*2026年6月26日 更新
ミレニアル世代とZ世代は、どちらもデジタルに親しんできた世代ですが、買い物の仕方やブランドへの期待、節約への意識には違いがあります。
ミレニアル世代とZ世代の購買行動の実態調査では、ミレニアル世代は理想を重視し、経験を得るための支出は惜しまず、お気に入りのブランドに強い愛着を持つ傾向があることがわかりました。
一方で、Z世代は現実的で節約志向が強く、ブランドには常に革新的であることを求める傾向にありました。
ブランドや小売業者がミレニアル世代とZ世代の双方に選ばれるには、世代ごとの違いを理解したうえで、顧客データを活用し、一人ひとりのニーズに合わせた提案や体験を提供することが重要です。
本記事では、ミレニアル世代とZ世代の買い物動向の違いをもとに、各世代に適したマーケティングの考え方を解説します。
(本記事はUS本社ブログの翻訳版です。翻訳元のブログはこちら:Millennials vs. Gen Z: How Are They Different?)
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目次
まず、基本的な情報を確認しておきましょう。
ミレニアル世代とは?
ミレニアル世代とは、1981年から1997年の間に生まれた世代を指します。
2023年時点では26歳から42歳にあたり、インターネットやスマートフォン、SNSなどのデジタル技術が普及していく過程で成長してきた世代です。
ミレニアル世代には、主に以下のような特徴があります。
- デジタル技術が普及していく過程を経験している
- 検索エンジンやSNSを活用して情報収集を行う
- オンラインとオフラインを組み合わせて購買判断をする
- 商品やサービスそのものだけでなく購入体験も重視する
- 共感したブランドに対して高いロイヤルティを持ちやすい
- 自己成長や趣味、旅行などの体験への支出を惜しまない傾向がある
このようにミレニアル世代は、デジタルの台頭とともに成長し、インターネットやSNSを自然に使いこなしてきた世代だといえます。
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Z世代とは?
Z世代とは、1996年から2015年の間に生まれた世代を指します。
2023年時点では8歳から26歳にあたり、生まれたときからインターネットやスマートフォン、SNSが身近にある環境で育ってきた世代です。
Z世代には、主に以下のような特徴があります。
- 生まれたときからインターネットやスマートフォンが身近にある
- SNSや動画コンテンツを中心に情報を収集する
- オンラインでのコミュニケーションや買い物に抵抗がない
- 利便性やタイムパフォーマンスを重視する傾向がある
- SNSやインフルエンサーの発信を参考に商品を選ぶことが多い
- 節約志向が強く、中古品やシェアリングサービスも積極的に利用する
このようにZ世代は、デジタル環境を前提に育ち、SNSやオンラインサービスを自然に活用しながら消費行動を行う世代だといえます。
ミレニアル世代とZ世代の共通点と違い
ミレニアル世代とZ世代は、どちらもデジタルに親しんでいる一方で、買い物の仕方やブランドとの付き合い方、お金に対する考え方には違いがあります。
主な共通点と違いは以下のとおりです。
| 項目 | 共通点 | ミレニアル世代の傾向 | Z世代の傾向 |
|---|---|---|---|
| デジタル活用 | オンラインでの情報収集や買い物に慣れている | インターネットやSNSを使いこなし、オンライン購入にも抵抗が少ない | SNSや動画、インフルエンサーを通じて商品を知る機会が多い |
| 買い物の仕方 | オンラインと店舗を使い分けている | すぐに商品を受け取れる店舗での買い物や店舗受け取りを重視する | 迅速な配送やオンライン上で完結する利便性を重視する |
| 節約意識 | インフレの影響を受け、購買行動に変化が見られる | プライベートブランド商品やディスカウント店を利用する傾向がある | 中古品や後払いサービスなども選択肢に入れやすい |
| ロイヤルティプログラム | 特典の自動適用やパーソナライズされた特典を求めている | ポイント獲得やキャッシュバックを重視する傾向がある | 有料プログラムや複数ブランドで使える特典に関心を示す傾向がある |
Z世代はミレニアル世代よりも出費が少なく、様々な方法で節約
