農業生産法人 株式会社熱帯資源植物研究所

受注から出荷、納品までのプロセスをSalesforceで最適化

Salesforce Platformを採用し、顧客と現場担当者、納品ドライバーがつながる リアルタイムな情報連携を実現。

農業生産法人 株式会社熱帯資源植物研究所は、祖業である胡蝶蘭の販売プロセスにおいて、Salesforce Platformを活用。受注から納品までのプロセスを改善し、現場担当者やドライバーの業務効率を飛躍的に高めることに成功しました。

背景となる情報

胡蝶蘭の販売プロセスは、主にFAXで届く受注からスタートします。胡蝶蘭は適切な温度管理されたハウスで栽培・寄せ植えを行い、八分咲きになるまでハウスで保管し、出荷直前になると店舗へ移動します。店舗では、受注入力、立札作成、ラッピングを行い、最終の仕上げ後に写真撮影を行いご依頼主へ写真を送付します。納品時には、専属のドライバーが納品場所まで届け、依頼主に納品完了連絡をします。このプロセスは、長くデジタル化されておらず、たとえば顧客から高い評価を受けている納品前の写真送付についても、同じ写真を2度送ってしまうミスや、撮影した写真がどの顧客宛のものか判然とせずプロセスが滞るなどの業務ロスが課題でした。この状況を改革するために、Salesforceを活用。受注システムに登録した内容がSalesforceに自動連携され、納品までのプロセスをSalesforce内で完結させます。

導入の意義

胡蝶蘭の受注から納品までのプロセスにおいて、Salesforceを活用したデジタル化が実現しました。顧客に写真を見てもらうプロセスでは、人がかかわる作業時間を4分の1に削減できたことは大きく、ドライバーがリアルタイムに納品状況を共有する仕組みも出来上がりました。プロセスを一気通貫でデジタル化したことで、作業の抜け・漏れもなくなりました。

導入の効果

  • 受注から納品までのプロセスは、すべて Salesforce Platform上で管理されます。受注時データがAPI連携されると、納品先発送日別にデータが管理され、必要な胡蝶蘭の仕様と個数がポータル上に出現。現場担当者と営業担当者は、漏れ・抜けのない顧客対応を開始します。メールや電話での対応、写真の送付、そして納品に至るまで、受注から納品までプロジェクトの状況とチェック項目を1つの画面で可視化できます。

  • 写真確認では、「立て札の内容を先に見たい」、「いつもの宛先なのでスキップして良い」など顧客ごとに特殊な対応が求められるケースがあります。プロセスを可視化できたことで、これらへの対応が楽になった上、過去のデータを簡単に検索できるため、「前回と同じ立て札で」という依頼に迅速かつ確実にこたえられるようになったことは大きなメリットです。

  • 当該業務にかかわるすべてのスタッフの生産性が高まりました。中でも、顧客とのやり取りには多くの時間を割いていましたが、現場担当者が撮影した写真を納品先に紐づけてアップロードする仕組みは秀逸。Salesforce上のメールアイコンをクリックすると、件名/本文のテンプレートを選択するだけで、写真付きメールを送付できるようになりました。

  • 状況の可視化画面では、プロセスをドラッグ&ドロップで次のステップに進めることができます。対応が必要なステップを変更したプロセスを枠色でアラートしたり、特徴的なアイコンを使って注意を促したりするなど、だれにもわかりやすく、クリックするだけでやりたい作業にスムーズに画面遷移するなどかゆいところに手が届く仕組みを多数実装することができました。

  • 納品時にドライバーは、モバイルのSalesforceアプリを利用します。納品先を順に並べて経路を規定。納品先住所をタップするとマップが開く仕様です。納品すればアプリをタップしてステータスを完了に。納品をお知らせする電話も画面からワンクリックで発信できます。納品状況は全体に共有されるため、納品時間の問合せに対する回答精度も高まりました。

事例のまとめ

花を贈り合う沖縄の文化に根付いて
沖縄には、花を贈る文化があります。企業の移転や周年祝いに加え、春と秋の叙勲、母の日、米寿祝い、そして49日まで美しさが失われない供花としても胡蝶蘭は人気です。このすばらしい文化を支え、より良いものとして次代に受け継ぐために、県内限定で取り組むのが胡蝶蘭ビジネス。今回の業務プロセス改善は、ビジネスを継続的に発展させるために欠かせない取り組みでした。

品質に万全を期すためのFAX受注
テクノロジーが発展しても、FAXによる受注が中心であることには理由があります。宛名の漢字間違いはあってはならないことで、顧客とは「高」と「髙」の違いなど細かな点についてやり取りし、納品前には商品に加えて立て札の写真も確認してもらいます。今回のSalesforce導入でも、顧客とのやり取りの最適化と可視化を重視。当該プロセスが改善されたことは大きな成果です。

優れたパートナーとともに
「Salesforce Platformを使えばなんとかなる」という期待で採用しましたが、社内にSalesforceのノウハウはなく、当初は悪戦苦闘。そんな中、沖縄で複数のプロジェクトを成功に導いた株式会社Global Jobを知り、実装を担当してもらったところ、基本機能をうまく組み合わせて理想的なプロセスと画面を開発してもらうことができました。

撮影から画像送付までの時間が4分の1に短縮
問い合わせのあった顧客をお待たせすることなく、Salesforce画面上を確認するだけで回答出来るようになった点は大きなメリットです。たとえば、過去受注データを容易に検索できるようになったため、「前と同じで」という注文への対応時間と対応精度はどちらも向上。写真添付メールの送信には、これまで最低でも1通あたり4分かかっていたものを、1分に短縮することができました。

作業時間を4分の1に短縮

“胡蝶蘭のお客様は、9割が法人です。今後はSalesforceに蓄積したデータ分析なども行い、この仕組みをさらに発展させていきたいと考えています。”

名護 健 氏

農業生産法人 株式会社熱帯資源植物研究所
代表取締役
※ 本事例は2024年12月時点の情報です

ストーリーをシェア

使用製品

その他のお客様事例

ツネイシカムテックス株式会社

Salesforceを使って廃棄物の管理プロセスを効率化することに成功

株式会社カインズ

一人ひとりに寄り添う顧客体験で 世界を日常から変える

株式会社登喜和

顧客理解と業務効率化からさらに踏み出し「顧客と両思い」の関係構築へ

最新情報と斬新なアイデアを
メールでお届けします