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顧客リストの作成ポイントとは?必要な理由とエクセルでの作り方を解説

顧客リストは、企業が売上目標を達成するために欠かせない、顧客情報のデータベースです。本記事では、顧客リストを作成する理由とエクセルでの作り方、ツールの導入による成功事例を解説します。

顧客リストを部門ごとに作成していたり、社内で運用ルールが統一されていなかったりすると、同一の顧客であるにもかかわらず複数の社名で登録されているといったミスが起きます。その結果「同じ顧客に同じアプローチを2回行ってしまった」「検索しても必要な情報が出てこない」といった事態が発生します。

こうした事態を招かないためには、社内で顧客リストを一元化し、運用ルールを定めることが大切です。

本記事では、顧客リストの作成ポイントと必要な理由、エクセルでの作り方を解説します。顧客リストの作成はエクセルでもできますが、デメリットが多いため注意が必要です。使いやすく検索性が高い顧客リストを作成したい方は、最後までお読みください。

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顧客リストとは

顧客リストとは、自社を利用している顧客の個人情報をまとめたリストやデータベースのことです。営業やマーケティングアプローチを効率化するために活用します。効率的に売上目標を達成するためには欠かせない資料であるため、保持・管理している企業が多いはずです。

顧客リストが必要な理由

顧客リストが必要な理由は、以下の3つです。

  • 顧客データを管理するため
  • 顧客へのアプローチを効率化するため
  • 営業やマーケティングに活用するため

顧客リストを作成する理由について理解を深め、あらためて管理方法を見直しましょう。

顧客データを管理するため

顧客リストは、顧客の個人情報を適切に管理するために必要です。

顧客リストには、顧客の個人情報が含まれているため、取り扱いに十分な注意が求められます。もし、顧客リストを担当者や部門ごとに作成し、それぞれで管理している状態だと、流出リスクが高まるでしょう。

個人情報の流出を防ぐためにも、顧客情報は社内で統一した顧客リストにまとめたうえで、アクセス権限を管理し、適切に管理しなければなりません。

顧客へのアプローチを効率化するため

顧客リストは、顧客へのアプローチを効率化するためにも必要です。

顧客リストを作成しておくと、必要なときに顧客データを検索・把握しやすくなります。関連情報やこれまでの対応記録、担当者の情報・所感などを顧客リストで管理しておくと、必要なアプローチを適切なタイミングで行えるようになります。

その結果、顧客へのアプローチが効率化され、マーケティングや営業活動においてスピーディーにPDCAを回せるようになるでしょう。

営業やマーケティングに活用するため

顧客リストは、営業やマーケティングにおいて、顧客ごとに適切なアプローチをかける際にも必要です。

顧客リストには、すでに商品やサービスを利用している既存客のほかに、これから利用する可能性がある見込み客を含みます。今すぐに売上につながらなくても、見込み客に適切なアプローチをかけることで、将来的な商品やサービスの利用につなげられるわけです。

さらに、顧客リストの情報は顧客分析にも活用できるため、自社の商品やサービスを改善しやすくなります。

以下の記事では、顧客分析のポイントを解説しているので、あわせてご覧ください。

> 顧客を知ることで売上につなげる、顧客分析の基礎知識

顧客リストを作成・管理する方法一覧

社内で統一した顧客リストを作成・管理する方法には、以下があります。

方法特徴
CRM(顧客管理システム)・顧客情報の管理に特化している
・顧客の基本情報や行動履歴、問い合わせ履歴など幅広い付随情報を含めて管理できる
SFA(営業支援システム)・営業活動の支援に特化している
・顧客の基本情報や行動履歴のほかに、商談の進捗状況
・結果など、営業に関連する情報も含めて管理できる
MA(マーケティングオートメーション)・マーケティング活動の効率化に寄与する
・顧客情報だけでなく、自社の対応や実施したマーケティング施策、それに対する反応なども含めて管理できる
名刺管理ツール・顧客からいただいた名刺を管理できる
・名刺の情報をリスト化できる
エクセル・表計算機能に特化している
・自社に必要な項目を自由にピックアップし、顧客リストを作成できる
Googleスプレッドシート・表計算機能に特化している
・自社に必要な項目を自由にピックアップし、顧客リストを作成できる

どの方法でも顧客リストは作成できますが、付随機能やリスト作成の手間が異なります。顧客リストの作成だけでなく、自社にとってもっとも有用な方法はどれか吟味する必要があります。

以下の記事では、各方法のより詳しい特徴やメリット・デメリットについて解説しているので、参考にしてみてください。

> 顧客情報を管理する方法と6つのツール|管理や活用のポイントも解説

エクセルを活用した顧客リストの作り方

顧客情報を管理する方法として、もっとも手軽にはじめやすいエクセルを活用した顧客リストの作り方を解説します。流れは、以下の通りです。

  1. リストの項目を決める
  2. 顧客情報を入力する
  3. レイアウトを整える
  4. データベース化する

なお、以下の記事で詳しい手順とコツを解説しているので、ここでは大まかな流れを紹介します。実際にエクセルを活用した顧客リストを作ってみたい方は、参考にしてみてください。

