One to Oneマーケティングとは?具体的手法と成功事例
One to Oneマーケティングとは、消費者ひとりひとりの購買傾向からニーズを読み取り、個々に対して最適なコミュニケーションを行うマーケティング活動を指します。
One to Oneマーケティングとは、消費者ひとりひとりの購買傾向からニーズを読み取り、個々に対して最適なコミュニケーションを行うマーケティング活動を指します。
Salesforceが独自調査を行った「コネクテッドカスタマーの最新事情レポート」では、顧客は自身にとってより個別化された体験が提供されるのであれば、自身のデータを前向きに提供する可能性があることがわかりました。今後のマーケティングでは、顧客のニーズを深掘り、より適した体験を提供することがより一層求められていくことでしょう。
こちらの記事では、One to Oneマーケティングの概要から手法、成功事例、おすすめのツールまでご紹介します。
One to Oneマーケティングとは、消費者ひとりひとりの購買傾向からニーズを読み取り、個々に対して最適なコミュニケーションを行うマーケティング活動を指します。顧客個別に具体的な提案を行うため、継続的な関係構築に繋がると注目されています。
おもな広告媒体が新聨や雑誌、テレビだったころは、マスマーケティングという、多くの人を対象に同一のメッセージやアプローチで屋きかける手法が広く用いられていました。
しかし、インターネット社会の発展によって、Cookie情報から個人の行動を追跡したりニーズを把握したりが可能となり、消費者個人に狙いを定めたOne to Oneマーケティングが注目されるようになりました。
One to Oneマーケティングは、顧客一人一人を対象にする点で、リソース面の問題がありましたが、マーケティングツールの一般化によりその負担も低減できるようになり、現在ではマーケティングの一般的手法として定着しています。
One to Oneマーケティングの目的は、顧客との継続的な関係構築とファンの創出です。顧客が本当に求めているモノやコトを提供して心をつかみ、リピーターやロイヤルカスタマーへ成長させていきます。消費者の行動がどんどん能動的・選択的になっているなかで顧客の心をつかむには、個別具体的な提案が必要なのです。
消費者が企業に求めるものは、ここ数年のあいだに大きく様変わりしています。とくに「特別な体験」に対する意識は強くなっていて、多少値段が高くても上質な体験を求めている消費者も多くいることが分かっています。
2019年にセールスフォース・ジャパンが行ったカスタマーエクスペリエンスに関する調査結果:
One to Oneマーケティングを効果的に行うには、顧客に適したチャネル選択と手法を用いることが重要です。One to Oneマーケティングでよく用いられる手法は、以下の5種類です。
レコメンデーションとは、おもにECサイトにおいて、過去の購入履歴や閲覧履歴などから類似商品や関連商品などをおすすめする手法です。傾向が似ている、ほかのユーザーの購入・閲覧履歴を表示することもあります。表示される商品は当然、ユーザーにとって興味の高いものばかりになります。購買につながる可能性が高く、効率が良い手法といえます。
リターゲティング広告とは、自社サイトを訪れた消費者が離脱したあとに、ほかのサイトでも自社商品の広告を表示する手法です。消費者の行動から興味の対象を読み取り、自社サイトへの再訪や購入を促すことができます。レコメンデーションと同様、興味の対象が明らかな層へのアプローチですので、マーケティング手法としては効果的です。
顧客情報が収集できている層に対しては、直接メールを配信したりディレクトメールを送ったりという手段が使えます。キャンペーン情報や優待情報を直接届けることで購買意欲を刺激することができますから、こちらも有効な方法でしょう。
DMは、送料のほかに制作費が必要ですが、封入物の構成や用紙の選択によっては、デジタル媒体では表現できない高級感・特別感を鉔し出すことができます。高額商品の案内や優良顧客向けの限定キャンペーンなどには有効です。
LPO(Landing Page Optimization/ランディングページオプティマイゼーション)とは、「ランディングページ」を訪問した顧客の購買率を上げる施策のことです。ランディングページとは、サービスの申し込みや商品購入に特化した広告ページです。検索サイトと自社サイトの中間に位置し、消費者に対する‘‘つかみ’’の場となっています。サイトデザインや構成、メッセージなどを訪問者の過去の行動履歴などから最適化し、自社サイトへの訪問や成約の確率を上げていきます。
顧客にメッセージやアプローチを届けやすくするには、複数のデバイスやチャネルを使い分けることも重要です。企業は、消費者と複数のデバイスやチャネルで接点を得る機会があります。それぞれのデバイスやチャネルで最適なアプローチやコンテンツ提供を行うことで、より顧客に興味を持ってもらえる可能性が上がります。
One to Oneマーケティングは、個別具体的なアプローチが可能となる、効果的な手法です。しかし、その分多くのリソースが必要となり、人の手で行うには限界があります。そこで活用されるのが、MA(Marketing Automation/マーケティングオートメーション)です。MAツールを用いることで、大規模なOne to Oneマーケティングが実現可能となります。
大規模なOne to Oneマーケティングを実施するには、作業を効率化するためのMAが必要不可欠です。しかし、MAは最初からすべてを自動処理するわけではなく、作業内容や作動条件などを指示するシナリオが必要です。
作業内容や作動条件の指定には、顧客の動きをモデル化した「カスタマージャーニー」と、それを可視化した「カスタマージャーニーマップ」の作成が求められます。まずはシナリオの例を見ながらイメージを膟らませ、自社に合うようにカスタマイズしていくとよいでしょう。
One to Oneマーケティングに取り組んで実際に成果を出した成功事例をで2つ紹介します。
| 事例企業 | 株式会社NTTぷらら |
| 事業内容 | 映像配信サービス・インターネット接続サービス・IP電話サービス等の電気通信事業、コンテンツ企画制作 |
| 成果 | メール開封率が平均約11%上昇、メール経由の売上が5年間で約12.5倍に増加 |
インターネットプロバイダーであるNTTぷらら様では、同社のショッピングサービス「ひかりTVショッピング」の顧客急増を受け、MAツール・Marketing Cloudによるマーケティング工程の効率化に取り組みました。顧客の閲覧履歴や購入金額などの条件に応じてキャンペーン情報やクーポンを送付し、シナリオを常時30本可動まで増加させたことで、メール開封率が平均約11%上昇し、メール経由の売上は5年間で約12.5倍に増加しました。
| 事例企業 | 株式会社プレジデント社 |
| 事業内容 | 出版、オンラインコンテンツの配信 |
| 成果 | メールマガジンの開封率・CTR(クリック率)をそれぞれ5~7%・1.5~2%増加に成功 |
1963年から続く総合出版社のプレジデント社様では、Webメディア「PRESIDENT Online」のコアユーザーである会員に対して、MAツール・Marketing CloudによるOne to Oneマーケティングを導入しました。会員属性と行動データに基づいたコンテンツを生成できるようになったことで、メールマガジンの開封率を以前の5~7%、CTR(クリック率)を1.5~2%増加させることに成功しました。
One to Oneマーケティングは、個々のニーズに合わせたアプローチが可能になるだけでなく、顧客との継続的な関係構築を通じてファンの創出にも繋がります。
One to Oneマーケティングは本来、多くのリソースを必要とするものですが、MAツールを活用すれば効率的な手法へと早変わりします。企業として顧客へ「特別な体験」を提供するためにも、MAツールを用いたOne to Oneマーケティングに取り組んでみてはいかがでしょうか。