
トークスクリプトとは?営業力の上がる作り方や活用のポイントを解説
トークスクリプトとは、営業や電話受付などにおいて効率的な話し方を決めたマニュアルです。あらかじめトークスクリプトを用意すれば、業務の質が向上します。本記事では、トークスクリプト作成の手順やポイントを解説します。
トークスクリプトとは、営業や電話受付などにおいて効率的な話し方を決めたマニュアルです。あらかじめトークスクリプトを用意すれば、業務の質が向上します。本記事では、トークスクリプト作成の手順やポイントを解説します。
トークスクリプトは、電話営業やコールセンターなどで顧客とのコミュニケーションを円滑に進めるための基本的な台本として知られています。適切に活用することで、応対品質の標準化やスムーズな会話展開といったメリットが期待できます。
しかし、現代の顧客は、よりパーソナライズされた対応や深い製品知識に基づく提案を求めています。画一的なスクリプトに頼りすぎると、かえって顧客の期待に応えられず、機会損失につながる可能性も否定できません。重要なのは、トークスクリプトを万能薬と捉えるのではなく、顧客理解を深め、データとテクノロジーを活用してより質の高いコミュニケーションを実現するための一つの手段として位置づけることです。
本記事では、トークスクリプトの基本的なメリット・デメリットや作成手順に加え、営業担当者が属人的なスキルに依存するスタイルから脱却し、データに基づいた効果的でパーソナライズされた顧客コミュニケーションを実現するためのヒントを解説します。最終的に、読者の皆様が営業活動の質を向上させ、顧客との良好な関係構築に至るための一助となれば幸いです。
なぜ「インサイドセールス」が強い営業組織をつくるために有用なのか、「従来の営業スタイルが抱える4つの思い込み」から紐解きます。
トークスクリプトは、電話営業やコールセンター業務において、顧客との会話を構造化し、一定の品質を担保するための台本です。
特に営業活動においては、単に製品を説明するだけでなく、顧客が抱える課題やニーズを的確に把握し、それに応じたソリューションを提示する能力が求められます。しかし、経験の浅い担当者や、多様化する顧客ニーズに対して、常に最適解を提供することは容易ではありません。
また、コールセンターにおいても、迅速かつ正確な情報提供はもちろん、顧客の感情に寄り添った対応が顧客満足度を大きく左右します。
こうした背景から、典型的な問答や対応フローをまとめたトークスクリプトが、多くの場面で活用されてきました。しかし重要なのは、スクリプトはあくまで土台であり、実際の対話では顧客一人ひとりの状況や過去のやり取り、関心事を理解した上で、柔軟かつパーソナルなコミュニケーションを展開することです。そのためには、CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)に蓄積された顧客データを活用し、対話の質を高めていく視点が不可欠となります。
トークスクリプトと混同されがちな言葉に「トークフロー」があります。
2つの言葉は、以下の点で異なっています。
トークフロー | ・話の流れの全体を可視化したもの ・話全体の流れを示すため、内容はおおまかで簡略化されている |
トークスクリプト | ・話の流れを細分化して可視化したもの ・話を細分化しているため、内容は詳細に記載されている |
トークフローでは業務全般の流れを説明しており、大まかにまとめたものを指します。
たとえば、入電から案内終了までの流れ全体を簡潔にまとめたものなどが該当します。
一方、トークスクリプトは入電時の対応や案内終了の対応など、細分化した場面をクローズアップし、それぞれの内容は詳細に記載します。
トークスクリプトを使うメリットは、以下のとおりです。
メリットの内容を確認し、トークスクリプトから得られる効果を引き出していきましょう。
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トークスクリプトは何度も検証し、ブラッシュアップを重ねていくものです。つまり、経験をもとに磨かれた、質の高い話し方の見本といえます。見知らぬ人と電話で話すというのは、慣れた人でも緊張するものです。まして電話での仕事に不慣れな新人であれば、話すべき内容を話せずに終わってしまうケースもあるでしょう。
