MTGは「継ぎはぎ」を脱し、Agentforceと共に歩む。1,000億の壁を突破する「真の顧客起点企業」への覚悟
SaaSの本質を見極め、「Fit to Standard」で手に入れた、人とAIが共鳴する感動体験の未来
SaaSの本質を見極め、「Fit to Standard」で手に入れた、人とAIが共鳴する感動体験の未来
ブランドの壁にお客様を閉じ込めない。「継ぎはぎ」の仕組みが招くブランド価値毀損からの脱却。
MTGの急成長を支えてきたのは、各組織が独立したプロフィットセンターとして経営される体制でした。しかし、その弊害としてシステムがチャネル(EC、店舗、コンタクトセンター、アプリ等)ごとに個別最適化され、顧客データが「継ぎはぎ」のままサイロ化するという深刻な課題が生じていました。情報システム部 部長 上杉氏は「お客様がどこで何を体験したかが見えないままでは、既に購入済みの方に同じレコメンドを送ってしまうなど、ブランド価値を損ねるリスクがある」と当時の危機感を振り返ります。
以前は顧客IDやデータ項目すらバラバラで、店舗やサロンでの体験をECやコンタクトセンターで把握できず、接客が常に「ゼロベース」から始まる状態でした。1,000億円企業の壁を突破し、今後も勝ち続けるためには、ITを単なる「管理の道具」から、お客様の感情や文脈を理解し、次の体験価値をリアルタイムに提案できる「経営の武器」へと進化させることが、避けては通れない至上命題となっていました。
MTGがデータ統合の核としてData 360を採用した理由は、単なるマーケティング用CDPとしての活用に留まりません。
最大の決め手は、将来的に「AIエージェントが自律的に動き、人と共に業務を完結させるあり方」を最も高い精度で実現できる基盤であると確信したからです。
SAPのオペレーションデータと、POS、EC(Agentforce Commerce)、コンタクトセンター(Agentforce Service)、マーケティングの多様な顧客接点データを、Salesforceの統合顧客基盤上でシームレスに結合。
これにより、オンラインでの行動をオフラインの接客に活かし、コンタクトセンターでも過去の全ての歩みを把握できる「顧客のデジタルツイン」が完成します。
データ基盤の整備と並行し、同社は次世代AI「Agentforce」の導入を決定しました。
まずはコンタクトセンターにおいて、AIが通話内容をリアルタイムで要約し、回答案を作成する業務支援から着手します。
上席執行役員 情報システム本部 本部長 岡部氏は「AIが定型業務を担うことで、人間はよりクリエイティブで、お客様の心に響く仕事に集中できる。これこそが我々の目指すべき戦略だ」と強調します。AIがData 360から顧客の文脈を読み取り、人と共に働くことで、ブランドの壁を越えた「One MTG」としての感動体験をすべての接点へ届ける体制が整いました。
私たちが目指しているのは、真の顧客起点の企業に生まれ変わることです。Salesforceによる顧客データ基盤が完成し、Agentforceを組み込むことができるようになった時、本当の意味でのデータドリブンなお客様起点の仕組みが完成します。これこそが、MTGがこれからも勝ち続けるための成長の源泉になると確信しています。
岡部 正則 氏/上杉 優介 氏株式会社MTG, 上席執行役員 情報システム本部 本部長/情報システム本部 情報システム部 部長
世間で囁かれる「SaaS is Dead(自分たちで作ればいい)」という議論に対し、岡部氏は「ゼロベースでシステムを構築し続ける世界は来ない」と明確に否定します。
MTGは徹底して「Fit to Standard(標準機能に業務を合わせる)」を貫き、追加開発(Apex等)を極限まで排除しました。
世界中の成功事例が凝縮された標準機能という「先人の知恵」に乗ることで、メンテナンスコストを抑えつつ最新テクノロジーを即座に武器にする「所有しない強み」を手に入れました。
また、上杉氏はSalesforceチームとの「対話」をプロジェクト成功の鍵として挙げており、「Salesforceを選んだ決め手の一つは、私たちが実現したい将来のシステム像について何度も議論を重ね、要望に対して単に『できない』と切り捨てるのではなく、一度しっかりと受け止めた上で、共に解決策を探ってくれる。そんな真摯なスタンスが現場の信頼に繋がり、大きな支えとなりました。」と、製品力に留まらない信頼関係の深さを高く評価しています。
この強固なパートナーシップが、MTGの変革を支える真の価値となっています。