



ビジネスの現場で顧客関係管理(CRM)と聞いて、多くのリーダーがまず思い浮かべるのは、顧客データを効果的に追跡・記録し、B2Bの顧客体験を高めるために自社リソースを連携させる一連のツールやシステムです。とはいえ、こうしたCRMのイメージは全体としておおむね正確である一方で、B2C組織にとってのCRMの利点にはあまり目が向けられていません。そもそも、なぜ区別が必要なのでしょう。結局のところ、B2BでもB2Cでも、ビジネスであることに変わりはないはず・・・でしょうか。実は、そうとは限りません。B2BビジネスとB2Cビジネスでは、運営方法、特にマーケティングと営業が気を遣っている場所に、いくつかの大きな違いがあります。
B2BとB2CのCRMの違い
法人向けのマーケティングでは、購入のロジックに訴えるほうが一般的に効果的です。理性的で説得力のあるストーリーを展開し、自社の製品やサービスがもたらす具体的なメリットを明確に伝えます。逆に、個人の顧客向けのビジネスでは、製品やサービスと購入者との間に感情的なつながりを作り出すことによってより良いサービスとなります。さらに、B2Cビジネスはほとんどの場合、B2B組織よりも多くの顧客を抱えていますが、顧客単価は著しく少額です。そのため、B2Cビジネスは、純粋にB2B業界で活動している企業とは異なるCRMニーズを持つ場合があります。そもそもCRMは、一般的に法人向けの販売を行う企業を想起させる言葉です。とはいえ、だからといってB2C組織がCRMをおろそかにしてよいわけではありません。
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CRMを使い始めたばかりの場合は
CRM初心者向けガイドをご覧ください。顧客を開拓、獲得、維持するうえで必要なものをすべて紹介しています。
B2C CRMの利点
その名前が示すとおり、CRMの中心にあるのは顧客です。B2Cビジネスは通常、B2Bビジネスよりもはるかに多くの顧客を抱えるため、個々の顧客の履歴や好みを把握するのは一層困難です。顧客一人ひとりに合わせてターゲットを絞り、パーソナライズしたメッセージを作成するのも、同様に膨大な作業です。コンピュータの助けなしでは、現実的に実行するのはほぼ不可能でしょう。さらに、ターゲットを絞ったマーケティングキャンペーンやソーシャルメディアの投稿などを通し、感情に訴えるレベルで顧客や潜在的な顧客とつながることができれば、顧客の獲得と維持に大きく貢献する可能性があります。実際、CapterraがCRMユーザーを対象に行った調査では、CRMの導入によって大きな影響があったとされるビジネス面として、最も多く挙げられたのが「顧客満足度」と「顧客維持」でした。このように、個々の顧客の満足度に左右される要素が非常に多い中で、B2C CRMソフトウェアを使用することによって、B2Cの成功の鍵となる個々の顧客との真のつながりを形成できます。
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ビジネスに最適なB2C CRMを選ぶには
市場には多くのCRMがありますが、そのほとんどはB2Bを念頭に置いて特別に設計されています。そのため、自社のニーズに合ったB2C CRMソリューションを見つけるのは難しい場合があります。自社に合わないCRMを選んでしまわないように、B2C企業はまず、B2C向けのCRMにどんな機能が必要なのかを理解しておくことが重要です。ここでは、優れたB2C CRMシステムの特徴を簡単に説明します。
詳細な顧客追跡と連絡先の管理
前述のように、顧客は顧客関係管理において最も重要な要素です。だからこそ、CRMには、セールスジャーニー全体を通じて顧客を追跡し、その過程で関連情報をすべて記録できる機能が必要なのです。これにより、営業チームをはじめとする各部門が、必要なデータに簡単にアクセスでき、シームレスでポジティブな顧客体験を提供しやすくなります。B2C企業では、幅広く多様な顧客と関わるため、こうした仕組みが顧客管理に欠かせません。
クラウドベースの運用
