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【GPTW Japan×セールスフォース・ジャパン】なぜSalesforceは「若手の働きがい」で評価されるのか

働きがいのある会社研究所(Great Place To Work® Institute Japan=GPTW Japan)が実施した「働きがいのある会社 若手ランキング」(2025年版)で第3位になったセールスフォース・ジャパン。その受賞の背景と働きがいのある環境について、GPTW Japanの岡部宏章氏とSalesforceで人材開発を統括する山内千尋が語り合いました。

Key Takeaways

This summary was created with AI and reviewed by an editor.

GPTW Japanが発表した「働きがいのある会社」「若手(34歳以下)ランキング(2025年版)」の大規模部門においてセールスフォース・ジャパンが3位に選出されました。

なぜ、セールスフォース・ジャパンは入社後の「リアリティ・ショック」が起きやすいと言われる若手社員のエンゲージメントを高く維持し続けられるのか。その背景には、独自のカルチャーと仕組みがありました。

今回は、数多くの企業の組織変革を支援してきたGPTW Japanの岡部宏章氏をお招きし、Salesforceで人材開発(イネーブルメント)を統括する山内千尋と対談を実施。最新の調査データから見えてきた「選ばれる企業の条件」と「働きがいのある環境」について語り合いました。

Salesforce製品デモ動画

このデモ動画では、Salesforceの各製品の実際の操作と解説をまじえながら、ユースケースをご紹介します。

「集団」よりも「個」。「称賛」よりも「承認」

──GPTW Japanでは2020年から「若手ランキング」を発表していますが、この数年で若手人材の意識や働きがいに対する考え方はどのように変化しているのでしょうか。

岡部:この約5年間で入社した若手人材の中心は、いわゆるZ世代です。この世代の傾向として、「集団」より「個」を重視するように感じますね。

多くの企業から聞こえてくるのは、内発的な動機づけやプライベートを重視するという声。個人のキャリアにとってプラスになる環境かどうか、その会社で働く意義をシビアに見極める傾向も強まっています。

山内:その感覚は、私も強く感じますね。採用面接などで学生と話していても、以前のように「有名な会社だから」「安定しているから」という理由ではなく、「自分の価値観と合致しているか」を非常に重視しているように思います。

Salesforceは、「ビジネスは社会を変えるための最良のプラットフォームである」という考えのもと、サステナビリティ活動や「1-1-1モデル(就業時間の1%、株式の1%、製品の1%を社会に還元する)」といった社会貢献を大切にしていますが、こうした思想やカルチャーに共感して入社を希望する人が増えています。

入社後も、「ここで自分はどう成長できるのか」「他社では得られないどんな経験が積めるのか」という、「個」の成長に対する期待値が非常に高いです。 同時に、自分が成長するために必要な環境、例えば尊敬できる先輩や切磋琢磨できる同僚がいるか、自分にどんな刺激を与えてくれるのかという点も、若手人材にとって重要なファクターになっています。

あと、面白い変化として感じるのは、「目立ちたくないけど、認められたい」という複雑な心理です(笑)。

岡部:それはありますね(笑)。

山内:ひと昔前なら「一番になって目立ちたい!」という野心的なタイプが多かった印象ですが、今は「がむしゃらに前に出て孤立するのは怖い」という感覚があるようで目立ちたくはない。でも、自分の頑張りはちゃんと見てほしいと考えているようです。

岡部:私がよく話すのが、「称賛」と「承認」の違いです。山内さんのお話通り、今の若手はみんなの前で褒められる「称賛」は苦手な傾向があります。一方で、自分がなぜ評価されたのか、その背景やプロセスまで見てほしいという「承認」への欲求は強い。

単に「すごい」と褒めるのではなく、「この仕事のこの部分の頑張りを的確に見てくれている」と伝わるようなフィードバック、つまり「承認」することが若手の心理にはフィットします。

若手は経営層の「信用」をシビアに見ている

──具体的に、どのようなアプローチが必要なのでしょうか。今回の調査結果から見えてきたことはありますか。

岡部:今回の2025年版調査の結果分析で、非常に興味深いデータがありました。

ランクインした企業とそうでない企業を比較すると、ポイントで最も差がついたのが「経営・管理者層への信用」に関する項目だったのです。具体的には「経営・管理者層は、仕事の割り当てや人の配置を適切に行っている」「言行一致している」といった項目で、大きなポイントの開きが出ています。

