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フレクト・黒川社長に聞く リクルート住まいカンパニーのスマホ対応を Salesforce1 で実現

エバーノート株式会社 ジェネラル・マネージャー 井上 健 氏に聞く EvernoteとSalesforceとの組み合わせで広がる、情報連携の世界

不動産賃貸や売買、住宅購入サイトである「SUUMO」。Salesforceを導入し外勤営業部隊とアクティブサポート部隊を支える情報基盤として活用している。

Salesforce1 コンサルティングパートナー特集

Salesforce1で顧客ビジネスを成功に導くモバイルシステム開発

不動産賃貸や売買、住宅購入サイトである「SUUMO」を運営するリクルート住まいカンパニーでは、Salesforceを導入し、外勤営業部隊と アクティブサポート部隊を支える情報基盤として活用している。このシステムのインプリメーションを担当したのが、東京に本社を置く株式会社フレクトだ。同社は2005年設立のシステム開発会社で、Salesforceを活用しリクルート住まいカンパニーのシステム開発を行ってきた。今年、Salesforce1を 使い、モバイル端末から社外から必要な情報のアクセス、入力といった作業が行えるシステム拡張を行った。リクルート住まいカンパニーからの評価も高く、現 在利用している部門以外からの反響もあるという。「当社が目指すのは顧客のビジネス成功につながるシステムの開発」と話すフレクトの黒川幸治社長に、 Salesforceプラットフォーム活用によって同社のビジネスはどう変化したのかを聞いた。

株式会社フレクト 代表取締役 黒川 幸治氏
株式会社フレクト 代表取締役 黒川 幸治氏

リクルート住まいカンパニーのスマホ対応をSalesforce1で実現

フレクトが構築したリクルート住まいカンパニーのシステムは、賃貸物件の万単位の顧客が利用するポータルサイトとその支援システムだ。この場合の顧 客とはエンドユーザーではなく、「SUUMO」に広告情報を掲載した不動産会社などを指す。このポータルサイトのバックヤードには、サポートエージェント (SA)と呼ばれる、電話やメールといった非対面でサポートを行うスタッフが存在し、顧客の属性に合わせてオンラインや電話でサポートを行っている。さら に、リクルート住まいカンパニーの営業担当者が、外出先からスマートフォンを使って情報の閲覧、入力を行うことができるシステムが今年から稼働している。

実はこのシステム導入前は、タブレットを使って外出先から閲覧、入力を行う仕組みとなっていた。ところがシステムが稼働すると現場からクレームが入った。 「タブレットは大きすぎて、両手を使わなければ操作はできません。営業担当者からは、電車の中でつり革に捕まりながら作業がしたいが、タブレットではそれができない。スマートフォンを利用することができないか?という声があがったのです」 実際にタブレットを電車の中で使ったことがある人なら実感できると思うが、片手でタブレットを操作することは容易ではない。時間に追われる営業スタッフにすれば、電車に乗っている時間も無駄にせず、作業時間として利用したい。タブレットでは物理的にそれが難しかったのだ。

スマートフォン向けシステム開発を検討していた際、Salesforce1が発表された。「すぐにエンジニアが評価したところ、これなら早期に利用できるという声が返ってきました。そこでSUUMO様のシステムに活用することを決断したのです」 すでに稼働しているスマートフォン経由で利用するシステムは、1人のエンジニアが2週間で開発したものだ。Salesforce1を活用したことで短期開発が実現したことになる。 「Salesforce1を活用することで、システム開発にかかる時間を大幅に短縮することができます。SIビジネスというと人月計算で、開発期間が長く なる方が開発会社にとっては売上が高くなるとされてきました。しかし、私は開発期間、開発コストを短くし、お客様のビジネスを成功させることこそ重要だと 考えてきました。その姿勢がお客様から信用を得て、当社のビジネスを発展させる重要な要素となったと思っています」と黒川社長は評価する。 実際のスマートフォンからの利用においても、営業担当者の声を聞き、リアルタイムコミュニケーションが取れる様な仕組みとなっている。自分が所属する営業 グループのChatterのグループから、「案件を受注したから、即書類を作って欲しい!」といった書き込みが即行える。これを見て、内勤スタッフは営業 スタッフの帰社を待つことなく書類作成に取りかかることができる。コミュニケーションが活発になると同時に、業務効率が大幅に向上した。 その結果、Chatterのフィード数が急速に増加し、コメント数も大幅に増加した。業務効率、社内コミュニケーションが大幅に拡充したのだ。

