3. コスト削減や請求業務の効率化も実現、VOC活用の拡大にも期待
まずトータルコストの削減が可能になりました。既存ツールは完全に利用を終了したわけではなく、顧客向けのヘルプページの提供でまだ使われていますが、利用機能の縮小に伴いライセンスコストが大幅に低減。もちろん情報基盤をSalesforceに統一したことも大きな貢献を果たしており、全体のコストは約10%削減されていると言います。
また「顧客に対する請求業務も効率化されています」と指摘するのは、セーフィー カスタマーサービス本部で請求業務などを担当するサービスオペレーション部で、部長を務める白井 有子 氏です。
「以前からSales Cloudで販売から売上まで一元管理しており、これと『請求管理ロボ』を連携させることで請求管理を行っていました。しかし請求先変更などの通知をお客様からいただいた場合には、既存ツール側でその情報を管理しており、Slackで営業担当者に連絡する必要がありました。今後はこのようなコミュニケーションが不要になり、確実にSales Cloudに反映されるようになる見込みです。請求時には毎回請求先チェックを行っていますが、これも1つの画面でできるため、以前よりもスムーズになるはずです」。
今後はこれらに加え、VOC(顧客の声)活用の幅が広がることも期待されています。
「既存ツールでも問合せ内容を分析できましたが、このツールは営業担当者には提供されていなかったため、VOCが活用しきれていませんでした」と小柴氏。しかしService Cloudに蓄積された問合せ内容は、Sales Cloudを利用している営業担当者も見ることができるため、VOCにもとづいた改善活動につなげやすくなると言います。また白井氏は「新しく入った営業担当者が、過去の問合せ内容を知ることで、より適切な営業活動が可能になる、という効果も期待できます」と指摘します。
「Service Cloudへの移行によって、陣屋様の世界観に近づくための準備が整いました」と中村氏。今後はSalesforceの適用領域を、さらに拡大していくことも視野に入っていると言います。
その1つとして考えられているのが、カメラ設置などの現場工事を担当する部門で、Field Serviceを導入することだと言います。ここでのお客様とのやり取りもSalesforceで管理できれば、お客様サポート全体をカバーした一元化が実現できます。またカメラは経年劣化する製品であるため、稼働状況や故障率の分析をTableauで行っていますが、これをService CloudのVOCと紐づけて分析することも検討されています。さらに、工事完了の情報をサポート部門が参照できるようにすることで、顧客とのリレーションがさらに強固になるとも期待されています。
「このようにすべてを繋いでいくことで、他社に対する『圧倒的な勝ち筋』を見出だすことができるはずです。その一方で、当社のサービスはField Serviceとの相性が良さそうだとも感じています。近い将来には自社での活用だけではなく、AppExchangeで自社アプリを提供するなど、Salesforceとの協業も検討していきたいと考えています」(中村氏)。