「DataFam Tokyo」は、データ利活用の方法を学べるセールスフォース・ジャパン主催のイベントです。今年は初めて、「Agentforce World Tour Tokyo」との併催。 データ可視化・分析ツール「Tableau(タブロー)」と、AIエージェントや生成AIを組み合わせることで実現する「BI(Business Intelligence)x AI」の新標準を事例とともに紹介しました。
このほど人気を博したセッションに限定して、見逃し配信を開始しました。本記事ではその注目セッションを紹介します。記事をご覧になっていただいた後に、ぜひ気になるセッションのアーカイブ映像もチェックしていただければ幸いです。
DataFam Tokyo
Tableau 2.0 へようこそ。データとAIが創るビジネスパーソンの新常識
目次
- 【基調講演】分析は「見る」から「実行する」へ – BIとAIの新境地はどこに –
- 【お客様事例】サイバーエージェントの 「Agentic BIと現場の意思決定をつなぎぎ込み」
- 【お客様事例】ギブリーは、「分析を高度化」 させるAgentic Marketingを実現
- 【お客様事例】5万人の営業を「科学」。7万人の社員にデータ活用を推進する日本生命の挑戦
- 【お客様事例】「会議資料ゼロ」に向けた ニップンの挑戦。現場の情熱が、製粉8工場を動かすまで
- 【コミュニティプログラム】 DataFamが語る「学びと越境の力
- 【Breakoutセッション】 組織を変える現場発の「データカルチャー」醸成と、 現場を動かす「データ整備力」の重要性
- 【シアターセッション】 熱狂コミュニティがもたらす、リアルな学びとトレンド
- 【ワークショップ】手を動かし体感する! 明日から使える実践型スキルアップ
【基調講演】分析は「見る」から「実行する」へ
– BIとAIの新境地はどこに –
今年のDataFam Tokyoは、5月に開催した「Tableau Conference」直後のため、最新のTableau製品やロードマップを最も速く、そしてダイレクトに日本のお客様にお届けする機会となりました。
基調講演では、「データxAI」のビジョンを示すとともに、実際に新たな在り方を実践し始めているお客様のサイバーエージェントとギブリーをお招きし、その具体的な使い方や裏側を紹介いただきました。
基調講演の冒頭に登壇したセールスフォース・ジャパンでTableau事業統括本部統括本部長を務める福島隆文常務執行役員は、グローバルコミュニティアワード「The Vizzies」6冠含む、日本のコミュニティ活動の熱狂に感謝を述べました。
Tableau基調講演オンデマンド配信中!
データxAIが描く分析の新境地〜エージェント型データ分析が切り拓く意思決定の未来〜
「ユーザグループのメンバー数も、1万2000人にまで拡大し、昨年は年間125回もイベントを開催いただきました。Tableauのスキル向上だけでなく、データ活用を通じたビジネス成果の追求、そして組織全体にデータカルチャーを根付かせること。その全てをコミュニティが力強く後押ししてくれています」。

株式会社セールスフォース・ジャパン 常務執行役員Tableau事業統括本部統括本部長
続いて登壇した米Salesforceで製品開発部門Vice Presidentを務める Kevin Hodgkins は、「エージェント型分析(Agentic Analytics)の時代において、データを意思決定につなげるために必要なのは、データだけでなく組織の知識」と訴えました。
そして、これまでTableauの中に積み上げてきたデータロジックや、ビジネス上のルール、計算フィールドを含む3300万のセマンティックデータモデルこそが、その基盤になります。

AI時代のデータチームに求められる役割は、今まで以上に広がります。
- エージェント型分析の設計者
- 意思決定の設計者
- 組織の知識の設計者
「みなさまはダッシュボードの作成者ではありません。組織全体のデータ戦略と、アナリティクス戦略を設計する存在になります。これは今まで皆様が組織にもたらしてきた価値を、さらに何倍にも拡大することを意味します。」
【お客様事例】サイバーエージェントの
「Agentic BIと現場の意思決定をつなぎぎ込み」
ゲストスピーカーとして登壇したサイバーエージェントで執行役員 AIオペレーション室室長を務める上野千紘氏は、サイバーエージェントにおけるAI活用のゴールと体制を説明。社員が社内外分け隔てなく、良いツールを用い「AIで付加価値を創出し、会社の競争力につなげる」というゴールを紹介しました。

