PDCAサイクルをスムーズに回し続けるポイントは?

投稿日:2020.4.3
PDCAサイクルを高速回転させることが、業務を進化させ企業を成長させる原動力になる。こうした話は、すでに多くの人が何度となく耳にしたことと思います。しかし、PDCAの実行にあたっては、注意すべきポイントがいくつかあります。
ここでは、PDCAの基本とともに、その扱い方について解説します。

PDCAとは?

ビジネスパーソンなら誰でも聞いたことのあるPDCAは、業務効率を高め、結果として企業の業績をさらに高めていくための業務管理の手法として、1990年代の終わり頃からビジネスの現場で用いられるようになりました。
PDCAの4文字は、業務上の4つのプロセスを意味しており、Pから順番に段階を経てAに達すると、またPへと戻ってきます。つまりPDCAとは、4つのプロセスを、螺旋階段を昇るようにぐるぐると循環し、それによって、継続的な業務の効率化を図ることを目的としています。 そのため、「PDCAサイクル」とも呼ばれ、スピーディな効率化を進めていくために「PDCAを高速で回す」というように使われています。

PDCAの4つのステップ

まずはPDCAの4文字が表す段階について知ることが大切です。PDCAは「Plan」「Do」「Check」「Action」の頭文字であり、それぞれ「計画」「実行」「評価」「改善」を意味します。
この4段階を、この順序で繰り返していくことで継続的な業務改善を図ろう、というわけです。それでは、それぞれの内容について見てみましょう。

  • Plan/計画
    「Plan」では、まず目標を設定し、それを実現するための仮説を基に計画を立てます。 「誰が」「何を」「なぜ」「どれほど」「いつまでに」「どのように」を意識してプランニングしましょう。 ポイントは、現実的な目標を設定すること。そして、特に急ぎの案件でなくても、成果を見込めるだけの期限を設定することです。
  • Do/実行
    「Do」では、計画したとおりに実行していきますが、そのプロセスと結果を後で評価できるよう、活動内容を記録しておきましょう。 ここでの記録は、いくつかの指標を選んで数値化しておくと評価者の主観が入り込まず、客観的な評価を下すことができます。
  • Check/評価
    「Check」では、活動の結果を評価します。当初の計画どおりに活動できたか、その成果は予想どおりに達成できたかなどを評価します。 単純に「できた」「できなかった」ではなく、うまくいった点もそうでなかった点も、「なぜそうなったのか」の要因を探ることが大切です。それが次の「Action」につながっていきます。
  • Action/改善
    「Action」では、評価の段階で明らかになった部分に手を加え、目標達成を実現する、あるいはさらに高い成果を生み出すために活動内容を改善します。 悪い点を直すだけでなく、良い点をさらに伸ばすことも考えておきましょう。そして、再び現実的な目標を設定し、「Plan」に戻ってPDCAサイクルを回していきます。

PDCAがうまくいかない場合にはどうする?

PDCAサイクルは、業務改善の手法として優れたモデルであり、長らく使われてきたものでもあります。 一方で、「PDCAがうまく回らない」「PDCAのスピードが出ない」という声もよく聞かれます。そんなときは、まずPDCAの使い方を間違えていないか、あるいはサイクルの回転にブレーキをかける要素がないか、検証してみるといいでしょう。

4つのステップを再検証してみる

まず、PDCAの4つのステップがきちんと機能しているかを確認してみましょう。 ありがちな例としては、最初の「Plan」で完璧を期するあまり、時間をかけすぎることです。市場の移り変わりが激しい現代では、ここで時間をかける必要はありません。「Plan」はあくまで仮説でいいのですから、速やかに「Do」に移ることです。 また、「Check」と「Action」が些細な軌道修正ばかりに終始してしまい、抜本的な改善策がとれないでいると、いつまでも思い切った変革ができません。

このように、PDCAがうまく回らないと感じたならば、4つのステップそれぞれを検証してみて、正しく機能しているかどうかを確かめてください。それがOKであれば、各ステップの内容をひとつずつ検証してみましょう。

「Plan」で設定したハードルの高さは適正か?

最初の目標設定が高すぎると、実行が追いつかず、企画倒れで終わってしまう可能性が高くなります。たとえ実行したとしても、スタッフのあいだに「どうせ無理だろう」というあきらめが漂ってしまっては効果が上がりませんし、その状態で出た結果を正しく評価することもできないでしょう。 PDCAサイクルは、継続することで成果を出し続けていくモデルですから、最初の1回で満点を取る必要はありません。むしろ、最初のハードルは「ちょっとがんばればできる」程度に設定しておき、サイクルを回していく中で不要なものをカットしたり、目標値を調整したりすればいいのです。

「Do」をきちんとクリアできているか?

PDCAが回らない、あるいはうまく結果が出ないという場合、「Do」を検証する、つまり「当初の計画どおりに行動できているか」という点をチェックすべきです。もしもできていないとしたら、なぜそうなってしまうのかを考えてみましょう。
多くの場合、「Do」ができない理由は活動計画に無理があるか、ついつい怠けてしまったかのいずれかです。「Plan」の段階での活動計画に無理があり、業務プロセスのどこかに作業負荷が集中してしまうと、そこがボトルネックになってしまいます。それだけに、「Do」がうまくいかない場合は「Plan」も含めて再検討してみることも必要です。

「Check」を十分に行えているか?

