世界 2259人が参加したデータ活用・可視化の世界的コンテスト「Tableau Hackathon(タブロー・ハッカソン)」。
その中で、CTCテクノロジーに所属するTableau Ambassadorの田畑越朗さんが、世界でわずか5人しか選ばれない「Winner」の1人に選ばれました。日本人としては唯一です。
日本のTableauコミュニティにとっても大きな快挙。この記事では、ハッカソンの概要と田畑さんの受賞プロジェクト、そして日本コミュニティが世界で評価された背景を紹介します。
目次
Tableau Hackathonとは
ハッカソンとは、「ハック(Hack)」と「マラソン(Marathon)」を組み合わせた造語で、エンジニアやデザイナー、プランナーがチームを組み、短期間でプロダクトやアイデアを開発し、その成果を競い合うイベントです。
Tableauハッカソンとは、Tableauやその関連ツールを活用して革新的なデータの可視化・活用粗ソリューションを評価し優秀作品を讃える世界的イベント。
BI 市場をリードする Tableauの
分析プラットフォーム
Tableau は、クラウドベースの分析プラットフォームです。ダッシュボードをパブリッシュして、誰とでもデータからの発見を共有することができます。
2025年11月12日から2026年1月12日までの約2か月間で開催しました。単なる技術コンテストではなく、データを活用して実際のビジネス課題を解決するアイデアを競うグローバルイベントとして位置付けました。
テーマは 「データ分析の次世代へ踏み出そう」。参加者には「Tableau Next」や「Tableau Cloud」をはじめ、「Slack」、「Agentforce」、「Data360」などSalesforceのさまざまなツールが提供され、それらを活用して革新的なデータ活用ソリューションの開発に挑みました。賞金総額は4万5000ドルです。

世界2259人の挑戦者の中で選ばれた5人
審査員による厳正な審査の結果、以下5つのカテゴリーで「Winner」を選出しました。
- Grand Prize(グランプリ)
- Best Use of Semantic Modeling(セマンティックモデリング活用賞)
- Best Product Extensibility(プロダクト拡張賞)
- Best Data Layer Implementation(データレイヤー実装賞)
- Best Use of Actionable Analytics(アクショナブル分析活用賞)
そして今回、日本からCTCテクノロジーのソリューションサービス第2本部データ・AIソリューション部データ・AIソリューション課に所属する田畑越朗さんが「Best Data Layer Implementation」部門でWinnerに選ばれました。
「Data Layer(データレイヤー)」とは、データ活用を支える基盤部分でデータの信頼性や管理性を左右する重要な領域です。
田畑さんが勝利したプロジェクト
田畑さんが受賞したプロジェクトは「Tableau-Permission-Exporter」 です。
大規模環境では、数百のワークブックに対して誰がアクセスできるかを調べるだけで数日を要することもあります。田畑さんのツールは、この『管理者の苦悩』を数クリックで解消し、ガバナンスを劇的に効率化するものです。
具体的には、Tableau環境における複雑な権限管理を効率化するGUI型のデスクトップアプリケーションを田畑さんは開発しました。主な特徴は以下の3つです。
- 一括エクスポート:複雑な権限設定を数クリックでデータとして抽出
- ユーザー視点での分析:特定ユーザーがどこまでアクセスできるかを可視化
- Tableauでの自己分析:抽出したデータをTableauに読み込み、権限状況をダッシュボードで分析
「見えにくい権限管理」という運用上の大きな壁を、データと技術でクリアにした実用性の高さ。これこそが、世界中の審査員を唸らせたポイントでした。
日本コミュニティが世界で評価された瞬間
田畑さんはCTCテクノロジーでの業務の傍ら、Tableauのコミュニティでも積極的でも活動してくれています。Tableauには、「DataFam」と呼ばれるグローバルコミュニティがあり、世界中のユーザーが学び合い、つながりながら活動しています。日本でも1万人以上 がコミュニティプログラムやユーザーグループ、イベントに参加し、日々活発な交流が行われています。

そのコミュニティプログラムの1つ「Tableau Ambassador」は、Tableauの魅力を発信し、コミュニティに貢献したリーダーが年に一度選出される制度です。2025年は世界で386名、日本から33人を選出しました。その1人が田畑さんです。
2025 Tableau Ambassadors
2025年のTableauアンバサダーをご紹介します。
田畑さんはTableau Ambassadorとして技術共有やユーザー支援を通じてコミュニティに貢献してきました。今回の受賞は、そうした田畑さん個人の成果であると同時に、日本のコミュニティが積み上げてきた活動の証でもあります。
全編英語で行われるグローバルコンペティションで、日本のユーザーが技術力とアイデアで評価されたことは、多くのユーザーにとって大きな自信となる出来事でした。
また、今回の挑戦は、ダッシュボード作成だけでなく、API活用や開発領域など「作る楽しさ」へとコミュニティの関心が広がるきっかけにもなりました。
本人からのメッセージ:挑戦の先にあったもの
今回の受賞について、田畑さんご本人にもコメントをいただきました。

田畑越朗
CTCテクノロジー株式会社
ソリューションサービス第2本部データ・AIソリューション部データ・AIソリューション課
DATA Saber – Bridge 3rdを機に関わり始めたコミュニティには、Viz投稿やSNS配信、オフラインイベントなど、熱量高く活動する方々が溢れていました。
そんな皆さんに刺激を受け「自分も何か挑戦したい」と思っていた矢先、ハッカソンの案内を見て「これだ」と思い参加を決めました。
一番大変だったのは「時間の確保」です。ちょうど子供が生まれたばかりで、最初はパソコンを開く余裕すらありませんでした。そのため、育児の合間に頭の中で「どんなツールなら誰かの困りごとを解決できるか」をずっと考え続けました。
ヒントとなったのは、日頃の「Tableau Neighborhood」でのコミュニティ活動を通じて、ユーザーが抱える製品課題を把握できていたこと。そして自身がServerからCloudへの移行時に権限確認を目視で行い苦労した経験から、これをより効率化したいと考えたことです。
実際に作り始めた段階で、すでに締切まで1か月を切っていましたが、AIをうまく活用することで、短期間でも形にすることができました。自分の知識と「解決したい課題」がはっきりしていたからこそ、AIを味方にできたのだと思います。
結果、まさかの世界で入賞。「このツールで何が良くなるのか」が明確だったことが、世界でも理解され、評価に繋がったのだと感じています。暖かく見守っていただいた家族にも良い報告ができてホッとしています。これからも、誰かの力になれるようコミュニティ活動を続けていきたいです。
日本から世界へ。広がるTableauコミュニティ
田畑さんの受賞は、日本のDataFamにとって、新しい扉を開く出来事となったと言えます。
データは、それを扱う人の知恵と情熱によって、より大きな価値を生み出します。
今回のハッカソンで示された力は、AI時代におけるデータ活用やTableauの可能性が広がる中で、ますます重要になっていくでしょう。
田畑さん、本当におめでとうございます!
そして、次に世界のステージで新しい価値を提案するのは、この記事を読んでいるあなたかもしれません。
日本のTableauコミュニティでは、20以上の多様なTableauユーザーグループ(通称 :TUG) が活動しています。イベント開催や情報共有、ネットワーキングを通じて学び合えるコミュニティです。
きっと、あなたにぴったりのグループが見つかるはず。初心者の方も大歓迎です!ぜひチェックして、気になるイベントに気軽に参加してみてください。
Tableau User Group
人と組織をデータドリブンにする、モダン BI 市場で選ばれているビジュアル分析プラットフォーム「Tableau」のユーザーコミュニティです!