株式会社サイバーエージェント 執行役員AIオペレーション室室長(写真左)
グループIT推進本部全社データ技術局マネージャーの鷹雄健氏からは、10年以上分のTableau資産を、Agentic BIへ昇華させる道筋として、「Tableau Server・Cloud」と、「Tableau Next」を活用する2つをデモを通して示しました。
「AIで正しいデータを取り出せるようにしていきたい。Tableau x AIで、全員参加型BIを作っていくことが目標だ」と締めくくりました。

株式会社サイバーエージェント グループIT推進本部全社データ技術局マネージャー
【お客様事例】ギブリーは、「分析を高度化」
させるAgentic Marketingを実現
続いて、マーケティングプロセス全体にAI活用を進めるギブリーの執行役員CMO兼マーケティングDX部門COO、吉田将輝氏が登壇しました。社会の動きに応じてすぐに動きを変える必要がある昨今では、マーケティング部門自ら今まで以上の分析を進める必要があると強調しました。
また、分析のあり方として「分析だけでは意味がない。そこからどうビジネスを変革し利益につなげるかが重要」であるとし、データからインサイト抽出が進められるようTableau Nextへの期待をお話しいただきました。

株式会社ギブリー 執行役員CMO兼マーケティングDX部門COO
【お客様事例】5万人の営業を「科学」。
7万人の社員にデータ活用を推進する日本生命の挑戦
約7万人の職員を擁する日本生命保険では、5万人の営業職員が対面活動で得た顧客情報が属人化し、組織内で共有・蓄積されないという課題を抱えていました。
これらを解消すべく、まずは営業活動のデジタル化に2020年ごろから着手。蓄積された顧客データはAIが分析し、活用までを一気通貫でつなげたことで、「130年以上の歴史で初めて営業が科学された」の評価を得ました。
このデータ活用の波を全社へ広げるべく、身近、かつ幅広いデータを用いて誰でもTableau上でダッシュボードを構築・運用をできる体制を構築。全職員のAI活用状況やアンケート結果、経営データなど、その具体例を多く示しました。
さらに、データ人材を育成するための「DATA Saber」を100人へ急拡大させる人材育成計画も進んでいます。
「AIは膨大なデータを処理し、人は共感して判断する。この両者を融合させることで、これまで見えなかったニーズやリスクを可視化し、地域社会に根差した安心の多面体になっていく」とセッションを締めくくりました。

日本生命保険相互会社 DX戦略企画部部長
日本生命のDX戦略
データ・AIの徹底的な活用/販売支援~全社データ利活用への変革
【お客様事例】「会議資料ゼロ」に向けた
ニップンの挑戦。現場の情熱が、製粉8工場を動かすまで
かつてのニップンでは、毎月全営業担当者が基幹システムからデータをダウンロードし、手作業で会議資料を作成しており、「セールスが顧客ではなくパソコンと向き合っている状態」でした。ここから脱却すべく生まれたのが「会議資料作成時間ゼロプロジェクト」です。
1人のクリエイターがTableauでダッシュボードを構築し、全員が同じ共通データを見る世界へーー。RPAとの組み合わせで完全自動化も実現し、毎月360時間の作業時間削減を達成しました。
さらにSalesforceで営業プロセスを可視化。サンプル依頼先・企画書依頼先が分散し「どこに頼めばいいか分からない」と現場が疲弊していた状況を一本化し、年間3万件のプロセスデータ化と約3200時間の業務削減を実現しました。
これらの取り組みは、営業を超えて製造部門へも波及。2026年6月1日には全国製粉8工場への全社導入が正式決定しています。
「DXはパッション(情熱)です。なぜなら、DXを進めると手段や仕事のやり方だけでなく、会社の組織や文化を変えるという動きが必然的に出てきます。それには強い心と思いが必要です」。