しかし、質の高いトークスクリプトがあれば、それをお手本として会話を続けられます。トークスクリプトは、会話の品質を一定以上に保つために大いに役立つのです。
電話営業でもコールセンター業務でもトークスクリプトがあれば、台本の内容を基準としてブラッシュアップできます。自分の話している内容をトークスクリプトと照らし合わせてみて、弱点や改善すべき点を見つけ出せるわけです。
また、同じトークスクリプトを使っていても、担当者ごとに成果は異なります。
より多くの成果を上げている担当者のトークを記録しておき、トークスクリプトと比較すれば、どの部分が相手の琴線にふれたのか、どんな言い回しが有効的に働いたのか検証できるでしょう。
トークスクリプトを用意しておくことで、メンバーのトーク力をさらに磨いていくことが可能になるのです。
トークスクリプトは、通話中に起こりやすい状況を想定してつくられているため「こんなときはこう答える」「こういう反応には、こう応じる」など、あらかじめ準備できます。
準備ができれば担当者に心の余裕が生まれ、自信をもって話せるようになるでしょう。
自信のある人とない人では、電話越しで雰囲気が伝わります。自信がなさそうな人の話は信頼感が乏しく、「その先をもっと聞きたい」とはなりにくい上、電話営業ならば「この人から買って、大丈夫なのかな」と不安を感じてしまうでしょう。
しかし、トークスクリプトがあれば、顧客の不安を取り除くことができます。
最初から最後まで自信をもったトークができれば、顧客の信頼を得られます。不安を取り除くだけでは購買まで至らないため、商品やサービスだけでなく営業担当者を信頼してもらえるような話し方が大切です。
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トークスクリプトを用意しておけば新人教育に活用でき、教育に必要なコストを削減できます。
教育係が直接的に指導すると高い効果が得られるものの、指導係の時間的なコストがかかってしまいます。時間的なコストを削減するには、トークスクリプトの活用が効果的です。
トークスクリプトには会話の基本が記載されており、教育係の時間を使わず、読むだけでノウハウを得られます。
新人が自分ひとりの力で成長してくれれば、教育にかかる時間的なコストを削減でき、コア業務に取り組む時間が増えるでしょう。
トークスクリプトの整備は、個人の経験やスキルに依存しがちな営業ノウハウを組織の共有財産とすることを可能にします。
属人化とは、特定の担当者しか業務の進め方や顧客対応のコツを把握しておらず、その担当者が不在の場合に業務が滞ったり、対応品質が低下したりする状態を指します。これは特に、複雑な商談や専門知識を要する顧客対応において顕著に見られます。
優れた成果を上げるハイパフォーマーの対話術や成功パターンを分析し、そのエッセンスをトークスクリプトや応酬話法集として組織的に共有することで、チーム全体の営業力の底上げが期待できます。さらに、これらの知見をCRM/SFAシステムと連携させ、データとして蓄積・分析することで、より効果的な営業戦略の立案や、継続的なトレーニングプログラムの開発にも繋げることが可能です。これにより、個々の経験頼りではなく、組織として多様な成功事例を生み出す仕組みを構築できます。
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トークスクリプトを活用すればメリットが得られるものの、以下のようなデメリットが発生するおそれもあります。
トークスクリプトの効果を最大限に活かすためにも、デメリットの内容を理解し対策しておきましょう。
トークスクリプトの最大の懸念点は、それを絶対的なものとして捉え、過度に遵守しようとすることで、かえってコミュニケーションの柔軟性が失われることです。
スクリプト通りの応答に終始することは、担当者が顧客の言葉の裏にある真のニーズや感情を汲み取る機会を奪いかねません。顧客が自身の状況や特有の課題について話そうとしても、スクリプトにない展開を恐れて紋切り型の対応に終始してしまっては、顧客は「マニュアル通りの対応だ」「自分のことを理解してくれていない」と感じ、信頼関係の構築は望めません。特に、今日の顧客は自分に最適化されたパーソナルな体験を期待しており、企業がデータ共有に対して体験向上で応えることを求めています。
