ステップメールを理解し、効果的に使うためには?

投稿日:2019.11.15
マーケティングの主力として使われるメール配信。中でも、ユーザーのアクションに対してタイミング良くコンテンツを配信するステップメールは、有効なリードナーチャリング手段とされています。 ここでは、ステップメールの基礎と、効果的な活用法についてご紹介します。

ステップメールとは?

マーケティングでは、メール配信が重要な位置を占めています。中でも、有効なメールマーケティング手法として盛んに用いられているのが、ステップメールです。
ステップメールはその名のとおり、個々のユーザーの行動をトリガーとして、あらかじめ決めておいたタイミングと順序に従い、ステップを踏むようにメールを送信していくマーケティング手法です。

トリガーとなるユーザーの行動には、資料のダウンロード、デモ版のインストール、無料アカウントの作成などがあります。ユーザーがこれらの行動をとると、新たな情報やより深い情報、キャンペーン情報などが含まれた複数のメールを送信するように設定します。アプリのデモ版をダウンロードしたような場合には、基本的な使い方や便利な機能に関する内容が書かれたメールを送ったりもします。
こうした複数のメールによってユーザーとのコミュニケーションを深め、同時に製品への関心を高めていき、本製品の成約へと導いていくわけです。

ステップメールの基本形

ステップメールは、購入・成約に至るまでのシナリオを作り、それに沿ったストーリーを作って、複数のメールで配信するという流れをとります。 ストーリーには下記のように、段階を踏んだ基本的な形があります。

<ステップメールの基本形>

  1. インパクトを与え、ユーザーの注意を惹く
  2. その製品で得られるメリットやベネフィットを訴求する
  3. 導入例や体験談で疑似体験させ、購入欲を高める
  4. どこでどのように購入できるのか、販売情報を与える
  5. 売り込みをかけ、販売・成約につなげる

これらのプロセスを複数のメールに分け、順序立てて配信していきます。 この流れを見るとわかるとおり、ステップメールでは、「売り込み」をかけるのは最終段階になってからです。最初から売り込もうとするのではなく、顧客の購入意欲が十分に高まってから初めて売り込むことで、成約率を高めることがポイントになります。
まずは、その製品を使うことでどんな利益を得られるのか、メリットとベネフィットを十分にアピールし、ユーザーの興味をかき立てることが重要です。

メルマガとの違い

メールを使ったマーケティングというと、メールマガジンの配信がよく知られています。大量のアドレスに向けて同一内容のメールを一斉配信し、自社サイトやキャンペーンサイト、ランディングページなどに誘導して、期間限定キャンペーンなどにつなげていく手法です。

メルマガは、一度に大量のユーザーを動かしたいときに適した方法ですが、メルマガではユーザーの状況までは考慮されません。しかし、ステップメールでは、個々のユーザーそれぞれに、あらかじめ作っておいたシナリオどおりのタイミングと内容でメール配信します。 たとえば、アプリのデモ版をダウンロードしたユーザーにメール配信する場合を考えてみましょう。一般的なメルマガでは、昨日ダウンロードしたユーザーにも、2週間前にダウンロードしたユーザーにも、同じ内容のメールが届きます。

しかし、ステップメールでは違います。まず、昨日、デモ版をダウンロードしたユーザーには、そのお礼と不明点の問い合わせ先の案内を届けます。ダウンロードして2週間後のユーザーには、より使いやすくするための設定の仕方や、便利な機能を紹介するメールを送信します。 このように、ユーザーの状況に合わせた内容のメールをタイミング良く送信できるのが、ステップメールの大きな特徴です。そのため、メルマガ以上にタイムリーなコミュニケーションをとることができ、スムーズに購入・成約へと導くことが可能になるのです。

