
株式会社丸千代山岡家
「店舗」を切り口にしたマネジメント基盤の最適解
「ラーメン山岡家」を運営する丸千代山岡家、Slack/Tableau/Service Cloudを積極的に活用し、全社コミュニケーションの活発化と労務リスクの低減、業務品質向上などを実現

株式会社丸千代山岡家は、全国に約200店舗の「ラーメン山岡家」を展開・運営する企業です。2018年にSlackとTableauを導入し、2023年にはService Cloudも導入。「店舗」という切り口で情報を集約・活用できる基盤を構築しています。
背景となる情報
導入の意義

“店舗そのものの管理を全体最適化していくには、拡張性や処理能力の心配がなく長期的に安心して使えるService Cloudのような基盤が適しています。”
田中 陽里氏
導入の効果
Slackをアルバイトも含む全従業員で活用することは、従業員エンゲージメントの維持・向上という効果をもたらしています。また業務アプリの「入口」としても重要な役割を果たしており、Canvasやワークフローも積極的に活用されています。これらによって「店舗スタッフから本部への報告」「スーパーバイザーから本部への報告」「店舗清掃状況の報告」「店舗での課題解決の早見表」などのアプリが生み出されています。
Tableauは店舗状況を共有するために使われていますが、その中でも大きな効果を発揮しているのが勤怠データのダッシュボードです。勤怠管理システムからリアルタイムに抽出したデータを可視化することで、従業員の労務リスクを未然に防ぐことが容易になりました。
Service Cloudは、以前は紙管理だったスーパーバイザー臨店報告書のデジタル化を可能にしました。Slackで店舗チャネルを開いて過去の状況を把握し、Slackのワークフローで基本部分を記入、その続きはService Cloudで詳細を記入しています。これにより業務を営業部長や店舗、他部署から360度評価することが容易になりました。臨店回数や滞在時間の計測が可能になり、評価項目に設定したことで臨店報告書の提出率が100%になりました。
Service Cloudは、「店舗」という単位で発生する情報資産を、従業員それぞれの立場で活用できる基盤としても、重要な役割を担っています。店舗に紐づく静的なデータはもちろんのこと、「売上」「会計仕分」「臨店履歴」「金銭実査」「日報」など、トランザクション的なデータもここに集約されています。どの従業員でも自分の仕事に役立てられるように、オブジェクトやセキュリティのきめ細かい設定も行われています。
Service CloudとTableauの連携もすでに始まっています。その1つが、Service Cloudに蓄積されたデータの統計情報を、Tableauのダッシュボードで分析する、という使い方です。またTableauのダッシュボードをService Cloudに組み込み、より目につきやすいところに分析結果を表示する、といったことも行われています。これによって何か問題が発生した場合でも、その発生場所である店舗で自律的にコントロールできるようになることが期待されています。
事例のまとめ
簡単にSlackに参加できるように工夫
Slack活用で注目したいのが、簡単に参加できるように工夫されていることです。アルバイト・パートの方にもどれだけ参加してもらえるかが、活用効果を生み出すためのポイントだと考えられていたからです。その取り組みの1つが「招待URLをQRコード化して店舗に掲示する」ことです。ある程度まで普及すれば多くの人が利便性に気付き、普及を推進してくれるようになります。
Tableau/Service Cloudは店長に理解してもらうことが鍵
TableauとService Cloudに関しては「店長に理解してもらうこと」が成否を分けると考えられています。ただしTableauは、店舗の状況を非常にわかりやすく表現できる分析基盤であるため、それほど心配はされませんでした。Service Cloud導入の際には、入力が必要な項目をなるべく少なくする、入力の起点をSlackにする、といった工夫が行われています。
Service CloudのマニュアルはSlack Canvasで
マニュアルの有無や出来不出来でも、ユーザーの取り組み強度は大きく変わると考えられています。そのためService Cloudの導入にあたっては、マニュアルを全てSlack Canvasで作成する、というチャレンジが行われています。Slack Canvasは非常に生産性が高く、内容の変更も容易であるため、システムの変化にも無理なく追随できるからです。
長期的な全体最適化には「データ流通の自由度」が高い基盤が必要
店舗を切り口にしたシステムは、国産SaaSの中にもいくつか存在します。しかしそれらは「データの流通を阻害する要因」が多く、小さい領域での課題解決に限定されています。店舗そのものの管理を全体最適化していくには、Service Cloudのように拡張性や処理能力の心配がなく、長期的に安心して使い続けられる基盤が適していると、山岡家では評価されています。
Salesforceは急成長を支える重要な柱
山岡家の従業員数は、コロナ禍の数年間で2倍弱に増えており、この急速な人員増を支えた柱の1つがSlackだと評価されています。今後は新たに導入したService Cloudを基盤に、ショップアプリと連携したMAや、AI/MLを活用した自動発注、生成AIによる従業員の声の分析などを進めていくことが視野に入っています。また、Data Cloudによるビッグデータの活用も検討しています。
100%
Service Cloud導入後の
臨店報告書の提出率
8
Tableau ダッシュボード数
5,500名
アルバイトも含む
従業員がSlackを活用
560
Tableau ユーザー数
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