このリスクを回避するためには、スクリプトはあくまで会話の道筋を示すガイドラインと位置づけ、顧客の反応や状況に応じて話題の深掘りや代替案の提示ができるよう、担当者の裁量を許容する運用が求められます。また、CRM/SFAに蓄積された顧客の購買履歴や過去の問い合わせ内容、Webサイトでの行動履歴などを参照しながら、よりパーソナライズされた会話を組み立てる能力を養うことが重要です。
トークスクリプトは作成するにも、運用するにもコストがかかり、従業員に負担をかけてしまいます。
会話の基本を定めるには、コールセンターや営業部門がもつ課題を洗い出し、課題の解決になるような、トークスクリプトを作成しなければならないからです。
しかし、課題の洗い出しにも、課題の解決方法になる会話の構築にも時間がかかります。
また、運用開始後のブラッシュアップも必要です。いきなり完成度の高いトークスクリプトを作成するのは困難な上、イレギュラーな事象が発生したら都度、内容を変更する必要があるためです。
従業員にトークスクリプトを活用するメリットや、得られた効果を周知すれば作成や運用に前向きになってくれるでしょう。負担に感じる気持ちよりも、作成・運用すれば業務をスムーズに進められるという気持ちをもってもらうのが大切です。
トークスクリプトの内容を守ろうとしすぎてしまい、かえってトークがぎこちなくなってしまうケースもあります。
トークスクリプトには会話の分岐点がわかるように、フローチャート形式で記載します。しかし、分岐点を多くつくりすぎてしまうと、会話する際に分岐点を思い浮かべながら進めていく場面が増えてしまうため、注意が必要です。
フローチャートを作成する際には、できるだけわかりやすく記載するようにしましょう。また、トークスクリプトを利用したロールプレイングを実施するのも効果的です。
効果的なトークスクリプトは、単なる会話の台本ではなく、顧客との良好な関係構築と成果達成のための戦略的ツールです。そのためには、以下の手順に加え、データに基づいた顧客理解を深める視点が不可欠です。
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単に理想の顧客像(ペルソナ)を設定するだけでなく、CRM/SFAに蓄積された実際の顧客データ(属性、購買履歴、過去のコミュニケーション履歴、Web行動など)を分析し、ターゲット顧客の実像を深く理解します。その上で、このコミュニケーションにおける具体的なゴール(アポイント獲得、課題ヒアリング、製品理解促進など)を明確に設定します。
設定したゴール達成のために、顧客からどのような情報を引き出す必要があるか、また、どのような情報を提供すれば顧客の関心を高められるかを設計します。
画一的な質問リストではなく、顧客の業種、規模、過去の接点、想定される課題などに応じて、ヒアリング項目や提供情報がパーソナライズされるような分岐を考慮します。
MA(マーケティングオートメーション)ツールと連携し、顧客の興味関心に合わせた資料を適切なタイミングで提示できるようにすることも有効です。
会話の基本的な流れ(導入、課題ヒアリング、価値提案、反論処理、クロージングなど)を骨子として作成します。
重要なのは、一本道のシナリオではなく、顧客の反応や状況に応じて柔軟に対応できる複数の分岐を用意することです。
AIを活用した通話内容のリアルタイム分析や、担当者へのネクストアクションサジェスト機能なども視野に入れると、より高度な対応が可能になります。
客観的なデータ(市場調査、導入効果の統計など)や具体的な成功事例は、提案の説得力を大きく高めます。
これらをスクリプトに組み込む際は、顧客の状況や関心に合わせて最適な情報を提示できるように、事前に整理・分類しておくことが重要です。CRM/SFA内でこれらの情報に容易にアクセスできる環境を整備することも効果的です。
トークスクリプトは一度作成したら終わりではありません。実際の運用結果(成約率、アポイント獲得率、顧客満足度など)をSFAなどのツールを用いて定量的に分析し、定期的に見直しと改善を行います。
ハイパフォーマーの会話パターンを分析したり、AIによる通話分析結果を活用したりすることで、より効果的な言い回しやアプローチを発見し、スクリプトを常に最新の状況に合わせて最適化していくことが重要です。これは、組織全体の営業力強化(セールスイネーブルメント)にも繋がります。
