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Salesforce が選ばれる理由 – その価値とは?

Salesforce が選ばれる理由 – その価値とは?

これまで数千に上る CRM ベンダーの選定に携わってきた著名なアナリストがお客様に教わった「Salesforce に投資をする価値があると確信した理由」とは?その上位 5 つをご紹介します。

※本ブログは、米国で発表したブログ「Why Have Thousands of Companies Selected Salesforce? It’s the Value.」の翻訳版です。著者のRobert DeSistoは、現在Salesforceのチーフバリュー・オフィサーであり、かつてはIT分野の調査・助言を行う企業、ガートナー社でバイスプレジデントを務めていた著名なアナリストです。

20 年近くになるキャリアを通じ、私は数千に上るお客様に協力して CRM ベンダーの選定を行ってきましたが、その多くで結果的に 選ばれたのはSalesforce でした。そのとき、お客様達が決まって口にしたのが、次のような質問でした。

「Salesforce は決して安くありません。それに見合う価値があるのでしょうか?」

「なぜ、どの企業も、それほど安くない費用を支払っているのでしょうか?」

もっともな疑問です。確かに Salesforce は決して安い製品ではありません。なぜそれだけの価値があると言えるのか。Salesforce は今後も、その理由を示し続けていかなければならないでしょう。さて、この記事を読んでいらっしゃる多くの方々が、おそらく Salesforce の導入を検討されているのではないでしょうか。そこでこの記事では、お客様が教えてくれた、「Salesforce に投資をする価値があると確信した理由」上位5 つをご紹介しようと思います。

1. Salesforce のブランド力

Salesforce というブランドは非常に強力です。その根底にあるのは、過去 17 年にわたり常に高い売上成長率を達成してきた実績、CRM とプラットフォームのさまざまなカテゴリにおいて他社をリードする市場占有率、情熱溢れるカスタマーエバンジェリストの存在、パートナー企業や顧客とSalesforceの間に育まれたコミュニティ精神です。もちろん、ブランドそれ自体が必ずしも、ソリューションの導入の成功やコスト削減、市場投入期間の短縮を約束するものではありません。しかしブランドには、確かに特別な存在と一体になっていると感じさせる何かがあるのです。

Salesforce のように長きにわたってブランドを確立し、維持するためには、一貫して次のようなことが求められます。

  • 成功している企業であることを、ビジネスの成果を通じて示す
  • お客様がサービス契約を更新し、価値を享受し続けられるよう、お客様とともに成功を実現する
  • Salesforce が「オハナ(家族の意)」と呼ぶ、団結の精神をお客様ならびにすべてのステークホルダーとともに実現し、業界や世界を、すべてにとってより良い方向へと前進させる

Salesforce のブランドが強力であるがゆえ、どんなリストでも、Salesforce が上位にランクされているのをほぼいつも目にしてきました。だからといって、これは、Salesforce が常に勝者であることを意味するものではありません(もっとも、勝った数が負けた数を上回っているのはあきらかですが)。いずれにしても、このような評価を考慮しないわけにはいかないでしょう。

2. イノベーション

お客様はみな、同じことを言い続けています。「Salesforce を購入するのは、それが今、実現できるもののためだけではない。今から 3 年後に実現してくれることに期待しているのだ」。この考えのもとになっているのは、「イノベーション」です。イノベーションを実現しているかどうかは、ベンダーが口にするような何かではなく、ベンダーの DNA にある何かをもとに評価しなくてはなりません。一定の期間において、市場にどのようなイノベーションをもたらしたのか、その実績にもとづいて判断すべきなのです。これとは逆の意味で、特定のベンダーの支持者についても同じようなことが言えます。彼らは特定の製品やアプローチを絶えず支持しているように見えますが、それは、製品やサービスが市場での評価を確立した後になってのことであり、3 年から 5 年経ってから支持を始めたというケースすらあるのです。