B2C企業にとって、クラウドには多くの明確な利点があります。クラウドベースのB2C CRMシステムは、高価なハードウェアのインストールやメンテナンスを必要とせず、インターネット接続を介してアクセスするサーバーからリモート操作します。つまり、B2Cチームは、どのデバイスやプラットフォームからでも同じ重要なデータにアクセスできるため、互換性の問題を気にせずにすむのです。多数の個人による意思決定に対応するB2C組織にとって、いつでもどこからでも重要な顧客情報にアクセスし、社内の他部門と連携できることは、営業パイプライン全体で見込み客をより効果的に導く、柔軟で機動力のある営業体制の実現につながります。
リアルタイム更新
B2Cの顧客は、短期間のうちに営業パイプラインを進む傾向が高いため、バッチ処理された顧客データを待つ必要がある場合、遅れをとる可能性があります。リアルタイム処理と瞬時の更新に対応し、顧客がどこにいて何を必要としているか、正確な最新情報を把握できるCRMを使用すれば、すべてを適切な速度で滞りなく進めることができます。
高度なレポート
どれだけ多くのデータが取得され、分析されても、そのデータを効率的かつ効果的に意思決定者と共有できなければ、ビジネスではあまり役立ちません。図やグラフなどのビジュアルを備えたインタラクティブなダッシュボードでデータを可視化するCRMならば、権限のあるユーザーが、重要な顧客情報やビジネスデータを一目で把握できます。この機能は、絶えず変化する顧客ベースを正確に把握し続ける必要があるB2C企業にとって特に有効です。
マルチチャネル連携
ソーシャルメディアは、現在、最も利用されているカスタマーサービスチャネルの1つです。とはいえ、メール、掲示板、ライブチャット、電話もすべて効果的なカスタマーサービスの選択肢です。幅広いカスタマーサービスチャネルのすべてと連携可能なCRMがあれば、B2C企業は、極めて多様な技術を導入している顧客にさえも対応できます。
広範なタスクの自動化
B2Cの顧客ベースの管理は、片手間では済まされない重要な業務です。営業チームの対応力も、すでに限界に近づいているかもしれません。そのような状況で、フォームの記入、レポート作成、確認メール、フォローアップなど、退屈でありながら必要な、細かな継続的タスクが営業チームの貴重な時間を消費することになりかねません。一部のCRMは、営業やカスタマーサービスに付きもののさまざまな周辺タスクを自動化できるため、営業チームは空いた時間を使ってより差し迫った職務に取り組めるようになります。
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AIを活用したCRMへのジャーニーをマッピング
Forrester社が700名を超えるビジネスリーダーを対象に実施した調査をご覧ください。顧客サービス向上に向けて、ビジネスリーダーたちがどのようにAIを活用しているかをご確認いただけます。
Salesforce B2C CRMがもたらす成功
CRMで何ができるか。この件について最新の標準を設定してきたSalesforceは、長い間CRMの業界リーダーとして認識されてきました。SalesforceのEinstein 1 CRMが多くのB2B企業の信頼を得ている一方で、実際のところ、SalesforceはB2C組織にも同様に効果的です。Salesforceはクラウドベースで、あらゆるプラットフォームおよびデバイスとの互換性があり、顧客データとビジネスデータを継続的に取得、分析、レポートするように設計されています。対話型のダッシュボードによるデータの可視化により、意思決定者やユーザーは、必要に応じてデータを俯瞰的にも詳細にも確認できます。Salesforce CRMには、利用可能なすべてのカスタマーサービスチャネルが組み込まれています。また、顧客が集まってソリューションやアイデアをクラウドソーシングできるセルフサービスポータルとコミュニティフォーラムも提供しています。Salesforce CRMには高度な自動化オプションも用意されているため、最も重要なタスクに集中し、残りのタスクはSalesforce CRMに任せることができます。
CRMはB2Bビジネスだけのものではありません。適切な機能を使うことによって、B2C CRMは、顧客体験の向上、連絡先の管理、データの追跡に役立ち、企業間の調整を促進する強力で効果的なツールになります。また、顧客満足度、連絡先の管理、データ追跡、調整があらゆるビジネスを左右する決定的な要素であることを考えると、高度なCRMを活用することがB2Cの成功の鍵となるでしょう。
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