Salesforceがアビームコンサルティングをどのようにサポートしているか
「自社実証」によるAIエージェントの徹底実践
このチャレンジングな課題に対し、アビームコンサルティングは「自社実証」の哲学を貫きました。解決策を顧客に提案する前に、まず自らがそのテクノロジーを徹底的に使いこなし、効果を実証する。この信念のもと、社長直轄の戦略アカウント担当チーム約50名に、SalesforceのAIエージェント「Agentforce」を導入。自社を“クライアントゼロ”とし、効果と課題の両面を深く掘り下げ、磨き抜かれたソリューションとして顧客に提供できる体制を構築することからスタートしました。
トップ人材の“思考”と“行動”を「Agentforce」に移植し、組織能力を最大化
Agentforce導入の真髄は、トップパフォーマーの思考回路と行動様式をAgentforceに「移植」することにありました。山田CEOやトップパフォーマーたちの情報収集の視点、分析の切り口、次の一手を判断する基準などを「トピック」と「アクション」としてAgentforceに落とし込みました。これにより、例えば「脱炭素」に関する最新ニュースが報じられれば、関連する成功事例や注目すべき専門家を瞬時に各トップパフォーマーへ提示。顧客企業の役員人事発表の際には、「経営アジェンダの設定と対応の方向性に関する仮説構築と役員との面談設定」といった、これまでトップパフォーマーが無意識下で行っていた最適なネクストアクションを自動で提案します。結果として、各戦略アカウントマネージャーがCEOレベルの戦略的視点とトップパフォーマーの機動力を手に入れ、組織全体の提案力と実行力が飛躍的に向上しました。
“散在するデータ”から”戦略的な洞察”を紡ぎ出す「Data Cloud」
Agentforceがその能力を最大限に発揮するためには、質の高い、統合されたデータが不可欠です。しかし、顧客理解に必要な情報は、日本経済新聞の記事情報(※)、クライアントの人事異動情報、名刺管理ツールに蓄積された名刺データ、顧客満足度調査結果、さらにはクライアントの中期経営計画や統合報告書(PDF形式)など、社内外に多種多様な形式で散在していました。これらの「宝の山」とも言えるデータを繋ぎ、活用可能にする中核となったのが、Salesforceのデータプラットフォーム「Data Cloud」です。ここに集約・統合されたデータがAgentforceによって戦略的に活用されることで、例えば、顧客満足度調査結果からNPS低下の予兆を早期に検知し、該当プロジェクトチームへ能動的な注意喚起を行う、あるいは、最先端の変革事例、名刺交換情報や商談履歴をトリガーとして、顧客への新たな示唆やアプローチを創出するなど、一般的な生成AIでは不可能な、自社特有のデータに基づいた高精度なアクションが可能となりました。
「MuleSoft」あらゆるデータを一つに“繋ぎ”、ビジネスの鮮度とスピードを加速
そして、このデータ活用の生命線となる“鮮度”と“スピード”を担保するのが、API連携プラットフォーム「MuleSoft」です。日本経済新聞社のAPIから配信される記事情報(※)、人事異動情報、名刺情報、Qualtricsの顧客満足度調査データ、さらには顧客企業が発行する統合報告書や中期経営計画のPDFファイルに至るまで、社内外のあらゆる情報をMuleSoftがAPI経由で自動取得し、整形。即座にData CloudやSalesforceへと連携させます。例えば、ある大手消費財メーカーが新たな脱炭素戦略を発表したとします。その情報はMuleSoftを通じて瞬時にData Cloudに集約され、Agentforceが過去の類似案件の成功パターンや「次にコンタクトすべきキーパーソン」を特定。Chatterを通じて即座に関係者に共有され、圧倒的なスピードでお客様への価値提案へと繋がっています。
このAgentforce、Data Cloud、MuleSoftの三位一体の連携により、事業間の連携は加速し、トップ人材の行動モデルはAgentforceを触媒として組織全体へと高速に展開。アビームコンサルティングの価値創出サイクルは、かつてない力強さで循環し続けています。