Salesforce は、イノベーションの実現という点において、以下のように確固たる実績を築いてきました。

  • クラウドベースの CRM 製品を初めて発表したのは Salesforce です。発表当時、すでに一定の地位を確立しているベンダーや、(そしてこれは認めなければならないことですが)一部のアナリストも、Salesforce の利用者は中堅・中小企業に留まるとの見方を示していました。
  • Salesforce は、Force.com でサービスとしてのプラットフォーム(PaaS)の市場を確立しました。当時、従来のアプリケーション開発プラットフォームや、CRM ベンダー、アナリストの見解は、実際のビジネスの現場で利用できるアプリケーションをクラウドベースの開発環境で開発することなどできるのかという、懐疑的なものでした。
  • iPhone で利用できる初の CRM アプリとして TouchForce(現在では、Salesforce1 に進化)を発表したのも Salesforce です。一流と称されるベンダーも当時は、アイデアそのものに問題があると考えていたわけではなく、その実現に時間がかかっていたというのが実態でした(一部の企業は、いまだに悪戦苦闘しています)。
  • Salesforce は CRM アプリケーションという切り口で、史上初のソーシャルコラボレーションアプリ(Chatter)も発表しています。発表当時、アナリストも、名の知れたベンダーも、ソーシャルテクノロジーを企業に取り入れ、 CRM に活かすことなどできるだろうかと、懐疑的でした。
  • Salesforce が発表した AppBuilder は、 PaaS のルールに変革をもたらしました。コードを全く使わない開発、コードの使用を限定した開発、通常どおりコードを使う開発といったそれぞれの手法を完全に統合した開発環境を実現したのです。
  • Salesforce は、革新的な教育ツール「Trailhead」 も発表しました。開発者の大幅な不足という業界の問題を解消するうえで、重要な役割を果たしています。
  • Salesforce は自社のプラットフォームに AI(人工知能) が組み込まれています。Salesforce のクラウド製品の利用者は誰もが、このAIを活用して顧客とのあらゆるやり取りをよりスマートなものへと進化させることができます。そして最終的には、すべてのお客様が AI を利用が約束されます。

Salesforce のイノベーションをいくつか選んでみましたが、これらに共通して言えることの1つ目は、どの場合も最初にアイデアを提供したのが Salesforce であるということ。競合他社は当初、これらのアイデアを批判してばかりいながら、それから 2 年か 3 年もすると、そのアイデアをそっくりそのまま自社の製品に取り込んでいるのです。2つ目は、Salesforce のお客様は、Salesforce の競合他社のお客様より何年も早く、これらのイノベーションを利用できていたということです。

Salesforce のお客様が恩恵を実感しているイノベーションの源泉は、テクノロジーばかりではありません。Salesforce では、お客様と協同でビジョンを策定し、お客様のビジネスの変革を支援する特別プログラム「Ignite」 や、お客様の考える企画・計画を具体化すべく最適なソリューションを提供する「Spark」 というユニークなサービスを提供しています。なんらかの契約の締結前に実施されることの多いこれらのサービスを利用することで、「既成概念にとらわれないものの考え方」ができるようになり、これまでは不可能だと考えられていた手法で、ビジネスを変革することができるようになります。「Salesforce のおかげで思考の幅が広がった。単に何が実現できるのかではなく、Salesforce で何が実現できるのかを考えられるようになった」と語るお客様は少なくありません。これを裏付けるお客様事例はいくつもあります。私はよく「イノベーションを実現できたケーススタディの事例を 10 あまり提示してほしい」と、Salesforce に依頼したものですが、2 日以内にメールで回答がありました。要するに、イノベーションを実現しているか否かを評価する場合、これまでのイノベーションの実績と、お客様にとっての価値を解き放つどのようなビジョンを持っているのかという 2 つの観点から評価すべきであるということです。

3. 信頼性

Salesforce が優れている点としてお客様が「信頼性」という言葉を口にするとき、それは、アップタイムや可用性について言及しているというよりも(もちろん、Salesforce はこれらの点でも実績を残しているわけですが)、シームレスなアップグレードについての話であることが多いといえます。オンプレミスの世界において、シームレスなアップグレードができないということがどれほど深刻な問題であったのか、私たちは忘れがちです。そして、多くのクラウドアプリケーションベンダーにとって、これは未だ問題となっているのです。まず、クラウドコンピューティングというだけでは、アップグレードの問題は解決できないと認識することが重要です。クラウドコンピューティング、あるいは少なくともそのビジョンを提供するベンダーであれば、依然としてアップグレードの問題を抱えている可能性があるのです。

Salesforce がこれまでに達成してきた、他に類を見ない成果の 1 つが、「一貫性のある予測可能なリリースサイクルの実現」です。すべてのお客様が、最新のバージョンへと短期間で製品をアップグレードできるようになり、お客様ご自身のペースで新しい機能をオプトインすることが可能になりました。新しいリリースによって、お客様のカスタマイズ設定が無効になったり、API に変更が生じたりすることもありません。これらすべての点に Salesforce は注意を払い、確認を行っているのです。その結果、所有する上での総コストを算出する際、Salesforce を選んだことによってアップグレードコストを削減できた点を考慮するお客様が多くなりました。