インフレの影響で両世代の購買行動は変化しています。Salesforceが最近行った調査ではZ世代の30%、ミレニアル世代の27%がインフレにより購買意欲が著しく低下したことが明らかになりました。
しかし、ミレニアル世代の27%が節約のためにプライベートブランド商品を購入することが増えているのに対し、Z世代ではその割合がわずか13%にとどまりました。また、ミレニアル世代(26%)はZ世代(22%)よりも頻繁にディスカウントの小売店を利用しています。Z世代よりも、ミレニアル世代のほうが家庭を持っている割合が多いのでこれは当然の結果です。インフレにより高騰する食費を抑えるために、ミレニアル世代はこういった選択肢をとっています。
Z世代のほとんどが家庭をまだ持っていないことから、Z世代は自分の判断で節約していると考えられます。インフレによりZ世代の22%が新品よりも中古品を購入しているのに対して、ミレニアル世代はこの割合が19%です。さらに、買い物の支払いにZ世代の18%が後払いを利用しているのに対して、後払いを頻繁に利用するミレニアル世代はわずか15%にとどまりました。
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両世代ともオンラインで買い物をするものの、ミレニアル世代はすぐに要求を満たすことができる店舗での買い物を好む
ミレニアル世代は、オンラインでの買い物に慣れ親しんでいます。ダイヤルアップによるインターネット接続から常時つながっている状態へと世界が変わりゆくのを目の当たりにしており、”いつでも・どこでも”この便利さを享受してきました。しかし、ミレニアル世代は未だにZ世代よりも頻繁に店舗で買い物をします。
ミレニアル世代の48%がすぐに商品を手にするために店舗を訪れるのに対して、Z世代ではその割合が39%
その理由には、ミレニアル世代は店舗での買い物の即時性を好んでいることが挙げられます。Salesforceのコネクテッドショッパー最新動向レポートによると、ミレニアル世代の48%が「配送を待たず、すぐに商品を手にできること」が店舗を訪れる主な理由の1つとして挙げているのに対し、Z世代ではこの割合が39%でした。
Z世代の52%に比べ、66%のミレニアル世代がオンライン購入品の店舗受け取りを利用していることからも、すぐに店舗を訪れる必要性が明確になっているといえます。ミレニアル世代をターゲットとする小売業者には、店舗でのスムーズな受け取り手続だけでなく、シームレスな決済方法や商品を見つけやすい店舗内レイアウトが求められるといえるでしょう。ミレニアル世代にとって、学校に子供を迎えに行くついでに目的の店舗で必需品を受け取るのは、もっとも効率的かつ経済的な選択肢である可能性が高いのです。
迅速な配達こそが、Z世代の求める利便性
しかし、Z世代も食料品の自宅配達には即時性を求めています。Z世代はオンデマンドエコノミーと共に育ちました。Uber、Lyft、Instacart、UberEats、DoorDashは2010年頃に創設され、Z世代に人気の30分以内の配達を約束するGoPuffも2013年に登場しました。
このことからも、ミレニアル世代の70%に対し、Z世代の76%がブランドよりも利便性を求めていることに驚きはありません。Salesforceの調査によると、Z世代の27%が1時間以内の食料品配達を望んでおり、23%が同じ時間内でのアルコール飲料の配達を希望しています。ミレニアル世代ではこれらの割合が食料品は12%、アルコール飲料は11%にまで低下します。
ソーシャルショッピングを楽しむZ世代に対し、より保守的なミレニアル世代
Z世代は生まれた時からタブレット端末に触れる機会があり、従来とは異なるデジタルチャネルを通した買い物にも慣れています。Z世代の64%がソーシャルショッピングを楽しんでおり、InstagramやFacebookなどのプラットフォームを商品チェックや購入に利用しています。また、41%がSNSインフルエンサーを介して買い物をしています。Z世代に比べてミレニアル世代は、こういったチャネルへの関心は低く、ソーシャルショッピングは58%、インフルエンサーを介した買い物は32%が利用していると答えています。
有料のロイヤルティプログラムを好むZ世代と、ポイント獲得を重視するミレニアル世代
