スカイアーク


1年で売上1.3倍増、利益率20%アップを達成したクラウドインテグレーター
その経営者が語る“Salesforce導入&活用の秘訣”とは?

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導入背景
  • 売上向上のため、販売力強化が課題だったが、その重要な指針となる予算実績や営業進捗のリアルタイムな管理ができなかった。
  • 拠点が帯広・札幌・東京にあるため、テレビ会議システム等を導入していたが、拠点間の円滑な意思疎通が困難だった。
導入効果
  • 月次決算処理を15営業日から3営業日に短縮。予算実績を管理し、売上予測の精度が高まった結果、営業の人員を増やすことなく導入後1年で売上が1.3倍になった。
  • 各プロジェクトのリアルタイムな採算管理、チームごとの定量的な実績評価、スムーズな社員間コミュニケーションを実現し、利益率が40%から60%に向上した。
  • 集計業務・帳票作成・承認業務・勤怠管理などの管理業務を自動化したことにより、年間500万円の人件費の削減に成功した。

使い倒すほど利益が出やすくなる!

「これは“魔法の道具”ではないので、導入すれば必ず売上が伸びるというものではない。経営のビジョンと実行力とが伴わなければ効果は薄く、むしろ会社の財務に負担をかけるだけかもしれません。

逆に、経営者自身が、情報をしっかりとコントロールするんだと覚悟を決めて積極的に活用すれば、どんな会社でも売上を伸ばすことができる。使いこなせば使いこなすほど利益が出やすくなる。Salesforceとはそういうツールです。いわば、意思疎通できるようにさえなれば何でも願いを叶えてくれる“ドラえもん”のような存在ですね」

そう力説するのは、Salesforceによって目覚ましい成果を上げ続けている、株式会社スカイアークの代表取締役、小林晋也氏だ。Salesforceの自社への導入と定着化を主導し、見事にそれを成功させた同氏の言葉には、Salesforceを使いこなすためのコツやアイデアが数多く盛り込まれている。ここでは、その言葉に耳を傾けつつ、同社のSalesforce活用術を紹介することにしよう。

データ管理に関する諸問題が噴出

CMS(ウェブサイトのコンテンツ管理システム)専門のインテグレーターである同社がSalesforceを導入したのは2010年末のこと。その背景には、データ管理に関連するいくつかの課題があった。

「企業経営において私が最も重要だと考えているのが、予算実績をリアルタイムに把握して適切に意志決定し、販売力を強化すること。そのため、会社設立当初から月次決算を実施し、予算実績の即時把握に努めてきました。

ところが、2008年に導入した他社製のCRMだと、見たいデータを取り出して資料を作成するのに非常に時間がかかってしまい、素早い意志決定が難しい状況でした。また、工数管理や資料作成に関する営業の業務負担を減らすため、本業とは無関係な人員を配置しなければならないことも大きな課題でした」(小林氏)

現場の悩みも同様だった。同社執行役員の高野桂護氏はいう。

「会議資料を作るにしても、他社製CRMで管理しているデータをCSVでエクスポートし、さらにExcelでまとめ直さなければならない。途中で数値がおかしくなったりすることがよくあって、資料として正確なものとはいえませんでした。さらに、他社製CRMのデータベース構造が弊社の業態に合わず、カスタマイズできない点にも大きなストレスを感じていました」(高野氏)

「これは使える!」と直感

そうした課題を抱える中、小林氏は2010年12月、セールスフォース・ドットコム主催のイベント「CloudForce」に参加する。自社の顧客の中に多くのSalesforceユーザーがいたことがきっかけだったが、結果的に、これが同社にとって大きな転機となった。

「最初は単なるビジネスのネタ探しのつもりだったんです。でも、実際にSalesforceに触ってみて、『これは使える!』と直感しました。ダッシュボードやレポートなどの機能で、自分の見たいデータをさまざまな角度からすぐに取り出せる。さらに、自社の業務に合わせて自由にカスタマイズできる。それらの点に魅力を感じて、とにかく使ってみることにしました」(小林氏)

そこから事態は急速に進展する。2011年1月1日にSalesforceの全社導入を決意した小林氏は、自ら数千件に及ぶ既存のCRMデータを正月返上でSalesforceに移行し、1月3日までに全社で利用する態勢を整えたのだ。

「私はエンジニアではありませんが、それでもデータの移行やオブジェクトのカスタマイズを自分でできてしまう。そこがSalesforceのすごいところだと思いました」(小林氏)

「現場としては、新しいCRMへの期待はあったものの、データの移行作業の大変さを考えるとやはり憂鬱でした。そこを社長が引き取ってくれて助かりましたし、Salesforceが社内にスムーズに定着する一因にもなったと思います」(高野氏)

株式会社スカイアーク 株式会社スカイアーク

Salesforce活用の下地を整える

しかし、小林氏は、単に現場の負担を軽くすることだけを目的に、率先して移行作業を引き受けたわけではなかったようだ。

「まずは経営者が、情報の上がってくるプロセスを理解して、システムをコントロールできるようにならないと、欲しい情報なんて得られるわけがないと思ったんです。だから、最初の1~2カ月間はSalesforceを使って慣れることに専念しましたし、その後1年間はシステム管理権限を離しませんでした。その間に得た知識や経験が、現在、弊社がSalesforceを非常に幅広く活用できている要因のひとつになっているのは間違いありません」(小林氏)

