効果的なメールキャンペーンを実現するために「すべきこと」と「してはいけないこと」


メールマーケティングは、スイッチを入れれば導入できるといった簡単なものではありません。優れた成果を上げるメールマーケティングキャンペーンは、複雑で時間のかかるものであり、送信して放置する考え方は通用しません。そのため、キャンペーンを設計する際に多くの企業が見過ごしている問題点が多々あります。これらの問題を解決するには、問題の性質を詳しく検討するとともに、優れたメールマーケティングを実現するためのポイントを割り出す必要があります。
メールはどれくらいの頻度で送信すべきか
セグメント化とターゲットの設定を行う
セグメント化してパーソナライズされたメッセージを送ることで、特定のオーディエンスに的を絞ったマーケティングを行うことができます。リードや顧客ベースをセグメント化する際は、画一的なメッセージで大雑把なアプローチを行ってはいけません。各グループに適したメッセージをタイミングよく送信する必要があります。顧客は自分に関連性の高い情報に反応しやすいため、このことは重要です。Direction Marketing Association社の行った調査によれば、セグメント化とターゲット化を行ったメールによる収益の割合は、メールマーケティングキャンペーンによる全収益の半分以上を占めています(英語)。必要な技術がなく、自社ではビッグデータの解析も困難な場合は、セグメント化を自動で行ってくれるソフトウェアソリューションも多数登場しています。このソフトウェアは、リードや顧客とのやり取りを長期間にわたって観察した上でパーソナライズされたメールを自動で作成し、送信してくれます。たとえば、セグメント化された購読者リストを使って次のような件名が作成されます。
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特定の都市に居住する顧客をターゲットにしているため、単にフライトのセールを知らセルメールよりも開封率が上がります。この種の件名は頻繁に見られますが、顧客の情報にもとづいて的を絞ったシンプルなメッセージであり、優れたメールマーケティングキャンペーンの1例です。たとえば、こうした手法を用いてリードや顧客に対してメールマーケティングを最適化できるわけです。
共感を呼ぶコピーやコンテンツを作成する
リードや顧客に行動を促すのはメールマーケティングキャンペーンのコンテンツです。具体的でパーソナライズされた言葉を用い、できるだけ2人称で語りかけ、関連性が高く簡潔な内容を心がけましょう。画像やキャッチーな表現も顧客の注意を引く効果がありますが、何よりも重要な点は明確なメッセージを伝えることです。優れたマーケティングメールは、特別セールを宣伝する簡潔なコピーなどに画像が添えられているのが普通です。一例を示します。
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楽園のようなハワイの島の画像が掲載され、読者はそこをクリックスルーします。クリックスルーは必ずしもコンバージョンに直結するわけではありません。しかし、ハワイに行きたいという思いは残ります。そうした読者は低料金フライトのお知らせメールに登録するでしょう。そうした読者を育てていけばやがて購入を決断する日が訪れます。それまでは、明快なメッセージと、魅力的なビジュアルを持つ、簡潔で関連性の高いメールを送り続けるわけです。
メールのデザインと送信に役立つ、Trailheadのモジュールとベストプラクティスをご覧ください。
CTAの威力を生かす

育成トラックを実装する
育成トラックを実装すれば、リードの行動や情報にもとづいたフォローアップメールが適切なタイミングで自動送信されます。メールは、画一的なものではなく、顧客ライフサイクルと呼ばれる購入プロセスにおける顧客の段階に応じてパーソナライズさたものです。ここで顧客育成ジャーニーにおける優れたメールマーケティングの実例をご紹介しましょう。
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新しい眼鏡のご購入をお考えの場合は、処方箋が期限切れを迎える前にお求めいただくのが便利です。すばらしいラインナップをとりそろえてお待ちしております。
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この実例では、顧客データ(処方箋の有効期限)が商品やサービスを売り込む上で効果的に用いられています。また、このメールは顧客の処方箋の有効期限さえあれば簡単に自動生成が可能で、簡潔です。このメールはメッセージが明快で、顧客がどのような行動をとればいいかも明確に示されています。効果はあるのでしょうか。育成されたリードは、育成されていないリードに比べて商談がおよそ20%増加するという点を考えれば、効果があるのは明白です。
ROIについて言えばメールマーケティング以上に利益を生む見込みのあるマーケティングチャネルはほぼ存在しません。ただし、適切な戦略を用いなければ、メールマーケティングの可能性を引き出すことはできません。投資から最大の効果を引き出すために、優れた成果を上げているビジネスの実例を検討し、自社に適した戦略を取り入れましょう。たしかに顧客にアプローチするためのさまざまなツールやシステムは揃っています。それでもメールマーケティング全体の効果は最終的にはマーケターの手腕によって決まります。
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