紫色の気泡の中に浮かぶSalesforceのキャラクターのAstro。

エージェント型エンタープライズ・インデックス

エージェント型エンタープライズ・インデックスは、Salesforce独自のプラットフォームデータを基盤として複数の企業のAI利用状況データを活用し、企業のAIエージェント導入状況や生み出される価値、そして真のエージェント型エンタープライズ実現に向けた取り組みを明らかにします。

はじめに

エージェント型エンタープライズは、世界のビジネスのあり方に根本的な変革をもたらします。AIエージェントを活用することで、既存のワークフローを自動化するだけでなく、企業全体を変革します。 無限のデジタルワークフォースによって従業員を強化することで、企業は生産性向上や事業拡大を実現できます。また、従業員体験を改善するとともにコストを削減し、顧客により多くの価値を提供することができます。 これは、真の変革への第一歩です。オーケストレーションされたエージェント型ワークフローにより、従業員の生産性と成果創出を高め、さらにインテリジェントな企業へと進化し、複雑な技術的タスクを会話を行うのと同じくらい簡単に処理できます。

主要なトレンド

1. 営業およびサービス業務全体において、AIエージェントの導入が急速に進んでいます。 2025年上半期に企業によって構築・導入されたAIエージェントの数は119%増加しており、営業およびサービス部門がAIエージェントの主要なユースケースとして浮上しました。

2. 消費者向け業界は、デジタル労働力の導入における先駆者となっています。 旅行・ホスピタリティ、小売、金融サービス業界がエージェント型の導入を牽引しており、旅行・ホスピタリティ業界におけるAIおよびAIエージェントによるアクションは、月平均で133%の成長率を記録しています。

3.従業員によるAIエージェントの活用はさらに増加しています。 従業員によるAIエージェントとのやり取りは、2025年上半期に月平均で65%増加し、会話も35%長くなっています。この数字は、両者の間でより深く有意義なやり取りが行われていることを示しています。

4. 消費者がAIエージェントを選ぶケースが増えています。 消費者の94%がAIエージェントとの対話を選択しており、併せて実施された消費者を対象にしたグローバルな調査では、AIエージェントと定期的にやり取りしている消費者の約60%が、過去1年間でAIエージェントがより役立つ存在になったと回答しています。

調査方法

Salesforceは、Agentforceおよびその他のSalesforce製品を活用して、複数の企業の利用状況データを分析・集約し、業務におけるAIエージェントの実態を明らかにしました。 過去6か月間のトレンドを踏まえ、Salesforce のエージェント型エンタープライズ・インデックスでは、AIエージェントを活用して生産性の向上を図る実際の企業の活動とエンゲージメントを分析しています。 分析期間を通して毎月、本番環境でAIエージェントを稼働させていたことが、データセットの対象となる企業の条件となっています。 これらの結果はSalesforceのパフォーマンスを示すものではありません。

追加データは、Salesforce独自のグローバル調査から収集され、合計2,000件以上の回答が含まれています。 調査対象には、AI専門家、人事部門責任者、サービスリーダー、消費者が含まれます。 これらの回答は、Salesforceの顧客の行動や意見を示すものでも、代表するものでもありません。

企業におけるAIエージェントの台頭

企業がエージェント型労働力を構築し、拡大する中で、大きな変革が推し進められています。 2025年上半期に、企業が自社内で構築・導入したAIエージェントの平均数は119%増加しました。

AIエージェントのユースケースの大部分を占める営業およびサービス部門

企業がもっとも簡単にエージェント型エンタープライズへの変革を始める方法は、短期間でROIをもたらすシンプルな導入から着手することです。 ほとんどの企業は、営業、サービス、社内オートメーションにおいて、その導入ポイントを見出しています。

営業およびサービス部門全体において、AIエージェントは定型業務を自動化すると同時に、インテリジェントなサポートを提供しています。

ビジネスにおけるAIエージェントのユースケースのトップ3

# 1
カスタマーサービス
# 2
社内業務・ビジネスの自動化
# 3
営業

もっとも一般的に使用されているAIエージェントのアクション

1. レコードの照会と特定
2. メールの下書きと送信スケジュール設定
3. ナレッジベースから情報を取得して会話の返答を作成
4. レコードの要約
5. カスタマーサービスのケース作成
6. レコードの作成と更新
7. 会話から関連情報を特定し抽出
8. 概要生成&キャンペーン作成
9. レコメンデーションの提供
10. 予約の照会および確定
ヘッドセットを着けたカスタマーサポート担当者と、取引先インサイトおよびレコメンデーションを表示するAIアシスタントのチャットウィンドウ。

サービスにおけるAIエージェント

企業はカスタマーサービス業務を支援するためにAIエージェントを導入しており、担当者がよりパーソナライズされたサポートや複雑なケース対応に専念できるようにしています。

2025年上半期において、AIエージェントが主導するカスタマーサービスの1日あたりの平均会話件数が、月平均で70%増加しました。

2025年1月から6月にかけて、平均的な企業におけるカスタマーサービスでのAIエージェントとのやり取りは、6か月間の年平均成長率(CAGR)で2,199%増加しました。

