*本記事は、「『Slack』で始めるチームづくり」の後編記事です。前編は新入社員を迎え入れる先輩社員向けの「迎え方ガイド」。合わせてご活用ください。
「Slack」を初めて使う新入社員も、基本的な使い方やマナーを知っておけば、不安なくスムーズにスタートできます(もちろん、転職や異動で初めて「Slack」に触れることになった人にも参考になります)。
本記事では「基本的な使い方」と「社内コミュニケーションのコツ」を7つまとめました。チームに早く馴染み、自分らしく働くヒントとしてご活用ください。
ただのコミュニケーションツールとSlackの違いとは?
Slackは単なるコミュニケーションツールではなく、もはや経営を左右するツール。 Slackを先進的に使いこなす先駆者たちが、本音でSlackの魅力と課題を座談会形式で語ります。

目次
1.【プロフィールの設定】初めに押さえたい基本
「Slack」でのコミュニケーションは、対面で話すのとは違って距離が生まれがち。初対面ならなおさらです。そこでお互いを早く知り信頼関係を築くのに役立つのがプロフィールです。同じ名前の人がいることもあるため、ニックネームやふりがなを入れたり、表示名を工夫すると、覚えてもらいやすくなります。
- フルネーム(例:田中 太郎)
- 表示名:メールアドレスの@より左(例:tanaka)で統一
- 名前の発音:ひらがなやカタカナでふりがなを登録
- プロフィール写真:顔がわかる写真や似顔絵イラストが好ましい
- 電話番号:リモートワークが多い環境なら入力推奨
- 担当業務や所属チーム
- 業務時間や連絡が取りやすい時間帯
2.【文章の読み方】誤解を防ぐ3つの心得
「Slack」はメインはテキストのため、感情がうまく伝わらないことも。「怒ってる?」「冷たい?」と感じても、単に効率を重視しているだけかもしれません。深読みしすぎず、相手を信頼して読み進めましょう。
- 意図を深読みしすぎない
顔が見えないからといって裏を読みすぎると、不要な不安や誤解を招きます。まずは素直に受け取ることを心がけましょう。 - 意図がわからないときは、スレッドで確認や質問を
遠慮せず確認することで誤解が減り、コミュニケーションが円滑になります。 - 質問や指摘は成長のチャンス
指摘や質問を受けた場合、「責め」と感じるのではなく「期待」のサインとして前向きに受け止めましょう。
3.【ステータス活用法】会議中や休暇中を伝えるコツ
「Slack」のステータス機能は、「会議中」「休憩中」「休暇中」など、今の状況を手軽に伝えられるので便利です。返信が遅れる場合などは、ひと目でわかるように設定しておくことで、お互いに気持ち良いコミュニケーションが取りやすくなります。
おすすめのステータス例
・☕ 「休憩中(15:00まで)
・🧑💻 「会議中(対応が遅くなります)」
・🌴 「夏季休暇中(○日まで不在です)」
ステータス設定のポイント
・理由や時間を入れると、状況が伝わりやすい
・絵文字を使うと視覚的にもわかりやすい
・こまめにステータスを更新して、最新の状況を共有する

デフォルトステータスに基づく参考ルール
- 会議中:テキスト連絡はOK。ただし返信が遅れる可能性あり。
- 通勤途中:即時対応不可。「ハドル」での連絡は控えましょう。
- 病欠:基本的に連絡はNG。
- 休暇中:基本的に連絡はNG。どうしても必要な場合は時間がかかる前提で。
- リモートで作業中:状況が見えにくいため、突然の「ハドル」は控えめに。
ステータスは「連絡していいか迷ったときの参考情報」です。ビジネスアワー中は業務を滞らせないために、報告・連絡・相談は積極的に行いましょう。
▶ Slack 活用術 : Slack のステータスを更新する方法はこちら
4.【質問術】「こんなこと聞いていいのかな?」を解消
「Slack」は、「チームの知恵」が集まる場所。遠慮せず質問することが歓迎されます。まずは「Slack」の検索や「Slack AI」で過去の会話を確認しましょう。要約機能を使えば、キャッチアップもスムーズです。それでも見つからなければ、遠慮せずに質問してみてください。
スレッドで質問したり、適切なチャンネルで投稿することが大切です。回答をもらったら、リアクションで感謝を伝えましょう。「こんなこと聞いていいのかな」と悩むより、「ちゃんと調べたうえで聞く」ことで信頼を生みます。
