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BI is dead、有識者はどうみているか

SaaS is deadの流れを受けて、「データの可視化・分析のBI(ビジネス・インテリジェンス=BI is Dead)も淘汰される」という意見が交わされています。そこで、Salesforce blogではこの分野の有識者、スペシャリストにこの論調をどうみているのか。5つの質問をストレートにぶつけました。

Key Takeaways

This summary was created with AI and reviewed by an editor.

BIの役割はもう終わり?AI時代のデータ活用最新調査

約8,000人のビジネス・データリーダー調査から、AIがBIやガバナンスに与える影響を分析。データドリブンの実態とギャップが見えてきます。

KADOKAWA
塚本圭一郎 デジタルマーケティング局
データマネジメント部 部長

1.「BIツール不要論」についてどうお考えですか。

AIとBIは対象とするユースケースが根本的に異なるため、BIが不要になるとは考えていません。

AIの自然言語による問い合わせだけでは、仮に計算が正確でも人によって抽出するデータや視点が異なってしまうリスクがあります。

「組織全員が同じ指標と同じ真実を見る」というデータガバナンスを担保し続けるうえで、「ダッシュボードという共通基盤」は、今後も不可欠です。

2.今後、BIはどのような役割を果たすと思いますか。AIとの棲み分け・統合についてお聞かせ下さい。

今後は「定型」と「アドホック」で役割が分かれ、BIは定型業務において全員がブレなく同じ結果を確認する強固な基盤として機能し続けます。

一方、AIは個別具体的な問いに対する探索的分析を担いますが、その際、Tableau」はエージェンティックAIが参照する重要なデータソースの一つとなるはずです。

これにより、単一のダッシュボードやデータマートに収まらない、クラウドDWHやオフィスデータも包含した広大な探索的分析が実現していくでしょう。

3.AI時代において、さらに重要になるデータスキルは何ですか。

AIの手綱を正しく握り、ハーネスによってその能力を最大限に引き出すマネジメント能力です。

SQLやPythonなどの実装はAIに任せられる分、人間には「解くべき課題の定式化」や「適切な分析計画の立案」、「出力結果の妥当性評価」が求められます。

特定のツール操作スキル以上に、統計学やビジネスドメイン知識といったAIをメタ(上位概念)から制御・活用するためのスキルが今まで以上に重要になります。

4.機能やカルチャー、ノウハウなどTableauに対する今後の期待をお聞かせ下さい。

機能面では、「BI as Code」のように自然言語を用いてプロトタイプ作成を圧倒的に楽にしたり、大量のダッシュボードを一括編集し低労力でガバナンスを維持したりと、GUIでの詳細調整と組み合わせた柔軟な協業体験の向上に期待しています。

また、AI時代においても「DATA Saber」のようなデータ活用人材を育成するノウハウは決して腐ることはありません。

業界をリードするベンダーとして、機能とカルチャーの両面からデータドリブン組織の推進を牽引していただきたいです。

5.経営/DX戦略の中で、Tableauをどのように位置付けているかお聞かせ下さい。

弊社ではさまざまなBIツールを活用していますが、Tableauは主に多角的な財務分析が求められる経営管理や、全社横断的な重要指標の可視化において中心的な役割を担っています。

最近のキャパシティベースの新たな価格体系によってコストの最適化が進み、より多くの社員に対してガバナンスを効かせたデータを展開しやすくなりました。

今後は、より安価に「定型業務においてガバナンスを効かせ、全員がブレなく同じ結果を確認するための強固な基盤」として、Tableauがさらに洗練されていくことを期待しています。

【eBook】AIに任せた分析、その判断は正しい?5つの落とし穴

有識者座談会でも語られた「AIの出力を鵜呑みにしない」姿勢。AI分析が陥りやすい5つの落とし穴を整理し、意思決定を誤らせないためのヒントをまとめました。

キーウォーカー
小林一登 代表取締役社長

1.「BIツール不要論」についてどうお考えですか。

生成AIがデータ分析のプロセスを大きく変容させることは、間違いありません。

自然言語による問いかけだけで分析を実行し、仮説や示唆まで提示できるようになれば、「従来BIが担ってきた機能はAIで代替できるのではないか」という議論が生じるのは自然です。

