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【成功事例】カインズの店舗DX。SlackとAIで月17時間削減した業務効率化の軌跡

【カインズの店舗DX事例】Slackワークフロー等の活用で月17時間の工数削減を達成!現場への定着ノウハウから、今後のAI接客・シフト作成自動化をはじめとするAI業務効率化の取り組みまで徹底解説します。

「IT小売企業」を自ら掲げる、ホームセンター大手のカインズ。その現場では今、「Slack」を中核に据えたDXが、目に見える成果を生み始めています。月17時間の工数削減に、問い合わせ解決率80%超——。カインズの取り組みが教えてくれるのは、派手な数字そのものよりも、そこへ至るまでの地道な設計の大切さでした。

本記事では、カインズが登壇したウェビナーの内容をもとに、現場が抱えていた課題から、Slackを軸にした解決策、そしてAIエージェントを見据えた次の一手までをたどります。取り組みの全貌は、アーカイブ動画でもご覧いただけます。

【動画】カインズが語る、Slackワークフローで月17時間削減した舞台裏

紙とデジタルの二重入力、ツールの点在といった現場の壁を、カインズはどう越えたのか。AI業務効率化にもつながる案件管理の一元化やSlack活用の工夫、定着のノウハウまで、本記事では紹介しきれなかった詳細を登壇ウェビナーのアーカイブでご覧いただけます。

Key Takeaways

This summary was created with AI and reviewed by an editor.

【課題】「デジタル化したつもり」だった。
現場に残っていた店舗DXの「3つの壁」

多くの小売企業がそうであるように、カインズの現場にも「デジタル化しているようで、実はアナログが残っている」領域がありました。壁は大きく3つ。いずれも、多くの企業が身に覚えのあるものだと思います。

カインズが抱えていた3つの壁

壁①業務の二重手間(アナログとデジタルの分断)
壁②システムの点在とコミュニケーションの断絶
壁③ITリテラシーや定着度のばらつき

1つ目は、「業務の二重手間」です。店舗では紙の帳票に手書きで記入し、その内容を別のシステムへ改めて入力する。本来なら接客やお客様対応に充てられるはずの時間が、同じデータの打ち直しに費やされていました。

2つ目は、「ツールの点在」です。業務で使うアプリやツールが部門ごと・用途ごとに分かれ、現場スタッフは「どこで何をすればいいか」を覚えきれない。店舗間や本部との連絡も電話や紙に頼りがちで、情報は分散し、属人化していました。ツールが増えるほど、やり取りは複雑になっていったのです。

そして、3つ目が「定着のばらつき」です。ホームセンターの店舗では、10代のアルバイトから60代のベテランまで、幅広い年代が一緒に働いています。新しいツールを入れるたびに「使いこなせる人」と「ついていけない人」の差が生まれ、「導入したのに一部の人しか使わない」という状況を、何度も繰り返してきました。

【解決策】方法は3つ。
コンセプトはツールの統合と現場への配慮

これらの壁を、どう越えたか。カインズが選んだのは、「ツールを統合し、現場を迷わせない」というアプローチでした。具体的には3つの施策を打ちました。

カインズが手がけた3つの解決策

基本方針「ツールの統合」と「現場への徹底的な配慮」
施策①Salesforceによる案件管理の一元化
施策②Slackを「業務と会話のハブ」に
施策③入れて終わりにしない。現場に根付かせる工夫

まず着手したのが、「案件管理の一元化」です。リフォームなどの案件情報をSalesforceでシステム化し、業務の流れを整理する。同時に見直したのが、「誰が何をやるか」という役割分担でした。

店舗スタッフは本来の強みである接客・お客様対応に集中し、事務的な管理業務は本部へ集約する。「やらなくていい仕事」を明確にしたことで、注力すべき業務にリソースを割けるようになりました。

そのうえで下したのが、「コミュニケーションと業務処理の両方をSlackで完結させる」という決断です。多くの企業は業務システムとコミュニケーションツールを別々に用意しますが、カインズは一本化しました。

Slack上でワークフローを組み、問い合わせの受付から回答までをその中で完結させる。「あのアプリはどこだったか」「この連絡はメールか、チャットか」といった小さな迷いを一つずつ消し、情報の分散と余計なやり取りを解消していったのです。

どれだけ優れた仕組みも、使われなければ成果にはつながりません。カインズがもっとも力を注いだのが、この「定着」でした。

支えになったのは、経営トップの明確な意思です。「IT小売企業」を掲げ、デジタル化を全社の方針として力強く推進する。「現場の自主性に任せる」のではなく「会社として進む方向」を示したことで、現場も動きやすくなりました。