ステップメールのメリット・デメリット

ステップメールにはメリットがある一方で、デメリットもあります。それを理解した上で、うまく活用することがポイントとなります。

<ステップメールのメリット>

  • ユーザーの親近感を高め、売上に誘導できる
    ステップメールは、ユーザーの状況に合わせた内容のメール送信ができます。これは、ユーザー側からすると「かゆい所にタイミング良く手が届く」ということでもあるので、親近感を高めることにつながります。
    複数回のアプローチという点も重要です。人間の心理として、接触回数が増えるにしたがって相手に親近感を感じるようになります。ステップメールでは、そうした効果も作用してユーザーに安心感を与え、お互いの信頼関係を築き上げることができます。そうすることで、その後の展開にも好影響をもたらしてくれるのです。
  • 高額な商材やサービスに効果を発揮する
    高額な商品や専門性の高いサービスの販売との相性が良いのが、ステップメールのメリットです。 高額商品は、その価格にふさわしい価値があるかどうかを見極めるため、消費者側はどうしても購入に慎重になります。また、コンサルティングのような専門性の高いサービスについても、支払うコスト以上の価値があると確信できなければ、なかなか購入には至りません。各種のサービス商品は、実体としての形がありませんから、その傾向はなおさら強くなります。
    しかし、ステップメールでユーザーに有益な情報を無償で提供していき、信頼関係を築いておけば、商材やサービスの価値に対しても、肯定的に受け取ってもらうことができます。何のコミュニケーションもない状態から唐突に営業をかけるよりも、受け入れられる可能性は遥かに高まるのです。
  • BtoBの形態にフィットする
    BtoBの場合、メールを受け取った担当者とは別に決裁者がいるケースがほとんどです。ですから、購入につなげるためには、まず担当者を十分に納得させ、商品に対する信頼感を醸成し、購入することが自社の利益になるということを確信してもらうことが重要です。それができれば、担当者が決裁者を強力に説得してもらうことも可能になります。
    その意味で、ステップメールはBtoBにおいて、より有効な手段となります。目の前の担当者に納得してもらうことで、決裁者をも動かすことができるのです。
  • BtoCの場合は継続利用を促すために使うと効果的
    BtoCの場合では、ステップメールの送信先であるユーザー自身が、購入するかどうかを決定する決裁者です。そのため、サービスの上手な使い方やお得な情報、会員登録の方法など、「次のアクションを促す情報」を提供すると効果的です。消費者の多くがが購入後につまずきがちなポイントや、解約などにつながりそうな兆候・タイミングがわかっていれば、その直前に解決策をステップメールの形で提供することで、顧客の不満は解消され、解約リスクを低減することにもつながります。

<ステップメールのデメリット>

  • シナリオやメール作成に工数がかかる
    ステップメールのデメリットとして挙げられるのが、手間の部分です。 ステップメールは単に、「時間を置いて複数のメールを送信する」というものではありません。ユーザーの状況を時間軸でとらえ、適したタイミングで適した内容のメールを送信することが肝心です。そのため、事前のシナリオづくりや、それにもとづいたメールの作成に多くのエネルギーを費やすことになります。その基本的な形については、すでにご紹介したとおりですが、詳しい内容は商材によって変わってきますから、同業他社のやり方なども参考にしつつ、摸索していくしかありません。
    とはいえ、手間や工数を惜しんでいては、効果的なステップメール戦略は望めませんし、避けて通ることができないプロセスです。シナリオとメールの内容によって大きな反響を得ることもできるのですから、むしろ「力の入れ所だ」と考えましょう。
  • 期間限定のキャンペーン情報の発信には不向き
    ステップメールは、あらかじめ決めておいたシナリオに沿って送信するものです。たとえるなら、収録済みのテレビ番組を流すようなもので、生放送が持つリアルタイム性はありません。そのため、期間限定のキャンペーンやイベント情報の発信には不向きです。 しかし、そうした情報を流したい場合は、メルマガの一斉配信を利用すれば良いのです。すべてをステップメールでまかなう必要はなく、情報の内容によってメルマガと併用するのは賢い方法といえます。
    ただし、あまり頻繁にメールを発信していると、ユーザーから「うっとうしい」と煙たがられる可能性が高まります。発信すべきメールの頻度とその内容については、十分に検討するようにしましょう。