> エクセル(Excel)を活用した顧客管理方法|データベースの作り方も解説

1)リストの項目を決める

まずは、顧客リストの入力項目を決めます。必要最低限の項目に絞ることで、使いやすいリストにできます。

必要な項目はBtoBとBtoCで異なり、大まかな中項目は以下の通りです。

種別BtoBBtoC
必要な項目・企業概要
・担当者情報
・購買情報
・営業情報
・個人情報
・購買情報

たとえば企業概要には、企業名や連絡先だけでなく、公式サイトのURLなど、営業をかける際に必須となる小項目を立てます。

2)顧客情報を入力する

項目を決めたら、次は顧客情報を入力します。

入力する際は、必ず社内で統一したルールを決めてください。たとえば、企業名の「株式会社」はどのように記載するかといった細かい内容です。ルールを統一しておくと、条件通りの並べ替えが可能となり、見やすくなります。

エクセルは、列(縦方向)に対して並び替えや抽出機能が適用されるため、顧客名を列に、項目を行(横方向)に入力するとよいでしょう。

3)レイアウトを整える

ある程度、顧客リストができてきたら、見やすくするために列・行の幅やセルの色を調整します。色を使いすぎるとみにくくなるため、最低限に留めることが大切です。

このとき、セルは結合しないよう気をつけましょう。セルを結合すると、並べ替えがうまくいかないといった不具合が起きることがあります。使いにくさの原因となるため、セルは結合せずに利用してください。

4)データベース化する

エクセルで顧客リストができたら、最後にテーブル機能を利用して、作成したリストをデータベース化します。

テーブル機能とは、リストの並べ替えや抽出作業を効率化する機能です。テーブル化せずに並べ替えをする場合、範囲を指定するために表全体を選択しなければなりません。テーブル化すると、範囲指定の手間がなくなり、ボタンひとつで並べ替えが可能となります。

ほかにも便利な機能があるため、エクセルで顧客リストを作成する場合は、テーブル機能を活用しましょう。

顧客リストにエクセルを活用するデメリット

エクセルは、ビジネスにおいて身近であり、多くの人にとって使いやすいツールです。顧客リストを作成したい場合、手軽に導入できる点も魅力です。ところが、以下のようなデメリットもあります。

  • リアルタイムで共有できない
  • 複数人で同時作業ができない
  • マーケティングに活用するためにはハードルが高い
  • スマホでの確認が難しい
  • 個人情報の漏洩につながるリスクがあるセキュリティ対策に労力が必要になる

マーケティングは複数人のチームで行う業務が多く、ファイルをリアルタイムで共有できないことや複数人で同時作業できないことで、業務に遅延が生じる可能性があります。また、リアルタイムに数値を更新できないことが多く、マーケティングに即時生かしにくいのです。

顧客リストを扱う際は、個人情報の保護に十分留意しなければなりません。エクセルの顧客リストは、ファイルの更新・複製によって管理が行き届かなくなります。コピーして簡単に社外に持ち出せてしまうため、流出リスクも高まるでしょう。

ほかにも、エクセルは顧客リスト作成までの手間がかかるため、導入までに時間を要する可能性があります。

エクセルの行やセルには入力限界があることや、データ量が大きいほどファイルを開くまでに時間がかかることから、顧客数の多い企業にとっては使い勝手が悪いでしょう。はじめはエクセルで顧客リストを作成・管理していた企業も、顧客の増加にともなって、限界が訪れるはずです。

顧客リストの管理を効率化するにはツールの導入がおすすめ

顧客リストの作成・管理を効率化するためには、顧客情報の管理機能が備わっているMA・SFA・CRMツールの導入がおすすめです。3つのツールは、機能と顧客獲得までのフェーズごとの役割が異なります。しかし、いずれも顧客リストを作成したうえで、各機能を利用するため、顧客リストの作成・管理にも活用できます。

顧客リストの作成・管理だけでなく、付随するマーケティング・営業活動を効率化可能です。各顧客にマッチしたアプローチも可能となり、生産効率・売上の向上にもつながるでしょう。

それぞれの機能と活用方法の違いは、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

> SFA・CRM・MAの違いや活用方法とは?連携のメリットや事例も解説

CRM初心者向けガイド

CRMが必要な企業の特徴やビジネスに役立つ理由、CRM戦略の立て方から自社に適切なCRMの見極め方まで、CRMを最大限活用するためのポイントを余すところなくご紹介します。

