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【営業計画の作り方】効果を出すための3つのアプローチ法、徹底解説

【営業計画の作り方】効果を出すための3つのアプローチ法、徹底解説

トップダウンとボトムアップ、どちらが優れた戦略なのかーー。それぞれのメリットとデメリットを解説しながら、そのどちらも併せ持つ「ハイブリッドアプローチ」の魅力も紹介します。

セールスリーダーが目標と戦略を設定し、実行を指揮するというトップダウンのアプローチをとる組織があります。

その一方で、中小企業や機敏な企業がロックバンドのように、ボトムアップでリーダーと協力し、目標や戦略を立案するケースもあるでしょう。

理想的な営業戦略は、企業のフェーズ、ニーズ、リソース、運営モデルによって異なります。以下では、それぞれのメリットとデメリットを探るほか、リーダーの戦略的ビジョンと現場の専門知識を融合させる、第3のハイブリッド・モデルを提案していきます。

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営業計画とは

プランニングに入る前に、簡単な定義を説明します。

営業計画とは、収益目標を達成するためのロードマップを構築することです。営業計画には、どのバイヤーとテリトリーをターゲットにするか、どの営業戦略を採用するか、営業担当者を何人確保するか、ノルマはどうするか、営業チームの報酬はどう設定するかなどが含まれます。

トップダウン型営業計画とは

トップダウンの営業計画は、シニアセールスリーダーが指揮を執ります。営業リーダーは売上目標を設定し、その目標を達成するための戦略を策定し、マーケティングや財務などの部門横断的なチームと連携して、その計画が企業全体の戦略と整合していることを確認します。このような中核的な要素が決まると、リーダーはそれを実行する営業マネジャーや営業担当者と共有します。

トップダウン型営業計画のメリット

突然の市場変化に対応できる: リーダーがチームの他のメンバーの意見を聞かずに営業計画を立案する場合、フィードバックを集めて修正する時間を省くことができます。これにより、市場の変化に素早く対応しやすくなります。

明確な方向性: リーダーによって明確に定義された営業計画は、複数の利害関係者による計画策定プロセスで起こりうる混乱を回避します。

効率的なリソース配分: リーダーは予算と営業計画の両方をコントロールできるため、利用可能なリソースを効果的に活用した計画を立案できます。

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トップダウン型営業計画のデメリット

士気の低下: リーダーが中心となって設定した営業計画が、営業担当者の期待に完全に合致しない可能性があります。そのため、営業チームからの賛同が得られず、計画の実行に抵抗が生じる可能性があります。

営業担当者とリーダーの断絶: 私の経験では、トップダウンのアプローチは、営業担当者やマネジャーが最前線で目の当たりにしている日常的な課題やニーズを見逃す可能性があります。全体像が把握できていないと、リーダーは誤った仮説を立て、再計画が必要になることもあります。

業務上の問題: 営業リーダーは、大局的な戦略立案とトップラインの指標に主眼を置いています。そのため、イネーブルメントの必要性やオンボーディングの時間など、実行の詳細が営業計画に織り込まれていない可能性があります。これは、遅延の原因となり、より厳格な計画では、四半期全体の営業努力を頓挫させる可能性があります。

ボトムアップ型営業計画とは?

ボトムアップの営業計画は、通常、営業担当者からスタートします。営業担当者は、顧客のニーズ、嗜好、市場動向に関する生の知識を活用し、達成可能な売上目標と戦略を立案します。営業マネジャーはこれらの情報をもとにして目標を確定し、チーム全体の営業計画を策定します。

ボトムアップ型営業計画のメリット

チームのエンパワーメント: 営業担当者が現場での知見を提供することで、営業組織の方向性に対するオーナーシップを獲得し、営業担当者のエンゲージメントを高めることができます。

多様な視点: 幅広い営業チームからの意見を取り入れて営業計画プロセスを開始することで、さまざまな視点が豊富に導入されます。このような洞察は、一部のターゲットバイヤーだけでなく、あらゆる方面での売上を強化したいと考えている営業リーダーにとって貴重なものです。

ボトムアップ型営業計画のデメリット

戦略の矛盾: ボトムアップ型営業計画は、売り手に権限を与えるにもかかわらず、一貫した営業計画戦略に着地するのが難しくなる可能性があります。

現場のチームが設定した目標は、営業組織全体の目標に沿ったものなのか、それとも独りよがりなものなのか、その目標を達成するために設定された戦略は、より大きな戦略的方向性に沿っているのか。どの目標に優先順位をつけて最終的な営業計画に反映させるのか、など営業マネジャーにとって答えにくい多くの疑問が生じます。

予算の可視性の欠如: ほとんどの営業担当者は予算を把握していないため、提案された営業計画は実現不可能かもしれません。営業マネジャーやリーダーは、例えば新しい営業デモのような重要なプランの構成要素のうち、高すぎるものをカットしなければならないかもしれません。そうなると、チームは計画を修正しなければならず、遅れが生じてしまいます。

ハイブリッド型営業計画戦略も検討する

私は主に急成長企業で働いてきました。その範囲は、収益目標が非常に控えめな中小企業から、年間数億の収益を上げる大企業まで多岐にわたります。これらの営業経験を通じて、私が最も気に入っているのはハイブリッドアプローチです。トップダウンとボトムアップの長所を組み合わせたものです。

リーダーは、会社の最も重要な戦略的優先事項に沿った営業目標を設定します。これを営業担当者に伝え、営業担当者は目標を確認し、目標を達成するための最善の方法について話し合います。

計画のステップが確定すると、営業担当者はその詳細をマネジャーに伝え、マネジャーは予算とキャパシティに基づいてプランの変更を提案します。マネジャーと営業担当者の足並みが揃ったところで、最終的な計画はリーダーシップに提出されます。

これには多くのメリットがあります。明確な目標からスタートし、現場の人々に相談してリスクを評価し、最小限に抑え、効果的な現場での実行を決定します。

プランの構築と展開に4ヵ月も待つ代わりに、プランニングの過程でフィードバックを得て、素早くピボットできます。私はこのハイブリッドアプローチを実行するたびに、営業計画にかかる時間を半分に短縮し、より良い結果をもたらしてきました。このインパクトは無視できません。

営業計画戦略に調和を生み出す

「ベストな」営業計画アプローチなど存在しません。最終的には、営業目標の達成に役立つものを選択すればよいのです。どのモデルを選択するにしても、それが不変ではないことを認識してください。

その効果について、チームから頻繁にフィードバックを得ること、年1回(または計画サイクルに必要な頻度)アプローチを再検討し、組織の規模、チーム構成、目標、リソースに適しているかどうかを判断します。機敏に行動し続ける限り、営業計画はその時々のニーズに合致していると確信することができます。

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※本記事は米国で公開された “3 Approaches to Sales Planning — And They Don’t All Start at the Top” の抄訳版です。本ポストの正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

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