これらの手順を踏むことで、単に会話を標準化するだけでなく、顧客一人ひとりに寄り添った質の高いコミュニケーションを実現するためのトークスクリプトを作成できます。
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トークスクリプトを作成するときのポイントは、以下のとおりです。
質の高いトークスクリプトをつくるためにも、作成時のポイントを押さえておきましょう。
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トークスクリプトを作成する際には、フローチャート形式で記載しましょう。
会話の内容は人によって異なります。さまざまな質問と回答を想定していないと、スムーズな会話になりません。
回答は会話の分岐点になるため、フローチャートにして会話の流れを記載しておきましょう。
フローチャート形式にしておけば、回答に対して次に何を話せばいいのかが明確になります。流れるように話ができれば、会話相手からの信頼も得られ、顧客満足度の向上につながります。
営業のトークスクリプトを作成するなら、顧客の興味を引く内容を盛り込みましょう。
顧客の興味を引く内容を記載しておけば、商談の成約率向上にも寄与します。興味を引くには、以下のようなトークスクリプトになっているか確認します。
上記の内容はあくまで一例であるため、自社の製品やサービスにあった言い回しを検討し、トークスクリプトに記載していきましょう。
トークスクリプトには、会話相手からの質問とその回答を網羅しておくことで質の高い対応ができます。
トークスクリプトを守って会話しているときに、記載されていない質問を受けてしまうと回答に困ってしまうケースもあるでしょう。回答に困ってしまうと、急に自信のない話し方になったり、話に詰まってしまったりするものです。
会話相手は回答者の変化に敏感であり、変な対応をすると不安になってしまいます。
対応に困らないよう、トークスクリプトには多くの質問と回答を記載しておくべきです。多くの質問と回答を記載しておけば、自然な話し方のまま会話を続けられます。
トークスクリプト活用のポイントは、次のとおりです。
質の高いトークスクリプトを作成しても、うまく運用していかなければ大きな効果は得られません。活用のポイントを押さえ、トークスクリプトを運用していきましょう。
仕事以前のマナーとして、会話においては相手を尊重することが大切です。
トークスクリプトも相手の立場に立って作成し、利用していかなければなりません。難しい専門用語や聞き取りにくい言葉や、曖昧な言い回しは避けてわかりやすく話すよう心掛けましょう。
一方的で押しつけがましい話し方は、嫌われやすいため十分注意してください。相手に寄り添った内容で作成すれば、押しつけるようなトークにはなりません。
トークスクリプトの内容は、実際に声に出してチェックしましょう。
声の調子や抑揚のつけ方、会話の間の取り方などに気をつければ、書くときに気づかなかった改善点を発見できます。相手役を立てて録音しておき、繰り返し確認するのもいいでしょう。
録音した音声は客観的に聞けるため、自分の話し方の癖や問題点に気づけます。「相手の立場だったら、どう感じるだろう?」という視点に立てば、よりいっそう質の高いトークスクリプトを作成できるでしょう。
トークスクリプトは、「一度つくったら、それで終わり」というものではありません。
何度も繰り返し手を入れて、より洗練させる必要があります。
業務の中で「この言い方をしたら、ネガティブに受け取られてしまった」、「この言葉を言い換えたら、反応がよくなった」などと感じる場面もあるはずです。日々の業務で感じた内容を活かすためにも、必要に応じて改善を加え、よりよい内容へと仕上げていきましょう。
トークスクリプトは、使用するシーンで内容が変わります。ここでは、以下のシーンに利用できるトークスクリプトのテンプレートを紹介します。
ただし、上記はあくまでテンプレートであるため、自社にあった内容に変更しなければなりません。利用時には、必要に応じて内容を変更しトークスクリプトを作成してみてください。
今回のケースでは、担当者に取り次いでもらうパートをトークスクリプトにしています。
「〇〇株式会社の□□と申します。▲▲部の◆◆様に取り次いでもらえますでしょうか?」
【不在の場合】 ・承知いたしました。本日はいつごろお戻りでしょうか? ・差し支えなければ携帯電話をお伺いできますでしょうか? ・承知いたしました。また日をあらためて伺います。◆◆様に〇〇株式会社の□□が来たことだけでもお伝えいただけますでしょうか? |
