Skip to Content

Agentforce(エージェントフォース)がSalesforceのヘルプサイトで利用者の問題を80%解決

Salesforceのヘルプサイトは、Agentforce(エージェントフォース)を活用して、74万以上の記事から、最適でパーソナライズされたソリューションを提供することにより、お客様は問い合わせの80%以上を解決できるようになりました。


74万以上もの記事があるSalesforceのヘルプサイトは、強力な支援ツールでありながら、そこから最適な情報を見つけるのは簡単なことではありませんでした。Agentforce(エージェントフォース)を活用した最適なソリューションにより、お客様は問い合わせの80%以上を解決することが可能になります。Agentforceが、パーソナライズされたセルフサービスを迅速に実現します。ここではそれを詳しくご紹介します。

【課題】複雑な問題に対応するためにはサポートエンジニアにより多くのキャパシティが求められていた

Salesforceのヘルプサイト(英語)には、パスワードリセットから開発者サポートまで、お客様からさまざまなサポートに関する問い合わせが寄せられており、その数は年間6000万件以上です。カスタマーサービスの体験を向上させるための第一歩として、Salesforceはあらかじめ定義したリクエストを処理できる「Einstein(アインシュタイン)ボットを導入しました。

その活用法の一例として、お客様がある製品の研修を見つけたい時に、ボットでそのリストを取得できます。しかし、パーソナライズされたレコメンデーションを提供できないなど、限定的なサポートにとどまっていました。

また、パスワードリセットの問い合わせは頻繁にあるものの、その対応は単純ではありませんでした。お客様はサイト上でパスワードをリセットできますが、一旦トラブルが発生するとボットは対応できませんでした。

その場合はサポートチケットを発行して対応してもらいますが、サポートエンジニアの空き状況によっては、数日間も待つ必要があります。Salesforceは、サポートエンジニアによる1対1のサポートよりも、お客様により優れた顧客体験を提供できる機会があるのではないかと考えました。

【Salesforceならではの解決策】Agentforceが顧客のセルフサービス体験を向上

Salesforceはカスタマーサポートをさらに改善するため、Salesforce platformに新たに「Agentforce(エージェントフォース)」を導入しました。Agentforceは、24時間365日対応できるコンシェルジェとして設計されており、お客様に迅速でパーソナライズされたサービスを提供。待ち時間を短縮し、スピーディかつ確実にお客様に適した対応をすることができます。

SalesforceはAgentforceのローコードAIツールを使用して、主要なユースケースを定義し、ガードレールを確立。システムを十分にテストして、カスタマーサービス向けのAgentforceをわずか2か月間で成功裡に導入しました。

今では、Agentforceが定型的な問い合わせから一般的なタスクの実行、そしてサービスチケットの発行まですべてを処理し、詳細なケースの履歴や状況と合わせて、人間のサポートエンジニアにシームレスにエスカレーションすることが可能になりました。

しかし、Agentforceが他と一線を画す真の理由は、Salesforce CRM全体と緊密に連携している点です。Agentforceは、あらゆるお客様のリクエストに迅速かつ安全、正確に対応するために、適切な顧客データへ信頼できるアクセスが可能であり、人間には不可能な規模で実行できるのです。

Data Cloud(データクラウド)」との緊密な連携により、Agentforceはプラットフォーム全体で構造化データと非構造化データの両方を活用できます。その中には、ケース履歴やTrailblazer ID、購入製品、ナレッジ記事、製品マニュアルなどがあります。検索拡張生成(RAG)を使用して、Agentforceはこれらのデータセットを組み合わせ、お客様に関連性の高い最新情報を含むAIプロンプトを作成します。

Data Cloudの活用により、Agentforceは数千件の顧客レコードや記事、ドキュメントを数秒で選別し、お客様の詳細なアカウント履歴や製品の使用状況、サービスログなどをまとめることができます。

これにより、システムは問い合わせだけではなく、お客様のリクエストの背景を理解して、正確に回答することが可能になります。そのため、過去のやり取りや製品の使用状況、さらに具体的なニーズにもとづく高度にパーソナライズされた回答を提供でき、効率的かつお客様に寄り添った親身なサービスの提供につながります。

