グローバルソリューションサービス


アップル正規サービスプロバイダーが、Salesforceで問い合わせ管理を徹底効率化!
来客予測システムの構築、在宅勤務体制の整備等、新たなビジネスアイデアを次々に実現する!

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iOS製品の取扱開始で問い合わせが殺到
店舗スタッフでは対応不能に

カスタマーサポート窓口や店舗などにおける電話対応は、顧客満足度や企業イメージに直結する極めて重要な業務だ。問い合わせの電話を何度かけてもつながらない、というようなことがあれば、企業に対する顧客の信頼は大きく揺らぎかねない。にもかかわらず現実には、そうした業務の改善は、コスト削減やリソース不足などの理由から、遅々として進まなかったり、後回しされたりする場合が多い。

そんな中、Salesforceを利用して、電話対応の業務効率とサービスレベルを大幅に向上させることに成功した企業がある。パソコン等の修理サービス「クイックガレージ」を全国で展開するグローバルソリューションサービスだ。本稿では、同社が問い合わせの管理に関する課題をSalesforceでいかにして克服し、ビジネスを前進させたかを見ていくことにしよう。

1998年、大手電子機器メーカーの日本NCR社からパソコン修理部門を分社化して設立された同社は、Macをはじめとする主要メーカーパソコンの対面修理を行うマルチベンダー事業や、ソフトウェアのサポート・保守を手がけるビジネスソリューションサービス(BSS)事業などを開始。創業10年目の2008年にはパソコンの累計修理台数が100万台を突破するなど、着実に実績を積み重ねていった。

ところが11年9月、同社に大きな転機が訪れる。アップル社の正規サービスプロバイダーとして、新たにiPhoneやiPad、iPodなどの修理を取り扱うようになったことがきっかけだった。モバイル・コンテンツ・フォーラムの調査*1によれば、iPhoneだけでも国内のユーザー数は10年12月時点で378万人、11年12月時点で674万人。自然、全国の「クイックガレージ」各店舗には、iOS製品の修理に関する顧客からの問い合わせが殺到するようになった。クイックガレージサービス(QGS)事業部東日本担当部長兼CSAT担当の岡本博重氏は、当時の状況をこう振り返る。

「それまで限られた本数だったお客様からの電話が、全店舗合計で月間約3万件もかかってくるようになったんです。イメージとしては、一瞬にして数百倍になった感じでしょうか。修理や接客をしなければならない店舗スタッフは、当然ながら電話が鳴りっぱなしになっていても出られない。『電話がつながらない』というお客様からの苦情が日に日に増えていきました」(岡本氏)

BCP対策で威力を発揮したSalesforce
懸案の問い合わせ管理に利用範囲を拡大

悩んだ末に岡本氏は、BSS事業部の事業部長、金成英伸氏に相談を持ちかけた。それを受けて金成氏は、ひとつの解決策を提案する。すなわち、Salesforceを導入して問い合わせを管理する、という方策をだ。

「実は、企業のヘルプデスク事業を展開している私の事業部では、11年3月の東日本大震災を契機に、BCP(災害時に事業を早期復旧・継続する計画)強化の一環としてSalesforceを導入し、BIZTEL(リンク社が提供するクラウド型コールセンターシステム)と連動させて便利に使っていたんです。

Salesforce導入からちょうど1年後、その効果を強く実感する事件が起こりました。BSS事業部の入っているビルの3系統の電源が、電力会社の工事ミスで同時にすべて落ちてしまったんです。でも、Salesforceはクラウド上にあるので、ノートパソコンと携帯電話を使って、すぐに通常通りの業務を再開することができた。停電は10時間続いたのに、対応できなかったお客様からの電話は2本だけ。もしSalesforceがなかったら、完全にお手上げだったでしょうね。

そうした経験から、Salesforceは電話周りのシステムと相性がよく、またBCP対策としても信頼できることがわかっていましたので、QGS事業部でも十分に活用できるだろう、と考えたわけです」(金成氏)

ただ、同社は、問い合わせ管理に関するシステムを自作するだけの技術を持ち合わせている。事実、設立後10年間は、Microsoft Accessなどを使って自前のシステムを構築・運用していたのだ。それなのになぜ、他社のクラウドサービスを利用する道を選んだのだろうか。

「最大の理由はBCP対策ですね。安全性や機能性といった実用面はもちろん、データの管理にSalesforceを使っているということ自体が、法人のお客様の安心につながるので、営業面でも非常に大きな効果があるんです。

それからもうひとつ、課題克服に最適なツールが存在するのに、他社製品だからといってそれを使わせず、本業でないことに社内のリソースを割くというのは、いうなれば、料理人に“石の包丁”を使わせるようなものです。やはり“餅は餅屋”ですから、本業以外のことは外部に任せて、その分、自分たちのビジネスに力を注ぐべきだと判断しました」(金成氏)

そのような経緯で、Salesforceの利用範囲の拡大を決断した同社。次ページでは、QGS事業部におけるSalesforceの具体的な活用方法を解説する。

店舗状況を共有して顧客対応を効率化
顧客からのクレームが激減

Salesforce導入後、同社は、問い合わせ管理に関する従来の仕組みの抜本的な改革に着手する。まず、顧客から店舗へかかってきた電話は、店舗では受けず、すべてコールセンターへ転送。オペレーターが応対しながら問い合わせの内容をSalesforceに入力し、案件の大半を占める各店の混雑状況や在庫状況に関する質問などについてはその場で解決する。また、問い合わせの内容を踏まえて折り返しの電話が必要な場合など、店舗が関与しなければ解決できない案件については、対応を継続中であることがひと目で確認できるようSalesforce上に表示。1時間経っても店舗側に動きがない場合には、早急な対応を促すため、店舗およびエリアマネージャーにアラートメールを自動配信するようにした。

