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アライ(Ally)になるには? – 興味から勇気へ

How to be an Ally: From Curious to Courageous

職場の平等を推進するには一人ひとりの意識が大切です。当事者やコミュニティの課題を知り、アライ (Ally)として行動するにはどうすればいいのか。興味から勇気を持つまでのステップをわかりやすく解説します。

「平等」は、Salesforceが大切にしているコアバリューの1つです。Salesforceは平等を実現するために、すべての人が尊重され、声に耳を傾けられ、成功する力を与えられるビロンギング(Belonging)の文化の醸成を目指しています。職場で自分の声が尊重されていると感じる従業員は、仕事で最善の成果を上げる可能性が5倍近く(4.6倍)高まりまるといわれています。ビロンギングの文化を育み、職場の平等を推進するには一人ひとりの意識が大切です。そこで登場するキーワードが「アライ(Ally)」です。この記事では、アライとは何か、アライになるにはどうすればよいかについて解説します。

アライ(Ally)とは?

アライ(Ally=支援者)とは、コミュニティの当事者ではなくても、そうした人たちを支援する人のことです。どんな人でも人種的平等のアライになることができます。特定のコミュニティと完全に同じ立場になる必要はありません。同じ興味や背景を持つ必要も、それぞれの問題に賛意を示す必要もありません。アライになるとは、他者を支え、その気持ちを見せることであり、生涯続く学びのジャーニーです。

Salesforceが考えるアライのジャーニーは、興味から始まり、勇気へと進んでいきます。興味を持ち始めた段階では、より良いアライになるにはどうすればよいか知りたくても、何を質問したらよいかわからないかもしれません。ジャーニーを進むうちに、興味は勇気に変わり、それぞれのプラットフォームでコミュニティへの支持を世界に発信するようになります。このジャーニーは次のようにまとめることができます。

アライのジャーニーは興味から勇気へと進む

ally journey from curious to courageous

私たちが考えるアライのジャーニーは、興味から始まり、勇気へと進んでいきます。ジャーニーの各ステップには、それぞれ異なる段階のアライがいます。関心を持ち、より良いアライになる方法を知りたいけれど何を質問したらよいかわからない段階のアライもいれば、もっと先のステップまで進み、それぞれのプラットフォームでコミュニティへの支持を世界に発信する勇気を持つようになったアライもいます。このジャーニーを実際の行動に注目しながら見ていきましょう。

1. 興味 – 尋ねる

アライのジャーニーは、まず自分の無知を認め、他者の経験について質問することから始まります。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥と言います。質問しなければいつまでも知ることができず、本当に理解することもできません。人には誰しも先入観があることを理解し、ジャーニーの初めの一歩として、無意識のバイアスの影響を自ら学習しましょう。

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誠実な関心を持ち、コミュニティについて学ぶことから始めます。疎外されているマイノリティや不当な扱いを受けている集団に属する人に話を聞いたり、ドキュメンタリー、書籍、雑談を通じて学ぶことができます。疎外されているコミュニティの人が誰でも発言したがっているとは限らないので、配慮を忘れないようにします。互いの信頼関係があるなかで質問し、従業員リソースグループがある場合はグループのリーダーに質問するのも有効です。

ジャーニーを始める最初の質問(例)

  • 「アライになるとはどういうことですか?」
  • 「そのコミュニティでは____をどんな言葉で表現しますか?」
  • 「実体験の理解に役立つ読み物や映像を教えてください」

2. 興味 – 他のコミュニティの声に耳を傾ける

質問した後は、共感を持って傾聴することが重要です。耳を傾けるのは学ぶためであり、反応するためではありません。立ち止まって考えることを心がけましょう。意識的に他者に心を配りましょう。それが他のコミュニティの人々の実体験を理解し、共感を育むことにつながっていきます。

Photo of two women talking

耳を傾けるための質問(例)

  • 「あなたのいつもの一日について教えてください」
  • 「仲間の一員として認められていると感じるのはどんなときですか?」
  • 「あなたの実体験についてどんなことを知ってほしいですか?」

3. 勇気 – 参加する(コミュニティへの支援を表明する)

コミュニティへの支援を表明することは、アライになる重要なステップです。それは自身のコミットメントを示すとともに、共感を持つグループへの理解を深めるきっかけにもなります。

BOLDforce gathers before the 2019 Martin Luther King Jr. march in San Francisco
BOLDforce(黒人コミュニティ)とアライたちは2019年、サンフランシスコで行われたキング牧師記念日の行進に参加しました

Salesforceのアライのジャーニーは、2017年から大きく広がり始めました。この年、Salesforceの従業員リソースグループであるBOLDforceを中心とした従業員が、サンフランシスコで行われたキング牧師記念日の行進に参加しました。このときは100人の従業員が参加し、その多くが黒人の従業員でした。

その2年後には、アライのメッセージが広く伝わって1,200人の従業員が参加し、その多くをアライが占めていました。さらに2020年には、世界の17の地域から2,000人が参加しました(詳しくはこちら(英語))。これは当事者である従業員にとって重要な出来事になりました。これほど多くの同僚がアライとして支援を表明したのを見て、多くの従業員が自分も職場の一員であるという実感を深めることができました。

支援を表明する方法(例)

  • 「支援のために参加できるミーティングやイベントはありますか?」
  • 「寄付や支援などを通じて表明できる理念について教えてください」
  • 「アライ として何かできることはありませんか?」

4. 勇気 – コミュニティの地位向上のために声を上げる

コミュニティへの理解を深めたら、さらに先へ進み、勇気ある行動を起こしましょう。ステージ、ミーティング、ソーシャルメディアなどのプラットフォームを活用して、コミュニティのために声を上げましょう

Salesforce employee speaks at an event

Salesforceは、年1回の人種的平等サミットを主催し、マイノリティコミュニティの専門家に講演を依頼しています。また、すべての参加者が尊重されるインクルーシブミーティングを実践し、ソーシャルメディアや共用ロビーのスクリーンなどを活用して、被差別コミュニティへの支援を呼びかけています。

声をあげる方法(例):

  • 故意かどうかにかかわらず、会議で誰かが他者の発言をさえぎるのに気付いたときは、声を上げて、インクルーシブミーティングを実践する(詳しくはこちら(英語)
  • チームの親睦イベントを企画する際に、メンバーの誰かの宗教的信条や習慣、保護者責任が配慮されないことがあった場合は、声を上げて問題を指摘する。詳しくはインクルーシブなチームビルディングのための5つのアクティビティ(英語)を参照。
  • 特定のコミュニティを差別するような行動があったときは指摘する。

私たちは皆、このジャーニーの途上にあり、ともに学び、前進しています。始めたばかりの方も、すでに相当進んでいる方も、高い意識を持って他者への理解をさらに深めていただきたいと願っています。ぜひとも勇気を持って、やりにくいことにも一歩を踏み出し、行動を起こしてください。

職場と日常生活におけるアライのパワーを伝える以下の動画をぜひご覧ください。

アライについて、さらに詳しく学ぶには、無料のTrailheadモジュールをご利用ください。

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