コンシューマ向けビジネスの経験活かしたビジネスシステム開発

フレクトは2005年に設立し、当初は現在のようなBtoBシステムではなく、BtoC向けシステムを開発。Javaを使ったWebのフロントシステム開発などを行っていた。リクルートグループとは、創業初期から取引を行ってきた。 「創業時は当然のことながら、実績を持っていませんでしたが、当社のプロアクティブな姿勢が評価されたようです」 リクルートグループのような大手企業の場合、大手のSI企業とも取引を行っている。しかし、フレクトには大手にはない強みがあった。 「スピーディーな対応ができる、我々の対応が評価されました。大手SI会社の場合、リクルートグループ側からのリクエストに応えるスピードがどうしても遅 くなってしまう。小さな組織である我々は迅速な対応ができます。しかも、この点が強みであると考え、アジャイル開発を徹底しました。その結果、リクルート テクノロジーズのコアパートナーの1社となることができたのです」 当初はコンシューマ向けWebサイト構築を行ってきた同社がクラウドシステム開発に新たに取り組むことにしたのは2009年のことになる。 「クラウドシステム開発に取り組むことを決めたのにはいくつかの理由があります。まず、コンシューマ向けビジネスをやっている、Javaで開発ができると いっても、競合にも同じような強みをもっている会社が存在します。当社ならではの強みを持たなければならないと感じていました。もう一つの理由がSIビジ ネスを行うにあたり、我々ベンダー側とお客様との間に大きなギャップがある。そのギャップを埋めなければならないと感じていたことです」 黒川社長が感じていたベンダーと顧客とのギャップとは次のようなものだ。多くのベンダーは保守的な姿勢となり、本当の意味で顧客の立場に立って、顧客のビ ジネスに寄り添っていない。問題が指摘されながら、人月計算によるシステム開発が依然続いている。その一方、顧客は明確な要件定義を自身で行うことは難し い。システム開発に対して要望、不満はあるものの、SI会社とうまくコミュニケーションを取れない状況が続いている。 「このSI会社と顧客のアンマッチングを解消する方法になるのがクラウドになるのではないか?SI会社と顧客の間を替えるパラダイムシフトがクラウドではないか?そんなことを考えた結果、Salesforceでビジネスを行うことを決意したのです」 2009年にはリーマンショックも起こった。コンシューマ向けシステムだけでなく、エンタープライズシステムを手がけることはビジネス的にもプラスとなっ た。Salesforceでは、SalesCloud、force.com、herokuとCRM分野を中心に技術者とシステム構築経験を持っている。 ビジネスアプリケーション開発においてもコンシューマを対象としたシステム開発で培ったUIデザイン力は大きな武器となっている。 「herokuを使ってテレビ番組の募金サイトを構築したこともあります。テレビ番組の場合、瞬間的にアクセス数が増えますが、herokuを使って急激 なアクセスに耐え、しかも3週間という短期間で構築しました。Salesforceをビジネスアプリケーション開発のプラットフォームとして選択したこと は、当社のビジネスにとっては大きなプラスになったと感じています」と黒川社長は振り返る。

Salesforce1活用で

黒川社長はSalesforce1登場前から、ビジネスアプリケーションのモバイル化に着目していた。 「Salesforce1登場前は、Webブラウザ経由で利用することができるモバイルシステムを開発していました。しかし、Webブラウザ経由で企業シ ステムにアクセスする場合、VPN経由でログインを行う必要があるため、開発する我々にとっても、利用されるユーザー様にとっても余計な手間がかかると感 じていました。Salesforce1はそういった手間なしに利用することができますので、モバイル開発のプラットフォームに適したものだと思います」 開発工数がかかることは、開発会社にとってプラスという見方もある。システム構築にかかるコストが、開発期間に応じて支払われる慣習が根強く残っているため、開発期間が長い方が顧客から高いシステム構築費用を支払ってもらうことができるからだ。 その見方に黒川社長は、「短期的視点では開発費用を多く支払ってもらう方がメリットといえるでしょう。しかし、長期的に考えると『お客様のビジネスが成功 した』という成果の方が、メリットは大きいと考えています。お客様からの信頼を勝ち得て、その後も一緒にビジネスをしていくことができるようになるからで す。コストが少なく済んだのであれば、次のシステム開発を提案すればいい」と反論する。 「今後もお客様のビジネスパートナーとして、彼らのビジネス成功に繋がる様なシステム開発を行っていきたいと思います」と黒川社長は意欲を見せている。

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