目まぐるしく変化していく市場に対して、少数精鋭でスピーディに対応するベンチャー企業。 何をするにもスピード感がありますが、それが災いすると「Check」を急ぎすぎてしまい、十分な検証がないまま次に向かってしまうこともあります。しかし、このステップで慌ててしまうと、深い部分まで検証できず、実効的な改善策を生み出しにくくなってしまいます。 また、改善の成果を急ぐあまり、いくつもの変更を次々と行ってしまうと、多くの要素が複雑に絡み合い、正確な分析ができなくなってしまいます。
ビジネスにおいてスピードは大きな武器であり、強みでもありますが、「速ければすべてOK」というものではありません。検証は速さよりも正確さを重んじ、次の「Action」につなげましょう。

「Action」で迷いすぎていないか?

評価しただけで、改善策を作らなければ、いつまで経っても現状は変わりません。また、評価に対してどのような手を打っていくかを迷ってしまうと、これも同じ結果を招いてしまいます。
PDCAサイクルはひとつながりのループであり、基本的に延々と継続させていくものです。ですから、4つのステップのうち、どれかひとつでも遅れたり途切れたりしてしまうと、ループ全体がそこでストップすることになります。そして、一度ループが止まってしまうと、それで終わりになってしまう可能性もあります。
PDCAは、仮説に対する施策の結果を評価し、改善してその効果を再び評価するものです。一度で大きな成果を得られるとは限りませんし、即効性を期待できるものでもありません。速度感を持ってループさせ、繰り返すことで着実な成果を狙いましょう。

さらにPDCAの効果を高めるポイントは?

PDCAサイクルの効果をさらに高めるためには、いくつか注意しておきたいポイントがあります。 前項でご説明した各ステップの再検証とともに、これらの項目にも気をつけてPDCAを回していきましょう。

目的・目標を明確に設定しておく

「Plan」を手掛ける前に、まず目的と目標を明確にしておくことが重要です。 目的とは最終的な到達点であり、目標とは目的を実現するための通過点です。ですから、目的が明らかであれば、そのためにどれほどのリソースを割き、どこまでの成果が必要なのかが見えてきます。そうすれば、目標を実現するための計画が立てやすくなります。
また目的は、PDCAの段階を何度も繰り返した先にあるものです。関係者がこれを理解できれば、「PDCAを回す」という作業にも意味を見いだすことができ、モチベーションを保つこともできます。
ほかの多くのことと同じく、PDCAサイクルも最初が肝心です。まずはPDCAを回す目的と目標を明確にして、関係者で共有しておきましょう。

状況を定期的にチェックし、レポートする

PDCAサイクルは常に回し続けるものですが、その過程で定期的に進捗状況をチェックしておき、レポートにまとめておきましょう。PDCAサイクルを回す作業そのものに何らかの問題がないか確認することは重要ですし、必要ならば改善策を出さなくてはなりません。
また、施策の改善・実行を行ったら、その結果、どのような影響が表れたか、数値以外の面についても記録し、いつでも参照できるようにしておきましょう。

継続的に回し続ける

PDCAサイクルは、一度回しただけで大きな成果を得られるものではありません。螺旋を描くように循環しながら改善を重ねていく手法ですから、ループを止めずに回し続ける必要があります。
たとえば、改良・改善の結果を評価したまでは良かったけれど、さらなる改善策が出てこない…ということもあるでしょう。そんなとき、抜本的かつ革新的な「Action」が生まれれば素晴らしいことですが、なかなかそうはいきません。どうしても膠着状態に陥り、「あれもダメ、これも無理」と考えては思考の袋小路にはまってしまいます。むしろ、「この状況でとれる方法は何か」を考え、動かしていくことが重要です。
そのためには、改善をゴールにするのではなく、改善し続けることを習慣化することが大切です。

Checkに適したツールを活用する

PDCAサイクルを回していく過程では、いくつかのKPIを設定し、その結果を数値で評価したり、活動内容を記録・共有したりといった作業が発生します。これらの作業を効率良く行うためには、SFAなどのツールを活用すると良いでしょう。
特に、KPIに設定する指標を入れ替えたり、結果を数値化したりする場合には、SFAの機能はとても便利ですし、リアルタイムの数値を関係者全員で共有できますから、より速いサイクルでPDCAを回していくことができます。
特にCheckの部分は、KPIが設定されていれば、ツールの使い方次第で作業にかかる時間をほとんどなくすことも可能になります。集計することに時間がかかる、もしくは集計することで満足してしまって、Actionもそこそこに、次のPlan、Doを走らせてしまう場合は、作業に適したツールを使って、PDCAを回す作業そのものの効率化を図るといいでしょう。

PDCAを上手に回し、その成果を確かめてみよう

近年では、PDCAに対して否定的な意見もありますが、その中にはPDCAの扱い方を誤っているケースもあるようです。業務を継続的に改善し進化させていく手段としては、PDCAサイクルは堅実な方法です。また、扱い方次第で、十分に成果を発揮できる手法でもあります。
まずは、それぞれのステップを意識しながら、PDCAサイクルを回していきましょう。そして、それが業務改善にどれほど役立つものなのか、確かめてください。
 

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