IC定期券で電車に乗る。スマホやタブレットでニュースを確認する。コンビニで買い物をする。私たちの毎日の何気ないシーンにおいても、実は様々なデータが収集され、ビジネスに活かされています。そして、加速するIoT化によって、そのデータ量と種類はますます拡大中。まさに“ビッグデータ”の時代が到来しているのです。

そのような中、データマイニングやビジネスインテリジェンス(BI)など、データ分析の手段について耳にする機会が増えたという方も多いのではないでしょうか。特にビッグデータと連動して、第三次人工知能(AI)ブームと呼べる昨今では、データ分析は急速により身近なものになりつつあります。

ではこのようにデータ解析技術や人工知能の一般利用が進む中、今後私たちにはどのような能力が求められていくのでしょうか。平成28年度の総務省の調査研究によると、将来的に人工知能(AI)が広く一般化する社会においては、次のような能力が重視されることが明らかになっています。

人工知能(AI)を設計・開発するような時には、企画や創造力を、アルゴリズムを設計・開発するような場合には論理的思考能力が、人工知能(AI)を運用する場合には、関係各所との調整力といった能力がそれぞれ必要になるといいます。ここで注目したいのが、求められる能力の優先順位が日米間で異なる点です。米国では情報収集能力や課題解決能力、論理的思考などの業務遂行能力が最も重視されていますが、日本ではコミュニケーション能力が重視されています。米国では一般に個人の専門性とタスクが一致しているのに対して、日本ではマルチタスクで業務を行うことが多いためと思われます。しかしながら、ここから読み取れるのが、日米間での情報リテラシーのギャップや、情報収集能力の格差についても現れているのではないでしょうか。

これは、企業におけるデータ分析・活用においても同様ではないでしょうか?果たして、米国と同じレベルで日本でも業務遂行のために情報収集やデータ分析が十分にできているのでしょうか?日本において、ビッグデータによる社会的な環境の変化に対応するために、必要とされることは一体何なのでしょうか?

組織としてデータ分析・活用ができているか?

この記事を読んでいるあなたも、顧客情報や売上推移など、多様なデータを収集・蓄積しているはずです。では、実際にそれらのデータはどのようにビジネスの現場で活用されていますか。あなたのデータ分析活用について、下記に当てはまるものがあるか、チェックしてみましょう。

これらの項目に一つでも当てはまるなら、組織としてデータ分析活用に課題があると言えるでしょう。つまり、データが誰にでも手軽に活用できる状態・環境ではないということ。収集された大量のデータが分析されずに“宝の持ち腐れ”状態に陥っている可能性があります。社内の誰もが簡単にアクセス・活用できない、リアルタイムで意思決定に活用できないという状況は、経営判断を誤らせたり、鈍らせたりすることにもつながりかねません。

ビジネスリーダーの2人に1人が課題を認識。

実は、前述したデータ分析・活用にまつわる課題において「当てはまる」または「非常に当てはまる」と回答したビジネスリーダーの割合は、ほぼ半数にのぼります。データ分析活用に苦戦している現状が浮かび上がりました。

ビジネスにおけるデータサイエンスは、どうあるべきか?

従来の“勘”や“経験”のような曖昧な裏づけではなく、確かなデータサイエンスに基づいて、ビジネス上の意思決定を行えるようになることが必要です。しかし、誰もがデータサイエンティストになる必要はあるのでしょうか?組織としてデータ分析・活用の環境を整えることで、部署や役職を問わず誰もがデータサイエンスに基づいて日々の業務を遂行できる、すなわちビジネス上の意思決定が行える「データサイエンス力(りょく)」を手にすることはできないのでしょうか?

ポイントは「顧客の時代」と「スピード経営」。

組織としての「データサイエンス力(りょく)」には、2つのポイントがあります。ひとつは、顧客がマーケットの主導権を握る「顧客の時代」に対応すること。もうひとつは、めまぐるしい市場変化に対して迅速な意思決定を行う「スピード経営」を実現すること。

IoTとビッグデータの時代、ビジネスの成功の鍵となるこれら2つのポイントをふまえて、いかに組織としてデータサイエンスを味方にすべきか、その目指す姿について詳しくは、eBook「IoT、ビッグデータの波に乗り遅れないためのデータサイエンス力(りょく)」を。いち早く組織としての環境整備に取り組み、業績を大きく伸ばした事例もご紹介しています。データ分析・活用によって新たなチャンスを切り拓きたいすべてのビジネスパーソン必見の、データサイエンスの“入門編”です。

参考文献:

総務省「平成28年版情報通信白書」2016年7月29日