私はこれまでのキャリアを通じて、11,000 以上のお客様と付き合ってきましたが、AppExchange パートナーを利用しているお客様も含め、Salesforce の新しいリリースによってシステムが機能しなくなってしまったという報告を受けたことは一度もありません。Salesforce が年に 3 回ものリリースを行っているという事実を考えれば、これは特筆すべき成果であると言えます。Salesforce と時を同じくして、競合他社も複数(あるケースでは 3 つ)の CRM 製品を新たに投入しましたが、どの企業もリリースサイクルにおいて、なんらかのレベルの不具合やバグに苦しんでいます。どんなベンダーもなんからのレベルで問題を抱えているため、Salesforce の実装がすべてにおいて完璧だと言うつもりはありません。しかしアップグレードの管理という観点から見たときに Salesforce は申し分のない成果を上げているのです。みなさんもご存じのように、アップグレードに問題があれば、プロジェクトに余計なコストが発生するという大きな影響が生じます。

4. プラットフォーム

「顧客の時代」、情報量やつながりが増え、複雑化しています。その結果、企業は顧客へのアプリの提供方法を再考しなければならなくなりました。アプリそのものにとどまらず、あらゆるアプリとともに、他に類のないカスマーエクスペリエンスを実現するよう求められているのです。しかもそれを、数か月どころか、数週間のリリースサイクルで実現しなくてはなりません。Salesforce は常に、「複雑なものをシンプルに、不可能を可能にする」という原則を基盤としてきました。お客様が教えてくれた、 Salesforce のプラットフォームに惹かれた理由は、まさにこれです。

Salesforce プラットフォームの利点として、よくお客様が口にする 3 つの重要な要素があります。

  • メタデータモデル
  • コードを全く使わない開発から通常どおりコードを使う開発まで、すべてを網羅した開発環境
  • モビリティ(移動中や外出先で普段と変わらず利用できること)

Salesforce プラットフォームの中核には、革新的なメタデータモデルがあります。現在、多くのベンダーがこのモデルの実現に苦戦しています。要するに、やらなくて済むものなら、低レベルのデータベースコールや対話の処理などやりたくないと誰もが思っているのです。メタデータを利用すれば、シームレスなアップグレードや市場投入期間の短縮といったさまざまなメリットが得られます。面白いことに、アップグレード互換性ツールなるものを用意したベンダーが何社かありました。アップグレードを実施する前に、アップグレードによって生じる変更に問題がないか評価するというものでした。「Salesforce にはなぜそのような機能がないのか」と、お客様からよく質問を受けたものですが、答えは簡単です。Salesforce には、そのような機能は必要ないからです。

開発ツールについて考える場合、Salesforce のお客様は、コードを全く使わない開発、コードの使用を限定した開発、通常どおりコードを使う開発といったすべての開発機能を網羅している点を重視しています。このような開発環境を実現できれば、価値の高いアプリケーションを開発、構築するために人的リソースを割くことができるようになり、顧客とのつながりを深めることが可能になります。

顧客とのつながりを築くというトピックについて言えば、スマートフォンやタブレット端末が爆発的に普及したタイミングで「モバイルファースト」を打ち出した先駆者であるSalesforce は、優位な立場にあります。一方、お客様は、社員と顧客向けのモバイルアプリケーションを同一のプラットフォームで扱えるという点において Salesforce は特別なポジションにあると考えています。Salesforce は従来、IT 部門内に留まっていたプラットフォームという概念を事業部門にも取り入れました。この結果、ビジネスの変化のスピードに応えられる高い俊敏性を手に入れることができるようになったのです。この点を、お客様は特に重視しています

5. エコシステム

現在、あるいは将来のいずれかの時点においても、カスタマーエンゲージメントのプロセスを変革するために必要な機能のすべてを 1 つのベンダーだけで提供するのは不可能であることを、お客様は理解しています。Salesforce もまた、一つのベンダーが自社だけですべてを開発、構築する旧来の方法はもはや実行不可能なモデルであると理解しています。Salesforce は開発者の才能が集まる場所を Salesforce 内に留めず、より広範で多様性のあるコミュニティへと拡張しました。素晴らしいアイデアを持っていれば世界中の誰もが、AppExchange を通じて、アプリを開発、提供することができ、お客様はすぐにそれをプラットフォームで利用することが可能です。AppExchange のパートナーは、時価総額 50 億ドルの企業から、無償のアプリを提供する 2 人だけのパートナーにいたるまで多岐にわたり、ユーザーのニーズに応えています。

AppExchange のパワーは、その安定性とナビゲーションが簡単なことにあります。私は他のベンダーが AppExchange のようなエコシステム型のマーケットプレイスを構築しようとするのをこの目で 3 回見てきました。一方で、AppExchange のようなモデルは好ましくないと考えるベンダーも存在します。いずれにせよ、アプリケーションの可能性がさらに広がることを望んでいる Salesforce のお客様は、それを実現する真の方法が、Apple にとっての App Store と同様、AppExchange であると気付いているのです。

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