企業では、生産性を向上する手段として生成AIの活用に注目が集まっています。その中で、自社に合った生成AIがどれなのかがわからず、なかなか導入が進まないケースもあるでしょう。
生成AIは、会話型や要約型など、種類によって得意とする出力方法が異なります。各種類の代表的なサービスを知っておけば、目的に応じて使い分けることも可能です。
本記事では、生成AIの種類一覧と代表的なサービス、効果がわかる成功事例を紹介します。生成AIの種類を把握したうえで、自社の目的に合ったサービスを探しましょう。
AIを活用して業務の生産性を向上させる資料3点セット
AIを活用して業務の生産性を向上させたい方に向けて、すぐに活用できるヒントをまとめた資料をご用意いたしました。ビジネスにおけるAIの活用方法を幅広く知りたい方は、ぜひご覧ください。
目次
生成AIの種類一覧

生成AIは、人間による指示(プロンプト)をもとに、テキストや画像、音声などの新しいコンテンツを自動で生成する人工知能を指します。
生成AIには次のような種類があり、目的に応じて選び、使い分けることが重要です。
| 生成AIの種類 | 概要 |
|---|---|
| 会話型 | 自然な対話を通じて情報提供や業務サポートを行なう |
| 要約型 | 提示した文章の要点を抽出し、簡潔にまとめる |
| 記事作成型 | 指定されたテーマにもとづいて記事を自動生成する |
| コード生成型 | プログラムコードを自動生成する |
| 画像生成型 | 指定された条件にもとづいて画像を生成する |
| 音声生成型 | 音声データを生成する |
| 動画生成型 | 動画コンテンツを自動生成する |
たとえば、画像生成型の生成AIは、指定した条件に沿った画像を生成するのが得意です。一方、「生成AIをテーマに記事を作成してください」と指示を出しても、記事作成型ほどの高い精度では対応できません。
つまり、生成AIは種類に応じて得意・不得意があり、得意分野での活用が効果的だといえます。
以下の記事では、生成AIのメリット・デメリットを詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
関連記事:生成AIとは?従来のAIとの違いやメリット・デメリット、問題点をわかりやすく解説
生成AIの代表的なサービス【種類別】

