なぜ、SFA導入に失敗してしまうのか?原因と対策を解説

投稿日:2021.4.26
営業業務の効率化を狙ってSFAを導入したにもかかわらず、現場に定着せずに使われなくなってしまった…。こうしたことは、実際に起こりえます。せっかくコストをかけて導入するのですから、SFAの効果を存分に発揮せずに終わるのは、もったいない限りです。
ここでは、SFAの導入失敗の原因と、それを回避するための対策について解説していきます。

SFA導入が失敗する原因とは?

営業業務を飛躍的に効率化してくれるツール、SFA。CRMとともに、ここ数年で導入する企業は増え続けているようです。その背景には、下記のようなSFAによって得られる多くのメリットがあります。

<SFAで得られるメリット>

  • 営業活動が可視化できる
  • 営業業務に伴う情報を、関連部署でリアルタイムに共有できる
  • 社外からでも顧客情報にアクセスできる

こうしたメリットから、営業業務の属人化を防ぎ、チーム全体のパフォーマンスアップを図り、何よりも業務の効率化、生産性の向上を狙うことができます。
しかし、このような効果に期待してSFAを導入したにもかかわらず、現場に定着せずにほとんど使われなくなってしまった…という失敗例は、意外に多いのです。
なぜ、そのようなことになってしまうのでしょうか?まずは、その原因から探ってみましょう。

導入することが目的になっている

SFAを導入したまでは良かったものの、その後、現場に定着させるプロセスが不十分だったため、チーム内でもあまり使われずに終わってしまう。あるいは、「導入したけれど、メリットが感じられなかった」というケース。これは明らかに、導入することが目的化しているために起こることです。

ほかのビジネスツールも同様ですが、SFAは導入しただけでは意味がありません。運用のルールを定め、日常業務の中で活用していくことで、初めてその便利さを実感できます。また、蓄積されていくデータは、さまざまな形で抽出し、分析することで業務に活用することができます。SFAに情報を入力していくだけでは、単なるデータベースになってしまうのです。
「とにかく使ってみよう」という安易な理由で導入すると、こうした結果を招きやすくなるでしょう。

現場のコンセンサスが得られていない

SFAの導入にあたっては、マネージャーや部門長が関与し、積極的に推進することが大切です。しかし、それ以上に重要なのは、実際に日々SFAで作業する、現場スタッフのコンセンサスです。
人は、無意識のうちに変化を嫌う傾向を持ちます。ですから、慣れた手順や作業が大きく変化するSFAの導入に対して、拒否反応を起こしやすいのです。そうした状態で無理に導入を推進してしまうと、現場の反発を招きやすくなります。
SFAの導入と活用は、営業業務を大幅に効率化してくれますし、生産性の向上にも役立ってくれます。しかし、それはわかっているけれど、「今までどおりの慣れたやり方のほうがいい」という心理を現場からぬぐい去らないと、SFAの定着は難しいでしょう。

現場の業務負荷が増大している

本来ならば、業務の作業量を軽減してくれるのがSFAのメリットのひとつです。しかし、SFAの導入によって、かえって作業量が増えてしまったということが起こります。これはいったい、どういうことでしょうか?
SFAでは、入力項目をユーザー側で設定することができますが、より詳細なデータが取れるようにと入力項目を増やしすぎてしまうと、それが作業負荷の増大につながってしまいます。営業担当者の作業負荷を軽くするはずのSFAによって、かえって業務が重くなるという、まったく逆の結果を呼んでしまうのです。こうした理由で、SFAの定着が頓挫してしまう例は多くあります。

ワークフローが存在しない

「導入することが目的になっている」という項目とも関連しますが、SFAを「どのように運用するか」という点を詰めておかないと、導入しても定着せずに終わってしまうリスクがあります。
SFAの導入は、それ以前のワークフローを一新するものです。ですから、SFAの機能を踏まえた上で、新たなワークフローを構築し、部署内で共通化しておくことが必要です。日々の活動履歴や顧客とのコミュニケーション、日報などはSFA上に記録するとして、チーム内での連絡はメールにするのか、それともSFAのチャットツールを使うか。また、スケジュールや各種書類の作成ルールはどうするのか。
これらの細かい部分まで運用ルールとして設定しておかないと、チームとしての業務が滞ってしまいます。

