最終更新日:2025.10.10

AHT(平均処理時間)とは?意味や計算式、改善方法、活用の仕方を解説

コールセンター業務でのKPIとしてよく使われる「AHT(平均処理時間)」。AHTの数値を向上させることばかりに注力すると、顧客満足度を下げてしまう場合もあるので注意が必要です。AHTの概要や改善方法のほか、活用の仕方について解説します。

「成功するコールセンター」
運営10のポイント

コールセンター担当者へのアンケート結果をもとにした本資料では、コールセンターが抱える課題と、その解決策となるソリューションを、ポイント別に紐解いています。

表:オペレーター教育課題①

1. 業務知識やシステム操作への習熟度不足 商品・サービスの知識が不足している、あるいはCRMなどのシステム操作に慣れていない場合、回答や情報の検索に時間がかかってしまいます。
2. 顧客の意図を汲み取るコミュニケーションスキル お客様が本当に解決したい課題を会話の中から素早く正確に引き出せないと、何度も同じことを聞いたり、的外れな案内をしたりしてしまい、応対時間が長引きます。
3. 後処理(ACW)の要領とタイピングスキル 通話内容を要約して正確に記録する後処理(ACW)の要領が悪かったり、タイピング速度が遅かったりすると、後処理時間が伸び、結果的にAHTを悪化させます。

表:オペレーター教育課題②

4. 複雑な承認・エスカレーションフロー オペレーターの裁量権が小さく、ささいなことでも上司の承認が必要な場合、保留時間②長くなります。
また、誰に相談すればよいか不明確なエスカレーションルールも、時間ロスにつながります。
5. 非効率な後処理(ACW)のルール 応対履歴の入力項目が多すぎる、あるいは自由記述欄が多くて要約に時間がかかるなど、後処理の社内ルールが非効率だと、AHTを圧迫する直接的な原因となります。

表:オペレーター教育課題③

6. 検索性の低いFAQ・ナレッジベース FAQやマニュアルが整備されていても、情報が古かったり、検索しても欲しい情報がヒットしなかったりすると、結局オペレーターは自己判断で対応せざるを得ず、時間がかかってしまいます。
7. 連携されていない複数の業務システム 顧客情報を見るCRM、注文を受ける基幹システム、問い合わせ履歴を見るシステムなどがバラバラに存在していると、オペレーターは複数の画面を行き来する必要があり、大きな時間ロスと操作ミスの原因になります。

コールセンターに人材が定着しない6つの理由 上司には明かさない真の退職理由とは?

本資料では、コールセンターに人材が定着しない理由を探ることで、逆説的に人材が定着するコールセンターづくりに向けた解決策について考察しています。

表:KPI管理

顧客満足度(CSAT) AHT短縮後も、お客様が応対に満足しているかを確認します。アンケートなどで定期的に測定しましょう。
一次解決率(FCR) オペレーターが応対を急ぐあまり、問題が解決しないまま電話を終えていないかを示す重要な指標です。
FCRが低下すると、再入電が増え、かえって全体の業務量を増加させます。
応対品質評価スコア モニタリング担当者が、言葉遣いの丁寧さや共感の姿勢、案内の正確性などを評価するスコアです。
AHTが短くても、このスコアが低ければ良い応対とは言えません。

「成功するコールセンター」
運営10のポイント

コールセンター担当者へのアンケート結果をもとにした本資料では、コールセンターが抱える課題と、その解決策となるソリューションを、ポイント別に紐解いています。