ツールの導入で顧客リスト管理を効率化した成功事例

ツールの導入によって、顧客リストの管理を効率化できた事例を2つ紹介します。

  • 事例1.20万件超の顧客リストの管理をツール導入で効率化
  • 事例2.管理をツール導入で顧客リストを最新の状態に維持

ツールの導入を迷っている方は、参考にしてみてください。

事例1.20万件超の顧客リストの管理をツール導入で効率化

株式会社ルクサさまは、クライアント企業への営業をリストベースで行っていました。顧客リストをエクセルで作成・管理していましたが、すぐに限界が来たといいます。取り扱い顧客企業数が20万件を超えていたためです。

顧客リストの管理が課題のひとつとして挙がり、株式会社ルクサさまはEinstein 1 Platform(旧Force.com)と、同ツールと連携可能な勤怠管理システムや名刺管理ツールを導入しました。これにより、全社で顧客リストの一元化を実現。顧客情報の集約と管理が効率化されたことで、営業1人につき15時間/月の時短効果を生み出しました。

参考:数千万単位の膨大な蓄積データを Einstein Analytics でリアルタイムに分析

事例2.管理をツール導入で顧客リストを最新の状態に維持

コニカミノルタジャパン株式会社さまは、根性論ではなく論理的な営業活動が必要だとして営業改革に着手しました。取り組みは順調で、3年後には営業生産性が20%、顧客価値時間が30%増えています。取り組みをさらに進めるため、営業支援システムであるSales Cloudを導入しました。

導入目的は顧客リストの作成・管理ではありませんでしたが、Sales Cloudの導入によって、顧客リストの整理が効率化されたといいます。当時、営業担当者が個々に把握し管理していた情報があり、それをSales Cloudに入力できるようになったことで、顧客情報の密度が上昇した点も大きな効果です。

必要なリストをすぐ取り出せる状態にもなり、営業活動の効率化に貢献しています。

参考:差別化が難しい商材を効率的に 販売するため営業改革に着手

顧客リストを作成する際に押さえておきたい4つのポイント

顧客リストを作成する際は、以下の4つのポイントを押さえておくと、運用しやすくなります。

  • 社内で統一したツールを導入する
  • 運用ルールを決め統一する
  • 定期的にアップデートする
  • セキュリティ対策を万全にする

顧客リストの効果を最大限に引き出すためにも、適切に運用しましょう。

社内で統一したツールを導入する

ツールを導入する場合、部門ごとではなく社内で統一したものを導入することが大切です。顧客リストを一元管理できると、統制がとれるうえ部門間の連携もスムーズになります。連携力のアップによって顧客へのアプローチが最適化できれば、売上目標の達成にも貢献できます。

以下の記事では、ツールの選び方を解説しているので、参考にしてみてください。

> 顧客管理ソフトの機能や導入する際のポイントは?

運用ルールを決め統一する

顧客リストの運用ルールを統一し、部門間で共有することが大切です。とくに、命名規則や表記の統一など、細かいルールを徹底することで、検索しやすい顧客リストが作成できます。顧客リストの運用において、欲しい情報にすぐアクセスするために、検索のしやすさは重要です。検索しやすい顧客リストを作成し、スムーズな活用を目指しましょう。

定期的にアップデートする

顧客情報が古いままだと、適切なアプローチができないため、顧客リストを定期的にアップデートし、最新の状態を維持することが大切です。

定期的にアップデートするなかで、情報が更新できない顧客がいれば、マーケティングや営業活動の見直しが必要かもしれません。顧客によっては社名や代表者の変更もあります。必要に応じてチェックし、アップデートを繰り返すことで、最新の顧客リストを維持しましょう。

セキュリティ対策を万全にする

ツールの多くはクラウドシステムであるため、インターネットに常につながっている状態になります。そのため、顧客の個人情報を流出させないためには、万全なセキュリティ対策が必要です。

セキュリティ対策が十分なツールを選ぶとともに、運用時は閲覧権限の取り決めを整えておくことで、社内での取り扱いを制限できます。顧客の個人情報を守ることは、企業の信用にもつながるため大切なポイントです。

まとめ:顧客リストの管理にはSFA・CRM・MAを活用しよう

顧客情報をまとめて管理できる顧客リストは、企業がマーケティング・営業活動を行ううえで欠かせない資料です。社内で一元管理し、検索しやすい顧客リストがあると、顧客ごとに適切なアプローチが可能となり、スピーディーに売上につなげることが可能です。

ところが、企業によって、部門ごとに顧客リストを作成していたり、部門独自のルールで顧客情報を追加していたりと、検索性が悪い顧客リストを使用していることがあります。この状況を改善し、顧客リストを適切に運用するためには、顧客情報の管理機能を有したツールの導入が適切です。

Salesforceでは、顧客情報の管理機能をもつMA・SFA・CRMツールを各種ご用意しております。複数の製品のなかから、お客様のニーズに合った製品を紹介できますので、お気軽にご相談ください。

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