ステップメール配信までの流れ

続いて、ナーチャリングにどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。そのポイントはおもに次の2つです。

1. 配信の目的を決める

クロスセルやアップセルなのか、それとも顧客満足度の向上なのか。ステップメールで達成したい目的を決めておきます。

2. ターゲットを決め、シナリオを作る

どんな層に向けてどのようなプロセスでアプローチするか、ターゲットとシナリオを固めます。CRMのデータを分析してユーザーのグループ分けを行い、それぞれ別のシナリオを用意すれば、よりきめ細かなメール配信ができるでしょう。
ここで大切なのは、ユーザーが「どのタイミングでどんな情報を求めているか」を理解し、そこから発想していくことです。たとえば、会員登録していないユーザーは、登録したくないのではなく、「登録の仕方がわからない」あるいは「登録によるメリットに気づいていない」のかもしれません。 また、「デモ版のダウンロードから1か月以内に本製品を購入するケースが多い」というデータがあれば「1か月以内に購入しなかったユーザーにメールを送る」というシナリオも作れます。 ユーザーの立場になってデータを有効活用しながら、シナリオに落とし込んでいきましょう。

3. メールの文面を作成する

目的に沿った本文を作成します。最初からうまく書こうと構えてしまうと、なかなか書き進めることができません。まずは目的に沿って伝えたいことを書き出し、それぞれを文章化するようにすればスムーズです。 ポジティブで建設的な内容を主軸にすべきですが、自社製品の欠点やデメリットなど、ネガティブな要素にふれる場合もあるはずです。そんなときは、ネガティブ要素への対応策も同時に入れ込むなどして、ユーザーに安心感を与えることが大切です。 書き上がったメールは第三者に確認してもらい、客観的な意見を受けてブラッシュアップを図るといいでしょう。文面が完成したら、配信ツールを使って送信します。

4. 結果を検証し、改善策を次回に反映する

ステップメールもメルマガと同じく、その後の効果測定が重要です。配信した曜日や時刻、タイトルなどとともに、開封率やクリック率、コンバージョン率などの情報を整理・分析して、次回のメールに活かすようにしましょう。
その繰り返しが、ステップメールをより洗練されたものへと磨き上げていきます。

ステップメールで注意したいポイント

最後に、ステップメールを実施するにあたって注意しておきたいポイントをいくつか挙げておきましょう。これらの点に注意しながら、メールの作成・送信を行ってください。

最初のメールが肝心

第一印象が良ければ、その後もメールを読んでくれる可能性が高まります。それだけに、最初のメールはとても重要です。
しかし、奇をてらった文章にしたり、内容を増やしすぎたりするのは逆効果ですし、後が続きません。まずは、メールでどんなことを伝えていくのか、それによってどんなメリットがあるのかを、簡潔に記載しましょう。

ユーザーの興味を維持し続ける内容にする

複数のステップメール全体をひとつのストーリー仕立てにするのか、あるいは一話完結型にするかで、シナリオの作り方は違ってきます。
重要なのは常に、「次を読みたい」と感じさせることです。メールの末尾に次回予告を入れるなどして、次回への期待を盛り上げることも効果があります。

配信ツールの機能は十分か

専用ツールを使うにしろMAのステップメール機能を使うにしろ、基本的な機能に不足はないはずですから、その点は心配ないでしょう。しかし、高度な配信機能を使ったり、顧客データを特定条件でグループ分けしたりということになると、ツールによっては「できる・できない」という差が表れます。
ほかのデジタルツールと同様、配信ツールも日々進化しています。必要ならばより高機能なものに入れ替えることも検討すべきです。

ステップメールは、回数を重ねて磨き上げることが大切

ステップメールは、配信のタイミングやシナリオ、メールの内容など、さまざまな要素が関連して反響に結びつきます。
ですから、何度も繰り返し配信し、その結果をフィードバックして改善していくことが不可欠です。より効果的なステップメールに洗練させ、顧客の育成や、売上の向上に役立ててください。
 

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