たとえばお客様が、AgentforceにAPI制限について、接続資格を有するアプリケーション数に関するアカウントに特化した質問をしたとします。これまでは、この情報を見つけるためには7000件以上の検索結果を選別する必要がありました。

しかし現在は、Agentforceがすべてのお客様の資格情報を把握しているため、すぐに正確な回答を提供できます。同様に、以前はお客様がサポートを受けるために待つ必要があったパスワードリセットなどのタスクも、今ではAgentforceが処理しています。セルフサービスのパスワードリセットツールで問題が発生した場合も、Agentforceがすぐにその問題を解決するため、サポートチケットを発行する必要がなくなり、待ち時間が短縮されます。

仮にAPI制限の引き上げなどの、より細かいサポートが必要な場合でも、Agentforceがお客様を対応可能なサポートエンジニアに数秒内につなぐことができるため、同じチャットウインドウでやり取りを続けることが可能です。さらに、Agentforceがサポートエンジニアのために問い合わせ内容を要約してくれるため、お客様に問い合わせ理由を再度伺う必要もありません。

また、自然言語のため、やりとりがシームレスに感じられます。Einsteinチャットボットでは、お客様が特定のキーワードを入力する必要がありましたが、Agentforceではお客様は人間と話すように自然言語で、どのような質問でも入力できます。 

Agentforceは、現在人間の介入なしに、平均でおよそ80%のお客様からの問い合わせを解決でき、お客様を何日も待たせることなく、迅速で信頼性の高い回答を確実に提供できます。導入開始から数週間で、Agentforceは人間の介入が必要な問い合わせの数を2%から1%へと減少させ、会話数をおよそ2倍となる3万2000件以上にまで増加させました。Salesforceでは、毎週パフォーマンス指標(英語)を追跡しています。

「Agentforceなら、数秒で製品サポートに関する質問を処理し、お客様からの問い合わせに回答してくれます。まもなく、リードを検出して営業に引き継ぐこともできるようになります。これは新たなカタチのカスタマージャーニーであり、私たちはお客様とAIエージェントが協力し合って答えを見つける方法を定義しているのです」とSalesforce カスタマーサクセス担当プレジデントであるJim Rothは語ります。

顧客が自分で検索をして、コールセンターに転送される時代は終わりました。Agentforceなら、お客様が必要とするパーソナライズされた回答を、お客様が必要な時に提供できます”

Jim Roth

Salesforce、カスタマーサクセス担当プレジデント

Salesforceがもたらす優位性

Salesforceのヘルプサイト(英語)でAgentforceの運用を始めたことで、Salesforceのお客様は自然言語で24時間いつでも質問をしたり、すぐにサポートを受けたりすることができるようになりました。さらにData Cloudとの連携により、Agentforceはお客様に関連するすべてのケースを瞬時に確認して理解するという、人間のサポートエンジニアでは不可能なタスクを実行できるようになりました。

この知識を活用して、リアルタイムにインテリジェントな回答を提供し、定型的なタスクを実行すると同時に、現在お客様について把握していることにもとづいて、回答をパーソナライズすることができます。「Service Cloud(サービスクラウド)」との提携によって、すぐに利用可能なサポートエンジニア向けのプロセスや記事など、Salesforceの膨大なリソースをAgentforceが活用できるようになり、その機能が強化されます。

これにより、Salesforceのサービス担当者は、より深い、有意義な顧客関係の構築という優先すべきタスクに集中できるようになりました。これは、テクノロジーと人とのつながりからなる「究極の組み合わせ」と言っても過言ではありません、Agentforceが定型的な質問とタスクの大部分を処理することで、1対1でのパーソナライズされたサービスをサポートエンジニアが提供できるようになり、その結果、長期的なロイヤルティ醸成につながります。

2倍

従来のボットに比べパフォーマンスが向上

80%

人間の介入なしに解決した顧客の問い合わせの割合

今、知るべきビジネスのヒントをわかりやすく。厳選情報を配信します