ここでは、生成AIの代表的なサービスを種類別に紹介します。
- 会話型
- 要約型
- 記事作成型
- コード生成型
- 画像生成型
- 音声生成型
- 動画生成型
自社の課題を解消する手段としてどの生成AIがふさわしいか、という視点で各サービスを比較してみましょう。
1. 会話型
会話型生成AIの代表的なサービスは、次のとおりです。
- ChatGPT
- Google Gemini
会話型生成AIは、ほかの種類よりもマルチな機能を持っているサービスが多く、活用方法が多岐にわたります。リサーチから文書の作成、画像生成など、幅広い分野でアシスタントとして活用可能です。
会話型生成AIを使って業務の生産性が向上することで、人間は複雑な業務に集中できるようになります。
ChatGPT
ChatGPTは、OpenAIが開発した会話型の生成AIで、自然な対話や文章生成が得意なサービスです。有料プランでは、画像生成やコード補助など、複数種類の得意分野に対応でき、幅広い業務を支援します。
たとえば、営業担当者が「製品の強みを盛り込んで丁寧なトーンでクライアントへの提案メールを作成してください」とプロンプトを入力すれば、内容に合ったメールの下書きを数秒で生成できます。
これにより、文面作成の手間と時間を軽減することが可能です。
Google Gemini
Google Geminiは、Googleが提供する会話型の生成AIで、GmailやGoogleドキュメントなどの業務ツールと連携し、作業の自動化や効率化をサポートします。
たとえば、マーケティング担当者が過去の会議メモを共有し「キャンペーン施策の要点をドキュメントにまとめて」と指示すれば、内容を自動で整理・文書化することが可能です。
資料作成のスピードが上がることで、担当者は分析や戦略立案など、より付加価値の高い業務に集中できます。
2. 要約型
要約型生成AIの代表的なサービスは、次のとおりです。
- 要約AI Samaru
- QuillBot
要約型生成AIは、議事録や長文レポートの要点抽出を自動化し、情報整理や共有の効率を向上する際に役立ちます。
要約AI Samaru
要約AI Samaruは、株式会社ハルプログラムが提供する日本語要約に特化した生成AIサービスです。深層学習した言語モデルと独自の日本語解析技術を組み合わせ、テキストやWebページ、各種ファイルを瞬時に要約します。
たとえば、マーケティング担当者が長文の市場調査レポートを「主要ポイントを500字以内でまとめて」と指示すれば、的確な要約をリアルタイムに生成可能です。
情報整理に活用することで、キャッチアップを効率化できます。
QuillBot
QuillBotは、文章作成を支援する生成AIです。要約はもちろん、語句の言い換えや文法チェック、翻訳など多彩な機能を備えています。
たとえば、5,000字の英語論文を「300語以内に要約して」と指示すれば、主旨を押さえた要約文をすぐに生成できます。
長文理解や要点整理にかかる時間と労力を大幅に削減できるため、情報整理に役立つでしょう。
3. 記事作成型
記事作成型生成AIの代表的なサービスは、次のとおりです。
- Transcope
- Claude
記事作成型生成AIは、記事型コンテンツの構成案や原稿の作成を効率化し、コンテンツマーケティングにおける生産性を向上させます。
Transcope
シェアモル株式会社が提供するTranscopeは、OpenAIのGPTを搭載したを搭載したSEO特化型のAIライティングサービスです。指定したキーワードにもとづき、高品質な記事を自動生成します。
たとえば、Webマーケティング担当者が「新製品の紹介記事」を作成するとき、検索エンジンで上位表示を狙いながら、効果的なコンテンツを生成できます。
コンテンツ制作にかかる時間とコストを削減しつつ、コンテンツマーケティングに取り組むことが可能です。
Claude
Claudeは、Anthropicが開発した高性能なAIアシスタントです。リサーチからコーディング、数学的問題解決など、多様な作業に対応できます。自然な文章生成が得意で、記事作成に用いられるケースが多いのが特徴です。
たとえば、「生成AIの導入メリットをテーマに800字の記事を作成したい」と指示すれば、構成から本文までを自動で提案してくれるため、記事のたたき台を短時間で生成できます。
構成の作成から公開までを迅速化できるため、リアルタイムのニーズを捉えたコンテンツマーケティングが可能です。
4. コード生成型
コード生成型生成AIの代表的なサービスは、次のとおりです。
- Amazon CodeWhisperer
- GitHub Copilot
コード生成型生成AIは、定型コードの自動生成やAPI呼び出しの補助、デバッグ支援などによってエンジニアの作業負担を軽減するとともに、開発スピードとコード品質の向上に役立ちます。
Amazon CodeWhisperer
Amazon CodeWhispererは、Amazonが提供するAIコード生成サービスで、開発者の生産性向上を目的としています。コメントや既存コードにもとづいて、リアルタイムでコードの提案や自動挿入を行ないます。
たとえば、Pythonでのデータ処理関数を作成する際、適切なコードスニペットを提案してくれるので、コーディング時間を短縮可能です。開発効率が高まるため、エンジニアは品質向上に注力できます。
また、コードをスキャンしてセキュリティの脆弱性を検知したうえで、修正案を提示する機能もあり、コードの品質向上にもつながります。
GitHub Copilot
GitHub Copilotは、GitHubとOpenAIが共同開発したAIコード補助ツールで、IDE上でリアルタイムにコード提案や補完を行なう生成AIです。
たとえば、エンジニアが関数名を入力すると、処理内容に応じたコードを補完してくれるため、コーディング作業のスピードと正確性が向上します。
これにより、繰り返し作業や定型処理の負担が軽減され、開発効率の改善を期待できます。
5. 画像生成型
画像生成型生成AIの代表的なサービスは、次のとおりです。
- Image Creator(Microsoft 365 Copilot)
- TexttoImage(Canva)
画像生成型生成AIは、ラフ案の量産やイメージのビジュアル化を即時に行ない、バナーやサムネイル、資料用画像の制作スピードを高めます。
Image Creator(Microsoft 365 Copilot)
Image Creatorは、Microsoft 365 Copilotに搭載されている画像生成AIです。ユーザーのテキスト入力にもとづいて、オリジナルの画像を自動生成します。
たとえば、営業資料に使うイメージとして「都会のオフィス街を背景にした信頼感のあるビジネスマンの背中」と指示すれば、条件に合った画像を数秒で生成できます。
あまり時間をかけたくない素材探しが効率化され、スピーディーに資料を作成することが可能です。
Text to Image(Canva)
Canvaの「Text to Image」は、テキストを入力するだけで生成AIがイラストや写真風画像を自動生成する機能です。
たとえば、広報担当者が「海辺でパソコンを使うビジネスパーソン」と入力すれば、イメージに合ったビジュアルを生成でき、素材探しの手間を省けます。簡易的なバナーやチラシの制作にも役立つでしょう。
なお、画像生成のほかにも、動画や音楽、AIナレーターを生成する機能もあり、多彩なコンテンツ作成をサポートします。
6. 音声生成型
音声生成型生成AIの代表的なサービスは、次のとおりです。
- Soundraw
- Suno AI
音声生成型生成AIは、動画やコンテンツに使うBGM・ナレーションを自動生成し、音声制作のコストと手間を削減します。
Soundraw
Soundrawは、日本のSOUNDRAW株式会社が開発したAI音楽生成サービスで、ジャンルや雰囲気、曲の長さを指定するだけで、著作権フリーのオリジナル楽曲を自動生成できます。
たとえば、動画マニュアルや企業紹介動画などで使う楽曲を探さなくても、「明るくテンポの良い3分のBGMがほしい」と選択すれば、用途に合った楽曲を数クリックで生成可能です。このように、音源制作や選定にかかる時間と手間を大幅に削減できます。
Suno AI
Suno AIは、アメリカのSuno, Inc.が開発したAI音楽生成ツールで、テキストを入力するだけでボーカル入りの楽曲を数秒で作成できます。
たとえば、マーケティング担当者が「明るく希望に満ちた新商品紹介のテーマ曲がほしい」と入力すると、指定イメージに沿ったオリジナル楽曲を生成可能です。音楽制作の専門知識がなくても、高品質な楽曲制作が可能になります。
7. 動画生成型
動画生成型生成AIの代表的なサービスは、次のとおりです。
- Make-a-Video
- Sora
動画生成型生成AIは、テキストや画像から動画を自動生成できるため、撮影や編集をせずにプロモーションや教育用の映像を手軽に作成できます。
Make-a-Video
Metaが開発したMake-A-Videoは、テキストから動画を生成するAIサービスで、動きのある短い動画を自動生成できます。
たとえば、広告担当者が「青空の下で風になびく草原」と入力すれば、その情景に合った動画が数秒で生成され、イメージビジュアルの制作が不要になります。これにより、プロトタイプ動画やSNS用コンテンツを短時間で制作可能です。
Sora
Soraは、OpenAIが開発したテキストから動画を生成するサービスで、ユーザーの指示にしたがって高品質な動画を作成します。
たとえば、教育者が「宇宙空間を漂う宇宙船の内部」を説明する教材用動画を作成したい場合、Soraに指示を出せばイメージをビジュアルコンテンツとして起こせます。抽象的な概念が視覚化できるため、イメージビデオや素材に活用することが可能です。
自社に合った種類の生成AIを活用して業務の効率化を加速させよう