Z世代はロイヤルティプログラムに高い関心を示しておらず、加入していると答えたのはわずか45%でした。分かりやすくて使いやすいプログラムを展開できれば、ブランドや小売業者は、この加入率の低さを将来的なメンバー数増加のチャンスへと変えることができるかもしれません。Z世代の48%が利用規約の簡素化を求めており、57%がロイヤルティプログラム加入の条件として、特典が自動的に適用されることを挙げています。さらに、55%がブランド毎のロイヤルティプログラムではなく、特典が複数のブランドで適用されることを望んでいます。また、62%が特典がパーソナライズされたものであれば、ロイヤルティプログラムに加入する可能性が高くなると答えています。
一方でミレニアル世代のロイヤルティプログラムへの関心は高く、61%が少なくとも1つのメンバーシップに加入しています。Z世代と同様に、ミレニアル世代もパーソナライズされた特典(60%)や特典の自動適用(61%)を加入条件として挙げています。
しかし、プログラムの種類の好みはまったく異なっています。Z世代は65%が買い物でポイントが貯まるプログラム、46%がキャッシュバック特典を好んでいます。ところがミレニアル世代では、78%がポイント獲得を好んでいます。キャッシュバックも同様で、53%がその特典があれば加入したいと答えています。興味深いことに、節約志向のZ世代の27%が有料プログラム加入してより充実した特典を得ることに意欲的であるのに対し、ミレニアル世代ではその割合が21%となっています。
Z世代の買い物客はブランドへのロイヤルティが低いのか?
ミレニアル世代はこだわりのブランドがあり、それをオープンにすることにためらいがありません。同世代の70%が自身のニーズや期待に対応してくれるであろうと、企業を信頼しています。これは、ミレニアル世代の69%が購入するブランドに感情的な結びつきを感じていることが理由かもしれません。
79%ものミレニアル世代が、ブランドが自身の期待を把握してくれることを期待しており、68%は企業が自身のニーズに応えてくれることを期待しています。また、ミレニアル世代はブランドロイヤルティを相互的なものだと考えており、63%が常にパーソナライズされたオファー提供をブランドに期待しています。
Z世代では、63%のみが購入するブランドに感情的な結びつきを感じています。Z世代はの70%が自身の独自のニーズや期待をブランドが汲み取ってくれると期待しています。また、常にパーソナライズされたオファーを企業が提供することに期待するZ世代の割合は54%にとどまっています。
各世代を超えて販売するためには
ミレニアル世代とZ世代がさまざまな点で異なっていても、ブランドはどちらの世代とも信頼関係を築かなければなりません。それには、データを活用し、両世代がもっとも重視していることを把握し、要望やニーズに合わせてオファーをパーソナライズする必要があります。
ミレニアル世代もZ世代も、誠実で透明性の高いコミュニケーション(ミレニアル世代97%、Z世代96%)や、企業とのあらゆるやり取りにおける一貫性(ミレニアル世代95%、Z世代93%)を望んでいます。プライバシーに関しても懸念を抱いており、ミレニアル世代の97%、そしてZ世代の92%が、顧客個人情報の適切な取り扱いへの保証を求めています。
最後に、もっとも重要な点として、両世代はデータ上の「数字」としてではなく、「一個人」として見られることを望んでいると、ミレニアル世代の95%、Z世代の91%が回答しています。永続的なロイヤルティを築くには、ブランドはあらゆるやり取りを顧客特有のものにカスタマイズし、進化し続ける購買行動や一人ひとりに見合った製品、サービス、プロモーション、特典を提供する必要があります。
マーケティング最新事情を理解する、トレンド調査レポート
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Heike Young
Salesforceのコンテンツ戦略ディレクターであるHeikeは、セールス、顧客体験、デジタル変革に関するトレンドを調査し、執筆しています。彼女は、Salesforceが賞を獲得したデジタルマーケティング関連のポッドキャスト「Marketing Cloudcast(マーケティングクラウドキャスト)」のホストとプロデューサーを2年にわたって務めました。Salesforceの前は、ベストセラーのノンフィクション本の編集を担当し、B2Cブランドのソーシャル戦略およびコンテンツのマネジメントを行いました。Heikeの仕事ぶりは、USA Today、Forbes、Wall Street Journal、Business Insiderなどの誌面で取り上げられています。









