

ランステックは2023年5月に、株式会社富士三和総研と株式会社えんじゃが合併して誕生したIT企業です。業務用食品卸しや食品のプライベートブランドなどを展開する西原商会グループの一員として、エンジニアがクライアントに常駐して開発業務を行うSES(System Engineering Service)事業と、システム受託開発事業を行っています。少人数体制で、営業担当者がそれぞれが個人商店のように活動していました。そのため会社全体の営業進捗状況の把握が難しく、顧客情報が共有されていないことで機会損失につながるケースも少なくありませんでした。こうした課題解決のために2024年2月に導入したのがSalesforce Starter Suiteです。導入プロセスは社長自らがリードしています。
CRMとしてSalesforceを選択した理由は、営業や商談状況を一元管理できる上、SES事業で客先常駐するエンジニアの契約状況や、取引先情報も包括的に管理できる点です。Outlookなど他のツールと連携しやすいことも決め手となりました。社長の川崎博史氏は「Salesforceはまさに『CRMとはこういうもの』というイメージ」だと述べています。
Starter Suiteは営業効率化に必要な機能が厳選されており、CRM 初心者の私でも直感的に使えました。定型的なデータ入力の自動化まで可能で、驚きました。
川崎 博史 氏取締役社長, 株式会社ランステック
社長自らが導入・カスタマイズを実施
ランステックのSalesforce導入では、1か月のトライアル期間を活用し、社長自らが導入・カスタマイズを行いました。「最初に営業活動の流れや必要な情報を整理して、Salesforceのどの項目が対応するのかを洗い出しました」と川崎氏。「Starter Suiteは営業効率化に必要な機能が厳選されていてわかりやすく、個別の要件に応じて簡単にカスタマイズもできるため、スモールスタートに最適です」。
フローによる自動化でさらなる効率化を実現
自動化のためのフロー作成も、社長自らが行いました。「前職の会社で営業部門がSalesforceを使っていたこともあり、Salesforceに自動化機能があることは知っていました。ヘルプ記事などを参考にしながらフローを作成してみると、かなり複雑な処理ができることに驚きました」。
ライセンス追加はわずか5分で
ユーザー追加がWeb上でリアルタイムで行えることも高く評価されています。導入からしばらくして、総務担当者や人事担当者から「Salesforceにあるエンジニアの情報を確認したい」「交通費確認のため常駐先の住所を知りたい」といった要望が出た際には、5分でライセンスを追加して対応できたと言います。
今後は受託開発へCRM活用拡大
また今はSES事業だけでSalesforceを使っていますが、今後は受託開発事業でも利用していく計画です。「両事業で情報を共通化すれば、クロスセルにつなげることも容易になるはずです」。また、Salesforceで一元管理された営業および顧客情報をTableauで分析と可視化し、Slackに自動連携してタイムリーにメンバーに共有する、という将来構想も検討中です。
※ 本事例は2024年11月時点の情報です