会議資料ゼロプロジェクト」として一部門からスタートし、2022年には営業部門全体、2024年以降は人事部・経営企画などさまざまな部門に活用を広げています。
成果を出しながら活用部門を広げられている背景には、Tableauの社内学習や社内イベントの工夫が貢献しているのではないかと感じました。
【ニップンの社内学習および社内イベント】
- Udemyでのラーニングパス設定
- Hands-on / Tableau Doctorの実施
- データアナリティクスのワークショップを実施
- DataSaber受講中
- nippn DX dayの実施
「nippn DX day」では、Tableauを含む導入予定や一部展開中のツールをセミナー+ブース形式で親しみやすい形で社内に紹介しており、社内向けITセミナーのような雰囲気が印象的でした。また、6つの取組み例を実際の画面を交えながらご紹介いただきました。
1.Tableauダッシュボードのメニュー化
ダッシュボードの作成を進めても、利用者は「どのダッシュボードを見ればよいかわからない」という悩みを抱えがちです。ニップンでは作成したダッシュボードを目的別にメニュー化し、salesforceタブへ埋めこんでいました。利用者が普段使う環境にダッシュボードを整理して配置することで、利用を促進する良いアイデアだと思います。
2.クロス集計表のビジュアル化
多くの企業と同様、ニップンの営業現場では販売データをクロス集計表で確認していましたが、Tableauダッシュボードでビジュアル化することで「森から木を見る」流れで多くの気づきを得られるようになっています。
3.営業会議資料の作成を自動化
Excelの手作業だった会議資料をダッシュボード化することで、「会議資料の作成時間ゼロ/ペーパーレス/会議資料の統一」を実現しています。また、目標とのギャップを確認し、その対策を発表するという理想的な営業会議を実現しています。
4.注力問屋への実績報告の自動化
手作業で行っていた問屋への実績報告作業もダッシュボード化しています。Tableau上で出荷経路を選んでPower Point出力を行えば、わずかな追記だけで提出が可能です。これは現場にとって大きな効率化になると思います。
5.POS分析用フォーマットの標準化
個人任せだったPOS分析をTableauでビジュアル化しています。会社全体で分析フォーマットを統一することで、省力化と視点の統一を行っています。またSCIなど関連データの横断的な連携も実現しています。
6.商談状況報告の標準化・ダッシュボード化
各地・各担当者でバラバラにExcel集計していたため、定量・定性の報告が混在し集計・分析が困難な状況でした。これらを廃止し、会社共通のダッシュボードを作成することで本部・現場が同じフォーマットを利用して意思決定できるようになりました。
ニップンはSalesforceとTableauを組み合わせてさまざまな業務で効率化や標準化を実現しており、データを活用して組織の効率性を高めたい企業に参考になると思います。
パートナー企業登壇セッション(インテージ)
最後に、パートナー企業の株式会社インテージより「POS-is(ポスイズ)」を紹介いただきました。POS-isはPOSをはじめとした各種データの自動統合と分析ダッシュボードテンプレートを提供するサービスです。
消費財業界の企業のデータ活用においてPOSデータは、最重要のデータソースのひとつですが、得意先各社からのデータ収集やデータの整形加工は難易度が高く手間もかかるため業界共通の課題となっていました。この課題の解決のため、インテージはSalesforce/Tableauと共同でPOS-isを開発しました。

POS-isを利用すればPOSデータの収集・整形加工が自動化されるため、データ活用の推進部門や利用者はデータ準備に煩わされることなく、データの活用に集中することができます。

また、営業現場でそのまま利用できる分析ダッシュボードも豊富に提供しており、得意先攻略の切り口をデータにもとづいて探索するダッシュボードなど、営業現場の分析力を底上げするノウハウが豊富です。
導入したある企業では、営業の工数削減(年間1500万円の人件費削減)や提案活動の高度化、大手広域SMチェーンに新規配荷が決定するなどの効果が出ています。参加企業からも活発に質問があり、この領域の関心度の高さがうかがえました。
ランチタイム(ネットワーキング)

ランチタイムは軽食を取りながらのネットワーキングを実施しました。多くの企業に参加いただき、時間ぎりぎりまで積極的に情報交換をしていただきました。
直接他社と情報交換できることに価値を感じていただける方が多く、本記事で紹介した自社イベントへのゲスト企業の登壇は、こういった機会から生まれているようでした。
まとめ
今回も大変活気あるイベントとなりました。アンケートの結果も良く、特に他社の推進状況や実際のダッシュボードを紹介いただける点が好評のようです。定番の営業領域以外に在庫や物流の可視化などの紹介もあり、学びの多いイベントでした。今後も参加者の皆様のアンケートを参考にさまざまなテーマを設定し、業界向けMeet Upを活性化させていきたいと思います。
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