トラブルの解決やデータ分析ができない

SFAの機能的な面や運用面で何かしらのトラブルが起こった場合、それを誰も解決できないということもありがちです。機能的なことはメーカーやベンダーに相談すれば解決できますが、運用面では自社内でのルール設定が絡みますから、誰かが先頭に立って調整しなくてはなりません。
また、入力されたデータをどのように分析するかという点も重要です。SFAの真価はそこにあるのですから、抽出されたデータを正しく分析できないのでは、SFAの価値が半減してしまいます。

使い勝手が悪い、自社にフィットしない

メニューやボタンの配置が見づらい、目的の画面にスムーズにたどりつけないなど、ユーザーインターフェースが洗練されていない場合も、SFAの導入失敗を招きます。これは、ツールそのものの問題でしょう。
さらにありえるのは、SFAの選択ミスです。現在、市場には多くのSFAが出回っており、それぞれ特徴が異なります。自社の業務内容、事業規模にフィットした製品を選ばないと「必要な機能が搭載されていない」「拡張性が低い」といった不満が噴出することになります。
導入を急ぐあまり、製品の選定が疎かになると、こうした失敗が起こりやすくなります。

SFA導入を成功させるには?

では、前述したような失敗をしないためには、どうすればいいのでしょうか?それは、失敗の理由の「逆を行く」ことで解決します。
これから説明するポイントを踏まえておくことで、SFAをスムーズに導入し、定着させることができるでしょう。

SFA導入の目的を明確にする

人は「よくわからないもの」には拒否感を示しますが、それが自分にとって有益だと理解できれば、一転して好感を持つことができます。ですから、「何のためにSFAを使うのか」「それによって、どのような利益があるか」を明確にし、現場のメンバーに繰り返し説いて、理解を求めることです。不安や疑問があればそれをくみ取り、確実に解消していくことです。
こうして現場のコンセンサスを得ておけば、スムーズな導入が可能になるでしょう。

マネージャー、経営陣が積極的に関与する

SFAを活用すると、営業現場の状況をリアルタイムで知ることができます。ということは、売上予測をリアルタイムで、確度も含めてチェックできるのです。これは、マネージャーはもちろん、経営陣にとっても非常に大きなメリットです。その恩恵を理解し、経営陣も導入に関与するべきでしょう。
また、SFAの導入は、現場のワークフローを大きく変えることになります。それに伴う調整には、マネージャーの関与が欠かせません。現場のコンセンサスを得ることも含めて、導入・定着の旗振り役として、積極的なコミットが求められます。

入力項目を絞り込む

せっかくSFAを導入するのだから、できるだけ多くの入力項目を設定しておきたい…。こうした考えは合理的なものです。しかし、項目を増やしすぎたために入力作業が重くなると、現場に浸透せずに終わってしまいます。
ですから、事前に入力項目を取捨選択し、絞り込んでおくことが大切です。「あれば便利」なものはとりあえず脇に置いておき、まず「これがなくては」というものだけをピックアップしましょう。

「どう使うか」のガイドラインを作る

SFA運用のルールは事前に作成しておき、マニュアル化しておくのがベストです。また、入力した顧客データをどのように活用するのか、それも明文化しておくとなお良いでしょう。もちろん、最初から完璧なマニュアルを作る必要はありません。何か問題が起こったら、どう対処するのかをその度に検証・検討して、更新していけばいいのです。
ここは、杓子定規に考えることはありません。段階を踏んでブラッシュアップしていけば大丈夫です。

ヘルプセンターやアナリストを配置する

SFAに関する疑問や質問、トラブルへの対処を担当するヘルプセンターを設置しておくと、現場のスタッフは安心です。また、導入から運用に関して、どのような問題が起こり、どう解決したのかを履歴として残しておくと、別部署への導入の際にも大いに参考になります。
さらに、データの分析ができるアナリストを確保しておけば、SFAのメリットをさらに活かせるでしょう。
これらのスタッフは、既存メンバーに教育を受けさせたり、コストをかけられるなら、新たに配置したりすることで確保します。自社の事情と状況に合わせて対応してください。

