最終日を迎えたDreamforce 2019では、脳の健康と回復力を中心に議論が繰り広げられ、潜在能力を最大限に発揮する考え方や方法を学ぶ機会をTrailblazer(先駆者)にもたらしてくれました。今日のセッションは、4日間にわたる一大イベントのすばらしい締めくくりとなっただけでなく、テクノロジーやビジネスの成功といった話をしばらく忘れ、心の内側を見つめる時間を与えてくれました。本日のハイライトをいくつかご紹介します。

 

1. 難しい決断を支えるメタ認知の力

人生を左右するような難しい決断を迫られたとき、多くの人が心を平静に保つことに苦労します。しかし、脳の思考回路を変え、今という瞬間を意識する「メタ認知」を獲得する方法があります。このメタ認知をテーマに、『Metahuman』の著者でThe Chopra Foundationの創設者でもあるディーパック・チョプラ氏、女優、ミュージシャン、人道主義者のカテリーナ・グレアム氏が話し合いました。

「自分という存在を深く見つめるとき、私たちは答え向かって歩みを進めています。」とチョプラ氏は語ります。そのプロセスを説明するために、チョプラ氏とグレアム氏は参加者を瞑想へといざないました。チョプラ氏が「あなたは今、存在していますか。」と問いかけると、会場からは大きな声で「はい」という答えが返りました。チョプラ氏によると、この問いかけがメタ認知の基礎であるとのことです(この方法は、ご家庭でも安心してお試しいただけます)。

 

2. 困難の克服が力になる

『ゲーム・オブ・スローンズ』で知られる女優のエミリア・クラーク氏は、2011年に予期しない脳出血に襲われ、言葉を理解したり発したりすることができなくなりました。回復には、3回の手術と長期に及ぶリハビリテーションが必要でした。

脳の専門家、研究者でありBennet Omalu Pathology社の社長であるベネット・オマル博士を聞き役にしたインタビューで、クラーク氏は入院生活、脳出血からの回復、そして神経リハビリテーションの利用機会拡大を目指す慈善団体SameYouの設立に至った経緯を詳しく語りました。病院から退院したクラーク氏を待っていたのは、リハビリテーションを乗り越えるという別の困難でした。「この世から消えてしまいたいと思いました。あんな状況で、100%の自信を持つことができる人はいません。」とクラーク氏は語りました。

医学によって救われる命がある一方で、脳の損傷や脳卒中のリハビリテーションを十分に受けられない国が数多くあります。「病的なほど楽観的」だというクラーク氏は、同じ状況に苦しむ人たちに脳の回復が可能であること知ってほしいと訴えました。オマル博士は、クラーク氏が恐怖を克服し、自身の経験を他者のために活かしていることに触れ、「誰かを力づけるには、1人の人間がいれば十分です。つまり、皆さん自身が自分に力を与えるのです。」と述べました。

 

3. 僧侶に学ぶプロフェッショナルのためのマインドフルネス

「マインドフルネスには常に対象があります。常に何かについてのマインドフルネスなのです。」フランス南東部のプラム・ヴィレッジ僧院から来訪し、7人の僧侶とともに登壇した尼僧、Chân Lăng Nghiêm氏は語りました。 

お茶を飲むことでも、眼鏡の調整でも、マインドフルネスでは、今ここにいるということを意識し、集中するために対象に注意を向けます。参加者は僧侶たちの導きに従って瞑想を体験し、マインドフルネスを利用して明晰な思考に到達する方法を学びました。

「社会の本質的な動きを感じとるには、多数派の動きに流されないよう注意する必要があります。」と、Nghiêm氏は語ります。ソーシャルメディアなどに熱中して気を紛らわすことは簡単ですが、明晰な意識を持てるようになれば、私生活でも仕事の場でも雑念や不安から逃れ、より良い結果を生み出すことができます。

かねてから瞑想を熱心に実践してきたセールスフォース・ドットコムの共同CEO、マーク・ベニオフは、プラム・ヴィレッジの僧侶たちがDreamforceキャンパスでくつろげるよう力を尽くしました。会場に設けられた瞑想センターはかつてないほどの盛況ぶりでした。

鐘の音が静かに鳴り響き、僧侶が列になってステージから去り、Dreamforce 2019は幕を閉じました。 

 
 
 
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