しかし、私はAIがBIを不要にするのではなく、AIの普及によってBIの役割が再定義されると捉えています。

AIは、大量のデータから蓋然性の高い解を導くことに優れています。一方で、その解が「組織として信頼できるデータに基づいているか」「どのような定義や集計ロジックを前提としているか」といった問いに対し、AI単独で説明責任を負うことは困難です。

企業のデータ活用で本質的に重要なのは、分析結果を得ること自体ではありません。「何を正しいデータとみなすか」を組織として定義し、そのデータを共通の事実として意思決定に利用できる状態を構築することです。今後のBIは、まさにこの役割を担うと考えています。

AIが「答えを導く存在」だとすれば、BIは「答えの前提となるデータと指標を定義し、その信頼性を担保する基盤」です。両者は競合関係ではなく補完関係にあり、AIの活用が進むほど、信頼できるデータ基盤とBIの重要性はむしろ高まると考えています。

2.今後、BIはどのような役割を果たすと思いますか。AIとの棲み分け・統合についてお聞かせ下さい。

今後のBIは、「人間がダッシュボードを閲覧するためのツール」から、「AIと人間が共通の認識に基づいて意思決定するための基盤」へと進化していくと考えています。

従来のBIでは、人間がダッシュボードを確認し、「売上が低下している」「特定の商品が伸長している」といった事実を発見したうえで、その背景や要因を考察してきました。今後は、この分析・探索プロセスの一部をAIが担うようになります。

たとえば、「今月の売上が計画を下回った主要因は何か」「離反リスクが高い顧客は誰か」「営業活動のどこに改善余地があるか」といった問いに対し、AIが複数のデータを横断して分析し、仮説を提示する世界です。

その場合も、BIが不要になるわけではありません。BIは、AIが参照すべき信頼性の高いデータや組織で合意された指標、そしてデータの意味や文脈を提供する役割を担います。

関係性を整理すると、次のようになります。

「データ基盤→ BI/セマンティックレイヤーによる定義→ AIによる分析・洞察 →人間による判断・意思決定」

将来的には、AIがBI上のデータを分析するだけでなく、得られた示唆を業務上のアクションへ接続するようになるでしょう。つまり、BIは「データを見る場所」から、「AIが正しく理解し、人間が適切に判断するための共通言語」へと進化していくと考えています。

3.AI時代において、さらに重要になるデータスキルは何ですか。

今後重要性を増すのは単なる分析技術ではなく、「問いを設計する力」と「データを批判的に検証する力」だと考えています。

生成AIの進化によって、集計・可視化・分析の実行コストは大きく低下します。その結果、データを加工する技術そのものの希少性は相対的に低下するでしょう。一方で、次のような6つの能力の価値は一層高まります。

・何を明らかにすべきかを構造化する力
・問いに必要なデータを見極める力
・データの品質やバイアスを検証する力
・指標の定義と妥当性を評価する力
・AIが提示した分析の前提と推論を検証する力
・分析結果を具体的な意思決定や行動へ転換する力

企業においては、「AIに適切な質問をする能力」だけでは十分ではありません。AIの回答を無批判に受け入れず、その前提・限界・不確実性を見抜く能力が不可欠です。

データリテラシーとは、単に数字を読めることではありません。「この数字は何を表すのか」「なぜこの結果になったのか」「意思決定の根拠として利用してよいのか」を問い続ける姿勢です。

AI時代には、こうした批判的思考と意思決定の能力こそが、データ活用における中核的なスキルになると考えています。

4.機能やカルチャー、ノウハウなどTableauに対する今後の期待をお聞かせ下さい。

Tableauには、従来の「データを可視化するBI」から、AI時代の「データ活用を支える意思決定プラットフォーム」へ進化することを期待しています。

特に重要なのは、AIがデータを正確に理解できる環境をどこまで構築できるかという点です。生成AIの活用が進むほど、データへアクセスできること以上に、そのデータが「何を意味するのか」「どの指標を正とするのか」「どのような業務上の背景を持つのか」といったコンテキストが重要になります。

その意味で、Tableauには可視化にとどまらず、指標の定義、データの意味、品質、ガバナンス、利用ルールまでを統合し、企業のデータ活用を支える存在になることを期待しています。