とはいえ、旗を振るだけで現場が動くわけではありません。各店舗に「デジタル推進リーダー」を置き、リーダー同士が横につながるコミュニティをつくる。本部が押しつけるのではなく、現場の改善要望を吸い上げながら、現場自身が改善を進める。そんな循環を生み出しました。

そして何より、使い始めるハードルを徹底的に下げました。ログイン情報をQRコードにするなど、一見アナログな工夫も惜しみなく取り入れる。デジタルの力だけに頼らず、現場の実情に合わせる。その柔軟さが、定着を後押ししました。

【成果】数字の裏で、現場が変わっていった

取り組みの成果は、数字にはっきり表れています。電話やメールでバラバラに届いていた店舗から本部への問い合わせをSlackのワークフローに集約した結果、正答・解決率は80%超に。本部スタッフの対応負荷も大きく下がり、月17時間の工数削減につながりました。

しかし、変化は数字だけにとどまりません。とりわけ大きいのが、暗黙知の資産化です。これまで「あのベテランの頭の中にしかない」状態だったノウハウが、Slack上のやり取りとして自然に蓄積されていく。誰かが問い合わせ、誰かが答える。そのやり取りが、他の店舗にも共有される財産になっていきます。個人の知恵が、組織の知恵へと変わっていったのです。

こうした成功は、店舗の外へも広がり始めています。現場の成果を目の当たりにした本部や他部署から「自分たちの業務でも使いたい」という声が上がり、活用がボトムアップで社内に広がっていく。トップダウンで始まった取り組みが、現場発の動きへと育っていく。これこそ、持続可能なDXの姿と言えるでしょう。

【動画】カインズが語る、Slackワークフローで月17時間削減した舞台裏

紙とデジタルの二重入力、ツールの点在といった現場の壁を、カインズはどう越えたのか。AI業務効率化にもつながる案件管理の一元化やSlack活用の工夫、定着のノウハウまで、本記事では紹介しきれなかった詳細を登壇ウェビナーのアーカイブでご覧いただけます。

【展望】次の一手は「AIエージェント」。
人が接客に集中できる現場へ

カインズが見据える次のステージは、AIの活用です。ただしその発想は、「AIで接客をなくす」ことではありません。「人が接客に集中できる環境を、さらに強くする」ことにあります。

構想されているのは、店舗スタッフのバックオフィス作業や後方支援をAIが担う、マルチエージェントの仕組みです。海外の先進事例も参考にしながら、たとえば次のようなユースケースが視野に入っています。

お客様が探している商品を会話形式でAIが案内し、自店・他店の在庫確認から取り寄せ手配までを一気通貫で終える「接客支援」。什器や備品が壊れた際に、AIがマニュアルを即座に提示し、必要なら発注まで代行する「設備・備品対応」。急な欠勤が出たときに、有休申請の補助から、条件に合う代替スタッフの抽出・打診までを引き受ける「シフト調整」。いずれも、スタッフが接客に専念できるよう、AIが裏方を担うという発想で共通しています。

テクノロジーが人を支え、人がお客様との関係づくりに集中する。カインズが目指す店舗DXの本質は、ここにあります。

【まとめ】
ツールは「手段」、目的は「人が活きる現場」

カインズの事例が教えてくれるのは、「最新のツールを入れることがゴールではない」という、当たり前でいて忘れがちな事実です。Slackを導入したこと自体よりも、現場が迷わず使える環境を整え、本来やるべき仕事に集中できる役割分担を設計し、ノウハウが共有される仕組みをつくったこと。その積み重ねが、数字の成果を生みました。

AIの活用が加速するこれからも、その根っこにあるのは「テクノロジーで人を助ける」という一貫した考え方です。自社のDXを考えるうえで、カインズの歩みは、多くのヒントをくれるはずです。

カインズが現場をどう変えていったのか、その全貌は登壇ウェビナーのアーカイブでご覧いただけます。本記事では紹介しきれなかった具体的な進め方や現場の声も語られています。ぜひ動画でご確認ください。

【動画】カインズが語る、Slackワークフローで月17時間削減した舞台裏

紙とデジタルの二重入力、ツールの点在といった現場の壁を、カインズはどう越えたのか。AI業務効率化にもつながる案件管理の一元化やSlack活用の工夫、定着のノウハウまで、本記事では紹介しきれなかった詳細を登壇ウェビナーのアーカイブでご覧いただけます。