資生堂では2016年にMarketing Cloudを複雑な顧客属性に応じた製品訴求と美容コンテンツ配信の管理に活用し、活用ブランドを拡大。2017年にはCommerce Cloudを導入しブランド単位の直販ECサイト設置と購買データ収集を進めたほか、日本で初めてコンポーザブルストアフロントを採用、ヘッドレスのコマースシステムを構築しました。さらに、グローバル共通のデータ基盤としてMuleSoftを採用し、APIを通じて基幹システムからSalesforceのソリューションまでの連携統合を実現しています。現在ではData Cloudによるグローバルな共通基盤の構築を進めるほか、お客さまの声(VOC)をグローバルに集め価値開発や品質向上を行うため、AI機能であるEinstein for Serviceの利用を含めたService Cloudの導入を進めています。
グローバルなデータ連携基盤を完成させるうえで、Salesforceソリューションが備える技術先進性、規制対応力、そしてグローバルなサポート能力が不可欠でした
高野 篤典 氏資生堂エグゼクティブオフィサーCITO兼, 資生堂インタラクティブビューティー共同代表取締役社長
資生堂では、データドリブン経営を標榜する中で、顧客のパーソナル体験を向上するためのAI活用を含めた顧客データの活用に取り組んでいました。Salesforceのさまざまなソリューションを包括的に活用することで、顧客一人ひとりのニーズに寄り添うきめ細やかな対応を実現するほか、グローバルでのデータ統合管理の整備を進めています。
Salesforceの積極的な新技術導入がビジョンにマッチ
2025年度までの中期経営計画において、グローバルな顧客、企業、研究開発のデータ統合基盤を完成するビジョンを掲げています。そのために、AIやSPA(シングルページアプリケーション)、ヘッドレス、API統合などの新技術を導入し、スピーディーな基盤開発に取り組んでいます。Salesforceも新技術の早期導入に積極的であり、当社のビジョンにマッチしていました。
EC開発基盤の刷新により表示高速化、早期開発が実現
Commerce Cloudでは、コンポーザブルストアフロントの新たなアーキテクチャ導入により、サイト表示が4倍に高速化したほか、ブランドごとのサイト開発期間を短縮でき、コンバージョン率は13%向上しました。2024年内に決済ページへの適用を終え、2025年はマイページまで適用を広げる計画です。
グローバル拠点のスピーディーなサポート体制を実感
世界120の国と地域で事業を展開する資生堂は、グローバルにデータ活用基盤のシステムを連携させる必要があります。当社がヘッドクオーターを置く日本でセールスフォース・ジャパンと相談するだけで、グローバルに的確な展開ができることは非常に魅力的でした。グローバル企業であり、かつ日本法人に存在感のあるSalesforceは、安心感のあるパートナーと言えます。