加えて小林氏は、Salesforceの利用を定着させるため、さまざまな工夫を凝らした。 「そのひとつが、Salesforceの『商談』の項目にデータを入力しなければ、発注や帳票作成ができないようにしたことです。要するに、仕事を進めるためにはSalesforceを使わざるを得ない環境を整えたわけです。これは効きましたね」(小林氏)

Salesforceが営業の意識を改革

同社のSalesforceの利用範囲はとにかく幅広い。顧客・商談・契約などの管理はもちろん、仕入れ・見積り・発注・請求・購買・勤怠・社内申請等々、ワークフローの発生するあらゆる業務の管理をSalesforceで一括して行っている。

「そして、Salesforceのもたらした最大の成果として挙げられるのが、“完了予定日”という考え方を社内に浸透させたことだ。

営業担当者が、Salesforce上で『この日までに受注を完了させる』と約束する。すると営業担当者は、その日から逆算して動き始めるので、自然と業務スピードが上がって売上が伸びる。しかも経営側は、売上予測を立てやすくなる。この考え方を導入できただけでも、Salesforceを入れた価値は十分にありましたね」(小林氏)

この点について、CMSインテグレーショングループグループマネージャーの平栗健太郎氏が補足する。

「それまで営業担当者は、実際に納品して請求する日を目標にして動いていましたが、そのやり方では、営業のリードタイムが長引いてスケジュールが押したとき、製造側に納品を急ぐよう無理を強いることになってしまいます。完了予定日が可視化されたことによって、営業担当者は、その日までに受注を完了させるためにどう動くべきかを自己管理できるようになりました。現場にとって、これは大きな意識改革でしたね」(平栗氏)

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導入1年で売上1.3倍増!

そうしたさまざまな業務改善の結果、既存顧客に対する同社の売上は、導入1年後、営業担当者の数を増やすことなく約1.3倍に急増。また、集計業務・帳票作成・承認業務・勤怠管理などの管理業務を自動化し、作業効率が格段に向上したことにより、従来、それに要していた人件費を年間約500万円削減することに成功した。

「さらに、かつてはせいぜい40%だった利益率が、現在は60%前後で推移しています。これは、各プロジェクトの売上や製造原価をリアルタイムに管理し、各チームの実績を定量的に評価できるようになった結果だと考えています。近いうちに、チーム単位ではなく、社員ひとり当たりの利益率や売上を計算できる仕組みを作る予定です。

もうひとつの大きな効果は、商談の見込み金額が右肩上がりに伸びていることだ。これは、営業担当者個人に委ねられていた商談の管理を、マネージャーが組織的に行うようになり、結果として売上予測の精度が向上したからだ、と小林氏は分析する。

「SalesforceやChatterによって、企業経営においてもっとも重要な、予算実績のリアルタイムな把握と正確な売上予測が可能になり、スピーディに意思決定できるようになった。経営者として本当にありがたいですね」(小林氏)

「Salesforceはビジョンを実現する道具」

Salesforceは、既存の業務を改善しただけではない。同社で徹底的に活用して蓄積したSalesforceに関するノウハウを、2012年10月、「Salesforce導入支援サービス」として提供を開始したのだ。

「もちろんこの新規事業を立ち上げたのは、自社に導入して大きな成果があったからこそです。仮にSalesforceを導入していなければ、クラウドインテグレーション事業への転換など考えもしなかったと思います」(小林氏)

Salesforceを導入することで、導入前に抱えていた経営課題をすべて解消できたか、との問いに対し、即座に「イエス」と答えた小林氏。その次に発したのが、冒頭に掲げた「Salesforceは“魔法の道具”ではない」というコメントだ。小林氏はさらに続ける。

「Salesforceのいいところは月額固定料金であること。同じ金額を支払っていても、1%しか使わない会社と、弊社のように100%使う会社とでは、効果に100倍の差があるわけです。であれば、『データをどんどん入れて経営を“見える化”し、それをもとに意思決定すれば、売上は自ずと伸びる』というセールスフォース・ドットコムのビジョンに乗っかって、Salesforceを使い倒さなければ損です。Salesforceを使えば使うほど、自社の経営戦略に集中できるようになり、勝手に会社が進化していく。そのようにSalesforceとは、単なる情報システムではなく、ビジョンを実現するための道具であるととらえるべきだと思いますね」(小林氏)

株式会社スカイアーク
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  • IT・サービス
  • 業種詳細
  • CMSインテグレーション
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株式会社スカイアーク
株式会社スカイアーク代表取締役の小林晋也氏。「売上を伸ばすのに必要なのは、まずはビジョン、次に実行力」
株式会社スカイアーク
執行役員の高野桂護氏。「Salesforceを導入する前に、まずは自社の課題を明確にして目的をはっきりさせることが肝要です」
株式会社スカイアーク
CMSインテグレーショングループグループマネージャーの平栗健太郎氏。「Salesforceに情報を入力し続ければ、必ず効果を実感できます」