AIエージェントは毎月、より多くの顧客対応や会話を処理しており、かつてないほど迅速にサービスの解決に至っています。 2025年上半期全体で、カスタマーサービスとのやり取りからトリガーされたAIエージェント主導のアクションの平均件数は、月平均で82%増加しました。

データダッシュボードを確認する営業担当者。

営業におけるAIエージェント

営業チームにおいて、営業電話からインサイトを追跡して活用するためのAIエージェント利用は増加しており、より優れた信頼関係の構築と関係管理を実現しています。

営業におけるAIエージェントの主なアクション

金融サービス、旅行&ホスピタリティおよび小売業界での利用が顕著に

1. メールの送信スケジュール設定
2. リマインドメールの下書き作成
3. アウトリーチメールの下書き作成
4. タスクリストの作成
5. 会議リクエストの送信
チャットボットが個人向けローンを提案するデジタルバンキングプラットフォームを利用している笑顔の女性。

注目ポイント: 金融サービス業界におけるAIエージェント

  • 金融サービス業界では、2025年上半期にAIおよびAIエージェントによるアクションが月平均で105%の増加率を記録しました。
  • AIエージェントと日常的にやり取りする消費者の38%は、AIエージェントを通じて自分の予算を管理したいと考えています。
タブレット使用するホテルスタッフと、ゲストの詳細情報と客室アップグレードのオファーを表示するデジタルアシスタント。

注目ポイント: 旅行&ホスピタリティ業界におけるAIエージェント

  • 2025年上半期において、旅行&ホスピタリティ業界では、AIおよびAIエージェントによるアクションが月平均で133%の増加率を記録しました。
  • 旅行&ホスピタリティ業界は、他のすべての業界と比較して、アクティブなビジネスユーザーの割合がもっとも高く、この業界が従業員研修と導入促進で成果を収めていることを示しています
オンラインで買い物をする笑顔の女性と、彼女の好みにもとづいて双子のための服をレコメンドするチャットボット。

注目ポイント: 小売業界およびコマースにおけるAIエージェント

  • 2025年上半期において、小売業界では、AIおよびAIエージェントによるアクションが月平均で小売128%の増加率を記録しました。
  • AIエージェントと日常的にやり取りしている消費者は、小売業界での顧客体験が向上したと答える可能性が200%高くなっています。

AIエージェントで従業員エンゲージメントをさらに強化

最新のAgentforceデータによると、従業員のAIエージェント導入が増加しているだけではなく、AIエージェントとのやり取り自体がより深く有意義なものになっています。

2025年1月から6月までの期間

65 %
従業員とAIエージェントの会話件数の月平均増加率
35 %
従業員とAIエージェントの間で行われる平均会話件数の増加率


AIエージェントを活用する消費者

自分のニーズを解決するために顧客がAIエージェントとやり取りする機会は増加しています。また、その回数が増えるほど、結果に対する満足度も高まっています。 AIエージェントと定期的にやり取りしている消費者の60%が、AIエージェントが過去1年でより役立つようになったと回答しており、最新のAgentforceデータによると、消費者がAIエージェントとのやり取りを選ぶケースは増加しています。

94 %
2025年上半期に、チャットウィンドウでAIエージェントを確認した顧客のうち、実際にAIエージェントとやり取りを行った顧客の割合

必ずしもAIエージェントがケース解決における、すべての業務を担っているわけではありません。 実際、人間の担当者へのエスカレーション対応となったケースは、2025年第1四半期の22%から2025年第2四半期に32%に増加しています。 この増加は、顧客によるAIエージェントとのやり取りが増える中で、AIエージェントが基本的なリクエストの対応や、人間が介入すべきタイミングの特定をより的確に見極められるようになっていることを示しています。 迅速な解決策を提供できるよう、AIエージェントは顧客を適切な担当者へと導いているのです。

紫色の背景に、日用品、靴、家電製品が入ったショッピングカート。

買い物客に関する注目ポイント

2025年第1四半期において、LLMやAIエージェント経由のトラフィック(ChatGPT、Gemini、小売業者独自のウェブページAIエージェントなど)からのコンバージョン率は、ソーシャルメディア経由のトラフィックよりも300%高く、他の検索チャネルと同等でした。 小売業者のウェブサイトにLLMクエリまたはAIエージェント経由で訪れる消費者は、平均的なサイト訪問者よりもサイト滞在時間が38%長く、ソーシャルメディアチャネルから訪れる場合よりも137%長くなっています。

企業が押さえておくべきポイント

1. テクノロジーで組織を進化

エージェント型エンタープライズは、世界のビジネスのあり方に根本的な変革をもたらします。 AIエージェントを効果的に活用できるように、従業員に研修とサポートを提供することが重要です。

2. 人間とAIエージェントの協働を実現

エージェント型AIは単なる自動化機能にとどまりません。従業員を無限のデジタルワークフォースで強化することが可能になります。 人間とAIエージェントが協力することで、企業はかつてないほどのカスタマーサクセスを実現できます。

3. 導入後に始まる真の取り組み

エージェント型エンタープライズの実現は、継続的な取り組みによって可能になります。 AI戦略を検証し、学び、改善させていく企業は、最終的により優れた成果を生み出します。