- まずは「過去に同じ質問がないか」検索
- 見つからなければ、スレッドや適切なチャンネルで質問
- 回答をもらったら、 ✅ や 🙏 などのリアクションで感謝を伝える
▶ Slack AI とは。「3つのAI 」で働き方はもっと楽になる。
5.【メンション&絵文字の活用法】伝わる&好印象を与える術
「Slack」でのメンション(@名前)や絵文字は、対面のような反応を示す重要なコミュニケーション手段です。新入社員は大量の情報に圧倒されがちなので、メンションや絵文字の活用で抜け漏れを防ぎましょう。
●メンション活用の基本ルール
- 発信者は誰宛かを明確にするため、必ずメンションをつける
- 受信者は必ず返信かリアクションを返す
メンションがないと「自分に向けた発言か分からない」ため、対応が遅れることがあります。メンション付き連絡は通知が届くため、リアクションを引き出しやすいです。
ちなみに、メンションをした時に「さん」などの敬称を付けるか迷うことありますよね。SalesforceがXで実施したアンケートによると、「さん」は付けない派が優勢のようです。みなさんもぜひメンバーに確認してみてくださいね。
絵文字リアクションで「感じたこと」を伝えよう
「Slack」では、絵文字リアクションが大切なコミュニケーション手段になります。特に新入社員にとっては、以下の3つの効果がチームとの距離を縮める手助けになります。
- 💬 感情が伝わる:無機質になりがちなテキストに「やわらかさ」を加える
- 👀 既読サインになる:「見ました」のひとこと代わりに
- 👍 前向きな雰囲気をつくる:「了解」や「ありがとう」で温かい空気に
使い方のポイントは、TPOをわきまえつつ上司や先輩にもリアクションを返すこと。「Slack」でも感情が伝わりやすくなります。
▶ 「Slack絵文字」、始めました。オリジナル絵文字の第1弾はAgentforce大集合!
6.【馴染むためのコツ】スレッドをマスターし雑談チャンネルに参加を
「Slack」では、スレッド形式でその話題、テーマごとにコミュニケーションを取ることが多いです。スレッドに返信せずに新しい投稿をすると、話の文脈が分かりづらくなり、後から情報を探すときに見つけにくくなってしまいます。
「Slack」にはどの企業・団体でも共通の使い方ルールがありますが、中でもスレッドの活用はその代表例。チームメンバーとのコミュニケーションに慣れるという意味でも、早くスレッドでのやりとりを定着化させましょう。
また、「Slack」のチャンネルは「声をかけるハードルを下げる仕組み」として機能しており、業務以外の「#雑談」や「#ランチ募集」などのチャンネルも、チームに馴染むための大切な場所です。気軽に参加することでコミュニケーションが広がります。
- 投稿されたメッセージには「スレッドで返信」が基本
- 「#雑談」や「#ランチ募集」などのチャンネルにも気軽に参加しましょう
7.【ストレス防止法】通知とアプリを有効活用
「Slack」は、通知のON・OFF、チャンネルごとの通知設定、モバイルアプリなど、便利な機能・ツールがあります。自分に合う通知設定で快適に使いましょう。
- モバイルアプリで出先でも確認
- 通知をONにするチャンネルを絞って、集中力を保つ
- リマインダー機能で「後で対応」を忘れずに
まとめ:Slackを安心して使いこなすポイント
新入社員にとって、Slackは「仕事の窓口」です。安心して活用するために、次の6つを意識してみてください。
- 意味の深読みはしすぎず、テキストはシンプルに受け取る + 指摘や質問は成長のチャンス!前向きに捉える
- ビジネスアワー中は迷わず報告・連絡・相談(ステータスも参考に)
- わからないことはSlackで遠慮なく質問しよう
- メンションされたら、必ずリアクション。絵文字は上司にも積極的に使おう
- スレッド返信や雑談チャンネルで文脈とつながりを大切に
- 通知やアプリの設定を見直して、ストレスを減らそう
「Slack」を上手に使うことは、仕事のやり取りをスムーズにするだけでなく、「安心して質問できる」「つながりを感じられる」チームづくりの第一歩です。
新人だからこそ、純粋な心で「Slack」の活用を楽しみ、チームに馴染み、自分のペースで成長していきましょう。