株式会社ニップン 業務用食品事業本部 食品素材統括部次長 SDX推進チームマネジャー (兼) 情報システム推進部DX戦略室主席
業務用部門「会議資料作成時間0プロジェクト」から始まったニップンの変革
〜企業の可能性を広げるデータ活用へ〜
【コミュニティプログラム】
DataFamが語る「学びと越境の力
Tableauを語る上で欠かせないのがユーザーコミュニティ「DataFam」です。
基調講演直前に行われたコミュニティプレショーでは、各々の領域をリードするTableauコミュニティリーダー3人が、インタビュー形式で社外の方々とつながり、学びを深める意義について熱く語ったとともに、6つのシアターセッション、2つのBreakoutセッション、4つのワークショップを通じて、コミュニティの叡智と熱量が詰まったプログラムが多数開催されました。
Tableau基調講演オンデマンド配信中!
データxAIが描く分析の新境地〜エージェント型データ分析が切り拓く意思決定の未来〜
【Breakoutセッション】
組織を変える現場発の「データカルチャー」醸成と、
現場を動かす「データ整備力」の重要性
より深い知見や具体的な事例を深掘りするBreakoutセッションでは、組織変革と技術活用の両面から、コミュニティ視点でデータ利活用の核心に迫る2つのアプローチが提示されました。
『組織にデータ文化を根付かせるには 〜IHIグループに学ぶ「DATA Saber」の挑戦〜』では、大規模な組織においてデータカルチャーを定着させるという難題に対し、社内有志メンバーにより実践されたDATA Saberプログラムのリアルな軌跡が語られました。人の意識と組織の風土を変えるための泥臭くも情熱的なアプローチは、多くの参加者の共感を呼びました。

組織にデータ文化を根付かせるには
〜IHIグループに学ぶ「DATA Saber」の挑戦〜
もう一つのセッション『AI時代の競争力は”データ整備力”で決まる ~現場を変えるTableau Prep活用術~』では、Tableau Prep ユーザー会より2名がご登壇。AIがデータの前処理を瞬時に終わらせる時代だからこそ、データ加工の手順を「可視化」して業務フロー自体を見直すチャンスであることが強調された上で、現場の誰もがデータを扱える状態を作るための、Tableau Prepの具体的な活用術が紹介されました。

AI時代の競争力は“データ整備力”で決まる
~現場を変えるTableau Prep活用術~
【シアターセッション】
熱狂コミュニティがもたらす、リアルな学びとトレンド
20分の短時間で凝縮されたインサイトを持ち帰れるシアターセッションでは、コミュニティの枠を超えた多様なテーマで立ち見が出るほどの賑わいを見せました。 データの可視化に特化した内容から、日本のTableauコミュニティを象徴するデータリーダー育成プログラム「DATA Saber」の挑戦、さらには5月に米国で開催された「Tableau Conference」のリアルな現地体験や「Tableau Next」をはじめとしたAIの最新トレンドまで、幅広いセッションが展開されました。

【ワークショップ】手を動かし体感する!
明日から使える実践型スキルアップ
「学ぶだけでなく、その場で実践する」をコンセプトにしたワークショップでは、参加者がPCを広げ、コミュニティリーダーの指導のもとでスキルを磨く空間となりました。
日本のコミュニティ大人気プログラム『VizつくりまShow! 実務で活かせるTableauスピード可視化ワークショップ』を皮切りに、データ処理や前工程を学ぶ『Tableau Prep Builder 体験会』、さらにはTableau製造業ユーザー会による現場に刺さり「人が動く」Viz表現、DATA Saberから直接学ぶダッシュボード作成術など、初心者でも気軽に取り組める幅広い内容で実践されました。
参加者からは「自社に持ち帰ってすぐに実践できるTipsばかりだった」「データカルチャーの本質を肌で感じられた」との声が多数寄せられ、Tableauコミュニティ、DataFamならではの熱狂、そして「学びと越境の力」を体現する場となりました。

数々のセッション、プログラムで、データの可能性を示した「データの祭典」。明日から使えるTipsがたくさん詰まったオンデマンド配信をご覧ください。
DataFam Tokyo
Tableau 2.0 へようこそ。データとAIが創るビジネスパーソンの新常識