【ご用件は?と聞かれた場合】 ・◆◆様から弊社の資料を請求いただきました。その件で、お話ししたいことがあり伺いました。在席されているのであれば、お取次ぎいただけますでしょうか? |
【担当者が退職・転勤してしまっていた場合】 ・失礼いたしました。それでは◆◆様の後任の方はおみえになりますでしょうか? |
上記のように在席、不在、退職の場合など多くの回答を想定して取り次いでもらえる道筋、今後担当者に会えるような道筋を立てます。
下記のケースは、相手の回答の種類を問わず、進めていけるように配慮したトークスクリプトです。
「先日は資料をご請求いただきありがとうございます。〇〇株式会社の□□と申します。送付させていただいた資料はご覧いただけましたでしょうか?」
【見た、見ていないの回答を問わずに進めていく】 ・差し支えなければ、資料をご請求いただいた背景を教えていただけますでしょうか? |
資料を見ていないという回答に対し、「それではまず資料を見ていただけますか?」と提案してしまうと会話が終了してしまうおそれもあります。どのような話であっても、進展できるようなトークスクリプトを考えるのも大切です。
【顧客の抱える課題やニーズの確認】 ・事業拡大にむけてさまざまな活動をされているとお伺いしました。現状の活動状況について、どのような評価をされていますか? |
【達成すべき目標の確認】 ・事業拡大として目標にしている数値はありますか? ・達成するための活動はどのように展開する予定なのでしょうか? |
【BANTの確認】 ・事業拡大に必要な活動の予算はどのくらいに設定されているのでしょうか? ・活動の責任者はどなたでしょうか? ・いつまでに事業拡大の目標を達成するように活動されているのでしょうか? |
【購入意思の高さを確認】 ・事業拡大に必要な製品があれば購買したいと思われますか? |
営業を進めるには、相手のニーズを正確に把握しどのように対処していくのか提案しなければなりません。対処するには多くの情報が必要であり、情報を引き出す流れを理解しておく必要があります。
なお、BANTとは「Budget(予算)」「Authority(決済権)」「Needs(ニーズ・需要)」「Time frame(導入時期)」の頭文字をとった略語です。営業するにあたって、確認しなければならない項目です。
【クロージングの下準備】 ・製品の購入に何か支障はありますか?支障があるとしたら◇◇でしょうか? ・解決するにはこのような方法があります。 |
【決裁者へのアプローチ】 ・製品の導入のメリットから課題の解決までわかりやすく説明させていただきますので、■■様(決裁者)に直接お話しさせていただきましょうか? |
【クロージングまでの道のりを確認】 ・次の面談はいつ頃に設定しましょうか? ・社内検討にはどの程度の時間が必要でしょうか? ・(検討に必要な時間を聞いたら)それでは●●日後に連絡させていただきます。 |
【クロージング内容の再確認】 ・次回の面談は■■様ご同席のうえで、●●日後に開催いたします。製品のメリットと課題の解決方法は直接■■様に説明させていただきます。 |
クロージングする際には、決断を促すための道筋に相手を乗せなければいけません。道筋を自分からつくっていければ、スムーズなクロージングが実現できます。
トークスクリプトを作成する際には、以下の点に注意しましょう。
注意点を押さえてトークスクリプトを作成すれば、質の高いトークスクリプトが完成するはずです。
豊富なノウハウをもつ従業員が作成すれば、質の高いトークスクリプトが完成します。
トークスクリプトを作成する際には、会話相手からの質問と回答を想定しなければなりません。しかし、経験のない従業員では、そもそもどのような質問がくるのか想定しにくいものです。
質問の想定が甘いと網羅性の低いトークスクリプトになってしまい、会話相手の期待に応えられなくなってしまいます。
経験豊富な従業員にトークスクリプトを作成してもらい、多くの従業員に内容を確認してもらえれば網羅性の高いものが作成できます。網羅性の高さは、業務の効率化に大きく影響するため重要です。
トークスクリプトに目的やポイント、注意点を記載すれば、従業員の柔軟性を高めるのに役立ちます。
