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若者のSDGsへのアクションをテクノロジーでつなぐ

若者のSDGsへのアクションをテクノロジーでつなぐ

持続可能な世界の実現に向けてチェンジメーカーとなって行動を起こしている若者たちがいます。SalesforceがサポートしているClimate Action Labも2年目に入りました。昨年の東京都立町田工業高校を含む各国の活動と、今年の挑戦についてお届けします。

世界に広がる「Climate Action Lab」

  • 昨今、気候変動への不安は、若者たちに深刻な影響を及ぼしているといいます。16歳から25歳の若者1万人を対象にした最近の調査(英語)では、59%が気候変動を非常に心配しており、83%が人々が地球を大切にすることに失敗したと思うと回答しています。
  • 環境教育やサステナビリティの文脈でのテクノロジー利用に対する需要の高まりに応えるため、Salesforceでは、世界経済フォーラムの年次総会に合わせ、2020年よりダボスの公立学校に対するプログラムとして「Climate Action Lab」をスタート。わずか1年後には、日本、インド、米国へとグローバルにプログラムを拡大しました。
  • Climate Action Labの目的は、生徒たちに明るい未来を創造するためのツールとスキルを与え、持続可能な開発目標(SDGs)に対して行動を起こす力を届けることです。2015年に策定されたSDGsは、すべての人にとって持続可能な未来を実現するための世界的な指標であり、私たち一人ひとりが世界の状況を改善するための機会となっています。Climate Action Labは、このようなSDGsと環境に対する意識と情熱を支援するために開発されました。

持続的な変化を生み出すために〜各国の取り組み〜

Climate Action Labに参加する生徒たちは、大気や水質、野生生物のモニタリングなど、科学とテクノロジーを組み合わせたさまざまなプロジェクトを通じて、気候変動の課題に対する責任感を持ち、地域・世界レベルでのデータ分析・共有がもたらす影響について学ぶなど、将来につながる豊富なスキルを身に付けています。

写真:町田工業高校での授業の様子

日本では、東京都立町田工業高校の2年生を対象に2021年4月より授業を開始。(授業運営協力:NPO法人企業教育研究会)。1年目は空気質のモニタリングをテーマに取り組みました。生徒たちはmicro:bitとIoTキットを組み立てプログラミングを行い、P.M2.5や大気中の小さな埃を検知して数値化する取り組みに加え、RaspberryPiを使ったセンサーを組み立て、データをオープンプラットフォームに公開し、Tableauを活用してデータの可視化に挑戦しました。さらに、生徒たちは観測の成果を、各国のClimate Action Labとの交流イベントの中で、インドのベンガルールの生徒たちに対して英語でのプレゼンテーションを行いました。

町田工業高校の生徒からの感想

  • センサーを設置することで大気中の粒子の量が分かり、空気の質に対して知ることができ、とても勉強になりました。その他にも普段あまり話すことがないインドやイギリスのみなさんと話すことができ、世界に興味を持つことが出来ました。
  • 自分の観点と視点をグローバルに持つことができ、国際社会への関心がますます高まりました。実際に測定したデータをもとにプレゼンテーションをグローバルに行うことができることはとても貴重なことでした。
写真:ベンガルールの生徒との交流イベントの様子

ベンガルールのClimate Action Labも新たな挑戦に取り組みました。これまで環境保護の理念についての学習はありましたが、学校としてデータの収集や分析にテクノロジーを利用したことはありませんでした。「生徒たちは、コンピュータの使い方、データの視覚化、技術的な機器の使い方、プレゼンテーションのスキルなど、さまざまなスキルを身につけました」と、プログラムを監修する非営利団体U Can TooのSu Adamsは言います。

また、挑戦を継続している学校もあります。米国サンフランシスコの学校では、Climate Action Labの空気質プロジェクトに参加した生徒12名のうち、卒業後も6人がプログラムへの情熱を持ち続け、現在も地域の水路を監視するプロジェクトに取り組み続けています。

COP26で公開されたClimate Action Labに関する動画(日本語字幕付き)

町田工業高校の今年の挑戦

2022年の日本でのClimate Action Labは、今年も町田工業高校で開催され、昨年の倍以上となる約30名の生徒が授業に参加しています。今年は空気質プロジェクトに加え、地震学をテーマに、手作りの地震計とセンサーを使ってモニタリングとデータ分析を通じて、自然災害とその影響について理解を深めるための授業が展開されます。生徒たちは、今年もプロジェクトの成果や洞察をClimate Action Labの世界のパートナー校と共有する予定です。

町田工業高校の先生からのコメント

Climate Action Labでは、SDGsに関しての勉強ができ、デバイスを作り、気候変動についての世界的な繋がりの中で活動ができたことは生徒にとって有意義でした。生徒たちが、同世代の他の国の生徒とオンラインを通じて間接的にでも関わりを持つことができ、成長できたことは生徒たちの感想からも伝わってきました。現在は新2年生と授業を進めていますが、今後もよりサステナブルに、Salesforceの協力も得ながら授業を運営していきたいです。

(町田工業高校 総合情報科 情報テクノロジー系列 主任教諭 小幡 章 氏)

写真:手作りの地震計

SDGsは、世界中の人々が賛同して初めて達成できるものであり、最も重要なことは、若者の参加を得ることです。将来にわたって持続可能な変化を生み出すためには、世界中のすべての若者の力が今こそ必要です。セールスフォース・ジャパンでは、これからもClimate Action Labを通じて若者の世界の課題解決への挑戦を応援します。

参考記事:Davos Codes: Connecting Students’ Passion for Their Planet with Technology (英語)

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