生成AIには、さまざまな種類があり、それぞれ得意・不得意があります。生成AIを活用するときは、そのサービスがどの種類なのかを把握したうえで、得意分野で活用すると効果を最大化できるでしょう。
画像生成や音楽生成のように、機能が特化した種類の生成AIもありますが、各種類の特性をあわせ持つマルチタイプもあります。
複数の役割を担う「SalesforceのAI」

SalesforceのAIは、生成AIだけでなく、予測AIやAIエージェントなどの幅広い機能を備えたマルチ機能型です。特定の用途に特化したAIよりも、幅広い業務の効率化や高度化に活用できます。
たとえば、営業担当者が「過去の商談履歴をもとに提案メールを作成して」と指示すれば、顧客情報にもとづいた内容が自動で生成され、提案準備にかかる時間を大幅に短縮できます。これにより、個別対応の質を保ちつつ、迅速な業務遂行が可能です。
Salesforceでは、ニーズや課題に応じたAIの活用方法や連携サービスを紹介できますので、お気軽にお問い合わせください。
SalesforceのAI活用で、約8割工数削減に成功した富士通株式会社の事例

富士通株式会社では、グローバルビジネスアプリケーション事業本部がSalesforceのリセールパートナーとなり、Salesforceサービスに関する質問やトラブルなどの問い合わせ対応を行なっています。
サービス品質の強化と業務の効率化を進めるなかで、SalesforceのAIに着目しました。
まずは、日本より先に北米でSalesforceのAIを導入し実証実験。チャットを通じた問い合わせに対して、蓄積されたナレッジにもとづいて自動で返信したり、オペレーターと顧客の会話を要約したりといった活用を実施しました。
その結果、サービス返信にかかるオペレーターの平均処理時間(AHT)が20分36秒から2分18秒に削減されました。また、平均後処理時間(ACW)は、3分36秒から30秒に短縮されています。
AIの活用は、コンタクトセンターのオペレーターの負担が軽減されるだけではなく、対応の迅速化によって顧客満足度の向上も促進できるでしょう。
参考:【生成AIで約8割工数削減】富士通のSalesforceサポートデスクが挑む顧客体験と生産性の向上
SalesforceのAIの機能や用途についてご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。
以下の資料では、AIを使って生産性を向上させるヒントを紹介しています。AIの導入をお考えの方は、あわせてご覧ください。
AIを活用して業務の生産性を向上させる資料3点セット
AIを活用して業務の生産性を向上させたい方に向けて、すぐに活用できるヒントをまとめた資料をご用意いたしました。ビジネスにおけるAIの活用方法を幅広く知りたい方は、ぜひご覧ください。