一方、店舗からコールセンターに対しては、社内SNSのChatterを使って、混雑状況や在庫状況などの情報を随時発信。コールセンターのオペレーターは、ブラウザを利用せずにChatterへの投稿を確認できるChatterデスクトップを用いて、店舗に関する情報をリアルタイムに把握できるようになった。それによって、問い合わせへの対応の速度と正確性が格段に向上したことはいうまでもない。

「ひっきりなしに電話を取らなければならないオペレーターには、わざわざブラウザを開いて更新履歴を確認する余裕はない。その点、Chatterデスクトップを使えば、店舗からの情報がポップアップで表示されるので、なにか問題などがあればすぐに気づけますし、見落とす心配もありません。

また、エリアマネージャーが、ChatterのiPhone用アプリを使って、外出先でも常に各店舗の状況を把握できるようになったことも大きな変化です。店舗に対してより素早く、的確な指示を出せるようになりましたからね」(岡本氏)

結果、店舗スタッフは、接客・修理という本来の業務に集中できるようになり、「電話がつながらない」といった顧客からの苦情は激減した。

「お客様へのアンケートの結果を見ても、顧客満足度はかなり上がっていると感じています。各店舗には電話機が1台ずつしかないのですが、Salesforceを使い始めたことによって、実際にはお客様からの電話が同時に3本ぐらいかかってくることも珍しくないことがわかりました。つまり以前は、そのうちの2本は通話中になっていたわけです。お客様は、電話がつながらないと不安に思い、来店を躊躇してしまいます。数字にはなかなか表れませんが、Salesforceによってそういう目に見えないロスを確実に低減できたはずです」(岡本氏)

Salesforceがビジネスのアイデアを実現!
データに対する認識にも変革をもたらす

Salesforceはまた、従来のシステムでは実現不可能だった、さまざまなビジネスのアイデアを形にしつつある。そのひとつが、パイロット版の制作を進めている、レポート機能を活用した来客予測システムだ。

「たいていのお客様は、実際に来店される前に店舗へお電話をくださいます。ですので、それらのデータをレポート機能を使って集計・分析すれば、例えば30分後、各店舗に何名ぐらいのお客様が来店されるかをかなり正確に予測できるようになります。そして、それをリアルタイムに共有することで、各店舗では、空き時間にスタッフに休憩を取らせたり、混雑の見込まれる店舗へ応援部隊を派遣したり、といった対応が可能になる。つまり、より効率的にリソースを活用できるようになるわけですね」(岡本氏)

他方、すでに実現したアイデアもある。コールセンターの人員確保のため、在宅でもオペレーターとして働ける環境を整えたのだ。

「育児などでフルタイムの仕事は難しいけれども、3時間ぐらいなら空けられる、というコールセンター経験者はたくさんいらっしゃいます。Salesforceを使えば、どこにいても仕事が可能なので、そういう方を全国で採用できるわけです。実際、すでに2名の社員が、埼玉県と長野県で弊社のオペレーターとして働いてくれている。まさにクラウドだからこそ可能なことですよね。今後もそうした形態の採用をどんどん増やしていきたいと考えています」(金成氏)

Salesforceを駆使することによって、問い合わせ対応の改善という、あらゆる企業にとっての普遍的課題を解消したばかりか、構想止まりだったビジネスのアイデアを現実のものとし、さらには働き方をも変えることに成功した同社。現在は、月間3万件ずつ蓄積され続けているビッグデータを活用する方法を模索中だという。

「これからは、お客様からの電話やメールによるお問い合わせだけでなく、TwitterやFacebookなど、不特定多数の方の声を拾うことの重要性がどんどん高まるでしょう。Salesforceなら、それらのデータも一元管理できます。それに、そもそもSalesforceを導入していなかったら、そうしたデータを集めることが重要だ、という発想は絶対に出てこなかったと思いますね」(金成氏)

Salesforceは、顧客の声というデータに対する認識そのものにも変革をもたらしたようだ。

*1 一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム「2011年モバイルコンテンツ関連市場規模」
(2012年7月20日)
http://www.mcf.or.jp/press/images/mobilecontent_market_scale2011.pdf

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グローバルソリューションサービス株式会社
ビジネスソリューションサービス事業部事業部長の金成英伸氏。「Salesforceはクラウドサービスなので、災害や不測の事態が起きてもデータが損なわれたりする心配がなく、通常通りの業務を継続できるのが大きな強み。その点を法人のお客様に対してアピールできるので、営業ツールとしても非常に有効です」(金成氏)
グローバルソリューションサービス株式会社
クイックガレージサービス事業部東日本担当部長兼CSAT担当の岡本博重氏。「例えば、問い合わせ内容の入力項目を増やしたいという現場の要望があれば、その場ですぐにフィールドを追加できる。以前なら夜間にデータベースを一旦止めて改修しなければならなかったことを、オンラインで素早く行えるのがSalesforceのすごさですね」(岡本氏)