質の高いトークスクリプトを作成したとしても、想定外の質問や回答をされるケースがあります。記載のない話をされてしまうと、会話がぎこちなくなってしまうこともあるはずです。
しかし、目的やポイント、注意点を記載すれば、会話の基本方針を理解できます。基本方針を理解していれば、想定外の質問がきても対応すべき方向性を見失いません。
安定した会話につながり、無用なトラブルを引き起こす可能性を減らせます。
会話の中で発生する分岐点を明確にしておけば、スムーズな会話を続けられるようになります。
トークスクリプトに多くの分岐点を記載すると業務の効率化につながるものの、書きすぎてしまうと内容が複雑になってしまいます。内容が複雑で理解しにくいトークスクリプトは、不自然な会話を生み出してしまうかもしれません。
トークスクリプトの内容を理解しやすくさせるには、分岐点を明確にしておかなければなりません。内容を確認する際に、一瞬で内容を理解できるように整理しておくことが大切です。
トークスクリプトを利用している企業は多くあり、利用に成功している企業もあります。ここからは、トークスクリプトの作成・運用に成功している企業の中から、次の2社を取り上げます。
トークスクリプト作成・運用の成功事例を確認し、自社にどのように活かせるのか検討してみてください。
江崎グリコは、国民の心身の健康に貢献するために「栄養菓子グリコ」を製品化、1922年から大阪・三越での販売を開始した企業です。
連結従業員数5,000人を超えて、11拠点、19工場を擁し、売上高3,500億円を超える総合食品メーカーとなりました。
菓子やアイスクリーム、飲料など幅広い事業を手がけ、海外でも11ヵ国でビジネスを展開しています。「おいしさと健康」をコーポレートメッセージとして掲げ、「ココロとカラダの健康」の実現に貢献できる製品を提供し続けています。
江崎グリコは、マーケティングオートメーションツールAccount Engagement(旧Pardot)を活用し、法人ノベルティサービスの商談化率を高めるました。ウェブサイトからの高品質なリードを獲得し、成約率を向上させることに成功します。さらに、災害対策用備蓄食品の提案など、新たなビジネス分野への拡大も実現しました。この取り組みにより、Webサイト経由のリード全体の1/4を占めるまでに成長し、営業担当者の姿勢も前向きに変わりました。
不動産および賃貸物件情報サービスを大規模展開しているZillow社は、アメリカで最大、世界的にもトップクラスの規模を誇っています。
同社は手軽な不動産売買を可能にするために、物件探しから契約、引越しに至るまでのプロセスをスムーズかつ簡単に行えるサービスを作り上げました。
Zillow社のシステムには、セールスフォースが提供する多くのテクノロジーが活用されています。たとえば、導入した人工知能の「Salesforce Einstein」を活用し、全米の不動産業者のニーズを読み取り、どのようなアクションをとるべきか、優先順位をつけて実行できるようになりました。これは、日常業務の自動化と合理化に、大きく貢献しています。
また、1日に何千もの問い合わせが入り、他方では全国の不動産業者にインサイドセールスをおこなう同社では、電話によるコミュニケーションの効率化も重要な課題でした。そこで、「Sales Cloud」の一機能である「High Velocity Sales」を活用します。物件に関するあらゆる情報をひとつの画面に表示し、相手の疑問や不安を確実に払拭できる体制を整えることで、個人・法人に関係なく、電話営業の生産性を大幅に向上できました。
これまで、1日65~90件おこなうのが精一杯だった架電数を、150件以上にまで拡大でき、顧客との関係性を深めることにも成功しています。
トークスクリプトとは、顧客との受け答えをスムーズにするための台本です。
コールセンターや社内ヘルプデスクだけでなく、営業にも活用できます。トークスクリプトを利用すれば、会話相手とスムーズな話ができ、業務効率化や顧客満足度の向上を実現できます。
しかし、トークスクリプトの効果を最大限に引き出すには、作成や運用のポイントを押さえておかなければなりません。
しっかりとポイントを押さえ、質の高いトークスクリプトを作成していきましょう。
セールスフォースの製品、価格、導入などご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。専門担当者がお答えします。