同時に、AIによる分析については、「なぜその結論に至ったのか」を人間が確認できる透明性と説明可能性が欠かせません。AIが高度になるほど、人間がその出力を盲信するのではなく、根拠を検証し、責任ある意思決定につなげられる環境が必要になります。

Tableauには、これまで蓄積してきたBIとデータビジュアライゼーションの知見を生かし、AIと人間の間に信頼できる意思決定の回路を構築する存在として、さらなる進化を期待しています。

5.経営/DX戦略の中で、Tableauをどのように位置付けているかお聞かせ下さい。

キーウォーカーでは、Tableauを単なるレポーティングや可視化のツールではなく、データを経営および事業の意思決定へ接続するための重要なインターフェースと位置付けています。

キーウォーカーは、Webデータをはじめとする多様なデータの収集・整備・分析・活用を支援してきました。その経験を通じて強く認識しているのは、データは収集しただけでは価値を生まないということです。

データを整備し、共通の定義で捉え、可視化し、現場と経営が意思決定に活用できる状態にして初めて、データは経営資源になります。その意味で、Tableauはデータ基盤と意思決定の現場をつなぐ重要な役割を担っています。

今後は、そこにAIが組み込まれていくと考えています。「データを収集する」「信頼できる形に整える」「可視化する」「AIで分析する」「意思決定し、行動する」。これらを個別の工程として分断するのではなく、一連のデータ活用サイクルとして統合することが、当社のDX戦略における重要なテーマです。

AIは、データ活用の速度と射程を飛躍的に高めます。一方、その効果を持続的な競争力へ転換するには、AIが参照するデータの信頼性と、組織内で共通認識を形成する仕組みが不可欠です。

Tableauは、信頼できるデータと人間の意思決定、そしてAIによる分析を結びつける基盤として、今後も当社のデータ活用戦略における重要な位置を占め続けると考えています。

【動画】可視化から意思決定へ、Tableauの進化をDataFam基調講演で

Tableauは可視化ツールから意思決定プラットフォームへ進化中——有識者座談会でも語られたその方向性を、DataFam Tokyo 2026基調講演でご確認ください。

三井化学
三瓶 雅夫 常務執行役員 CDO
デジタルトランスフォーメーション推進本部長

1.「BIツール不要論」についてどうお考えですか。

BIのアプリケーションを成立させるためには、基幹業務との連携が必須です。AIが企業のデータを正しく理解し、業務に活用するためには、基幹業務とのデータ連携に加え、辞書としてのセマンティクスや、データ連携機能としてのオントロジーが必要となります。この環境を完備するためには、まだ少し時間が掛かるだろうと考えています。

2.今後BIはどのような役割を果たすと思いますか。AIとの棲み分け・統合についてお聞かせ下さい。

AIが、企業データの意味や業務コンテキストを正しく理解し、分析まで完結できる環境が整うまで、BIは引き続き、事業会社における情報解析プラットフォームとして重要な役割を果たします。今後は、BIとAIの双方が連携・統合しながら、企業のデータ活用を発展させていくものと考えています。

3.AI時代において、さらに重要になるデータスキルは何ですか。

AI時代においては、自ら仮説を立て、データを使って検証するスキルが、これまで以上に重要になります。

「過去に何が起きたか」という事実の可視化だけでなく、「何故それが起きたか」や「次に何が起きるか」を分析・予測して、高度な意思決定を行っていく。こうした効率的な仮説の立案には、業務への深い理解や経験がカギとなると考えています。

4.機能やカルチャー、ノウハウなどTableauに対する今後の期待をお聞かせ下さい。

Tableauが大切にしてきた「データ分析の民主化」というカルチャーが、AI時代においてさらに発展していくことを期待しています。そのためには、機能の進化だけでなく、ユーザー同士が学び合い、ノウハウを共有できるコミュニティも重要であり、このコミュニティ醸成への継続的な支援にも期待しています。

5.経営/DX戦略の中で、Tableauをどのように位置付けているかお聞かせ下さい。

デジタルによる企業変革「CX by DX」を実現するための重要な取り組みの一つとして、データドリブンな経営・業務を推進しています。

Tableauはその取り組みを支え、データを日々の意思決定やアクションにつなげていくための中核となる技術・プラットフォームとして位置付けています。「数字を共通語にする」活動へのご支援を宜しくお願い致します。