山内:興味深いですね。

岡部:はい。若手は、上司や会社が自分たちに対して誠実であるか、信頼に足る存在であるかを私たちが想像する以上に敏感にジャッジしています。「口では良いことを言っているけれど、行動が伴っていない」と見透かされた瞬間、若手の心は離れていきます。この点を経営陣はもちろんマネージャーは十分に気を配る必要があるでしょう。

もう一つ、注目の結果があります。通常、新入社員の働きがいは入社直後(25歳以下)が最も高く、業務に慣れて現実が見えてくる数年後(26〜34歳)にかけて低下する傾向があります。いわゆる「リアリティ・ショック(*)」です。
*リアリティ・ショック:事前に思い描いていたイメージと、現実とのギャップに直面して受ける心理的ショック。特に、就職や転職・異動などの環境変化の場面でよく起こる。

実際にランク外の企業では、若手でポイントが低下しています。しかし、セールスフォース・ジャパンを含むランクインした企業では、26歳以上になってもほとんどポイントが低下していないんです。

──なぜ、Salesforceは若手の働きがいを維持できているとお感じですか。

岡部:詳細を見ていくと、ランク外企業で最もポイントが落ち込んでいるのが上司や幹部に「必要なときに協力をあてにできる」という項目です。

入社直後は、手厚い研修やサポートがあっても、数年経つと「もう一人前だよね」と放置されてしまうことが多いようです。その結果、若手は「協力を得られない」「丸投げされている」と感じて、会社への信頼を失う構図が見えてきます。

ですので、セールスフォース・ジャパンが高い評価を得ている背景には、所属年数が増えても会社からの支援や協力を実感できる仕組みがあり、それが信用を下支えしているからだと推測しています。

「一人で勝つな、一人で負けるな」が心理的安全性をつくる

──山内さんは、どう分析していますか。

山内:今回の受賞理由として、「仕事に行くのが楽しみになる環境」「特別なことを祝い合う文化」「福利厚生の充実」などを挙げていただきました。

まずハード面では、グローバル共通のコンセプトで設計されたオフィス環境「Salesforce Tower」があります。社員がリラックスして働けるよう、最上階にはバリスタが常駐するカフェエリアがあり、コラボレーションを生むスペースも充実しています。「会社に行くこと自体が楽しみになる」工夫の一つです。

そして、ソフト面で大切にしているのが、お互いを称賛し合う「セレブレーション(お祝い)」の文化です。例えば、メンバーの入社記念日や誕生日が近づくとマネージャーに通知が飛び、これまでの貢献への感謝とこれからの期待を伝える機会が設けられています。

Slack」などのツール上でも、誰かが成果を上げたり賞を受賞したりるすると、部門を超えて「おめでとう!」「すごいね!」というスタンプやコメントが飛び交うんです。

岡部:「祝い合う」というのは、単に盛り上がるだけでなく、所属感を高めるうえで効果的ですね。自分がそこに籍を置く意味、自分の価値を周囲が認めてくれていると実感できる瞬間ですから。

失敗を恐れずに挑戦するためには、「何を言っても何をやっても、否定されない」という心理的安全性が不可欠です。セールスフォース・ジャパンのスコアが高いのは、この「祝い合う文化」が土台となって、強固な心理的安全性が担保されているからではないでしょうか。

山内:ありがとうございます。Salesforceは、どの部門でも個人に数字(実績)が求められますし、常に高い目標も掲げています。しかし、だからこそ、個を孤立させずにみんなで協力し、みんなで讃えあい、みんなで成長しようとする文化が根付いています。

それを象徴する言葉があります。それが、「Don’t win alone, Don’t lose alone(1人で勝つな、1人で負けるな)」。

岡部:素敵な言葉ですね。

山内:手前味噌ながら、私もそう思います(笑)。どんなに優秀な人でも、1人でできることには限界があります。私たちのコアバリューの1つであるカスタマーサクセスを実現するためには、チームで連携し、多くの関係者を巻き込む必要があります。