ツールの選定を十分に行う

数多くあるSFAの中から、どれを選ぶか。この選択は企業によって変わってきますので、ひとつの正解はありません。ただし、本格的な導入の前に、ある程度の試用期間は必要です。
多くのSFAはクラウドサービスとして提供されており、試用も可能ですから、まずはデモ版で操作性や機能を確かめておきましょう。また、導入にあたっては、まず少人数でスモールスタートを切っておき、問題ないとなったら、部署全体に拡張するというのも良い方法です。

ちなみに、SFAの中には、PCにインストールするパッケージ型、自社内にサーバーを設置するオンプレミス型も存在します。しかし、これらはアップグレードの手間と管理が煩雑であることや、初期費用と運用コストが大きいことなどから、扱いやすいものではありません。特別な理由がない限り、クラウドサービスを選んでおけば問題ないでしょう。

SFAをさらに効果的に活用するには?

無事、SFAの導入・定着が完了したら、次は「SFAをどのように活用するか」です。導入の段階でここまで想定しておかないと、宝の持ち腐れになりかねませんので注意しましょう。

データの使い道を考える

SFAと顧客管理ツールであるCRMとは、機能的に共通する部分が多くあります。実際のところ、ここ数年で両者の機能上の境界線は曖昧になりつつあります。
しかし、SFAは本来、営業支援システムとして開発されたもの。ですから、「SFAのデータを営業業務にいかに活かすか」という視点から見てみると、次のような活用方法が考えられます。

  • 業務のさらなる効率化を図る
    営業担当者の日々の行動をSFAに記録しておくことで、個々のメンバーはもちろん、セールス部門全体の動きをつかむことができます。これを細かく検討していくと、無駄な動きや二度手間を発見することができるでしょう。
    こうした無駄を排除することで、業務そのものの効率化を図り、生産性を向上させることが可能です。
  • 営業の「勝ちパターン」を見つける
    どこの企業にも、突出した成績を上げ続けるスタープレーヤーがいるものです。そうしたメンバーの営業スタイルを行動履歴から抽出し、勝ちパターンとして定義できれば、ほかのメンバーもそのパターンを共有することができます。チーム全体のパフォーマンスアップにつながりますし、新人教育の場面でも役立ちます。
  • 失注したパターンを分析し、取りこぼしを防ぐ
    成功した場合だけでなく、失敗例も活用できます。失注した商談履歴を分析し、どこに問題があったのかを探り出すのです。
    提案の段階で商談がストップしたなら、提案内容が顧客の課題解決にフィットしていなかったことが読み取れますし、見積書提出で止まってしまったなら、金額が折り合わなかったと推測できます。こうした分析を積み重ねることで、「失注しにくい営業プロセス」を導き出すことができるでしょう。

MAと連携すれば、さらなる成果を期待できる

営業業務の履歴情報が蓄積されているSFAと、マーケティング領域における作業の自動化を図れるMA(マーケティングオートメーション)を連携させると、見込み顧客の育成とフィールドセールスを、スムーズにつなぎ合わせることができます。見込み顧客を育成し、その中でも確度の高いホットリードをセールス部門に引き継ぐことができますから、業務効率化はもちろん、成約率の向上も期待できます。
ここまでの展開を想定するなら、SFAを選定する際、MAをはじめとする各種ツールとの相性の良い、拡張性の高い製品をピックアップしておくことです。

万全を期して、SFAの導入を成功させよう

SFAの導入と活用によって、営業業務は大きな効率化を図れます。作業量は格段に少なくなり、時間の有効活用ができるようになるでしょう。つまり、限られた時間と労力を、営業本来のコア業務、たとえば顧客とのより深いコミュニケーションや、課題解決策のプランニングに使うことができるのです。
こうした業務にかける時間とエネルギーが増えれば、営業活動も充実します。当然ながら、それは成約率という結果にも表れてくるでしょう。それこそ、SFAによってもたらされる、最大の効果といえます。 SFAによる効果を得るためにも、導入の際に起こりうる失敗の原因を知り、それを避ける策を講じて、SFAの導入を成功させましょう。
 

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