三菱UFJフィナンシャル・グループ
藤咲雄司 デジタルソリューション部 副部長

1.「BIツール不要論」についてどうお考えですか。

データおよびメタ・セマンティックなどが整備されている環境において、プロンプトから自然言語でインサイトを得ることは、技術的には可能です。一方で、データ整備が不十分な場合、トークン・コストが多くなります。従って、一概に不要と結論付けるのは早いと考えます。

2.今後BIはどのような役割を果たすと思いますか。AIとの棲み分け・統合についてお聞かせ下さい。

おススメは、「定例的に関係者共有・共用目的のためにはBIが有効」ということと「非定型なアドホックな分析はプロンプトベースでAIを使ってインサイトを得る」。すなわち共存が良いと考えます。

3.AI時代において、さらに重要になるデータスキルは何ですか。

データ利活用が進んだ結果として改めて思うことは、業務やシステムは知っているが、生成されたデータがどのような形で格納されており、どこに存在するのかを知る者が少ないということです。従って、実際にデータに触り、業務ドメインスキルを有した、ビジネスと共創するデータエンジニアリング経験が重要と考えます。

4.機能やカルチャー、ノウハウなどTableauに対する今後の期待をお聞かせ下さい。

エンタープライズな使い方をしており、Tableau Prep」機能の性能改善やデータセキュリティ高度化など、非機能要件強化を期待します。また、ダッシュボードで用意したデータセットをプロンプトからドリルダウン・ドリルスルーできるような「Tableau plus」のような新機能も面白いと思います。

5.経営/DX戦略の中で、Tableauをどのように位置付けているかお聞かせ下さい。

BI・Tableauをトリガーに各ビジネスに必要なデータを整備し、その整備されたデータに基づきAIも活用することがメインストーリーであり、不変です。

また、よりトップマネジメント自身が活用していくものと考えます。事実、頭取自身から数十のインジケーターとしてのダッシュボードの依頼も受けており、順次デリバリー中。経営自体も「BIネイティブ・AIネイティブ」な文化になっていく景色の変化を日々感じています。

ロイヤリティマーケティング
森角敦 ビジネスソリューション第一グループ
グループ長 執行役員

1.「BIツール不要論」についてどうお考えですか。

AIでBIが不要になるというより、BIの使われ方が変わると思っています。データを使うのは、アナリストなどの専門家だけではありません。さらに営業や企画、経営など、誰もが日常的にデータを扱うようになる。

だからこそ、信頼できるデータを分かりやすく見せるBIの役割は、むしろ重要になると思います。

2.今後BIはどのような役割を果たすと思いますか。AIとの棲み分け・統合についてお聞かせ下さい。

これまでBIは「見るツール」が中心でしたが、今後はAIと連携して「問いかける。条件を入力する。予測する」ところまでできるようになると思います。「閲覧するBI」から「意思決定を支援するBI」へ進化していくイメージです。

3.AI時代において、さらに重要になるデータスキルは何ですか。

SQLやツールの操作スキルよりも、何を知りたいのか、何を判断したいのかを考える力がより重要になると思います。データの専門家を増やすというより、データを使って仕事ができる人を増やすことが大事です。

4.機能やカルチャー、ノウハウなどTableauに対する今後の期待をお聞かせ下さい。

一番期待しているのはAIとの統合です。Tableau上で条件を入力すると、その場で分析や予測、シミュレーションまでできるようになると面白い。

一方で、専門家以外も使うようになるので、直感的に見やすく、使いやすいことは今まで以上に重要です。外部公開したTableau上でもAIを活用できるようになるとAI・BI連動がさらに加速すると思います。

5.経営/DX戦略の中で、Tableauをどのように位置付けているかお聞かせ下さい。

私は、「データ基盤→ BI→AI →業務・意思決定」という流れで考えています。Tableauは単なる可視化ツールではなく、データを専門家だけのものにせず、ビジネス側に広げるためのツールだと思っています。

【ウェビナー】見える化で終わらせない。Ponta×Tableau×AI活用を刮目

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