だからこそ、困ったときには助けを求めることが推奨されていますし、成功事例やナレッジを独り占めせず、全社にシェアする文化が根付いています。1人で成果を上げても、それは本当の勝利ではない。周りを巻き込み、ナレッジを共有してこそ真の勝利。

そういう考え方が浸透しているからこそ、競争環境でありながらも孤独にならず、助け合えるのだと思います。セールスフォース・ジャパンには競争と共創が共存しているんです。

岡部:それが先ほどのデータ、「必要なときに協力をあてにできる」というポイントの高さに直結しているのだと感じました。厳しい環境だからこそ助け合う。このバランスが取れていることが、若手社員にとっての働きがいにつながっているのでしょう。

山内:育成の観点でも、入社直後だけでなく継続的な学習環境を提供しています。入社直後のオンボーディングプログラムに加え、その後も部門ごとの研修やオンライン学習プラットフォーム「Trailhead」で、AIリテラシーを高め、必要なスキルを必要なタイミングで自律的に学ぶこともできます。

また、業務以外でもリーダーシップを発揮できる場として、社員自らが主導する「Equality Group」の活動も活発です。女性活躍の推進、障がい者支援、LGBTQ+、地球環境保護など、自分の関心があるテーマのコミュニティに参加し、部門を超えた横のつながりを作りながら活動することができます。

こうした活動を通じて、「自分は組織の一部であり、社会に貢献している」という実感を持てることも、若手のエンゲージメント維持に寄与していると思います。

AIと協働する時代、自ら変化の波を起こす人材へ

──最後に、変化の激しい時代において、若手人材はどのように「働きがい」を見つけていけばよいのでしょうか。お二人からのメッセージをお願いします。

岡部:企業と個人の関係は、より対等なものになっています。「個の重視」は、時代のキーワードですが、会社組織に所属する以上、個人の成功だけを追求しても本当の働きがいは得られません。

重要なのは、「組織やチームの成功」と「自分自身の成長・利益」が重なる部分を見つけることです。そして、会社や上司からの支援を待つだけでなく、自分から信頼関係を築きにいくアクションを起こすこと。

信頼は双方向のものです。組織を信頼し、自分も信頼される存在になることで、与えられる裁量は増え、結果として自分自身の働きがいや成長のスピードも上がっていくはずです。セールスフォース・ジャパンの環境は、まさにそうした自律的なアクションが報われる場所だと思います。

山内:岡部さんの意見に共感するとともに、追加するならAIを中心としたテクノロジー活用もあると思います。

SalesforceのCEOであるマーク・ベニオフは最近、「私たちは人間だけをマネジメントした最後の世代になるだろう」と語っています。

AIエージェントと人間が協働する時代が、もう目の前に来ています。Salesforceも「Agentforce」などのAIを自ら活用し、業務プロセスの変革に取り組んでいます。これまではリサーチや入力作業に使っていた時間をAIに任せ、人間はより付加価値の高い創造的な仕事にフォーカスできるようになります。

これからの時代を担う若手には、どんどんテクノロジーを自分のものにして働きがいを感じる仕事に集中してもらいたいとも思います。

──AI時代において、若手にはどのようなチャンスがあるでしょうか。

山内:変化を「不安」と捉えるのではなく、面白がれるかどうかが重要です。特に今の若手は、デジタルネイティブとしての感性を持ち、新しいテクノロジーへの適応力も抜群です。AIの新しいユースケースを見つけたり、ツールを検証してナレッジをシェアしたりする場面では、若手がリーダーシップを発揮しています。 AIに代替されるのではなく、AIを使いこなし、変化の波に乗るだけでなく、自ら波を起こしていく。

Salesforceには、そんな気概を持った人たちが集まっていますし、失敗を恐れずに新しいことにチャレンジできる土壌があります。

「自分たちの手で、ビジネスや社会の未来を変えていく」。そんなワクワクを、一人でも多く人に私たちの仲間になって体験してほしい。そう思っています。

実際にセールスフォース・ジャパンで働く若手人材のインタビュー

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